神保町 昼食さまざま


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餃子の店めぐり

1999年7月10日記         

 餃子のある店は多くて,とても全貌を語ることはできないが,印象に残っている店をとりあげてみる。

 行列の絶えないのは,すずらん通りに黄色の看板を出している「スヰートポーヅ」。ここの焼き餃子は,一般的な半月形でなく,断面が四角のパイプのような形をしている。普通8個・中皿12個・大皿16個で,ラー油でなくカラシを添えて出てくる。比較的あっさりした中身を,しっかりした皮が包んでいる。餃子ライスはご飯と小さい漬け物がつき,餃子定食はさらにみそ汁がつく。私の好みは,昼食の場合「中皿定食,小ライス」。
 昼はこの焼き餃子のみで,2時からは水餃子と包子も食べられる。冬の夜,水餃子でビールを飲むと,実に満ち足りた気分になる。

 神保町付近のあちこちに店があるのは,その名も「神田餃子屋」。本店はすずらん通り南の通称神田村の一角,錦町に入る少し手前にあったが,再開発のために昨年閉めてしまい,錦町店(錦町3-16あたり)や,靖国通りを北へ渡った人生劇場並びの店などが営業中である。一時,池袋の西武地下にも出店していた。
 餃子は,比較的薄い皮のさっぱりタイプで,普通6個・大皿12個。ただし,この店の人気は,餃子以外の多彩なメニューによるところが大きいように思う。飲む人で夜もにぎわっている。餃子4個と組み合わせたセットメニューもある。

 神田餃子屋のもうひとつのブランドが「天鴻餃子房」で,神保町交差点から白山通りを水道橋方向へ向かってすぐの左側にある。前は,ここも神田餃子屋の支店だった。メニューを餃子と麺類に絞っていて,餃子は普通8個・中皿12個・大皿16個で,神田餃子屋と同じく1個あたり55円の値段設定になっている。
 ここにはほかに少し高級な黒豚餃子がある。こちらは,普通6個・中皿9個・大皿12個で,1個あたり90円,かなり大きいし,中味もジューシーで,割安感がある。若者はどうかわからないが,普通の定食で十分満腹,中皿ならライスなしでもいいくらいのボリュームだ。さらに,冬の餃子チゲ鍋,夏のしそ餃子など,季節商品の餃子が登場する。
 先日,お茶の水スクエアの南側の通り,小川町3-26あたりにもこの天鴻餃子房があるのを発見したが,混んでいて入れなかった。

 それほど変わったものではないが,神保町交差点の書店の裏の路地,さぼうるの向かいの喜多方ラーメンの店「蔵太鼓」の水餃子は,ラーメンに追加して食べるのに手頃で,小ぶりのさっぱりした餃子だ。

 エスニック調というと,1丁目の靖国通り北側,マクドナルドの角を曲がって少し行った左側,「なんだ神田」の鉄板焼き餃子である。他で見たことがない直方体の餃子で,むしろ春巻に近い感じだ。「分解」してみたことはないが,四角い皮で作るのではないかと思う。

 元来は餃子の範疇に入らないように思うが,すずらん通り三省堂書店の南を入ったところにある「手羽先餃子本舗」は,その名のとおり,鶏の手羽先に具を詰めて揚げた手羽先餃子の店である。ラーメンやカレーに2個トッピングされるほか,単品は味が5種類ある。夕方には,生ビールと手羽先餃子2個のセットもある。