魂斗羅関連記事



魂斗羅(AC)

<ゲームマシン>1987年3月1日 第303号

話題のマシン

変化に富む画面構成で10ステージ
異星人との攻防
コナミから「魂斗羅(コントラ)」基板


 戦士とエイリアンの戦いをテーマとしたTVゲーム機「魂斗羅(コントラ)」が、コナミ(株)(本社東京、上月景正社長)から二月二十日発売となった。
 これは近未来の地球のある島にエイリアン“レッド・ファルコン”が前線基地を築き、人類滅亡をたくらんでいるが、これを壊滅していくという内容のSFゲーム。一人用では海兵隊の“ビル”上等兵を、二人用では同時協力プレイでもう一人が“ランス”上等兵を、それぞれ八方向レバーと二つのボタン(ショット、ジャンプ)で操作する。全部で十ステージあり、画面はステージによってヨコスクロール、タテスクロール、3D効果のある固定画面と異なった展開となるのが、大きな特徴。そして最終ステージをクリアすると、エイリアンの謎とその正体が明らかになる、というから楽しみだ。
 ステージはジャングル、基地内通路、大きな滝、ツンドラ地帯、格納庫などを経てエイリアンと対決。コンピューターグラフィックスを駆使したきめの細かい画像が展開。途中で敵の小型センサーを破壊すると、連射ガン、破壊力の強大なガン、五方向拡散砲、ファイアー弾、一定時間無敵となるバリアなどを手に入れることができる。各ステージは、敵の大型センサーを破壊すればクリア。三人が倒されるとゲーム終了だが、一定得点以上で一人追加となる。なお硬貨の追加投入(三回まで)で継続プレイができる。基板販売のみでOP価格十四万五千円。

<月刊コインジャーナル>1987年4月号

スタートダッシュマシン速報
魂斗羅


 最強の戦士ビルとランスが「エイリアン」に挑むSFバトルゲーム。
 画面は横スクロール、縦スクロール、3D固定画面と変化に富んだ展開で、グラフィックス処理技術は流石はコナミと感心するほどの出来映えだ。
 さて、インカムの方は。
 「都内のロケで1万3千円。かなり良い方ですよ」(東京Aオペレーター)。
 「だいたい1万円前後。飛翔鮫と並んでトップクラスのインカム」(東京Dオペレーター)。
 このように1万円を超える数字を各地で記録したのは、今期のテーブルではコントラのみである。
 ところが、逆に「ウチでは、あまり良くなかったね。せいぜい“普通”というレベルだよ」(大阪Eオペレーター)といった答も多く、ロケーションによって良い悪いがハッキリと出てしまったのもこのコントラの特徴だった。
 結局、ゲーム内容が非常に変化に富んで面白く充実しているのに、いかんせん「難かしすぎる」きらいがあるようだ。
 大阪の某ディストリビューターは、「面白いんだが、子供向きなんです。だから、子供の多いロケではAクラス、少ないロケではBクラスと極端なんですね。今ゲームセンターから子供は減ってきているのが現状ですから、いいゲームなのに売上が上がらない事もあるのです」と話す。
 全般的にいえば、飛翔鮫と並んで今期のトップを争うマシンといえる。
 コナミ製。

<ファミコン通信>1993年3月5日号(No.220)

