ルーアン夢一夜



 春先の夜。
 昼は暖かくなってきたが、夜には冬を思い出させる寒さがあった。
 そして、空には寒さに身震いするように、寂しく月が浮かんでいた。

 七梨家の窓には、明かり一つ浮かんでいなかった。
 そんな時間に、太助の部屋に人影があった。
 枕元に座り、太助の寝顔を眺めていた。
 静かに、ただ太助だけを見つめるように。
 しばらくして、気配に気が付いたのか太助は目を覚ました。
「・・・・」
 ふと脇を見ると、ルーアンがじっと静かに太助を見詰めていた。
「・・・・・!」
 太助は、ビックリして飛び起き間合いを広げて声を上げた。
「ルーアン!何を・・・・・」
 ルーアンは動かず、静かに太助を見詰めているだけだった。
 抱きついて来ると警戒していた太助は拍子抜けした。
 いつもと違う様子に焦りながら声をかけた。
「あの・・・ルーアンさん、何か?」
 ルーアンは、太助を見詰めながら、そっと呟くように答えた。
「たー様・・・ルーアン寂しいの」
「え゛っ!」
 太助は焦り、見苦しいほどうろたえていた。
 しかし、ル−アンは変らず静かに太助を見詰めていた。
「・・・だから、たー様の隣に寝させて欲しいの」
「えっ・・・あはははは」
 いつもなら、力いっぱい断ったが、今のルーアンには悪いような気がして気が引けた。
 普段と違い、目の前にいるルーアンは落ち着きがあって、大人の魅力を備えている感じがした。
 頬が赤くなるような気がして、太助は顔を背けて答えた。
「い、いいけど!寝てる最中抱き付いたりするなよ!」
 思わず強い言葉になってしまったので、太助は慌てて布団に潜り込んだ。
「・・・ありがとう、たー様」
 そう声をかけると、ルーアンは太助のベッドに潜り込んだ。
 その動きは普段と違い、ゆっくりと太助に迷惑が係らないようにしているかのようだった。
 しかし、口元に微かな笑みが広がっていた。
『ほ〜ほほほほ、このルーアン様が本気になれば、いっしょに寝るぐらい障害でもないわ。大人の魅力ってやつかしら、ほほほほほ』
 喜びが顔に出ない様、気を付けながら太助のほうを向いて横になった。
 静かに眠りに就いたように、ルーアンは寝息を立て始めた。
「スー・・・・スー・・・」
「ル、ルーアンもう寝たの・・・・」
 早い寝つきに太助はルーアンの方を見ずにそっと声をかけた。
 しかし返事はなく、ただ、か細い寝息が聞こえてくるだけだった。
「ふぅ・・・一体なんで・・・」
『ふふふふ、後はたー様の行動を待つだけ・・・』
 太助は、先ほどのルーアンを思い返していた。
 普段と違い、落ち着いていて魅力ある大人の女性に見えた。
 そしてルーアンを見て、鼓動が高鳴ったのも覚えていた。
 隣に寝ているルーアンが気になり、落ち着かなくなり始めていた。
 気が付くと、自分の周りが、微かに明るくなっていた。
 カーテンの隙間から、月明かりが洩れて来ているようだった。
 何気なく寝返りをうつと、ルーアンの姿が目に入ってきた。
 月明かりの所為か、ハッキリと姿が見えた。
 ルーアンは、薄いネグリジェのような物を着ていたので、胸元が透けて見えている。
 大きく、重量感のある胸から、太助は目を離す事が出来なかった。
 そして下半身に、血が集まって行くのを自覚した。
「ごくっ・・・」
 思わず鳴った音に太助はビックリしたが、ルーアンに気づかれた気配はなかった。
「ルーアン・・・起きてる?」
『つ、ついに・・・・・寝ているから早く来てダーリン』
 太助はそっと声をかけた。
 返事はなく、規則正しい寝息が聞こえてくるだけだった。
 意を決した太助は、ゆっくりとルーアンの方ににじり寄って行った。
 気付かれない事だけに気を使いながら。
 目と鼻の先に、胸がくる位置までたどり着いた。
『きゃー!たー様が近くに』
「ルーアン・・・」
 太助はもう一度確認のために、声をかけた。
 しばらく待って、変化のない事を確かめた。
 そして、ゆっくりと胸に手を伸ばした。
『あんっ・・・たー様って大胆』
 初めて触れるルーアンの胸は、手のひらから溢れていたがとても柔らかかった。
 ゆっくりと手を動かし始めた。
 確かに重量感はあるのだが、重さと柔らかさのアンバランスで太助は何と表現していいのか分からなかった。
『んぅ・・・あぁあぁ・・・たー様・・・もっと・・・』
 しばらく胸を揉んでいると、自分の隆起した物がルーアンの太股にあたっているのに気が付いた。
 太助は深く考えず、自分の体全体が触れるようにル−アンに寄り添った。
『あぁ・・・たー様のものが・・・・ルーアン恥ずかしい』
 胸の中心に、先ほどまで無かった固く隆起したものに太助は気が付いた。
「寝ていても感じるのかな・・・」
 服の上からだったが、太助は乳首を口に含んだ。
『あんっ・・・ふふふ、たー様、もう逃げられないわよ!』
「むうっ!」
 突然強く抱きしめられて、太助は何が起こったか理解できなかった。
 慌てて逃れようとしたが、抱きしめる力が強く身動き一つ出来なかった。
