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m a k e s h i F t
liVe2003.05.16
TUBE LIVE AROUND 2003
「AREna YOU READY?」

2003/05/10 @ 横浜アリーナ アリーナ席Bブロック21列44番



5月10日日曜日。午後5時。
私は下北沢の町を走り抜けていました。
演劇弁当猫ニャーのカーテンコールがあっさりと終わったこともあり、私が本多劇場を飛び出したのは午後5時ちょっと前。
今から1時間以内にTUBEのライブが行われる横浜アリーナへと向かわなければなりません。
とりあえず下北沢駅まではダッシュ。ちょうど飛び込んできた井の頭線に飛び乗り渋谷へ。
ものすごい人の波を掻き分けながら東横線のホームに向かうも、少々タイミングが悪くて5分ほど待つはめに。仕方がないのでキオスクで水を買って一息。
菊名駅で10分に1本しかない横浜線の待ち合わせにはまりましたが、何とか新横浜駅に5時45分頃到着。横浜アリーナの自分の席に着いたのは6時1分前。図ったようなタイミングです。

てなわけで、1年ぶりの横浜アリーナです。
今回の席はちょっとステージからは遠い上、スタジアムツアーのようにモニターも設置されていないので、メンバーの顔までは分かりそうにありません。でも、このライブ空間で同じ空気を共有することが重要なので、さしたる
さて、開演時間になっても始まる気配が中々見えません。それに痺れを切らしたファンが早くもウェーブを開始しました。アリーナ席で2往復。センター席でも誰かが試みてましたが、後ろからはじめても前の日とは分からないということに中々気づかず、失敗を繰り返してました。3回目になってようやく前から始めればいい事に気づいて成功してましたが、後ろから前に戻るのはやっぱり失敗してましたね。
開演から遅れること10分。ようやく照明が落ちます。急いで席を立つみんな。夢の共有空間の始まりです。
オープニングナンバーの「終わらない夢に」のイントロが鳴り響き、ステージに明かりが灯ると途端に大歓声に包まれるアリーナ。ちなみに当日のファッションは前田さんが赤のジャケットに黒いパンツ姿、春畑さんがピンクの上下、角野さんが黄色のジャケットに白いパンツ姿でした。松本さんはドラムセットのせいもあってよく見えませんでした。
94年発売という懐かしい曲がワインレッドに染められたステージで終わり、そのまま翌年95年発売の2曲目「ゆずれない夏」へ。そして続く3曲目は懐かしいコーラスフレーズから。「Dance With You」です。私は思わず「懐かしい!」て叫んでしまいました。何せこの曲の発売は87年。16年も前の曲であります。この曲を聞きながら自転車で川べりの道を登校していた思い出がよみがえります。
その後に最初のMC。
前田「2年ぶり会いたかったぜぃ!」
そうなんです、TUBEにとってツアーは2年ぶり。ちなみにアリーナツアーだと98年の「冬でゴメンね」ツアー以来だったりします。
前田「長い間待たせたねぇ、みんな。例年だと関東は中の頃なんだけど、今回は1発目、2発目という。珍しいよね。まだまだ俺たちも元気です。昨日が初日でした。昨日ひとつ思ったことがある。みんなちょっと元気がないんじゃないかなぁ、みたいな、そんな気持ちで一杯だったわけですが、今日はみんな大丈夫だよな?」
そんなことあるわけないと言わんばかりの声を出す私たち。
実際、初日に行った友人は盛り上がりがいまひとつだったということを言ってました。やっぱり平日だったからなのかな?