ARCADE MANIAC アーケードマニアック 第105回
1987 KONAMI 魂斗羅 文責:渋谷洋一 協力:漆原龍之介

 早死に
 『魂斗羅』は、コナミが'87年に発売したふたり同時プレーが可能なコンバットアクションゲーム。主人公はいかにも肉体派突撃俳優、アーノルド・シュワルツェネッガーとシルベスタ・スタローンといった風体のビルとランス。そしてそのゲーム内容は、まさに『プレデター』と『ランボー』を足して2で割ったようなもの。たったふたりの男がつぎつぎと現れる敵群をバタバタと倒していく、小気味よい痛快さを持った爽快なゲームだった。だが、この爽快さを味わうには、多少このゲームがうまくなければならない。
 コインを投入、スタートボタンを押す。けたたましいドラムのきいた爆音サウンドが鳴り響く。初めてこのゲームをプレーするほとんどの者が、そのサウンドにびっくりし、操るはずの主人公、ビルをひとり失うはずだ。その直後も、唐突に存在する爆弾の仕掛けられた橋に、しゃがまなければ避けられない弾丸に、早死にする運命だ。もっともみっともない死にかたは、やみくもにジャンプして、着地点を通過する流れ弾に当たるというもの。空中で回転したあとの即死ほどぶざまなものはない。とにかく突拍子もない難易度を誇るゲームなので、1コインを投入しただけで大抵の人間は懲りてしまったが、一部の人間は逆だった。糞難しいと言われれば言われるほど、燃え上がるようなひねくれ者の挑戦的な人種が、一気に何コインも注ぎ込んで攻略していった。敵の登場のしかたや攻撃は突拍子もないものが多かったが、一度その出現、攻撃パターンを知ってしまえば、どうということはなかった。
 途中、アイテムを取ることによって使用する銃器が変わる。ステージ構成は、通常のサイドビューのアクションシーンのあとに敵基地へ侵入する3D戦闘シーンがあるというもので、総ステージ数は3ステージとこの年代のゲームにしては極めて少ないものだ。だがそれもそのはず、実際このゲーム基板を見てみると、非常に小さい。同年代の同社『A-JAX』と比較してみると、その差は歴然だ。
 最終ステージ後半では、それまでいくらでもできたコンティニューが強制的に禁止される。だからよくあるコンティニュー可能なゲームのように、多大な金を投資すれば必ずエンディングが見られるといったプレーヤーに媚びたものではなく、結局はうまくなければエンディングは見られないという厳しい硬派な設定だった。ゆえに、真のゲームのテクニックを極めようとする求道的なプレーヤーらに賞賛され、翌年の'88年にはその続編『スーパー魂斗羅』が発売された。

●けたたましい爆音サウンドでスタート。初めてプレーするほとんどの者は、ハッとしている間に主人公ビルをひとり失う。
●サイドビューの通常アクションと3Dの戦闘シーンで、1ステージ。各シーンは短く、小気味よい展開が繰り返される。

スーパー魂斗羅(AC)

<ゲームマシン>1988年2月15日 第326号

話題のマシン

「魂斗羅」がバージョンアップし
エイリアン逆襲
コナミから「スーパー魂斗羅」基板

 戦士がエイリアンを倒していくという内容のTVゲーム機「スーパー魂斗羅(コントラ)」が、コナミ(株)(本社東京、菱川文博社長)から、一月下旬発売となった。
 これは同社「魂斗羅」のバージョンアップ版でコンピューターグラフィックスの鮮明さ、サウンドの迫力をアップさせており、シネマ感覚の凝ったオープニングデモ画面が出る。また八方向レバーと二つのボタン(発射とジャンプ)の操作方法は前作と同じだが、内容が一新されており、とくにアイテムを取るごとにパワーアップが段階式により強力になっていくこと、ジャンプ中に空中でのコントロールができることなどが、大きな特徴。
 前作で倒したはずのエイリアン軍団が復活し、再び襲ってきたという設定で始まる。全体の構成は連邦軍施設跡、同基地内、密林、巨大なエイリアンの巣など五ステージ展開で、画面はステージによりタテまたはヨコにスクロール。二人同時協力プレイで、パワーアップカプセルを破壊すると、レーザー、自動連射砲、爆弾などの武器が飛び出し、これを取って敵を倒していく。各ステージの最終場面に登場する大型センサーまたはボスを破壊するとクリアで、次のステージへ進む。倒されるとゲーム終了だが、一定得点以上で一人追加。基板販売のみでOP価格十四万八千円。

<月刊コインジャーナル>1988年2月号

今月の表紙 FEBRUARY
コナミ(株) スーパー魂斗羅


 コクピットタイプの新作に押される一方という観のあるビデオゲームだが、ゲームストーリー自体のきめ細かさ、奥深さの追求という点で、まだまだプレイヤーをとらえて離さないものがある。
 従って、ロングヒットがきわめて困難な状況にあるとはいえ、コクピットタイプのソフトでは味わえないゲーム性の追求と共に、インカムを高める何らかの工夫があってもいいのではなかろうか。
 例えば、デモ画面の工夫だ。遊び方(ゲームポイント)を説明する「バブルボブル」((株)タイトー)の行き方もそのひとつだが、「今月の表紙」となったコナミ(株)のスーパー魂斗羅」は、ストーリー性をもたせた迫力ある画面展開で、集客力の向上を狙った意欲作といえよう。
 不振を伝えられる年末年始商戦では、エー・ジャックスで、好健闘した同社が、前作「魂斗羅」の発売から1年、内容をバージョンアップして送り出す自信作だ。

