お風呂で・・・



 太助は夕食の後、一人で風呂に浸かっていた。外の寒さのせいか、湯船から立ち上る湯気のせいで、浴室は白く染まっていた。太助は、湯船の中で体を伸ばし、大きく息を吐いた。そして、食後の満腹感を満喫しながら湯船に浸かっていると、浴室の扉が突然開かれた。
「・・・・・えっ?」
 太助は、突然の出来事に驚き、動くことなく湯船に浸かっていた。湯気を透かして見える姿は、紀柳らしい輪郭を浮かべていた。しかし、その動き方は、とても紀柳らしく見えなかった。ギギッガッチャン・・・ギギッガッチャン・・・という音が聞こえそうなギクシャクした動きだった。やがて紀柳は、その妖しい動きでシャワーの所に辿り着くと、蛇口の取っ手を捻った。そして、ノズルから噴き出す温水を頭から浴び始めると、氷が溶けるかのようにフニャッと、紀柳はその場に座り込んだ。
「ふぁ・・・・・あたたかい・・・」
 紀柳は安堵の言葉を紡ぎながら、頭からシャワーを浴びてお湯の温かさを満喫していた。しばらく、温水を浴び続けていた紀柳だったが、やがてシャワーを止めると、持っていた湯手を頭に巻きながら、湯船の方に近づいてきた。そして、浴室に紀柳が入ってきてから、一挙手一投足を見つめ続けていた太助と、目があった。
「・・・・・あ、主殿」
「え、あ・・・やぁ・・・き、紀柳・・・いい湯加減だよ・・・・・」
 太助は、湯船に浸かったまま、紀柳に挨拶をした。紀柳の方は、まさか太助が入っているとは思わず、立ったまま固まっていた。そして、湯船に浸かっている太助からは、見上げるような格好で紀柳の全てを見ることが出来た。湯手を頭に巻くために、両手を頭に上げたままなので、量感のある二つの乳房も、スラッと伸びた両足の付け根にある麗しい秘所も、太助からは丸見えだった。そして、紀柳の裸を見つめている内に、太助の下半身はは徐々に血流を集め始めていた。
「き、紀柳・・・そんな風に立っていると・・・と、とりあえず入ったら・・・・」
 紀柳は、太助の言葉に我に返ると、慌てて乳房と秘所を太助の目から、手で隠した。紀柳にとっては、突然現れたかのような太助に、驚きつつも恥ずかしさでいっぱいだった。そして、全身を赤く染めながら、太助の視線から裸体を隠すかのように、身を縮めた。太助も紀柳の目から、自分のモノを隠すかのように足を縮めると、湯船の中に場所を空けた。
「あ、主殿・・・私は・・・・・」
 湯船を見ると、太助が足を縮めたことによって、太助の反対側に人一人が何とか入れるスペースが空いていた。恥ずかしさに身を縮めていた紀柳だったが、意を決して湯船を跨ぐと、ゆっくりとそのスペースに身を沈めていった。そして、二人分の体積を迎え入れた湯船は、押しのけられたお湯を溢れさせていく。赤い顔をした二人は、こぼれるお湯の音を、黙って聞いていた。二人は黙り込み、赤い顔を俯けたまま、時間だけが沈黙の中を流れていった。やがて、沈黙を破ろうとしてか、珍しく紀柳から話しかけた。
「あ、主殿・・・その・・・いつから此処に・・・・・」
「えっ?最初から居たけど・・・・・」
 太助が紀柳を見ると、驚きの為か赤い顔をしたまま、目を見開いていた。
「いや・・・し、しかし・・・主殿の服は見あたらなかったような・・・・・」
「脱いだ服は、洗濯機の中だけど?」
「主殿・・・着替えの服は?」
「あ!忘れてきた・・・・・」
「・・・・・・・・」