前田「ありがとう。アンコールのこと考えてちゃダメだぞぉ。頭っから飛ばしていくからね、今日はね。みなさん準備はいいですかぁ〜? 久しぶりですよ。思いっきりセックスしますよぉ」
前田さんのセリフを戒めるかのようにベースを鳴らす角野さん。前田さんここは素直に土下座をします。
前田「それでは、お客様の心をガッチリつかんだところで、皆さんいいですか? 飛ばしていきますよ。それじゃあ、一緒に本気で盛り上がっていこうぜ!」
最初のMCで盛り上がったところで4曲目は99年発売のアルバム「Blue Reef」の表題曲「Blue Reef」とちょっと意外な選曲。「Blue Reef」の中からなら、名曲と名高い「ヒガシへ行け」や「Brand-new everything」あたりかなと思ったんです、あくまで個人的に。でもよく考えてみれば「Blue Reef」とは「みんなが集まる場所」という意味があるんですよね。久しぶりのツアーで改めてその思いを全面に出してくれたのかな? なんて思うと嬉しいです。が、前田さんやっちゃいました。2コラース目の歌い出しでステージ前方に腰掛けて歌おうとした瞬間。
前田「あれ? 何だっけ?」
見事にセリフを忘れてしまったのです。見かねて春畑、角野両名が慌ててステージ中央へ。2人をバックに前田さんは照れ隠しをするかのように、ステージ上で横になって片足を上げて。
前田「ちょっとだけよぉ」
一瞬にして場を笑いの渦に。さすがはプロですね。その後はきっちりと歌い上げておられました。
その後に歌われた「Do I Do」(2002年発売アルバム「good day,sunshine」収録)「Say Hello」(1993年発売ミニアルバム「Say Hello」収録)と新旧織り交ぜた名曲は完璧に歌い上げ、どうやら喉の調子はよかったようですよ。こっちもどんどん盛り上がってまいります。「Say Hello」が終わり、声を上げる観客を制するかのようにMCがはじまりました。
前田「みなさん、世の中というのは時には厳しくて、思うようにいかなかったりするのが人生だと思います」
うんうん、前田さんはたまにこういう含蓄のある言葉を言われます。
前田「思い起こせば去年の夏。みなさんの記憶に新しい横浜スタジアムでのライブ。思い出してください」
私も見に行きました。思い出してみます。
前田「私事ではございますが、去年は」
と言った辺りでいきなり沸き起こる笑い声と拍手の嵐。あ、私も思い出しました。
前田「ここにいるみんながビックリするような前田亘輝になって戻ってくると明言いたしました。ある意味、ビックリなされた方も多いと思います」
最近ではおなじみになっているダイエット話であります。
前田「私は自分で自分を誉めてやりたいぐらい努力をしました。しかし! いや、もう本当ね、冗談じゃないのね。一緒にジムとかに行ってる友達もきてくれてるんだけど、格闘技に出ても十分だなっていうぐらいになってたの。ここだけの話。飯がうまいうまい」
アリーナ内、大爆笑。
前田「そんでね、いやこれはまずいわ、これから絶食に入らなきゃ。何ていうんだろうなぁ、いつもそういうことばっか考えちゃうのね。食べちゃいけないと思うと食べてない! とかね。それで、もうそうですよ、去年の冬、本当にパンダぐらいになりましてね、減るどころか増える一方でございまして。会報見てメンバーチェンジしたのかしら? ええ、というわけで、まあ去年と変わらぬ姿のまま、何とかもってきたんですけども、ま、これね、僕考えました。大の男が1度言ったことを曲げちゃいかん、と。うん。それでですね、ええ、めざましテレビという番組でですね、チューブが80、88年ですか?」
角野さんに確認をする前田さん。でも角野さんは返事をしてくれません。
前田「ぼけーっと、ほんとに。寝てんじゃないんだから、ほんとに。『Stories』という曲以来、80年代以来だと思うんですですね、それ以来はじめてTUBEは今年は冬も。そして4枚シングルをリリースします」
素晴らしいことです。拍手。ちなみに「Stories」は1989年発売であります。
前田「これ普通の人だったらへーそうなのっていう話なんですけども、TUBEだからこそ、えーっと思われるわけでございます。ええ」
少し笑いながら拍手。
前田「拍手がパラパラっていうのもチューブの冬らしいって気もしますけど」
慌てて手を叩くみんな。
前田「あのね、今の君たちのね、冬やります! パラパラパラパラっていう拍手は俺たちをものすごく不安にさせるの。ていうか、春夏だけ私TUBE応援してます、みたいな、秋冬はいたんだへぇ、みたいなきらいがあったねぇ、今な。今年は冬もやります!」
