美味しさのひみつ

ウィンターハウス大丸でお出ししているお米は自家製のコシヒカリです。
お米のほかにもキャベツや白菜、ネギ、野沢菜など、たくさんの自家製野菜を使っています。

ウインターシーズンを終えて店を閉めたあとは、来年のための米作り・野菜作りに取り掛かります。
ここではグリーンシーズンの仕事である農業について少しご紹介します。

お米ができるまで

春に田植えをして、秋に収穫をする。この春から秋のあいだにはたくさんの工程があります。

4月 種まき

育苗箱(いくびょうばこ)という苗を育てるための箱に肥料を加えてた土を入れ、種もみをまき、薄く土をかぶせる。
それを芽出し機にいれる。この芽だし機によって適度な温度と湿度を保ち発芽させる。

4~5月 苗代(なわしろ)

プールに並べられた育苗箱

芽が0.5~1cmに伸びたら育苗箱ごと水をためたプールに並べて、保湿シートをかけてさらに育てる。
苗が10~12cmくらいに伸びたらシートをはずして外気に慣らし、15cmくらいまで育てる。

5月 田起こし(たおこし)・代掻き(しろかき)

田んぼをよく耕す(田起こし)。耕した田んぼに水を張り、土を柔らかくして表面を平らにする(代掻き)。
この作業は田んぼの水漏れを防いだり、水の深さを均一にする大切な作業で、この代掻きによって稲がムラなく生長するための条件を整える。

5~6月 田植え

育った苗を田んぼに植える。現在はほとんど田植え機を使い、側条植(そくじょううえ)といって植えるときに肥料や除草剤を入れる仕組みになっている。機械が入らない狭い部分は手で植える。

6~9月 管理・中干し

田植えが終わってからは、気候や稲の生長具合をみながら水や肥料の調節をしたり、あぜの草刈りなどをする。
6月末頃からの茎数(けいすう=ひと株の茎の数)が増える時期が過ぎたら、田んぼの水を抜いて土を乾かす(中干し)。
これによって土の中に空気中の酸素を取り入れて根をしっかり張らせる。また稲の生育を調整したり、土を硬くして刈りやすくするという役割もある。
稲に穂が出てくる7月の下旬~8月中旬は稲の生長期で、9月に入ると稲の穂が実り始める。
このころはあたり一面が黄金色になり、米どころならではの美しい秋の風景が広がる。

  • 中干し後の様子

  • 刈り取りどきの田んぼ

9~10月 稲刈り・乾燥・籾(もみ)すり

コンバインという稲刈り機を使って稲を刈り取る。刈り取り、脱穀(穂から籾を取る)までこの機械でおこなう。
コンバインで刈り取った籾を水分が15%程度になるまで乾燥させる。
乾燥したら籾すり機で玄米にして、選別をして袋詰めをする。

このようにしてお米ができあがります。
今は多くの作業で機械を使っていますが、昔は耕すのも人の手、植えるのもひと株ずつ手植え、稲刈りも鎌を使って全て人の手でおこなっていました。それはとても大変な作業でした。

機械をたくさん使うようになった今でも、人の手による管理は非常に大切です。
農業は自然が相手なので、気候によってやるべき対応が変わってきます。ときには自然災害でうまくいかないこともあります。
毎年同じペースで同じ品質のお米がとれるという保証はありません。
だからベストを尽くして米作りに取り組み、無事に収穫したときの喜びは大きく、お客さんに「お米が美味しい」と言っていただくことが何よりも嬉しいのです。
私たちが愛情を込めて作ったお米をぜひご賞味ください。

ページのトップへ