 今度は、気まずい沈黙が流れ始めた。太助は、内心焦っていた。紀柳が入ってきた原因は、自分が着替えの服を忘れたことだと。紀柳との嬉しい遭遇だったが、自分がその原因を作ったとなると、わざと忘れたと思われるかも知れないと、太助は思った。しかし、思い悩むうちに、太助は開き直り始めた。着替えを忘れたことで、こうして紀柳と二人でお風呂に入ることが出来たのだから。紀柳を見ると、まだ赤い顔をしたまま、俯いていた。自宅のお風呂で、女の子と一緒にはいるのも良いかも知れないと、太助は思い始めていた。そして、太助はあることを思いつくと、湯船の中で立ち上がった。
「紀柳!背中流してあげるよ」
 突然、立ち上がった事に驚いて紀柳が視線を上げると、目の前に力強く起き上がった、太助のモノがあった。紀柳は、急に現れたモノに驚き、慌てて顔を逸らした。
「え、遠慮して・・・おく・・・・・わ、私は・・・いいから・・・・・」
「いいから、いいから」
 太助は紀柳の腕を取ると、強引に湯船の中から引っ張り出した。紀柳も、遠慮がちなことを言いながら、太助に促されるままに湯船から出てきた。そして、紀柳を鏡の前にあるイスに座らせると、スポンジにボディーソープを含ませて、泡立て始めた。紀柳を見ると、背中を丸めるようにして、腕で躰をかき懐いていた。鏡を見ると、赤い顔をした紀柳が、鏡越しに太助を見つめていた。
「それじゃ、紀柳・・・洗うよ」
「・・・・・」
 返事はなかったが、太助には頷いたかのように、紀柳の顔が動いたのが見えた。そして、太助は紀柳の肩の辺りから、洗い始めた。優しくスポンジを当てて、丁寧に滑らしていく。太助が洗う紀柳の背中は、色白でとても綺麗だった。思わず抱きしめたくなる気持ちを、太助は押さえつけて紀柳の背中を洗っていった。やがて、お尻の上の腰の辺りを洗い始めると、紀柳は太助の手を避けるように、躰をモジモジさせた。
「紀柳・・・そんなに動いちゃ、洗えないよ」
「あ・・・うん・・・あ、主殿・・・もう・・・いいから・・・・・」
「じゃ、紀柳・・・今度は腕を出して」
 紀柳は、困ったような顔をして、鏡の中の太助を見つめてきていた。そして、しばらくするとゆっくりと横に腕を伸ばし始めた。太助は、伸ばされた腕を取ると丁寧に洗い上げていく。逆の腕を洗うときは、今度は素直に紀柳の腕が伸ばされた。
「次は・・・紀柳、両腕を上に上げて・・・・・」
「えっ・・・あ、あの・・・主殿・・・・」
「さぁ・・・早く・・・」
 太助は、手を取って上に持ち上げようとすると、多少、紀柳は抗う素振りを見せたが、やがて太助に促されるままに両腕を持ち上げ始めた。鏡の中の紀柳を見ると、瞳を閉じて赤く染まった顔を背けていた。そして、そのまま視線を下げると、紀柳の豊満な乳房が、太助の目に飛び込んできた。思わず太助の喉は、ゴクッという音を鳴らしていた。その音を耳元で聞いた紀柳の躰は、ピクッと打ち震えた。太助は、後ろから紀柳の乳房に向かって、手を伸ばしていく。スポンジを握っていない方の手も、乳房に向かって回り込んでいった。そして、後ろから抱え込むように、優しく丁寧に揉み・・・洗い始めた。丁寧に乳房全体を洗いながら、時たま乳首を刺激するように、乳房の頂上をスポンジで軽く擦り上げていく。何度か繰り返すと、たちまち乳房の中心に固い突起が起き上がり始めた。
「・・・・・・・ん・・・ぅ・・・はぁ・・・・・」
