御昼食・・・



 どこの学校でも変わらない、味気ないチャイムの音が、冬の寒空に鳴り響いた。それとは逆に、校内は喧噪に包まれ始めた。昼休みである。午前中の退屈な授業からの解放と、お昼時という空腹からもたらされる為の騒々しさだった。
 太助とシャオも、昼食モードで机を向き合わせていた。
「太助様、今朝は腕によりをかけて作りましたので、沢山食べてくださいね」
「あ、ありがとう、シャオ」
 そして、シャオは顔を赤くすると、小声で言葉を続けた。
「あの・・・今朝は、朝早くからお疲れだったので、栄養の付くおかずにしてみました・・・・・」
「えっ・・・あははは・・・・・」
 太助まで、つられて赤くなっていると、騒々しくたかしが乱入してきた。
「うぉぉ〜!いいな!いいなぁ!シャオちゃんのお弁当!なぁ太助、俺にも分けておくれよ〜」
 たかしは、分けてくれと言いながらも、包みも解かれていない弁当箱に手を伸ばそうとしていた。
「だ、駄目だ!」
 太助はそう叫ぶと、魔の手からお弁当を守るように立ち上がると、たかしとの間合いを広げた。
「太助〜、ケチケチすんなよぉおぉぉ!」
 たかしは、手をニギニギしながら、摺り足で間合いを詰めてきた。詰められた分、太助も後ろにさがって一定の間合いを確保していく。焦れったいほどの、間合いのせめぎ合いだった。此処でグズグズしていると、第二の略奪者が現れるかもしれな事に、太助は焦っていた。そして、太助は意味のない方角を指さすと、
「あっ!空飛ぶ離珠!」
 っと、太助は叫んだ。そして、たかしが気を逸らした内に、太助は教室を飛び出していた。相手の虚を衝いた見事な戦術だった。
 ただ、『うぉぉぉ!本当だぁぁ!』と叫ぶ、たかしの声が多少気になったが・・・・・

 お弁当を食べる場所として、太助が辿り着いたのは、寒風吹きすさぶ校舎の屋上だった。もっと暖かい時期になれば、お昼時の人気スポットになるのだが、さすがにこの時期は誰もいない。しかし、この時期でも知る人ぞ知る、隠れた穴場でもあった。『寒獄の楽園』、誰が名付けたか知れないが、屋上の出入り口を回り込んだ、南側の壁がその場所だった。背後の壁が寒い北風を防ぎ、南を向いている壁一面が、微かな冬の暖かさを蓄えていた。そこだけは、春先のような暖かさに包まれている場所だった。
 太助が、その場所に足を向けると、一つの人影がしゃがみ込んでいた。
「よ!七梨」
「なっ・・・山野辺・・・・・」
 誰も居ないと思っていた場所に、翔子が座り込んでいた。翔子の足元を見ると、栄養補助食品の包みが2,3転がっている。
「山野辺・・・・・お前そんな物ばっか食ってるのか?」
「うっ・・・うるさいなぁ、女の子には色々あるんだよ」
「だからって、そんなのばっか食べてると病気になるぞ」
「ふんっ、七梨はめしを食いに来たんだろ、あたしは行くから」
 翔子は、散らかしたゴミを片づけてから立ち上がると、太助の前を通り過ぎた。その時、太助の腕の中から美味そうな匂いが漂い、翔子の足は自然と止まっていた。見ると可愛く包まれたお弁当箱があった。その包みを見ていると、翔子のお腹がク〜っと可愛く鳴いた。
「七梨・・・それ、シャオが作ったのか?」
 太助は慌てて一歩下がると、お弁当の包みを抱え込んだ。
「こ、これは、シャオが俺のために作ってくれたお弁当なんだ」
 太助はジリジリと後に下がっていく。そんな太助を見ていた翔子は、その場に崩れ落ちるかのように、座り込んだ。
「うぅぅぅぅ・・・食べたいものも食べられずに、ビ○inゼリーーなんかで食いつなぐ、哀れな翔子ちゃん・・・うぅぅうっく」
