神保町 昼食ニュース

1999年10月号


〈毎月10日発行の予定〉


 8月号に書くべきだったニュースも入っています。

ファミレス,カレー屋,そして洋食チェーン


1999年9月26日記  
閉店:C&C
開店:ジョナサン/別の C&C
移転:ジロー 南神保町店

◆ 閉 店

 神保町1丁目の一番南側,学士会館の脇の盛寿司第三支店のあるビルの2階にあったカレーの店「C&C」が,7月末で閉店した。これもたぶん再開発がらみだろう。
 今年春の『散歩の達人』のカレー特集には「超穴場」として紹介されていた。店の名を名乗る「C&Cカレー」は,骨付きの鶏もも肉をどーんと乗せ,ジャガイモが入ったボリュームのあるカレーだった。


◆ 開 店

 上に書いたのと同名のしかも同じくカレー屋だが,まったく違う店「C&C 神保町店」が,9月16日に開店した。9月号で触れたように,靖国通り北側,タキイより少し駿河台下寄りにあったラーメン屋「飛鳥」のあったところである。チェーン店で,東京で10番目の店だという。
 メニューは500円ぐらいからで,カツ,厚切りロースカツ,コロッケ,唐揚げなどを乗せたカレーもあり,それぞれ中辛と辛口がある。
 コロッケカレー中辛を食べてみた。コロッケが,いかにも型に入れて大量に作りましたという感じなのはちょっと気に入らないが,ほかほかでおいしい。カレーの味は西洋風系統で,比較的マイルドだ。

 神保町ではなく道1本の違いで錦町だが,7月下旬,「ジョナサン」が開店した。駿河台下交差点から千代田通りを日比谷方向へ行って1つめの信号を渡った右側,装道きもの学院のビルの1階である。
 錦町3丁目地区は,オフィス人口の割に昼食の店が不足していたので,昼はかなり広い店がいつもいっぱいになっているようだ。先日日曜日に出勤した同僚によると,まわりはほとんどすべて日曜定休なので,日曜も大盛況だったという。
 オフィス・ビルばかりのこの地域では,大手のファミリー・レストランは,これまで美土代町の「デニーズ」が唯一の存在だった。こんどのジョナサンは24時間営業だが,ファミレスだったら必須の駐車場がないなど,「都心型」を模索中なのかもしれない。


◆ 移 転

 洋食のチェーン「キッチン ジロー」の南神保町店が,すずらん通りの1本南側の路地を十数メートル西に移転した。冨山房ビル(いまは1階は今風のドラッグストア)の向かいの道を入ってすぐの右側である。
 南神保町店は,千代田区に特に多くの店があるこのチェーンの中でも最初期の店である。一説によるとここが「発祥の地」だというのだが,本当かどうかはわからない。少なくとも26年前にはすでにあった。コックの服の似合う小太りのにこやかなおじさんが,一人で料理を作っていた。メンチ,コロッケ,魚フライ,ハンバーグ,スタミナ焼など2種類ずつの盛り合わせのメニューは昔から変わっていない。カレーが導入されたのはだいぶ後のことだった。

 洋食のチェーンのもうひとつの雄「キッチン 南海」は,近年店が増えていないように見受けられるが,どうだろうか。昔は駿河台交差点の南にも1軒あったが,だいぶ前になくなった。
 すずらん通りの店は健在で,いつも1時過ぎまで行列ができている。

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