 太助から与えられる刺激に、紀柳はいつの間にか甘い声を漏らし始めていた。太助も、スポンジをうち捨てると、泡にまみれた両手で紀柳の乳房を、直接に揉み上げ始めていた。普段と違い、ツルツルに滑る乳房に、太助は感動を覚えた。握りしめようとすると、太助の手の中から逃げるように動く乳房は、まるで意志を持っているかのように形を変えていく。やがて太助は、片方の手を下げ始めた。紀柳のおなかを優しくなぜながら、閉じられた両足の付け根に向かって滑り降りていった。
「・・・紀柳・・・こっちも・・・洗わないと・・・・・」
「あぁ・・・んっ・・・だ、だめ・・・あ、主殿・・・・・」
 紀柳は、太助の手が下半身に伸び始めると、両足をきつくとじ合わせた。しかし、泡にまみれた太助の手は、殆ど抵抗無く、紀柳の太腿の間に潜り込んでいった。そして、紀柳の秘裂のある辺りに辿り着くと、ゆっくりと指を蠢かし始めた。太助の指は、洗う為なのか、それとも紀柳に喜びを与えるためなのか、太腿に挟み込まれたまま妖しく動き始めた。やがて紀柳も、全身から力を抜くと、太助に躰を預けるように寄りかかり始めた。
「んぁ・・・はぅ・・・ぁあ・・・・・」
「紀柳・・・洗いにくいから、両足を広げて・・・・」
 紀柳は、太助の言葉に少しの間だけ逡巡していたが、ゆっくりと両足を広げていった。太助は、鏡の中の紀柳をじっと見つめていた。自分と視線を合わせない紀柳が、恥じらいながらも足を開いていく様は、太助に更なる興奮を与えてくれた。紀柳の秘所を見ると、泡せいで見にくいが真っ赤に熟れた秘裂が、ハッキリと鏡越しに見て取れた。
「紀柳・・・見てごらん・・・・・綺麗なアソコが見えるよ・・・・」
 太助の言葉に、紀柳は鏡の方を見た。そこには、自分の全てがさらけ出された姿が、写り込んでいた。太助に胸を揉まれながら、秘所が見えるまで両足を開いている紀柳の姿が、目の前にある鏡に映っていた。
「あぁ・・・主・・殿・・・こんな・・・・・」
 紀柳は、呟くように、か細い声を上げていた。
「紀柳の此処は綺麗だけど・・・良く洗わないとね・・・・・」
 太助はそう言うと、掌で包み込むように、紀柳の秘所に手を当てた。そして、ゆっくりと揉み抱くように、秘所全体を洗い始めた。掌で、秘所全体を刺激するように、太助はゆっくりと手を動かしていく。
「んぅ・・・ふぁ・・・ぁあぁぁ・・・主殿・・・・・いい・・・・・」
 いつもより、ゆったりとした柔らかい刺激に、紀柳は身を委ねていた。秘所から昇ってくる刺激は、ゆっくりと全身に広がり、隅々まで行き渡っていった。やがて太助は、中指を強く押しつけると、秘裂の溝に沿ってに沿って動かし始めた。
「んぁ・・・ぁあぁ・・・はぁあぁぁ・・・ぁん・・・」
 太助の指は、石鹸以外の滑りのある液体にまみれながら、擦り上げるスピードを速めていった。紀柳も、先程より強い刺激に翻弄されながら、大きなうねりが現れ始めたのを感じた。
「あ、あぁぁあぁ・・・あ、主殿・・・も、もう・・・・んぁ・・・ぁあぁぁあぁ」
 紀柳は、太助の腕の中で躰を緊張させると、ひときわ高い嬌声を上げた。開いていた両足も、太助の手を締め付けるように、きつく閉じ合わされていた。やがて、紀柳の中に現れた、大きなうねりも静かに引いていき、太助の腕の中で呼吸が収まるまで、甘えるように寄りかかっていた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・主殿・・・私は・・・・・」
「うん・・・鏡に映った紀柳・・・凄く可愛かったよ・・・・・」
「・・・・・・・・」
