かくれた想い


 夕日も差し始めた校舎の中を、翔子はうんざりした顔で歩いていた。珍しく教師に呼び出されて、今の時間まで職員室で説教されていたのだった。教室に戻る途中、廊下から外を見れば校庭は夕焼けの中に包まれ始めていた。
「ったく、こんな時間まで、説教することないじゃねェか・・・・・」
 やがて、自分の教室に辿り着くと、夕焼けに染まる教室の中に一人の男子がいた。男の子は席に座って、ボォッと窓の外を眺めている。翔子が、誰だろうと思って見つめると、クラスメイトの七梨太助だった。そして、太助が座っている席が自分の席だと気が付くと、翔子の胸の鼓動は一つ大きく打ち鳴らした。
「よ、よぉ・・・七梨・・・・・こんな時間まで何してんだ?」
 翔子が自分の席、つまり太助の方に向かって歩きながら声をかけた。翔子の声に気が付くと、太助は席に座ったまま翔子の方を見つめてくる。近づいて行っても、太助は静かに翔子を見つめているばかりだった。その視線に、翔子の胸は鼓動を速めたが、傍目には気づかれないように平静を装った。
「ひ、人の席で・・・何をボォッとしてるんだよ・・・・・」
 太助の脇に立ち、軽口を開いても、太助はジッと翔子とを見つめていた。やがて、その視線に耐えられなくなり、翔子は自分の顔が赤く染まり始めるのを感じた。
「な、何だよ・・・・・」
 翔子が恥ずかしげにそっぽを向くと、太助は黙って立ち上がった。
「あっ・・・」
 突然、太助は翔子を抱き寄せると、強くかき抱いた。そして、太助は口づけをするように翔子に顔を寄せていく。
「山野辺・・・・・」
「ちょ、チョット、待てよ七梨・・・・い、今・・・そんな気分じゃないんだ・・・・・」
 翔子は、太助の胸から逃れようとしながらそう言ったが、太助は更に強く抱きしめてくる。太助の行動が、ただ自分を求めてなのかと思った時、翔子は先程までの胸の高鳴りがばかばかしく感じた。そして、太助が待っていたのは、一緒に帰ろうと言うのかと期待した自分に、心の中であきれた。確かに七梨のことは好きだし、何度か体を許したことはあったが、こんな風に求められるのは嫌だった。
「は、離せよ・・・七梨・・・・・」
 多少、翔子は語気を強めて抵抗したが、太助は離さなかった。
「山野辺・・・好きだ・・・・」
「えっ!」
 突然の太助の言葉に、翔子は動きを止めた。信じられないと言う表情のまま、翔子の頭の中では、太助の言葉が繰り返されていた。何で、急に・・・
 太助のことは、最初は単なるクラスメイトだった。それが、一人の女の子を通して、太助の事を色々と知るうちに良いヤツと思い始めた。それが、愛しいヤツになるのはすぐだった。太助の側にいる女の子をダシに使って、何度か関係を持った事もある。それで、満足なはずだった。しかし、それでも太助のことを思って泣いた夜もあった。だけど、太助の側にいる女の子のことを思うと、決して伝えられない思いだった。いや、伝えてはいけない思いのはずだった。それなのに、目の前の男の子は再び口を開いた。
「山野辺・・・お前が好きだ・・・・」
 目の前で、太助にジッと見つめられながら放たれる言葉に、翔子の心の奥からは隠しきれない嬉しさが込み上げてきた。まるで、今まで押さえ込んでいた気持ちが、溢れんばかりに胸の奥から噴き出してくるようだった。
「七梨・・・でも、七梨には・・・・」
「山野辺・・・俺はお前が好きだ!一番好きなんだ!」
「七梨・・・・」
「・・・・・いつも、山野辺と一緒にいたい」
 翔子は太助の言葉を聞くと、嬉しさのあまり涙をこぼしそうになった。そして、自分から太助の背中に腕を回すと、翔子は太助の胸に顔を埋めて溢れそうな涙を隠した。
「山野辺・・・・」
 しばらくの間、顔を埋めていた翔子だったが、太助の声に顔を上げると唇が触れ合った。今までにしたことがない、優しいキスだった。そんなキスを何度も繰り返し、まるで太助の気持ちが伝わってくるようで、翔子の心は嬉しさでいっぱいになっていった。
「ん・・・・」
 太助の手が、翔子の胸に置かれた。そして、ブレザーの上から優しく揉み始めた。
「あっ・・・んぅ・・・・・」
 太助の舌が、翔子の口内に潜り込んできた。柔らかくネットリとした感触の舌が忙しく動いて、やがて翔子の舌に絡ませていく。二人は舌を触れ合わせ、絡ませながら溢れ出る涎液を混ぜ合わせていった。そして、こぼれ落ちそうになる涎液を、お互いに愛おしそうに嚥下していった。
「あぁ・・・七梨・・・・・」
