神保町 昼食ニュース

2005年10月号

2005年10月4日記

がんこと誠

 「暑さ寒さも彼岸まで」というとおり,秋分の日を過ぎてめっきり涼しくなった。しかし,暑かろうが寒かろうが,下手をすると雨の日でも,神保町三井ビル北西入り口のタバコ広場はオジさんたちとおネエさんたちでいっぱいである。千代田区の条例で主な公道での喫煙が禁止されている中で,ここは神保町最大のタバコスペースだろう。
 昼休みに断片的に観察したところでは,これに続くタバコスペースは,「周恩来ここに学ぶ―東亜高等予備学校跡―」の碑のある愛全公園(神保町2-21)である。

◆ 開 店

 先月号で書いたように,半年ほどで閉店した秋田ラーメンの「麺心」(昨年12月号本年6月号参照)のあった場所(ミヅノ裏のお茶の水インペリアルビルの2階;小川町3-11)に8月始めにできた「山水館」という店が,1か月足らずで閉店した。
 その場所に,9月7日,またラーメンの店が開店した。見たところ,階段の下に「牛すうぷ 羅阿麺」という札が出ているが,店名がどこに書いてない。店のガラス窓には「康 雅 賢」と縦書きで書いてあるが,単なる飾りかスローガンという感じだ。あとで店員に聞いたところ 「がんこラーメン康雅賢」というそうだ。入り口に牛の骨が吊してあり,店内には「宗家一条流」の系図が貼ってはった。内装については特にがんこなこだわりがあるわけではないようで,昔,喫茶店だったころからあまり変わっていない。
 メニューは,塩・醤油が\700,塩つけめんが\750,トッピングは味玉(\100),チャーシュー(\300)で,昼は,味玉またはがんこ飯(和風ピラフ,菜っ葉入りで緑色)つきのラーメンが\700となっている。醤油ラーメンには,「油なしもあります」という注がついていた。なるほど,見た目はあっさりしているが,スープには油が入っていて,食べるとけっこう濃厚,かつかなり塩辛い。具(チャーシュー,メンマ,ネギ)が別皿で出てくるのがおもしろい。麺は濃い黄色の細いもので,普通より長いようだった。もう少し寒くなってから食べるのが楽しみだ。

 続いては,千代田通りから五十通りへの入り口すぐ,ドトールの隣に「さくらど」というイタリアンが開店した(小川町3-7)。昼食の店としての登場は9月20日だが,店自体は19日に開店したらしい。チラシには「肩ひじを張らないイタリアンバールのイメージです」とあり,内装は真っ白でしゃれていて,中年男にはちょっと入りにくい。それでも,開店の翌週,少し遅い時間に思い切って入ってみた。
 昼食は日替わりで,パスタのランチとライスのランチが各1種。その日はパスタはトマトクリームソース,ライスはハヤシライスで,小さな前菜とサラダがついて,どちらも\850だった。食べたのはハヤシライスのほうで,こくがあるがしつこくはなく,充実した内容だった。

 靖国通りのUFJ銀行の向かいの道を上がっていった右側に「(まごころ)」という店があるのを見つけて入ってみた(駿河台3-7)。スンドゥブという韓国の辛い鍋の店で,種類はビーフ,ポーク,シーフード,ミックスとあり,ビーフ(\890)を食べた。なかなかおいしかったが,メニューにも店の入り口にも,スンドゥブという名前はあるが,どういう料理なのかの説明がなく,周りの人が食べているのをきょろきょろと見回してしまった。

◆ その他の動き

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 9月の下旬にさしかかるころ,錦町更科,柳屋,満留賀・静邨,やぶ仙など,神保町付近の蕎麦屋の店先に「新そば」の貼り紙が出始めた。楽しみの多い季節である。

 その更科では,行列のできている時間が,このごろますます長くなっているような気がする。

 天鴻餃子房チェーンの「季節の餃子」は,恒例の松茸餃子となった。比較的長かったしそ餃子に比べ,松茸餃子の季節はいつも比較的短期間である。


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