DEMONSTRATION
シネマ感覚デモ画面


 「西暦2634年12月 謎のエイリアン軍団との戦いから1年、地球はその魔の手から逃れたかのように思われていたが……」――画面いっぱいにゲーム背景が語られた後、横ロールで文字が流れる。「いま、あの魂斗羅が再び起つ!!」
 続いて、主要キャラクターがアップで登場。同時に文字スーパー・「なんだここは?」、「油断するな!」(音声は同じ意味の英語)が入り、主人公(ビルとランス)が敵地に挑み行く画面があって、タイトル「スーパー魂斗羅――エイリアンの逆襲――」(ここまで約40秒)
 次に、戦闘シーン。横スクロール、縦スクロール各約30秒が展開し、最後に上位スコアー表が出て終る。
 以上が「スーパー魂斗羅」のオープニングデモ画面。(トータルで約100秒)いわば映画の予告篇、といった趣だ。ふらっとゲームセンターに入ったとして、確かに目を惹付けられる他との違い――新鮮な何かを感じる。これもひとつの行き方だ。
 以前から思うことだが、デモ画面にはもっと工夫があっていい。遊び方、パワーアイテム、ゲームストーリーの説明等、プレイヤーへのサービスがあまりにもなさすぎなのではないだろうか。

GRAPHICS
磨きのかかるグラフィックス


 ところで、最近は各社共、バージョンアップの新製品が多い。消極的な言い方をすれば、前作の人気に乗っかって、ということになるが、バージョンアップであれば、より積極的に、「前作を凌ぐ」という取り組みがほしいものであり、もとより開発者はそう意気込んでいることだろう。
 横スクロール、縦スクロールに3D固定画面を加えた変化に富んだ展開はご存知の通り。ゲームの進行は――
1ステージ・連邦軍施設跡(横スクロール)
2ステージ・連邦軍基地内(縦スクロール)
3ステージ・密林ジャングル(横)
4ステージ・エイリアンステージ1(横)
5ステージ・エイリアンステージ2(縦)
 右の様に、旧作の全6に対し新作では全5ステージとなっているが、それだけに、定評のあるグラフィックス処理は、更に磨きがかかっている。「ひとつひとつの画面で映画を観ている様に感動してプレイできる――をコンセプトに鮮烈なグラフィックスと迫力あるサウンドの追求で、シューティングゲームの爽快感がグンと高まっています」(同社広報宣伝課)

POWER UP
パートIIの話題性を超えて


 この他では、パワーアップが豊富になっている。パワーアップカプセルを破壊すると飛び出すパワーアイテム(武器)は――
◎マシンガン(連射可能)
◎ボム(破壊力大)
◎スプレットガン(3方向拡散銃)
◎レーザーガン(貫通力大)
◎ハイパーシェル(画面中の敵を一時的に全滅)――以上の5つだ。
 しかも、段階式パワーアップで、同じアイテムを続けて2回とると、より強力にパワーアップする仕組みとなっている。
 「パートII」はそれ自体に話題性をもつものだ。と同時に、それだけプレイヤーの目も厳しくなるものだが――
 「シネマ感覚あふれるオープニングデモ画面は集客効果が抜群です。もちろんゲーム展開も圧倒的興奮の連続という自信作です」(前出同)
 リードでも述べたゲーム性の追求と集客効果を高めるデモ画面の工夫――ロケテストの結果も上々と聞く。2月のロケーションを注目したい。