 再び、唇を触れ合わせると、太助は翔子のブレザーのボタンを外し始めた。そして、下から現れた、ブラウスのボタンも外してゆく。そっと、ブラウスの中に手を潜り込ませると、太助は指先に感じるブラジャーに指を這わせながら、翔子の胸に優しく触れていった。
「山野辺・・・机の上に横になってくれる?」
「え・・・う、うん」
 翔子は恥ずかしげに、机の上に横になった。とはいえ、机は横になるのには小さすぎて、上半身は机の上に乗っても、腰から下は飛び出している。横になった上半身を机で支えているような感じだった。
「何か・・・恥ずかしい・・・・・」
 太助は、先程ボタンを外した翔子の上着を、まとめて左右に開いた。翔子のブラジャーに包まれた、大きめの胸が太助の目に飛び込んできた。太助が、前にあるホックを外すと、大きくて柔らかそうな翔子の胸が勢いよく現れた。翔子の胸は殆ど形を崩すことなく、柔らかく大きなことを主張するように盛り上がっていた。
「あぁ・・・・」
 翔子を見ると、今までに見たことがないほど、真っ赤な顔をしていた。目の前の翔子の姿に、太助は沸き上がる興奮のまま覆い被さった。そして、太助は衝動のまま翔子の胸を揉みし抱き、むしゃぶりついていった。
「んっ・・・し、七梨・・・も、もう少し・・・・つぁ・・・・」
 太助には翔子の声が聞こえていたが、自分の衝動を押さえることが出来なかった。触れて指を動かせば、柔らかく自在に形を変える胸に夢中になっていた。両手で翔子の胸の胸に触れ、顔を擦り寄せながらむしゃぶりついていた。
「あぁ・・・ふぁ・・・んぅ・・・・・・」
 翔子の胸の弾力を味わうように、舌を丹念に這わせてゆく。やがて、翔子の乳首が痼り始めると、太助は口に含み、強く吸い上げた。
「ひゃ! あぁ・・・んぁあぁぁ・・・・」
 突然の強い刺激に、翔子は思わず声を上げた。しかし、続けてくる刺激に翔子は甘い声を漏らしていく。太助の力強い指が自分の胸を触り、胸の敏感な突起を這いずり回る舌の感触に、翔子は酔いしれ始めていた。
「はぁ・・・七梨ぃ・・・・・」
 やがて、太助は空いた手を、翔子の下半身に這わせはじめた。翔子の太股を優しく撫で上げながら、付け根の敏感な部分を目指していった。ショーツに触れると、太助の指先には湿り気を帯びた布の感触がした。そして、ショーツに包み隠された形を確かめるかのように、太助の指は優しく丁寧に動いて行く。
「んぅ・・・はぁあぁぁ・・・あん・・・・・」
 太助が指を動かし続けていくと、徐々に指先が濡れた布を触っている感じがしてきた。やがて、クチュ、チュッと湿った淫音が聞こえ始める。太助が手を引き戻すと、指先は翔子の秘所から溢れ出た蜜にすっかり濡れて、掌に滴が転がり落ちていく。
「山野辺・・・今日は凄いね・・・・」
「はぁ、はぁ・・・・やぁ・・・・」
 太助が翔子自身の蜜で濡れた手を見せつけると、翔子は恥ずかしさからか手で顔を覆ってしまった。いつもの翔子と違う反応に、太助は高まる興奮を押さえつけるのが精一杯だった。翔子も、いつもより興奮している太助に気が付くと、胸の内を期待に膨らませていた。太助は体を起こすと、翔子の下半身に回って座り込んだ。そして、軽く足を開かせてスカートをたくし上げると、秘所を覆うショーツをさらけ出した。
「ごくっ・・・・」
 さらけ出された光景に、太助ののどが鳴った。太助の背後から射し込む夕日に照らし出されたショーツは、いつもより卑猥な光景を浮かび上がらせていた。たっぷりと溢れ出た蜜は、すっかりショーツを濡らして隠すべき場所の姿を、布の上にクッキリと浮かび上がらせていた。
「山野辺・・・もう履いている意味がないよ・・・形がすっかり浮かび上がってる」
「えっ!・・・や、やぁ!」
 慌てて隠そうとする翔子の手を退かすと、太助はショーツをゆっくりと引き下げ始めた。
「あぁ・・・・」
 現れてくる翔子の秘所は、布越しに浮かび上がった形とそっくりだった。そこは柔らかそうに盛り上り、恥毛も生えてなく、筋が一本走っているだけだった。太助が見ていると、秘裂がヒクッと蠢くたびに蜜が溢れ出して、翔子の内股を濡らしていく。太助がショーツを翔子の足から引き抜き、隣の机の上に置いてみると、染み出した蜜が水溜まりを作り始める。太助が、翔子の秘裂を覗くと、溢れ出た蜜ですっかり濡れており、内股を何本もの筋が滴り降りていた。
「・・・今日は、凄く濡れてるよ」
「し、七梨のせい・・・かも・・・・・」
「俺の?」
「さっき・・・あ、あんなこと言うから・・・・・・」
「山野辺・・・・」
