[ マ ]
『マウス・オブ・マッドネス』(1995 米)
カーペンター、遂にクトゥルーものを作成?!
『マイノリティ・リポート』(2002 米)
ディック原作、スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演の駄作SF
『マトリックス・リローデッド』(2003 米)
マトリックスの続編。ストーリーぐちゃぐちゃ
『マトリックス・レボリューション』(2003 米)
くだらん、つまらん、見ることなし
『稀人(まれびと)』(2004 日)
『呪怨』の清水崇監督によるミニシアター系ホラー。つまらない〜
マウス・オブ・マッドネス
IN THE MOUTH OF MADNESS (1995 米/ホラー)
『物体X』をリアルタイムで映画館で観た人なら、カーペンターだったらクトゥルーものを映画化出来るのではないか、と期待を抱いた方も多いのではないだろうか。
異界と関係を持つ作家やピックマンホテル、地の底から這い上がってくる怪物など、(正邪合わせて)クトゥルー的アイテムの多いこの作品が出来た時は、「おお、遂に!」と正直感動したものであった。
映画を観るまでは、、、(笑)。
ラブクラフトと言うより、スティーブン・キング。キングと言うより、まごうかたなきカーペンター以外の何モノでもない作品(笑)。
ところで、地下からやってくる巨大な怪物は、ラブクラフトの『狂気の山にて』に出てくる、地下洞穴いっぱいに押し寄せる「ショゴス」が元アイデアだと思うんだけど、どう思います?
(APL 22, 2003)
マイノリティ・リポート
MINORITY REPORT (2002 米/SF)
スティーブン・スピルバーグ監督。鳴り物入りで公開中。
2054年、殺人が予知(プリコグニション)できるようになった近未来。将来殺人を犯すとされた人間は、事前に犯罪予防局により逮捕され、精神コントロールを受けて拘束されていく。
犯罪予防局のチーフ・ジョン(トム・クルーズ)は、そのシステムが完璧と信じていたが、彼自身が36時間以内に見も知らぬ男を殺すことを予知されて逃亡。システムの欠陥を暴くために奔走する。
正直言って、映画館で見る価値はないかなあ。お金はかかってる、っていうのは分かるんだけど、近未来観がどうにもしっくりこない(『A.I.』もそうだったけど)。
話もピンとこないし、アメリカでそれほどウケなかったのも分かる気がする。ところどころ、ぽつりぽつりと入る中途半端なギャグも上滑りって感じ。
やっぱり、スピルバーグに未来SFは無理じゃないかなあ。
銀の浮いたような映像はそれなりに魅力的ではあるが、本作のようにパンの多い映画には向かない気がする。撮影は『A.I』『プライベート・ライアン』の撮影もしているヤヌス・カミンスキー。監督作品もあります(>『ロストソウルズ』)。
ところで最近の映画では、映画会社や配給のキャッチを映画のイメージにアレンジするのが流行りだが、本作は無理矢理って感じ。
鐘、ひとつ。か〜〜ん。
(DEC 10, 2002)
マトリックス・リローデッド
THE MATRIX RELOADED (2003 米/SF)
あ〜、混んでた。月曜に行ったのに、ガキんちょがわらわら。
1999年に公開され大ヒットした『マトリックス』の続編。
『マトリックス』は話が単純だったけど、今回はめちゃくちゃ。いらないんじゃないのってキャラは出てくるし、別売メディアと話が交錯してたりするから、なおさらです。無意味に謎めいていたり、複雑化していて、ほとんどの観客は理解できないんじゃないかなあ。
まあ、第3部に引っぱるためってことなんだろうけど、それにしても、、、。
そういえば、「女性自身」の解説、間違ってたし(笑)。
大人すらそうなんだから、ガキんちょはアクションシーン以外飽きまくり。
もっとも僕もザイオン(地下都市)の土人の踊りやラヴシーンのかったるさには辟易。
まあ、アクションシーンのタイミングや構図などは、前回よりも良くできていると思うけどね。
監督、ウォシャウスキー兄弟。
秋には『レボリューションズ』で完結。
(JUL 08, 2003)
マトリックス・レボリューションズ
THE MATRIX REVOLUTIONS (2003 米/SF)
前作で懲りたとみえ、ガキんちょの姿は全くなし(笑)。
もっとも正解である。これは子供料金でも高いな。
ロボットイカとパワード・スーツの戦いも、ネオとスミスの戦いも全然良くない。1、2の方がまだ映像的センスはあったぞ。
エンディングもつまらんなあ。ここまでひっぱったら、なるほど!と思わせるくらいの大ドンデン返しがなきゃ駄目だと思うな。
映画より面白いネタは、監督であるウォシャウスキー兄弟の兄ラリー・ウォシャウスキーが性転換手術を受けたとの噂(笑)。ゲイであることは確か(本人弁)で、『リローデッド』の試写会にはシャツの下にブラを付けていたと話題になったそうな。
自称「リンダ」お姉さんで、これからは、ウォシャウスキー姉弟になるかも(笑)。
大ドンデン返し。(笑)
(MAY, 2004)
稀人(まれびと)
(2004 日/ホラー?)
『呪怨』の清水崇監督によるミニシアター系ホラー。
なんだろ〜な〜。
ホラーじゃないのかな?
フリーカメラマン増岡(『鉄男』の塚本晋也)はある日、自殺する男の映像を撮る。最期の瞬間に見せた男の表情から、増岡は男が最期に見たものが何かに興味をひかれる。
東京の地下へと通じる道。その先には別世界が広がっていた。
そこで見つけた、鎖につながれた裸の娘。増岡はアパートにその娘を連れて帰った、、、。
ミニシアター系だなあという暗く淡々とした映画だが、地下世界だの、吸血地底人デロなど、なあんか、60〜70年代SFって感じの設定。
さにあらん、脚本は新『ウルトラQ』シリーズの小中千昭。弟の小中和哉(監督・脚本家)とともに、SF・怪獣・アニメ系の方。
まあ、そんな感じがそこここに匂う映画。
見終わって、ちょっとぐったり。
(APL 15, 2005)