 後ろから抱きつかれいた為に忘れていたが、紀柳の痴態は鏡に映り、全て太助の目にさらされていた。そして、その事に思い至ったとき、紀柳の躰は羞恥のせいか、今までに無いほど真っ赤に染まった。
「・・・・・あ、主殿」
「イッた瞬間の紀柳も・・・可愛かったよ・・・」
「・・・・・・」
 紀柳は言葉を続けることが出来ずに、恥ずかしげに太助の腕の中にいた。そして、腕の中いる紀柳の息が落ち着いたのを確認すると、太助は紀柳の耳元に声を掛けた。
「紀柳、今度は髪の毛を洗ってあげる」
「えっ・・・あぁ・・・うん・・・・・」
 紀柳は、ここまで来たら、全てを太助に任せる気持ちになっていた。このまま、太助に洗ってもらおうと、思い始めていた。
「紀柳、湯手を取るよ」
「あぁ・・・・・」
 太助が湯手を解くと、纏められていた髪の毛が、パサッと広がった。思っていたより、綺麗な赤毛が太助の目の前に広がっていた。紀柳のイメージからすると、もう少し髪の毛が痛んでいるような気がしたが、目の前に広がるそれは綺麗な艶のある赤毛だった。
「紀柳・・・綺麗な髪の毛だね」
「・・・・・・・」
 紀柳は、誉められたことが恥ずかしく、返事をすることが出来なかった。太助は、丁寧に何度か手櫛を入れると、シャンプーを手に取り洗い始めた。紀柳も、優しく洗ってくれる感触に、先程と違う気持ちよさに身を任せ、ウットリし始めていた。太助の指が、優しく髪の毛の間を通り、頭皮を丁寧にマッサージしてくれるような感じに、紀柳は目を閉じて任せきっていた。目を閉じて、太助の指を感じていると、紀柳は幸せな気分になってきていた。
「紀柳・・・チョット洗いにくいから、前にまわるね」
「・・・?」
 髪の毛を洗うのに、前に廻らないと洗えない場所は何処だろうと、紀柳は少し考え込んだ。そして、目の前に太助の気配を感じると、紀柳は目を開いた。
「?!・・・あ、主殿・・・・」
 突然、目の前に現れたモノに、紀柳は驚いた。紀柳の顔前に、はち切れんばかりに膨らんだ、太助の男根があった。紀柳の前に廻った太助は、座らず立ったまま紀柳の髪の毛を洗っていた。そのため、紀柳の目の前に、太助の腰がきている。そして、太助は何も言わずに、紀柳に自分のモノをさらしたまま、頭を洗い続けていた。紀柳は太助のモノに、思わず見とれていたが、我に返ると俯いてしまった。
「紀柳・・・洗いにくいから、顔を上げて・・・・・」
「あ・・・うん・・・・」
 太助は紀柳が下を向くと、顔を上げるように指示した。紀柳も太助の言葉に従って顔を上げるが、太助のモノを目にすると、すぐに下を向いてしまう。何度か、そんなことを繰り返していると、紀柳が下を向かなくなった。そして、断続的に熱い息が、自分のモノに吹きかかることに、太助は気がついた。そっと、紀柳の顔を覗き込むと、熱く潤んだ瞳で、目の前にある太助のモノを見つめていた。そして、紀柳は自分から、太助のモノに顔を近づけていった。
「主殿・・・ふしだらとか・・・・・思わないでくれ・・・・・」
 紀柳は、太助に聞こえるかどうかの小声で呟くと、太助のモノに舌を使って触れ始めた。
「うぉ・・・紀柳・・・・いぃ・・・」
 太助は、自分のモノに這い回る、舌の感触に喜びの声をあげていた。紀柳は、太助のモノをアイスキャンディーであるかの様に、何度も舐め上げていった。紀柳の舌の先は、軽く刺激を与えながら、太助の敏感な部分を這い回っていく。そして、太助のモノは紀柳の舌からの刺激によって、先端の鈴口から早くも透明の液を滲ませ始めていた。