当然、大拍手。
前田「そして4枚のプロモーションビデオが4枚目が出る時に完結する短編映画として、いくわけです。その中に隠された裏のテーマは『前田亘輝苦悩の日々』。1年をかけて自分が目標に近づけるかか。具体的に冬になったときには、あの人はもう来年はいないかもしれない、という声が出るくらい、きっと、痩せ細った前田くんに会えることを……痩せ細ったら私、前田くんと呼ばれるよう名前を変えます。4作、その辺で注目して欲しいなぁと。みなさんも朝早くから寝不足の方が多いと思いますが、1年中朝からTUBEの歌声が聞けるわけです。えぇ、必ず、フジテレビ、めざましテレビを見てから寝るように、ね? あ、起きてから、みんなはな。俺は見てから寝る。めざましテレビ見てて、いってらっしゃい、って言われたら、おやすみなさい、って寝るの。えぇ、さあ段々みんなも心がほぐれてきましたね。安心してください! みんな、何でもかんでもだらしないのはあなただけじゃありません! 言ったことをできないのはあなただけじゃありません! 私を見てください! どれもできてないんですから」
もう大拍手です。
前田「これだけ拍手がでかいのはむかつく。ちょっと私長くなりましたので、2年ぶりにみなさんにこう、お会いしてメンバー、色んな思いがあるんじゃないかなと思いますね。1人1言ずつ。誰から? (角野さんを向きつつ)おじちゃん」
角野「おじさん言うな。どうも、ご無沙汰しております。ええ、屋根のあるところでは2年ぶりですが、えー、えーとですね、あのぉ、昨日ねぇ神奈川新聞という新聞の記事を読んでて、(ここでヒデェという男性ファンの声が聞こえる)うるさい。あのぉ、神奈川新聞という新聞を読んでてですね、あのぉ。TUBE20周年を迎え、ていう記事があったんですよ」
前田「(野太い声で)ヒデェーーーーー!」
角野「(無視して)あのぉ、20周年まだまだ先ですから。えー、今年18周年ですんで、まだ2年もありますから、えぇ、20周年に向けてまだまだこれからがんばっていこうかなと、ええ、楽しみにしていてください」
前田「相変わらず渋い声出してるよな」
角野「渋い?」
前田「渋い」
前田さんはドラムセットのほうに向かいます。次は松本さんのようです。
松本「ニーハオ……ニーハオ! えーとですね……(リョージという男性の声が聞こえる)サンキュー。えー、野外ツアーをのぞきまして2年ぶりの、まあホールっていうか屋内ライブなんでね、”ぶっちゃけ”興奮してます。えー、まあほんとね、がんばれるようにやっていきたいなぁと思って、みんなに会いたくてね、すごい楽しみにしてましたんで、今年も頑張りますんでよろしくお願いします。え、まだ聞いてないんすけどね、全然ほんとは大変なんすから、体だけは大事にしてください」
ここで前田さんが何やら声をかけています。
松本「え? そう。去年は僕もね、レース出てね、3位になったりとかね、見てくれたテレビ?」
前田「松本さん」
松本「え?」
前田「もう十分です」
松本「じゃあさようなら」
さて、トリは春畑さんです。声援もひときわ大きく響きます。
前田「みなさん、お静かに」
しかし、声援は収まるどころか増える一方。仕方がないので春畑さん、ちょっと声は小さいけどご挨拶です。
春畑「どうも。あのさぁ、すっげぇ最後はうけなきゃいけないと思うと難しいですよね。そういうのって。だからMCのたびにね、いつも何でつまんねぇんだろうって言って」
前田「そんなことないよ。みんなほら、白い目で見てるよ」
春畑「前ちゃんが言えっていった言葉がね、これ言ったらうけるって言葉がね”オナニー”。全然受けないじゃん……ヘンタイ!」
前田「それで、何で俺のせいにするかなぁ」
春畑「今日はあの昔からのお友達がいっぱい来てますんでね。小学校の同級生とかも来てます」
前田「小学校の同級生も?」
春畑「はぁ(大きな溜息)……楽しみにしてました。やりたくてやりたくて、あの今日は相当楽しいです。昨日も楽しかったけども」
前田「楽しくなさそうだけど、本当に楽しいんですか?」
春畑「はい、めちゃめちゃ盛り上がってますよ、心の中で。みんなも楽しんでくださいねぇ」
メンバーのご挨拶も終わり、また前田さんがマイクを握ります。ずっと握ってましたけど。