「な、何を言って・・・さっき女の子がどうとかって・・・・・」
 翔子は地面に突っ伏すと、嗚咽を漏らしはじめた。
「わぁぁあん、七梨は警告だけして、あとは知らんふりなんだぁ・・・これで、午後に病気にでもなったら七梨のせいだぁ・・・・・うぅぅぅぅ」
「あのなぁ・・・はぁ、わかったよ・・・少しだけだぞ」
 太助がそう言うと、翔子はすぐさま立ち上がって、お弁当箱の包みを引き寄せていた。
「悪いな、七梨! おぉ〜すげぇ良い匂い!」
「・・・・・くっ!」
 太助には演技だと判っていた。判っていたが、ここまで手のひらを返すような態度をとられると、胸の奥に沸き上がる感情を抑えるのに一苦労だった。それには気づかず、翔子はお弁当の中身に感嘆の声を漏らしていた。
「うひゃ〜、豪華!豪華!・・・それに、何だか凄く精力が付きそうな・・・・・よかったな、七梨!」
「な、何をいきなり・・・・・」
 太助は、シャオがこのおかずにした理由を思い出して、赤面していた。翔子は、太助の態度は気にせずに、美味い美味いと連呼しながらお弁当を食べていた。
「山野辺・・・全部食べるなよ・・・・・」
「んぐ・・・はぐ・・・ところでさ、七梨・・・んぐ・・・シャオが今朝から嬉しそうだけど、何かあったん?」
「えっ!・・・あの・・・その・・・な、何のことでしょうか・・・・・」
 太助は赤くなりながらも、否定していた。お弁当を食べながら、弁当箱越しに見つめてくる翔子の目は、怪しげな笑いを浮かべていた。
「あははは・・・何でしょうか?」
「はぐはぐ・・・そう言えば紀柳も・・・んぐ・・・午前中はずっと、七梨のこと見つめていたよな・・・もぐ・・・」
「さ、さぁ・・・」
「ふ〜ん・・・・ふぅ、ごちそうさま」
 翔子は、空になった弁当箱を前に、行儀良くご馳走様の礼をしていた。
「あぁ!や、山野辺!全部食べるなって言っただろ!」
「あ・・・・・あははは、あんまり美味かったから、気が付いたら無くなちゃった」
「無くなったって・・・・・どうすんだよ、俺の昼飯!」
「あ〜・・・・・そだ!カロリー○イト食べる?」
 太助は、翔子を睨んでいた。朝の食事は時間が無く、殆ど食べていなかった。だから、空腹に耐えるように、午前の授業を過ごしたのだった。さらに追い打ちをかけるかのように、今、お昼のお弁当は、翔子に全て奪われていた。
「あ、あははは・・・・・七梨・・・なんか怖いぞ」
 翔子は戯けた振りをするが、太助の態度は変わらなかった。
「や〜ま〜の〜べ〜・・・・・」
 翔子は冷や汗を流していた。まさか太助が、お弁当の事で此処まで真剣になるとは、思ってもいなかった。そして、何とかこの場を収める方法を、考え始めていた。
「あのさ・・・七梨・・・・・」
 翔子は、伏せ目がちに太助に呼びかけると、スカートの裾を太腿の上までスリ上げた。そして、空いている手で、胸元をかき抱くと、身を捩った。
「代わりに・・・私を食べる?」
 翔子は、これで太助が引いてくれれば、その隙に逃げ出そうと考えていた。しかし、太助は引くこともなく、ジッと翔子を見つめていた。
「食べる・・・・・」
「・・・えっ!」
 太助は、無言で素早く翔子に近づくと、校舎の壁に押しつけた。
「ちょっ、七・・・んっ」
 太助は、翔子の体を校舎に押しつけるようにして、唇を塞いだ。翔子は、抵抗するかのように腕をつっぱていたが、やがて体全体から力が抜けていった。そして、翔子の腕は、いつの間にか太助の背に回されていた。太助が、舌を伸ばして催促すると、翔子は軽く唇を開いていく。開いた隙間から、素早く舌を潜り込ませると、奥で縮こまっている翔子の舌と絡ませていった。