「うぁ・・ぉ・・・紀柳・・・・く、口の中に・・・・・」
 紀柳は、太助のモノに手を添えると、含みやすいように自分の方に向けた。そして、手を添えながら鈴口に溢れている液を、舌ですくい取り始めた。紀柳は焦らすかのように、鈴口を舌先で刺激し続けた。
「はぁ、はぁ・・・紀柳・・・・・」
 太助に呼びかけられると、紀柳はやっと太助のモノを口の中に含み始めた。ゆっくりと、舌で刺激を与えながら、太助のモノを飲み込んでいく。そして、限界まで飲み込むと、ゆっくりと引き戻していく。
「ぉあ・・・あぁ・・・紀柳・・・すげぇ気持ち良い・・・・・」
 紀柳は、太助の言葉に嬉しそうに微笑むと、再び飲み込み始めた。そして、徐々に紀柳の頭は早く振れ始めた。太助のモノは、紀柳の口の中に入ってから更に一回り大きくなり、まさにはち切れんばかりの様相だった。そして、太助のモノは早くも限界に達しようとしていた。
「くぁ・・・うぅ・・・紀柳・・・もう・・・・・」
 太助は、自分のモノが弾けそうになるの堪えながら、紀柳の肩に手を置くと離れようとした。しかし、紀柳はそれに抗うかのように、太助の腰に手を回して引き寄せた。そして、今までにない喉の奥まで、太助の男根を飲み込んだ。その瞬間、太助のモノは弾けた。
「おぁあぁぁ・・・き、紀柳!」
 ビュッ!っと、音が聞こえるぐらいの勢いで、白濁の液を紀柳の喉奥に向かって吐き出した。そして、何度も痙攣を起こしながら、太助のモノは熱い樹液を吐き出していく。紀柳を見ると、苦しそうな顔をしながらも、太助の吐き出す樹液を受け入れていた。そして、口内に収まりきらなかった白汁が口の端からこぼれ落ち、紀柳の胸を汚し始めていた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・紀柳・・・大丈夫か・・・・・」
 太助が呼びかけると、紀柳は苦しそうな顔をしながらも、微かに頷いた。そして、太助モノは全てを吐き出し終わっても、まだ紀柳の口内に収まっていた。やがて、微妙な振動が、力の抜け始めた太助のモノに伝わってきた。紀柳の喉が動き、先ほど放った太助の精を少しずつだが、飲み込んでいるようだった。
「・・・・紀柳、無理しなくても」
 紀柳は、微かに頷くと太助の白濁の液を飲み込み続けた。太助は嬉しくなり、紀柳の頭を優しくなでていく。やがて、紀柳は全てを飲み尽くしたが、太助のモノを離すことなくしゃぶり続けていた。紀柳は、強く吸い上げたり、舌で押し付けるように刺激を送るが、太助のモノは段々と小さくなっていく。
「紀柳・・・ありがとう・・・でも、無理だよ・・・・・・」
 その言葉に、紀柳は名残惜しそうに、太助のモノから口を離した。紀柳の涎液で、テラテラと艶のある太助のモノは、力無く項垂れていた。
「主殿・・・以前は・・・その・・・続けて・・・・・・」
「うっ・・・今日は・・・つ、疲れていて・・・・・」
「そうか・・・・」
 太助は残念そうに呟く紀柳を愛しく感じたが、股間のモノは項垂れたままだった。太助は再び隆起しないかと、足掻いたが反応はなかった。そして、太助と紀柳の間で、意味のない間が空いた。
「えっと・・・・・泡、流すよ」
「・・・・・・あぁ、頼む」
 太助が丁寧に泡を流していく。紀柳の胸元を汚した液も、流れ落ちていった。そして、サッパリした紀柳は、太助と再び湯に浸かった。足を縮めて向かい合うように、狭い湯船に浸かっていた。黙って湯船に浸かることに、太助は何だか可笑しさを感じた。見ると、紀柳の顔も笑みを浮かべていた。