前田「ハイ! 長いもんで、丸18年、今年から19年目に入りましたが、19年ずっとツアーをやってきましてですね、必ずツアーの合間に1人1言ずつしゃべったりなんかしてるわけです。ねぇ? 人間ていうのはなかなか変われない生き物なんです。(ここで自分のジャケットの内側をチラッと見て)変われない生き物ですね。で、アリーナツアーをやろうと言ったときに、この曲を真っ先に、みんなでアリーナでやろうぜって。久しぶりのナンバーです。『きっとどこかで』」
こうして楽しいMCの時間が終わり、バラードタイムに突入です。
「きっとどこかで」は98年発売のシングル。もう5年も前の作品になるということに改めて気づいて驚きです。ちょっとセールス的にいまひとつだった時期に、ドラマのタイアップとしてリリースされたこの曲は久しぶりの大ヒットを記録したのは記憶に新しいところです。
ここからは震えるようなラインナップでした。次に演奏されたのは「丘に立つライオン」(2002年発売アルバム「good day,sunshine」収録) 。壮大なイメージを思い起こさせるこの曲は屋内で聞いても胸にジーンときます。そして曲間が少し空いたな? と思ったら次の曲の「風に揺れるTomorrow」(2002年発売)では前田さんがアコースティックギターを片手に歌ってくれました。そして締めに持ってきたのが「My Little Super Star」(1993年発売アルバム「浪漫の夏」収録) 。この曲好きなんですよねぇ。まさか今回のライブで聞けるとは……感無量であります。
と、みんなに気持ちをしっとりとさせたところで次のMCがはじまりました。
前田「どうも。うーんそうね。今年2003年のTUBEの夏をまずみなさんに『青いメロディー』というシングルをお届けしました。これね、青という色は今年のテーマカラーなんだそうですよ」
なんと、初耳であります。私も青が大好きなんです。
前田「あの、世界中で色々な問題が起きてますよね、まあ世界に限らず我が国内でも色々な問題があったりするんですけども。そして青というのはね、いろんな色を含むんですって。例えば、緑も青の一部に含むらしいですね。例えば信号。緑なのに青って言いますね。えー、その青っていうのはいろんな意味を含みます。例えば音楽でいえばブルース。悲しみのブルース、ね? えー、このブルースという音楽も、青という色を表現しますね。でも今年ははやっているのは悲しみの青ではなくて、えー、青空の青とか、それからもう白といってもいいでしょう、青春! この青とか、そういうやさしさとか、まだ間に合うよとか、なんかそういったことが、今年のテーマのカラー、青だと、それがついこの間の新聞の社説に書いてありました。おそらく俺の曲の詩を見てこの社説を書いたのではないか、と思っているわけでございます。まあ、時代を先取りという意味では早すぎて5年ぐらい早く先取りしてしまう傾向のあるTUBEなのですけれども、今年はやっとタイムリーにね、なったんじゃないかと。いつもね、ラテンなんか早目にやりすぎたよね。俺たちが急にラテンをやめはじめたら急にランバダとかはやりだしやがって。はやったりなんかしちゃったりなんかして。ま、そんな中で今年は夏はTUBEは北海道、大阪、名古屋……」
次が出てこず、たまらず角野さんの方を向く前田さん。
角野「福岡」
前田「福岡! えー、そんなわけで全国をアリーナツアーやって、そしてまた8月には野外でこの横浜に戻ってきます」
ちなみに、今年の横浜スタジアムでのライブは8月30日に決定しました。チケット早く申し込まなきゃ。
前田「そしてその前に僕らの第2弾シングルがみなさんの手元に届くと思います。今年の夏のキーワードは”マグマで行こう!”です。ちょっと反応が薄すぎるぜ。マグマですよ、マグマです。火山から噴き出すマグマです。今年の夏は噴き出すぞ! みんなたまっているものを噴き出そうよ! そういう思いっきりはしゃげるそんな夏を楽しく迎えたいなと思います。楽しみに待っててください。それじゃ、今年のとってもお気に入りのシングル。『青いメロディー』」
「青いメロディー」をじっくりと聞かせていただいた後は、いよいよ後半戦のスタート。
前田さんの「みなさん行きますよぉ!」という掛け声から「浪漫の夏」(1993年発売)へ。両腕を振り上げ、サビでは声を上げて、大暴れです。回りを見回せば、一糸乱れぬ素晴らしい動き。これがあるからTUBEのライブはやめられないんです。そしてその盛り上がりのまま「I'm in love you,good day sunshine」(2002年発売)へとシングルを連続して演奏。
演奏終了後、突然ギターソロが始まります。
前田「さぁ、皆さん2年ぶりですよぉ。この程度の盛り上がりでいいんですかぁ!」
何を!