「んぅ・・・ん・・・・・」
 翔子は、甘い声を漏らし始めた。太助は、口内を蠢きながら、柔らかい翔子の舌を逃がさなかった。翔子の舌を自分の口の中に引き込み、充分に味わい、そして堪能してから、再び翔子の口内に入っていく。二人は、顔を近づけたまま、一息を入れるかのように、舌の絡みを解いた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・七梨・・・・・」
「はぁ、はぁ・・・山野辺・・・・・お弁当の味がした」
「馬鹿・・・・」
太助は、再び翔子の口を塞いでいた。そして、唇を丹念に舐め上げてから、翔子の舌を求めて口内に潜り込んでいった。
「んっ・・・あぁ・・・・・・」
 太助は、空いている手を、翔子の体をさすりながら、下半身に向かって下ろしていく。そして、恥丘の辺りに辿り着くと、スカートの上から押し当てている指に、軽く力を込めた。
「んぁ・・・ぁ・・・・」
「山野辺・・・少し、足開いて・・・・・」
「・・・・・・」
 翔子が、怖ず怖ずと足を開くと、太助はスカートの布を巻き込んだまま、指を更に押しつけ始めた。恥丘の奥、翔子の秘裂のある辺りに指を当て始めた。優しく、そして時には強く、翔子の官能を高めようと、太助は指を動かし続けた。
「うっ・・・ぁあ・・・し、七梨・・・・」
 太助の指が蠢き始めると、翔子は呼吸が荒くなり、太助の胸に躰を預け始めた。太助の指が、股間で蠢くたびに、電気に痺れるような感じが、翔子の背筋を這い上ってきた。
「山野辺・・・・・チョット、このままで立っていて・・・・・・」
 太助は、翔子の体を壁に寄りかかせると、その場にしゃがみ込んだ。そして、翔子のスカートをたくし上げると、そのまま中に潜り込んだ。
「ば、馬鹿・・・七梨の変態・・・・・・・」
 スカートの中に潜り込んだ瞬間、甘い翔子自身の匂いに包まれた太助は、軽い目眩にも似た感動を覚えた。立ちこめる翔子の匂いは、背筋が痺れるほどの興奮を太助に与えていた。そして、スカートの中は、思ったほど暗くはなく、下からの照り返しのせいか、奥にある翔子の白いショーツもはっきりと見えた。太助は、ショーツに手を掛けると、そのまま引き下ろし始めた。
「こ、こら・・・七梨・・・やめ・・・・・・」
 翔子は、頭を押さえて止めさせようとしたが、太助は構うことなく脱がした。スカートの中にいる為、太助の顔は見えず、どんな表情でいるのか想像するだけで、翔子は気恥ずかしで一杯だった。だが、熱い吐息が連続して翔子の秘所に吹き掛かるたび、恥ずかしさよりも期待する気持ちの方が大きくなってきていた。
「山野辺・・・足上げて・・・・・」
「・・・・ばかぁ」
 翔子は、非難しながらも、怖ず怖ずと足を上げ始めた。太助は、交互に上がる足から、素早くショーツを抜き取ると、地面に置いて汚さないようにポケットにしまい込んだ。そして、翔子の秘所を見上げると、うっすらと汗ばんでいるかのように、湿り気を帯びていた。太助は、ゆっくりと翔子の秘所に向かって、唇を寄せていった。
「ひぅ・・・ぁふ・・・・・」
 翔子は、驚きと共に官能の声を上げていた。突然に触れ始めた、太助の舌に驚きつつ、見えない太助が夢中になって自分の秘裂を舐めていることを思い描くと、何時にない興奮が躰を駆け回るのを、翔子は感じた。やがて翔子は、太助が楽に舐められるようにする為か、それとも更なる快感を求めてなのか、自分では判らないまま自然と足を広げていった。
「はぁ、はぁ・・・んっ・・・・・七梨・・・・・・」
