河童本舗

王国評議会で掲載を予告した衝撃の店!
注:久々に超弩級場外ホームランなお店なのでめちゃくちゃ長くなってしまいました。(笑)

 いや〜も〜感激!久々に新規開拓の快感を味わった。このB級ぐるめの最高クラス!
その日はあるMLのオフ会で、1次会でちょっとしたコース料理を食べて2次会で終わったのだが、ちょっと微腹が空いていた。(「小腹が空いた」よりもちょっと満腹に近い状態。)
 最近は少しダイエットを心がけていたのでまっすぐ帰ろうと思ったのだが、あんまりその地区に出向くことがないので「せっかくだし目新しい店を見つけたら入ろうかな。」程度で駅を目指していた。
場所は日本橋。千日前通り沿いで北側になる。堺筋よりは西のブロックで、大通りを歩いていると「背あぶらしょう油ラーメン・キムチ食べ放題」とか言うコピーが書かれた看板を発見したが、看板の前がお店って感じではなかった。ちょっと辺りを探してみると、千日前通りからちょっと入った右手にその店はあった。
店構えからするとまぁまぁ期待できそうである。中に入ってみるとラーメン屋にしてはやや広い方だった。お客さんは席数の1/3程度入っており、サラリーマン風の団体2組、やまんば風中途半端メイクの女の子2人、カウンターに男の客一人。
ざっと店内を見渡し、一番奥の雑誌記事が掲示されている席を陣取った。手っとり早く情報を得られるから。
初めての店では普通のラーメンを食べることが多いのでまずはラーメンを注文。
「他にビールや餃子はよろしいですか?」
餃子もあるらしい。が、微腹程度だったので断り、改めてメニューを見てみた。
・ラーメン 600円
・ねぎラーメン 700円
・チャーシューメン 800円
・ねぎチャーシューメン   900円
・替え玉  200円
ラーメンのメニューはこんなトコだった。替え玉200円ってのはあまりにも暴挙に感じる(爆)が、それを除けばいい感じである。
味噌だの塩だのしょうゆだのと複数のスープを用意しているお店よりも、こういう1種類のスープだけで勝負している店の方が当たりが多いのだ。
ラーメンができあがるまでの間、掲示されている雑誌記事に目を通した。
meetsと関西ウォーカーに掲載されたらしい。本店はどうやら新大阪近辺にある模様。
つらつら〜っと目を通してみると、「上京して東京ラーメンを修行し、背あぶらを用いた云々・・・」....( ̄▽ ̄;
血の気が引いた。(笑)
正直、東京系のラーメンと言うと中華そばのイメージがあり、好みではない。いりこや鰹ベースのあっさりしたしょう油ラーメンも美味いんだが、関西の「こってりぎとぎとどろどろ」なラーメンに慣れ親しんでしまっているので全然モノ足りないのである。
博多系とんこつラーメンですら物足りないのだ。もっとも現地で食べない限りはホンモノの味はわからないのだが一度しか食べたことがないので。百貨店などで○○地方フェアなんて開催していると各地の有名どころが出店したりしているが、こと博多ラーメンに関しては関西なら関西人の口に合うように若干味付けは変えるようだ。
#まぁどんな料理でもそうなんだろうけど。
インスタントラーメンの世界でもそう。九州で売られているインスタントラーメン、同じブランド同じ商標のものでも一旦本州に渡ると味付けが違うらしい。本場のラーメンはインスタントものでも濃いと言うかクセを殺していないんだと。

 多分掲載することはないだろう「尾道ラーメン」について書こう。かいぬし社近所にあるその店は、関西では有名な尾道ラーメン屋で西長堀に本店がある。雑誌にはよく掲載されているらしい。屋号は私も昔から知っていた。そこは東京ラーメン系のしょう油スープで、麺はきしめんクラスの太麺、(私の好みはストレートの細麺)豚の背あぶらが入ってます!ってのが売りである。上質の背あぶらなのか安い背あぶらなのかよく知らないが、角切りにしたタピオカみたいな背あぶらがぷかぷか浮いている。食感はいいのだが、味的に優れているとは思えないので私の評価は低い。そもそも背あぶらなんて熱が加わると適度にとろけるのが上質モノではなかろうか。(by どっちの料理ショー)
 で、しょう油はしょう油でも「東京系しょう油+背あぶら」からその尾道ラーメンを想像してしまったので、期待感は一気に冷めてしまった。ただでさえ微腹状態である。この状態でラーメン食べても、少々美味いぐらいなら普通に感じてしまうのがお決まりのパターンなのだ。
「あ〜、食わなきゃよかった...また太る...(;;)」
と後悔の念さえ覚え始めた。
#んなら食うな!