前田「いいですか、2年分の鬱憤を晴らしますよぉ! 今夜も一緒に盛り上がろう。Are you reday?」
Yeah!
ここで、「学園天国」でおなじみのヘーイヘイヘイヘイヘーイと前田さん。それに我ら観客が答えます。しかし……
前田「全然、ダメです。いいかぁ、腹の底から、腹の底から、いい。準備はいいかぁ!」
よっしゃー!
今度は難易度が少々上がってきます。しかしそんなのは大したことではないのだ!
観客の一体感が増してきた感じがします。しかし……
前田「なんかまだまだみんな本音を出してない。本気を出してない。今日はしつこいぞぉ!」
ドンドン来い!
すると今度は「生麦生米生卵」と早口言葉。そして3回繰り返すと我らの世代には聞きなじみのある音楽が。ドリフだ! ドリフの合唱団の曲だ! しかも振り付けは志村のやつだぁ!
次は「坊主が屏風に上手に絵を書いた」そしてその次が「かえるぴょこぴょこ3ぴょこ合わせてぴょこぴょこ6ぴょこ」。しかし前田さんは見事にとちってました。うん、観客の勝ち!
その勢いのまま演奏は「傷だらけのhero」(1994年発売アルバム「終わらない夏に」収録) 。ちょっと腕が疲れてきましたけど、そんなのは無理やり忘れて腕を振り上げ、手を打ち鳴らします。そして前田さんの「もう1曲いくよぉ!」という声で「いつかの僕よ」(1995年発売アルバム「ゆずれない夏」収録)へ。演奏終了後「ありがとさーん」という前田さんの声でメンバーはそれぞれ手を振りながらステージ袖へ。
私はとりあえず一休みとばかりに椅子に腰掛けます。すると早くもTUBEコールが起こり始めています。私もしたかったのですが、ちょっと疲れていたので、様子見状態。
アリーナの照明は落ちたままだったので、しばらくすると一筋のライトがアリーナ席に向かって照らされました。ウェーブのスタートです。屋外ライブなどでは、ファンの方から率先してウェーブをやって、しばらくしてからそれを照明が追う形だったので、その逆ですね。ウェーブは2往復。その間に照明の当たっていないスタンド側も、開演前にも誘導をしていた人が率先して盛り上げてました。相変わらず後ろから前へと向かうウェーブは失敗していましたけど。
そして10分ぐらいだったでしょうか、再びステージに明かりが灯りアンコールが始まりました。アンコールはシングル曲ばかりで構成されていました。まずは1993年発売の「夏を待ちきれなくて」、そして1998年発売の「- 花火 -」、トリは2001年発売の「月と太陽」でありました。
ちょうど「- 花火 -」を1コーラス終えたところで、メンバー紹介。それぞれ見事なソロプレイを見せてくれました。特に松本さんは力が入ってましたよ。痺れました。ちなみに最後に紹介された前田さんはバク転をする素振りを見せて、後ろ回りを披露してくれました。綺麗な後ろ回りでありました。
こうして再びメンバーはステージから去っていきました。
いよいよラストスパートだと、今度はみんなと一緒にTUBEコールを始めます。
すると、突然客席の明かりが付き、公演終了のアナウンスが。
なんですと?! 当然、エーッといった不満の声がそこかしこから上がり始めます。当然です、こんなところで終わられたら欲求不満が残ります。ところがしばらくするとまた公演終了のアナウンス。TUBEコールがそれをかき消す勢いで続きます。そしてとどめの3回目の公演終了アナウンス。しかし、当然のごとく誰一人として帰ろうとはしません。むしろTUBEコールは大きくなる一方です。そして待つこと数分……
メンバーはステージへと再び戻ってくれました。やっぱり、そうじゃなくては。
しかも前田さんはステージではなく、ステージの前方のスタンド席に現れたではないですか! 「うるさいなぁ、もう。もう帰る寸前だったんだから!」というセリフとともに。