 太助は恥丘の麓から、秘裂の始まる辺りを、丹念に舐めていた。やがて、翔子が足を開き始めると、濃密な翔子自身の匂いと共に、今まで見えにくかった秘裂全体が現れてきた。太助が覗き込むと、翔子の秘壺の入り口はしっかり閉じていたが、収まりきれない蜜が零れ始めていた。
「山野辺・・・・・もう、溢れてきてるよ」
「あ・・・いやぁ・・・・・」
 太助は、零れ落ちる蜜を舐め取るように、舌を動かし、そして飲み込んでいった。しかし、止まることなく、蜜は滴り続けた。やがて、翔子の秘裂全体を覆うかのように口を開くと、太助は、そっと触れるかのように吸い付いていった。
「ひぅ・・・ぁふ・・・・あぁぁ・・・・・」
 吸い付いた太助は、秘裂の形を確かめるかのように舌を動かしていく。太助が舌を動かすたび、翔子は押し殺した声をあげていた。秘裂の筋に沿って、太助の舌が蠢いていた。その舌が、翔子の秘裂を割り裂きながら潜り込んでくると、立っていられないうねりが、翔子を襲いはじめた。
「ふぁ・・・ぁん・・・あぁぁ・・・し、七梨・・・もぅ・・・」
 翔子の切ないような甘い声を耳にすると、太助はスカートの中から出て来た。翔子は、出て来た太助を見て、改めて恥ずかしさで体が熱くなるのを感じた。 見えていなかった為、想像するしかなかったが、出て来た太助の口の周りは涎液と翔子自身の蜜で濡れて光っていた。太助は、口の周りを制服の袖口で拭うと、ズボンを下ろして、壁に寄り掛かり座り込んだ。
「山野辺・・・・・」
 太助は呼びかけると、翔子を引き寄せた。翔子も促されるまま、太助と向き合うように、膝立ちで跨いでいた。太助は、スカートの中に手を入れて、直に翔子の腰に触れると、自分自身に向かって引き寄せていった。
「そのまま、ゆっくりと下ろして・・・・・」
「あぁ・・・七梨・・・・・」
 スカートの中で、太助は自身の位置を調整しながら、翔子の蜜壺の入り口を探っていた。やがて入り口を見つけたとたん、太助のモノはヌルリと先端がくわえ込まれた。
「んくっ・・・ひぅあぁぁぁ・・・・・」
 翔子は、突然に潜り込んできた、太助のモノに驚いて腰をすっかり落とし込んでしまった。それは、一気に太助のモノを、全て飲み込んだことを意味していた。そして、突然の貫かれる感覚に、翔子はしばらく身を震わせていた。
「だ、大丈夫か!」
「う、うん・・・ちょっと・・・このまま・・・んぁ・・・・・」
 翔子は、太助に体を預けると、深く呼吸を繰り返していた。太助も翔子を抱きしめながら、落ち着くのを待っていた。
「はぁ・・・はぁ・・・んっ・・・も、もう大丈夫だから・・・・・」
「山野辺・・・・」
 落ち着きを取り戻すと、翔子は腰を動かし始めた。太助のモノが、自分の中にいる感覚を味わうかのように、ゆっくりと動かしていく。
「んぅ・・・ふぁ・・・・・あぁ・・・んっ・・・・・・」
「くっ・・・うぅ・・・山野辺・・・・気持ち良いよ・・・・・」
「ぅん・・・わ、私も・・・・・」
 傍目には、恋人同士の女性が、上に乗って戯れているようにしか見えなかった。しかし、スカートの中では、太助のモノはしっかりと翔子の中に潜り込み、最上の快楽を味わっていた。
 やがて、太助は翔子の胸元のボタンを、外し始めた。ブラウスの胸の辺りのボタンだけはずすと、ブラジャーに包まれた翔子の乳房が現れた。太助は手を伸ばすと、優しく翔子の胸を揉み上げていった。
「んっ・・・ぁふぅ・・・あぁっ・・・・・」
 翔子の胸は、柔らかく、そして力強く、太助の手を押し返していた。太助が、前にあるブラジャーのホックを外すと、解放された喜びに打ち震えるかのように、翔子の乳房は現れた。服の上から想像するより、大きめな翔子の胸は、その頂に堅いしこりを起きあがらせていた。太助は、その突起に顔を寄せると、そのまま口に含み、軽く歯を当てた。