「・・・・何?」
「いや・・・こんな風に風呂に入るのも・・・いいかなって・・・・・」
 太助と紀柳は、一頻り微笑み会うと、また黙り込んでしまった。そして、縮めた足が窮屈に感じられ始めた。
「き、紀柳・・・こっちに来ない?・・・そうすれば、二人とも足を伸ばせるし・・・・」
「・・・・・そ、そうだな」
 紀柳が太助の脇にやってくるのに合わせて、二人は足を伸ばしていく。そして、紀柳は寄り添うかのように、太助に躰を寄せてきた。湯船が狭いために、躰を寄せないと二人して入ることは出来ないが、紀柳と密着することに太助の鼓動は再び高鳴り始めた。腕に感じる、紀柳の柔らかい胸の感触。そして、首筋に吹きかかる紀柳の優しい吐息。太助が脇を見ると、すぐ側に紀柳の顔があった。紀柳は間近で、太助のことをジッと見つめていた。そして、その瞳は何かを期待するかのように潤んでいた。
「紀柳・・・・・」
 太助が小さな声で呼びかけると、紀柳は目を閉じて顎を軽く上げた。太助は顔を寄せると、そのまま紀柳の唇を塞いだ。
「・・・ん」
 太助は合わせた唇に舌を伸ばして、紀柳の口内に進入した。紀柳も太助の舌を受け入れると、そのまま絡めていく。ピチャ、チュッ、二人の舌が動くたびに、湿った淫音が浴室に響き始めた。そして、太助は紀柳の胸に手を伸ばすと、優しく揉みし抱き始めた。すでに、紀柳の胸の中心には、固い突起が起きあがっていた。太助は指の間に挟むように、その突起を転がしていく。
「んぅ・・・・はぁ・・・・ぁあ・・・・・」
 太助は、切なそうな紀柳の声に誘われて、更に愛撫を続けていった。そして、湯船の中のあるモノに、太助は気が付いた。先程まで項垂れていた自分のモノが、隆々と立ち上がり復活していた。出来る!っと太助は心の中で、喝采を上げていた。
「紀柳・・・チョット立ってくれる?」
「んぅ・・・ぁ・・・わ、わかった」
 浴槽の縁に手を付いて、紀柳は太助にお尻を向けて立ち上がった。太助の目の前に、紀柳の秘所がさらけ出された。お湯が流れ落ち、濡れて光っている紀柳のアソコは、とても綺麗だった。太助が指を伸ばして秘裂に触れると、紀柳の躰は喜びに打ち震えるえた。そして、太助は秘裂の筋に沿って、優しく指を滑らせていく。
「ぅあ・・・ぁん・・・あ、主殿・・・・・」
 何度か往復させただけで、太助の指はお湯以外の滑りのある液体にまみれていた。そして、太助が指を動かし続けると、ヌチャ、ニチャ、と淫音が紀柳の秘所から聞こえ始めた。
「紀柳・・・凄いよ・・・・・こぼれ落ちてくる」
「はぁ・・・あ、・・・いや・・・んぁ・・・・・」
 太助は夢中になって、紀柳の蜜壺の入り口を掻き回していた。指を這わせ、動かすたびに新しい蜜が絡みついてくる。太助が紀柳の花弁をそっと押し開くと、そこから糸を引きながら蜜がこぼれ落ちた。いつもより淫らに咲いている花弁に、太助は強い興奮を覚えた。そして、太助は押し開いた花弁に舌を伸ばすと、こぼれ落ちてくる蜜をすすり始めた。
「ひゃ・・・あっ・・・はぁあ・・・あ、主殿・・・」
 紀柳は自分の大事な所を吸引され、舌で嬲られることに、恥ずかしく思いながらも沸き上がる快楽に包まれ始めていく。
「あ、主殿・・・も、もう・・・お願い・・・・あぁ・・・・・」