<月刊コインジャーナル>1988年3月号

スタートダッシュマシン速報
スーパー魂斗羅


 正月明けということで、今期に発売された機種は2〜3種にすぎない。また、オペレーターの方でも年末に新製品を買いすぎたせいか、目だった動きのなかった今期である。
 その中で、テーブルタイプのインカムNO1がこのスーパー魂斗羅であった。稼働台数は余り多くなかったが、設置していたロケーションでは全てテーブルのトップを取っていた。
 「50円コーナーで8千円くらいあるから、マアマア良い方ですね。他は良い時でも6千円程度でしたね。ウチが調べたところでは、どこでも千円〜二千円くらい他よりイイようです。といってもそう大した事はないですがね」(東京Bオペレーター)。
 「スーパー魂斗羅は、テーブルでは頭ひとつ抜けています。全体のレベルが低いからでしょうが……」(大阪Dオペレーター)。
 一等地ロケーションでは、最高で1万円強というところで、決してレベルの高い1位ではない。しかし、他には1万円を越えるような機種はひとつもなく、今期のテーブルタイプではやはりトップであろう。前作「魂斗羅」も昨年の今頃、テーブルタイプのトップを取っているが、「スーパー」の方もまず前作並みの成績は収めたといえる。
 しかし、「一応、今ならトップになるけれど、日によって波が激しいし、余り長く続くとは思えない」(大阪Cオペレーター)のような見方も結構多いようである。
 コナミ製。

魂斗羅スピリッツ(SFC)

<HiPPON SUPER!>1992年2月号

魂斗羅スピリッツ
「グラディウス」「ドラキュラ」等と共に今やコナミの看板となった感のある「魂斗羅」シリーズのSFCバージョン。今回は「何故SFCで出すのか」について演出面から考えた。(文・早川洋)

SFCのアクションのあり方を示す作品
正しく使った特殊機能はやっぱりスゴイのだ。

 アクションゲームのオリジナリティを「アクション」そのもの、あるいはゲーム性といったものに求めるのであれば、昨今のゲームにはオリジナリティなどないと言ってしまってもいいだろう。それこそ星の数ほども生み出されてきたアクションゲームのそれぞれが全て、キャラの動きなどに独創性を持つと考える方が不自然なのであり、アルゴリズムやパターンと言ったものは、むしろ出尽くしたと考える方が当然なのである。その意味では残念ながら「魂斗羅スピリッツ」も、そもそもシリーズ作である以上、独創性には欠けていると言わざるをえない。
 しかし、アクションのパターンがもう出尽くしたというのであれば、最早この点を云々するのは不毛である。またアクションゲームが「アクション」を目的とする限り、スーパーファミコンが登場する必然もない。ファミコンで十分面白いアクションが出来るはずだし、現に優れたものもいくつかあるのだから。つまり、もう「アクション」で他との差別化をする事が出来なくなっているのだ。となれば、後は見せ方、すなわち演出で差を付けるしかないのである。ここでスーパーファミコンの能力が物を言うわけだ。
 モザイク、拡大・縮小・回転機能あるいはグラフィック能力の高さなどスーパーファミコンのスペックが並外れたものであるのは周知の事であるが、これらをうまく使ったのはマリオくらいだろう。本来これらの機能は全体の演出のバランスの中で使われるべきであり、捨てるべき時は捨てられる性質の物なのだ。しかし現実には無意味にタイトルを回転させたり、頻繁にモザイクで画面が切り換わったりとわざとらしい使い方が多く、ゲームの流れの中では完全に浮いてしまっているのがほとんどだ。言ってみればスーパーファミコンのソフトとしてこなれていないし、意味が無いのだ。
 その点「魂斗羅スピリッツ」は、そうした特殊機能による効果がゲーム全体の構成の一部としてさりげなく使われており、決してそこだけを取って付けた感がないのが嫌味が無くて良い。例えば1面であればステージ途中で空の彼方から戦闘機がやってきてナパームであたり一面を焼きつくすという一場面でのみ拡大機能が使われているだけなのである。これはゲーム内ストーリーにおける必然による使用であり、使用のための使用では無い。こうした使い方はこれからのスーパーファミコンのアクションでも、どしどし採用して欲しいと思う。
 元となるゲームの展開をしっかりと作り、他のハードでは真似の出来ない特殊機能でもって、より盛り上げる。こんなスタンスがスーパーファミコンのアクションとしては必要なのではないだろうか。その点でこの「魂斗羅スピリッツ」は完璧とは言えないが意欲作と言えるし、商品としてのインパクト以上に名前通り「スピリッツ」が感じられるゲームだ。
 ステージは全部で6つ。そのうちステージ1、3、4、6がサイドビューのステージだ。銃が2種類持ち換えられるなどの若干の改良点はあるが、基本的には従来と同じで、跳ぶ、撃つ、よけるのシンプルな構成。ステージ2、5はトップビュー画面になるが、自分の方向を変える時にL、Rボタンを使い、自分でなく背景が回ってしまうのが特徴。2人プレイの時には上下分割画面で別々に行動することも出来るのだ。
 2タイプのゲームから成っているため統一性に欠ける感もあるが、これはアーケード版からの事。テンポ良いステージ展開と美しいグラフィックはやはり一見の価値あり。
 演出面ばかりをほめたが、もちろんアクション自体も水準以上。買って損のない佳作に仕上がっている所はさすがコナミと言った所だ。スーパーファミコンを感じて欲しい。