「はぁ・・・ひぅっ!・・・か、咬んじゃ・・・ぁくはぅぅ・・・・・」
「だって・・・俺の昼飯だろ・・・・・」
 太助はそう言うと、再び翔子の乳首に歯を当てた。舌で優しく転がしながら、翔子の隙を衝くかのように歯を当て続けた。軽くかみつくと、翔子の締め付けも増す為、太助は翔子の乳房に何度も歯を当てていた。
「ひゃっ・・・うぅん・・・あっ・・・・・だめ・・・・・」
 やがて太助は、スカートの中の手を腰に添えると、そのまま翔子を揺らし始めた。自分自身を中心に、円を描くように翔子を揺らしていく。太助は、奥にまで潜り込んだまま、翔子の蜜壺を味わっていた。柔らかく、そして多少堅さの残る翔子の秘壺に、前後左右から刺激を受けつつ、太助は夢中になっていった。
「ひぅ・・・あぁ・・・んぁ・・・・・・」
 翔子も、一番奥まで潜り込まれたまま、掻き回される感覚に戸惑いつつも、感じ始めていた。やがて、突き上げられたまま蠢く太助のモノを、翔子の秘壺は喜びに震えるように締め上げ始めていた。
「くっ・・・や、山野辺・・・・・すげぇ・・・いい・・・・・」
「ふぁ・・・あ・・・んぁ・・・し、しちりぃ・・・・・」
 じっくりと、翔子を味わっていたい太助だったが、限界が近づいてきていた。そして、太助は最後に向かって、下から翔子を激しく突き上げ始めた。
「ひぃ・・・んぅ・・・ぅあ・・・あぁ・・・七梨・・・そんなに・・・んぅあぁ・・・・・」
「山野辺・・・俺・・・もう・・・・・」
 太助が、下から激しく突き上げられるたび、翔子は飛びそうになる意識をつなぎ止めていた。自分が上に乗っているせいか、普段より深く、子宮の入り口まで突き上げられる感覚に、翔子は喜びを見いだしていた。
「あぁ、あ、あ、あ・・・もう・・・だめ・・・・・」
「くぉぉ!山野辺!」
 まるで、奥の奥まで届くようにと、翔子を抱きしめると、太助のモノから熱い樹液が飛び出していた。翔子の膣も、湧き出た熱い濁流を感じると、喜びに打ち震えるように、太助のモノを締め上げていた。
「あ、あ、ぁあぁあぁぁぁ・・・・・・」
 翔子は、歓喜の声を上げつつ、白い靄の中に意識を沈めていった。

「「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・はぁ・・・・・」」
 太助と翔子の二人は、荒い呼吸を沈めようと、互いに寄りかかりながら、息を整えていた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・なぁ・・・七梨・・・・・」
「はぁ、はぁ・・・・・ん?」
 翔子は、太助の胸に顔を埋めながら、声を掛けた。
「も・・・もう少しこのまま・・・・・・」
「・・・・・ああ」
 翔子は、先程までの荒々しさの消えていく太助のモノを、自分の中で感じ取っていた。先程までの、満たされた感じと比べると、とても寂しく感じた。
昼休みの残り時間も少ないが、もう一度先程の感じを味わいたいと、翔子は思い始めていた。しかし、いざ口に出そうとすると恥ずかしさがこみ上げてきていた。
「あ、あのさぁ・・・し、七梨・・・・・あの・・・も、もう一度・・・その・・・・・」
「山野辺・・・・・で、でも・・・俺、昼飯食ってないし・・・・・」
「わ、私が昼飯だって・・・言って・・・その、何度も恥ずかしいことを言わせるなよ・・・・・」
 そう言うと、今度は翔子の方から、太助の口を塞いでいた・・・・・

 午後、最初の授業に、翔子と太助はそろって遅刻した。