 舌で紀柳の蜜壺を堪能していた太助だったが、紀柳の言葉に喜び勇んで立ち上がった。先程から、痛いほどに怒張した股間のモノが、紀柳を求めて太助を急かしていた。太助は紀柳の背後に躙り寄ると、蜜壺に怒張を押し当てた。そして探るように動かし、蜜壺の入り口を見つけると、ゆっくりと押し込んでいく。
「んぁあぁぁぁ・・・あ・・・くぅぁ・・・・・」
自分の中に潜り込んでくる太助自身を感じると、紀柳の口からは歓喜の声が上がった。太助も、熱くて柔らかい、複雑な襞の間を潜り込んでいくと、かつて無い気持ちよさに身を震わせていた。
「うぉおぉぉ!・・・き、紀柳・・・いい、気持ち良い!」
「んっぁ!ふぁあぁ・・・ぁん・・・・主殿・・・わ、わたしも・・・・んくぅ・・・・」
 太助は、ゆっくりと注送を繰り返していく。押し込んでいくときは、徐々に紀柳の蜜壺に包み込まれていく感覚に酔いしれた。そして、引き出すときは、紀柳の柔襞が太助を逃すまいとするかのように、絡みついて扱きあげる感触に痺れていた。紀柳も自分の中を往復する、太助モノに酔いしれていた。太助は、紀柳の白いお尻に手を添え固定すると、改めて激しく注送し始めた。
「あ、あ、あ、・・・あるじ・・・殿・・・んっ、あぁ・・・」
「はぁ、はぁ、はぁ・・・紀柳・・・」
 太助は、激しく紀柳の中を往復していく。ただ夢中になって、太助は腰を打ち付けていった。浴室には、太助の怒張が紀柳の蜜壺の中を往復する、グチュ、ジュルッ、ッという淫靡な音が響き渡っていた。紀柳も激しい突き上げによって、激しい快感に玩ばれながらも太助を求めていった。そして、全身に広がる快感に身を委ね、太助の為すがままになっていた。やがて太助は、ペースも何もなく夢中になって紀柳の中を蹂躙していると、たちまち腰の辺りに荒れ狂う熱の固まりが暴れ始めた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・き、紀柳・・・も、もう・・・俺・・・・・」
「あ、んぁ、ぁあ、あ、・・・主殿・・・私・・・も、もう・・・・・」
 太助は激しく打ち付けていた腰を、紀柳のお尻に押しつけると、蜜壺の最奥まで太助自身を潜り込ませた。それに合わせるかのように、柔らかかった紀柳の蜜壺が、ギュッと太助のモノを締め付けた。
「き、紀柳!」
「あ、ぁあぁああぁぁぁぁ!」
 太助は紀柳を背後から、力一杯抱きしめた。その瞬間、太助自身が弾けたかのように、熱い白濁の液が紀柳の中に噴き出した。震えるような痙攣を起こしながら、紀柳の奥に向かって白汁が吐き出していく。紀柳は、躰の奥に熱い固まりが現れると、意識が白く飛び始めた。太助のモノが震えながら吐き出し、自分の中に熱い液が満たされていく感覚に、紀柳は言いようのない幸せを感じた。そして、二人は躰を重ねたまま、湯船の中で空気を貪るかのような荒い呼吸を繰り返していた。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・・紀柳」
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・あ、主殿」
 呼び掛け合う二人は、満ち足りた幸せな気分に包まれていた。そして、まだしばらくは、このままで居たいと・・・・・

 しかし、太助は忘れていた。お風呂から出た後、着替えが無いために、裸のまま部屋に帰らなければいけないことを。そして、途中で那奈に捕まり、晒し者にされる可能性のあることを・・・・・・