Actions
マイキャラの多彩な動きの一部を紹介

マイキャラは、撃つ、飛ぶはもちろん、ぶら下がったり、よじ登ったり、二丁拳銃で乱れ撃ちをしたりと実に豊かな動きをする。ボタンを全て使うゲームなので操作が難しそうだが意外と感覚に訴えた操作でも言うことを聞いてくれる。使いこなして敵を叩け!

●回転ジャンプしながら2丁の銃で四方八方に乱れ撃ち。狙いを定められないのが難
●トップビュー面ではジャンプボタンで伏せをする。うまく使って弾をよけろ
●天井などはぶら下がって移動できる。使いこなせればプレイがかなり楽になる
●壁をよじ登りながらでも全方向攻撃が可能だ。これはぶら下がりの時も同様だ

改めて思い知らされるコナミの演出力

大事なのはハッタリだ
 やっぱりゲームなんだから、ただリアリティーを求めてもつまらない。出鱈目とも言える位の派手さが欲しい。この辺はコナミのお家芸とも言えるところだ。
 ハイウェイで巨大戦艦と戦うわ、ミサイルからミサイルに跳び移るわ、街は一瞬にしてプロミネンス地獄に変わるわでもうほとんどお祭り騒ぎだ。本当の人間なら即死だぜ。いや、ゲームの中でも死にまくる。しかし気分が良い。死ぬ事すら快感と化す程のカタルシスを与えてしまう強引な展開。やはり、これはハッタリがうまく効いているからだろう。つまらぬ所で死ぬより、派手な爆発の中で死にたいもの。「魂斗羅スピリッツ」はどこで死んでも散り際が華々しい。つくづくプレイヤーの気持ちになって考えられている。

●さっきまでの街が一瞬のうちに紅蓮の炎に包まれる。火柱が立ち、プロミネンス状に噴き上げる。見た目にも非常に派手であり、場面変更もテンポが良い。この調子で最後まで行ってしまうのだ。あくまでプレイヤーを楽しませるためにハッタリを貫き通すコナミの真摯な姿勢がここにはある
●ハイウェイ上でエアバイクを駆って巨大戦艦との死闘が展開する。このスピード感、たたみかけるような敵の攻撃はただ物ではない。難しくても先が見たいと思わせてくれる
●はるか上空をミサイルからミサイルへ飛び移りながら4面のボスと戦う。現実にはありえない場面だが、素直に納得できてしまうあたりがこのゲームの世界観なのだろう
●1面では道ばたに駐車中の戦車に乗ることができる。この間プレイヤーは無敵でバリバリ敵をひき殺すことも可能。破壊のカタルシスを十分に味わうことのできる演出だ
●ここでは回転自体が演出だ

圧倒的存在感を誇る敵キャラクター群
 「魂斗羅」のキャラはグロテスク、メカニカルというイメージがあるがそれだけでは十分に魅力を伝えるものではない。そうしたシリアスさとは裏腹の一見ギャグとしか思えないようなユーモラスでコミカルな味わい、これらが矛盾せず同居しているのが存在感のある理由だろう。

●2体のロボットを倒すと、いきなり壁を破って出てくる3面のボス。登場の仕方といい、その容姿といい、敵ながら憎めないカワイイやつだ。誘導弾、炎、時限爆弾と攻撃パターンも豊富だ。特に笑わせてくれるのが爆弾攻撃でカウントダウン中にあわてて壁の中に隠れてしまうのだ。こうした猛攻の中に垣間見られるユーモア。「魂斗羅」の敵にはそれがある
●ヘリコプター上で襲いかかるワイヤー戦士、ぶら下がりながら戦わなければならない敵と立体的な攻撃をしてくる
●ザコ敵だって立派なゲームの立役者。特徴的な攻撃でプレイヤーを苦しめる
●1面のボスはカメの怪物だ。首の下の弱点を狙い撃て
●2面のボスは上空からの落下攻撃さえ気をつければ何とかなる



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