 太助は、翔子のくすぐったい言葉に興奮を抑えきれなくなった。そして、立ち上がるとベルトを急いで外すと、ズボンとトランクスをまとめて脱ぎ捨てた。解放された太助の怒張は、今までにないほど力強く勃起していた。
「あっ・・・・」
 翔子の目から見ても、いつもに比べて大きく膨れあがった太助のモノは、痛々しいほどの隆起を見せつけていた。そして太助は、自分のモノを掴むといつもより苦労しながら、翔子の蜜壺の入り口に狙いを定めた。
「山野辺・・・いくよ?」
「う、うん・・・」
太助は、翔子の返事を聞くと、怒張を勢いよく押し込んだ。 
「んっ!っあぁ!」
 溢れ出る蜜のおかげか、太助のモノは殆ど抵抗なく、ズリュッと翔子の膣の奥まで潜り込んでいた。
「あ・・・あ・・・ぁ・・」
 翔子も、太助を受け入れる場所が、今までにないほど押し広げられた事に戸惑っていたが、胸の内に広がる歓喜に身を任せた。
「山野辺・・・大丈夫か?」
「んぅ・・・くぅ・・・七梨・・・・・動いていいよ・・・・」
「あぁ・・・」
 太助がゆっくりと腰を引き戻すと、目が眩むような快感に襲われた。柔らかく、そしてまだ固さの残る翔子の膣壁が、 太助のモノをギュッと締め付けてきていた。たっぷりと溢れ出た蜜が、潤滑液の役目をしてくれているから動けるが、もしそうでなかったらとても動けないような締め付けだった。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・や、山野辺・・・・凄く・・・気持ち良い!」
「んぅ・・・うぁ・・・ぁあ・・・・・し、七梨・・私も・・・・・」
 翔子も一杯に押し広げられ、押し込まれる感覚に酔いしれ始めていた。太助のモノを逃がさないかのように締め付けているせいか、自分の中で動く太助のモノの感触が、翔子にはハッキリと感じ取れた。
「くっ・・・あぁ・・・・山野辺・・・・・」
「あん・・・あぁ・・・・ひぁ・・・・七梨ぃ・・・・」
 太助が律動するたびに、翔子の蜜壺からは、収まりきれない蜜が溢れ出てくる。太助と翔子はグチュ、ジュルと夕方の教室に淫音を響かせていた。
「くっ・・・くぁ・・・・・山野辺・・・お、俺・・・・・」
「し、七梨・・・わ、私も・・・・・」
 激しい興奮のためか、二人はいつもより早く達しようとしていた。
「くっ!」
「えっ・・・し、七梨・・・・・」
 太助はイキそうになるのを耐えながら、翔子の中から引き抜いた。太助のモノは、今にも噴き出すかのようにビクビクッと打ち震えている。
「七梨?・・・・きゃっ!」
 翔子を机の上で強引に俯せにすると、太助は目の前のお尻を掴んで、再び背後から怒張を押し込んでいった。
「ひゃっ! くふぅ・・・七梨・・・っあぁ・・・・んぅくっ・・・・・」
「くっ・・・つぁ・・・山野辺・・・・」
 太助は、もうただがむしゃらに腰を振っていた。翔子の一番奥に擦り付けるかのように突き込み、押し込んでゆく。そして、再び太助のモノが奥を突いたとき、今まで以上の力でギリッ!っと翔子の膣壁に締め付けられた。
「しち・・・り・・・・っあぁあぁぁあぁぁぁぁ!!!」
「やま・・のべ・・・・ぐぁはぁあぁぁ!!!」
 太助は、慌てて背後から強く抱きしめると、翔子の中に勢いよく白濁の液を吐き出した。翔子も自分の体の奥にドバッと広がる熱い固まりを感じると、体中が弾け飛ぶ感覚に襲われた。太助のモノが、二度三度と打ち震えながら樹液を吐き出すたびに、二人は体をうち振るわせた。

「!!!」
 翔子が飛び起きると、まわりは薄闇に覆われた世界だった。そして、今いる場所が自分のベットの上だと気づくと、一つ大きな溜め息をついた。薄闇の中、時計のある辺りを見ると4時前を指していた。
『はぁ・・・なんていう夢を見てんだか・・・・・』
 ふと、枕元に視線を移すと、先程の夢に出てきた少年に似ている人形が置かれていた。その人形を見ていると、言い様のない怒りが翔子の中に沸き始めた。
「くっ!」
 翔子はその人形を掴むと、そのまま壁に向かって投げつけた。バン!と言う思いもよらない音が鳴るような勢いで叩きつけられた人形は、そのまま床に落ちて何事もなかったかのように、壁際に横たわった。そして、翔子はその人形に近寄ると、乱暴に振り上げて何度も床に叩きつけた。
「はぁ・・・はぁ・・・・・」
 翔子は、しばらくその人形を睨んでいたが、やがて優しく拾い上げた。そして、軽く埃を払うかのように叩くと、そのまま人形をギュッと抱きしめた。
「・・・・・・七梨」