中央まで移動してステージに上がろうとするのですが、思った以上にステージが高くてなかなか上がれない。ついつい笑いが漏れてしまいます。ようやくステージに上がった前田さんのMCが始まりました。
前田「今帰ろうと思ってたのに。ま、他にいつも思うことですけど、もう1度言わせてください。しつこい! 閉店のお店の中にいつまでもいるような、ねぇ? まあ、TUBEオーディエンスのいいところでもあり、悪いところでもあり。なかなか温まりにくいところがありまして、終わりが近づくとヒートアップしてくる、えー、その癖は治した方がいいですね! 段々とこうヒートアップするんじゃなく、頭から盛り上がっていくという、そういう訓練をみんなも。いいことを思いつきました。これからはですね、ライブの前にみんなどこかで集まって、ねぇ、公園とかで練習してですね。俺は昔やりました。本当です。ピンクレディーそれで行きました。♪ピンクレディー〜って、知ってる? 知らない? 知らないか、みんな」
思いっきり知ってます。ピンクレディーの自転車乗ってました。
前田「ちなみに俺はミーちゃんが好きでした。でもケイちゃんの方が色っぽいって言われてましたけど、僕はミーちゃん派でした。その後キャンディーズにもれなく浮気をしました。知ってるみんな? 知らない?」
知ってるという声多し。意外と年齢層高いのね。
前田「知ってるよなぁ。えー、今でいうモーニング娘。のようなものですね」
ここで一部からエーッという声が聞こえてきます。
前田「違いますね。怖ぇーな、おい」
アイドルファンは敵に回すと怖いんです。ハイ。
前田「いやぁ、もう1曲聞きたい?」
当然だぁ!
前田「そんなに聞きたい?」
当たり前だぁ! みんなも大騒ぎ。
前田「じゃあ、横浜スタジアムでは頭から盛り上がるって約束する?」
するー!
前田「そのテンションで頼むぜ! 横浜、最高だぜ!」
一気にボルテージは最高潮。こうしてアンコール曲である「この胸のRainbow」(1993年発売ミニアルバム「Say Hello」収録) が演奏されました。最後のサビの部分では前田さんの「行くぞぉ!」という呼びかけにみんなで「Rainbow!」と叫び、最後は恒例のみんなでジャンプ。いつもは席が狭くて飛べなかったんだけど、今回は割と余裕があったので初めて一緒にジャンプしてみました。いやぁ、気持ちいいです。
そして名残惜しいですけど、演奏が終わり、メンバーにサポートメンバーも加わった全員が中央に揃ってマイクを通さずに「どうもありがとう!」というメッセージを。毎回のこととはいえ、少しジーンとしてしまいます。
盛大な拍手の中、メンバーが1人1人ステージの袖へと消えていきます。
最後に残ったのは前田さん。「ありがとよぉ!」という声に答えるように始まったTUBEコール。前田さんはそれをゆっくりと客席を見渡していました。そして思いがけない言葉が。
前田「まだ聞きたいの?」
願ってもない言葉に観客は声援で答えます。
すると、なんと前田さんがメンバーを呼び戻すではありませんか。
前田「今日は俺の気分がいいから、みんなは気づいたかもしれないけど、何やるか教えない」
これが事前に決まっていたことなのか、本当に突然決まったのかが分かりませんが、メンバーは春畑さんの元に集まり何やら打ち合わせを始めました。一見した感じでは、本当に突発的な出来事のようです。
前田「そうだなぁ、相談してるな。ゴメンゴメン、ついね、俺が帰りそびれちゃったの、今」
アリーナからはいたるところから「HOT NIGHT」という声が聞こえました。確かにあの曲は盛り上がります。でも個人的には、あれは屋外で聞きたいなぁという思いがありました。
前田「えー、今打ち合わせ中でありますけど、コピーある? コピー? ないな、コピー。ないな。自身ねぇな、俺。どんな始まりだったっけ?」