 店内が空いていたせいか、思っていたよりは早く出てきた。カウンター越しに渡されたどんぶりを小盆ごと受け取る。
「ん?なんだか様子が違うぞ.....?」
東京ラーメンのあの澄んだスープではない。しょう油ラーメンのくせに味噌ラーメンみたいに濁っている※1あの関西ラーメンの特徴が出ているのだ。
「おっ!」
萎えていた期待が急にわきあがってきた。レンゲを取る。スープを飲んでみる....

「ん.......ンマイがな.......( ̄□ ̄;」

背あぶらは適度に溶けて浮いている。溶けきらない部分がほのかに白く、みそ汁の味噌みたいな感じで浮遊している。
あぶらの量はかなり多い。実際食べてる間中、冷めるコトがなかったのでかなり分厚い膜を作っていたようだ。
どこにも書いてなかったと思うが、トンコツも使ってるんだろうというコク。濃い。めっちゃ濃い。
#濃いけど塩っぱくないです。(笑)
久々に素晴らしいスープと巡り会った気がした。
麺をつまんでみた。思わず顔がニヤけるストレート系の細麺だ♪
酔っていたので麺についてはあんまり味の分析は出来なかったが、東日本によく見られる鹹水の多用された麺ではない。めっちゃ好み!
チャーシューは煮豚系でなく焼豚系。あそこまでこってりしたスープにはかえって焼豚系の方が似合うのか?と思ってしまったホドだ。※2
黙々と食べる。
半分ぐらい食べたところで「食べ放題のキムチ」に目が行った。大皿にこんもりと盛られている。
「そうや、これ入れて食べるつもりやったんや....」
普段の私なら、まずはオリジナルの味を確認するために途中まで食べ、それからその手の具を放り込むのだが今回は違った。キムチを入れる気がしないのである。それぐらい味のバランスがよかった。ただ、その横にむき身の生ニンニクと、何ていう名前なんだろう?ニンニク搾り器がおいてあった。何故かそのニンニク絞り器が私にささやく「使うて使うて、使うてんかぁ〜♪」。やむなく一カケラを搾って入れてみた。これがまたンマイ!元々ニンニクは入っているだろうが、この搾りニンニクを入れることで風味が倍増したのだ。よそのラーメン屋でもおろしニンニクとか刻みニンニクをおいてあるトコロは多く、私もよく入れて食べるのだがニンニクの風味が加わりながらもニンニク独特の辛みも強く、味のバランス的には崩れてしまいがちなのだ。しかし今回はその場で生ニンニクを搾るからなのか、あの独特の辛みは目立つことなく見事にスープと調和した。これも初めての経験だった。

 ここ数年の間に新規開拓したラーメン屋もそこそこあるが、正直ここまで感動するラーメン屋を再び発見できるとは思っていなかった。
「よってこや」や「四天王」等の「美味いなぁ」レベルのお店も結構あったが、10数年前の「神座」※3で味わったような感激はなかったのだ。
気に入った店でも、時間を空けて2度3度と訪れると「味が落ちた」と感じることがしょっちゅうで、「やっぱり舌が肥えてしもたんやろか....」と哀しく思う日々を送っていたのだが、ここで再び「新規開拓」のヨロコビを思い出させてくれた「河童本舗」には掟破りの星6つをつけよう!

かいぬし評価:★★★★★★


※1) 関西のしょう油ラーメン
他のお店のところで書いたかもしれないが、関西のしょう油ラーメンのスープは濁っているところが多い。ガイドブックかなにかを見ながら他の地方から来たお客さんだと「あの〜、しょう油ラーメン頼んだんですけど。」等と言うてしまうのだ。そう言う人を実際に何度も目撃している。確かに見た目はよそで言う味噌ラーメン風である。(笑)
※2) チャーシューは煮豚であるべきか焼き豚であるべきか
同じく書いたと思うが、かいぬしの好みは煮豚系チャーシュー。本来「チャーシュー」と言えば「焼豚」を指すのだろうが、煮込みを重視した煮豚も一般に「チャーシュー」と呼ぶことが多く、私も両方を「チャーシュー」と呼ぶ。
「よってこや」「四天王」に代表される、「こってりコテコテスープには煮豚系」のチャーシューに慣れ親しんでいるのもあるが、今回はちょっと見直してしまった。
※3) 神座
「神座」のページでも書いているが、今の神座ではなくて昔の神座。