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台風一過のよく晴れた日、いちごぼっくりとしいのみ君といんげんどじょうは、日の当った土手の上で話をしていた。
「昨日の嵐はすごかったよねえ。あたしなんか恐くて、よく眠れなかったよ。」
睡眠は十分とりましたという顔で、いちごぼっくりが言った。
「ふーん、大したことなかったけどなあ。俺はもっと凄い嵐も知っているよ。」
いんげんどじょうがしたり顔でこたえた。
「森じゅう水浸しだったね。」
しいのみ君が小さな声でつぶやいた。
「森が水でいっぱいになるのをポロロッカって言うのよ。知ってた?」
いちごぼっくりが得意そうに言った。
「それは全々違うよ。ポロロッカと言うのはアマゾン川で起こることだもの。」
いんげんどじょうは呆れ顔。
「いいのよ。私は決めたの。これはポロロッカよ。」
しいのみ君はいんげんどじょうに目配せした。彼女の口から『いいのよ。私は決めたの。』という台詞が出ると、もうそれ以上何を言っても無駄だということを他の二人は知っていた。
「僕、ポロロッカという言葉好きだな。特にポロロというところがいいなあ。」
しいのみ君は楽しそう。
いちごぼっくりは二人の友達の顔を伺うようにして言った。
「ところで私、いよいよ旅に出ようかと思うの。」
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