大丈夫です。歌詞が分からなくても、みんながいるのです。
前田「じゃ、ええ、照明さん、照明さん、いいですか? 何やるかは言わない。聞いて合わせてくれる? じゃあ、思いっきり行くぞ!」
大声援の中、春畑さんのギターが鳴り響きます。
前田「ほんとに?」
慌ててギターを止める春畑さん。
前田「いやいや、じゃ一言言わせていただきます。たくさん色んな街がありますが、私、横浜大好きでぇす!」
そして始まったダブルアンコール曲は「Smile」(1992年発売ミニアルバム「Smile」収録)でありました。これまた久しぶりのナンバー。前田さんは2コーラス目で詰まってしまいましたが、そんなのは大したことじゃありません。たった1曲でも長くこの場にいられることが幸せなんですから。
そしてついに曲も終わりに近づき、前田さんは松本さんのいるドラムセットの方へ。そして、そのまま前田さんがドラムを変わりに叩きはじめ、松本さんがステージへと降りてきました。意外な展開です。そして一瞬演奏が止まります。
松本「本当にありがとう」
そして演奏がまた始まり、止まります。
松本「ぶっちゃけ嬉しいぜ」
また演奏が始まり、松本さんが角野さんに向かって何やら合図をしていますが、どうもうまく意思の疎通が出来ず演奏が中途半端に止まってしまいました。
松本「意思が合わねぇぜ。4人で長い間やってるんだからばっちり決めようぜ、最後ぐらい」
再び演奏スタート。その演奏の中、松本さんのMCが続きます。
松本「よし、じゃあ今日は、俺のジャンプで終わるぜ」
すると、松本さんはステージの横に飛び出していた左側の通路の端へと移動します。
松本「行くぜ! みんなありがとう!」
その言葉でステージ中央まで走る松本さん。そして大きくジャンプをし、着地! しかし、演奏は終わりません。すると今度は右側の通路の端へと移動します。
松本「頼むよ。ありがとう、横浜ぁ!」
再びステージ中央に向かって走り、ひときわ大きくジャンプする松本さん。
しかし、わざと中途半端に演奏が終わるのです。逆にTUBEらしい演出で面白かったです。
松本「楽しかったぜぇ、サンキュー!」
そして私たちファンは再び大きなTUBEコールで、メンバーを見送ったのであります。

いやぁ、ファン冥利に尽きる楽しいステージでした。
もう8月が待ちきれません


もう15年以上もファンですから ★★★★★


− 公演データ −

TUBE LIVE AROUND 2003
「AREna YOU READY?」

2003/05/09〜2003/05/10@横浜アリーナ
2003/05/24〜2003/05/25@名古屋レインボーホール
2003/06/07@真駒内アイスアリーナ
2003/06/17〜2003/06/18@大阪城ホール
2003/06/28@マリンメッセ福岡
全席指定 6500円

- SET LIST -
M1
終わらない夢に
M2
ゆずれない夏
M3
Dance With You
M4
Blue Reef
M5
Do I Do
M6
Say Hello
M7
きっとどこかで
M8
丘に立つライオン
M9
風に揺れるTomorrow
M10
My Little Super Star
M11
青いメロディー
M12
浪漫の夏
M13
I'm in love you, good day sunshine
M14
傷だらけのhero
M15
いつかの僕よ
アンコール
M16
夏を待ちきれなくて
M17
- 花火 -
M18
月と太陽
アンコール
M19
この胸のRainbow
M20
Smile
 

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