橈骨下端部骨折(とうこつかたんぶこっせつ)

 

5才 男性

木登りをして、転落負傷

所見:橈骨下端部(手首より中枢側)のフォ−ク状変形

 

長軸像(画像の中で、左が中枢、右が末梢)

   @患側            A健側          B患側           C健側

            

@は、患側の橈骨下端部に、背側より長軸にプロ−ブをあてた。

Aは、健側に、同様にプロ−ブをあてた。

これにより、橈骨末梢片が背側転位しているのがわかる。

Bは、患側の側方(橈側)より長軸にプロ−ブをあてた。

Cは、健側に、同様にプロ−ブをあてた。

これにより、橈骨末梢片が橈側転位しているのがわかる。

以上のことから、Colles骨折(橈骨下端部伸展型骨折)と判断できた。

整復後の長軸像

  D背側より1        E背側より2        F橈側より

        

Dは、一度整復したが、不十分であり、背側転移が残存したため、再度整復を試みた。

EFで、ほぼ転位は除去され、整復を終えた。

X-P(整復後)

 

整復前のレントゲンが無いのが残念であるが、整復後の写真はエコ−画像と同じように、

ほぼ整復されているのがわかる。

(尚、尺骨も骨折しているが、転位は無かったため、ここではエコ−画像は、省略させていただきます。)

考察

橈骨下端部骨折においては、、エコ−による観察が容易で、骨片転位が良くわかり、

整復前と整復後の比較が簡単にできるので、レントゲンを撮らなくても、整復は容易にできる。

 

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