Neo Contra Preview(GameSpy.com)

 魂斗羅シリーズには長い歴史がある。巨大なエイリアンと、壮烈な重火器に彩られた、エキサイティングなラン&ガン・アクションの歴史だ。だが16ビット時代以降、魂斗羅は進むべき道を見失い、32ビット機で発売された2つの問題作は、シリーズのブランドを大きく傷つけてしまった。2002年に発売された『真魂斗羅』は、魂斗羅のルーツである横スクロールアクションに立ち返ったが、それでも8&16ビット作品ほどのとっつきやすさはなかった。そして現在、KCE東京は『ネオ魂斗羅』の最終調整に入っている。本作は『真魂斗羅』の意地悪で、古臭いノリも残しているが、同時に『真魂斗羅』にはなかった、かつてのとっつきやすさが戻ってきたように感じる。この調子で行けば、本作はシリーズ初の「親子で楽しめる魂斗羅」になるだろう。

 以前にもお伝えした通り、『ネオ魂斗羅』は横スクロールアクションではなく、『スーパー魂斗羅』や『魂斗羅スピリッツ』にあったような、トップビュー(クォータービュー)が中心になっている。ただしトップビュー限定ではなく、サイドビューになったり、3Dになったりと、様々なシーンが用意されている。正直、最初に聞いた時は「???」という感じだったが、実際にプレイしてみると、その変化に対する不安は一掃された。

 武器のシステムは『真魂斗羅』を踏襲している。プレイヤーは常に3種類の武器を装備し、いつでも自由に切り替えることができる。ただし『ネオ魂斗羅』では、ゲーム開始時にいくつかの武器セットを選択することができる。例えば、ある武器セットはスプレッドガン(残念ながら、8ビット時代に比べるとずいぶん弱体化してしまっているが)&クラシック・ファイアボール&ホーミングミサイル。またあるセットは、マシンガン&グレネードランチャー&ホーミング・ライトニング(電撃)で構成されている。各セットの3番目の武器はロックオン武器となっており、自機の上空や低空にいる敵を攻撃するのに使う。『パンツァードラグーン』や『レイフォース』のロックオンレーザーと同じように、ボタンを押し続けている間、複数のターゲットをロックオンすることができる。武器切り替えの操作性は素晴らしく、L1とR1でメイン武器2つを切り替え、△を押せば即座にロックオン武器が発射される。激しい戦闘中でも、自在に武器を切り替えることが可能だ。

 3D視点で展開されるアクションは完成度が高く、また全般的に、『真魂斗羅』ほどのシビアさもなさそうだ。本作ではジャンプができないが、その代わりローリング回避を行うことができる。また、その場で回転する怪しげなスピン回避もある。ただしそれほど高速ではないので、スピンし終わった瞬間に次の弾に当たってしまったこともあった。このへんは多少コツがいりそうだ。

 『真魂斗羅』同様、プレイヤーは最初のステージを4つから選択することができ、各面の「撃破率」に応じて評価を得る。そして高撃破率を稼ぐことによって、隠しミッション、隠し武器セット、隠しキャラといった、各種ボーナス要素がアンロックされる。特に隠しキャラと武器セットが、ゲームにどう影響するのかが興味深い。出来ることなら隠しキャラは、単なるグラフィック違い(スキン)でなければ嬉しいのだが。それと恐らく、『ネオ魂斗羅』で最も役に立つモードは、トレーニングモードだろう。このモードでプレイヤーは、本編で一度到達したステージを自由に練習でき、撃破率100%の方法を研究することができる。それから、ゲーム中のカットシーンをスキップできるのも嬉しい(『グラディウスV』はデモが飛ばせなかったからなあ〜)。

 結論として、『ネオ魂斗羅』は、16ビット以降の方向性を模索し続けていたシリーズにとって、正しい進化の道を歩んでいると言えるだろう。アクションは今まで通りの激しさで、違うのは視点の変化と、以前よりも少しばかりユーザーフレンドリーになっているという点だ。マニアックなこだわりや批判は、もう捨て去ろう――これは素晴らしい進化形だ。



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