「くろぢょかくーん、メリークリスマ〜ス」
「おぅ、どびんちゃん、嬉しそうぢゃん」
「うん、だってもうすぐクリスマスだもん」
「だな、クリスマスといえばあれだな、日本でいう盆祭りみたいなもんだろう?」
「ちがうよ、何言ってるのよ」
「なんだっけ?」
「ええと、ええと、お誕生日会よ」
「そ、そうなのか?、で、何歳の誕生日だ?」」
「2008歳・・・」
「ちょっと違わねえか?」
「うーん、違うような気がする」
「しかしまあ、とれとれバイカーからしてみれば」
「そう、つーる・ど・つ〜るだよね」
「だぜ」
「クリスマスの町に居場所を見いだせないとれとれバイカーが集う一大イベントだよね」
「まあな、町の空気が読めないからな」
「心のよりどころだね」
「現実逃避ってやつだな」
「凍てついた都留に男女が集まって」
「そうそう」
「お互いさぐり合っちゃったり」
「そうそう」
「こそっと抜け出しちゃったり」
「そうそう」
「これって思った人についていっちゃったり」
「そう?」
「きまった人がいない人は必死なんだよねー」
「?」
「挙句の果てに雪が降ってきちゃったりねー」
「・・・」
「きゃー、ろまんちっくーっ」
「なんの話だ?」
「つーる・ど・つ〜るに決まってるじゃない」
「そ、そうか」
「そうよ!」
「そうかな」
「なに?」
「い、いや、で、つーる・ど・つ〜るっていつだ?」
「12月の21日よ」
「それって、クリスマスぢゃねえじゃん!!!」
「あ、そだね」
「そだねって、クリスマスにやるんじゃねぇのか?」
「いいのっ、細かいこと言ってると、麻薬を詰めて玄界灘に沈めるわよ」
「・・・」
「・・・、ええと、来てね〜」
「お、おう、来いよなー」