 目線だけ上に向けると、上気した顔のルーアンと目が合った。
 乳首から口を離し、太助は言い訳をしようとしたが言葉が出なかった。
 そんな太助にルーアンはそっと耳元に囁いた。
「お望みのままに・・・たー様が求めれば、ルーアンはそれに応えます」
「えっ・・・」
 そう言って、ルーアンは太助を抱きしめる力を抜いた。
 その瞬間、太助はルーアンから逃げるように離れた。
 荒い呼吸を繰り返しながら、困ったような表情でルーアンを見詰めていた。
 体を起こしたルーアンも、静かに太助を見詰めていた。
 暫くしてから、呼吸も落ち着いた太助が口を開いた。
「・・・・・本当に?」
「はい・・・・・『たー様、あんな小娘達より、ルーアンの豊満な体をどうぞ』」
 太助は何か言おうと口を開くが、言葉は出てこなかった。
 その間、ルーアンは静かに、そして不安そうな面持ちで太助の言葉を待っていた。
『お願い、たー様・・・ここまでしといて拒まないで・・・・・』
 気持ちが定まったのか、太助は口を開いた。
「ルーアン・・・こっちに来て・・・・くれ・・・・・」
 ルーアンは返事もせず、ただ、太助の胸に飛び込んでいた。
「ちょ・・・ルーアン!」
 ルーアンは、太助の胸に擦寄り微笑んでいた。
「ルーアン・・・・・」
『ほほほほほ、もう、たー様は私のものよ!』
 少し涙目になっていたルーアンは太助を見詰めた。
「たー様・・・」
「ルーアン・・・・」
 二人は顔を寄せ、口付けを交わした。
 ルーアンは太助のパジャマを脱がしながら、首筋から胸元へ舌を這わせていった。
「あぁ・・・ルーアン・・・・・」
「たー様、かわいい・・・・」
 ズボンを降ろすと、太助のものが勢いよく飛び出した。
「素敵・・・・・」
 そう呟くと、ルーアンは太助のものを咥えた。
「うぅぅぅ・・・ルーアン・・・ルーアン!」
 ルーアンの口の中はとても気持ちよく、太助は思わず声を漏らしていた。
「おぉぉ・・・・くう・・・・」
 ルーアンが前後するたび、背筋に電気が走るような気持ちよさだった。
 太助のものはさらに体積を増やし、絶頂が近づいてきていた。
「ルーアン・・・・・も・・・もう、俺・・・・」
「だ〜め!・・・たー様、我慢、我慢」
 太助のものから口を離してそう言ったルーアンは、太助の男根の根元を指で強く締め付けた。
「くぅぅ・・・・ぐぉ・・・・」
「たー様、耐えるのよ!そうすれば、もっと気持ちよくなるから」
 ルーアンの言葉に従い、太助は全身に力を入れて耐えていた。
 太助に声をかけながら更に責め始め、カリ首や鈴口などに舌を伸ばしていた。
 舌が触れるたびに太助は全身を貫く気持ちよさに流されていた。
 また、ルーアンが太助のものを含み激しく前後に動き始めた。
「あぁぐ・・・ぐぅぅ・・・・」
 太助のものが、ピクピク脈打ち始めた。
 ルーアンは口に咥えたまま、そっと指の締め付けを開放した。
「おぉ!ルーアン!」
 太助は、我慢を続けてきた白濁の液をルーアンの口の中に放った。
 開放された気持ちよさからか、時々体を震わせていた。
 ルーアンは思ったより量の多かった太助のものを、溢さない様に気を付けながら少しずつ飲み込んでいった。
 飲み込み終わったルーアンは、まだ時々跳ね上がる太助のものをきれいに舐め挙げた。
「ふう・・・たー様、すごい量・・・ずっと溜めていたでしょ」
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・・ルーアン」
 まだ舐め足りないのか、治まり始めた太助のものをル−アンはまた舐め始めた。
 落ち着き始めた太助は、ルーアンの髪に触れながらその行為を眺めていた。
「ルーアン・・・あの・・・その・・・」
「なぁに?たー様」
 太助のものから口を離したルーアンが太助を見詰めていた。
 太助は見詰められると恥ずかしくなり、顔をそらしながら口に出した。
「ル、ルーアンの・・・が・・・見たい・・・」
「ルーアンの何を・・・?」
 ル−アンの問い返しに太助は、顔を赤くしてうろたえた。
 そんな太助を見て微笑むと、ルーアンは膝立ちになり腰のあたりが太助の目の前に来るようにした。
「たー様・・・・・脱がしてください」
 太助は促がされると、凝ったデザインのショーツに手を伸ばし、ゆっくりと降ろしていった。
 やがて人目にさらされた事のない繁みが現われ、その奥に続く秘裂が顔を覗かせた。
 太助は降ろす手を止めて、初めて見るものに見入っていた。
 ル−アンは腰を下ろして、太助が脱がしやすいように足を上げた。
 太助はもっとハッキリ見たいと思い、すばやくルーアンの足からショーツを抜き取った。
「ここが、たー様を受け入れる、ルーアンの大事な所・・・・・」
 そう言うと、ルーアンはゆっくりと足を広げた。
 足を広げきると、ルーアンの秘裂が太助の目に飛び込んできた。
「ルーアン・・・・・」
 名前を呟くと、太助は太股の間に潜り込んだ。
 近くで見ると、蕾が開き始めた時のように、思ったより複雑な形をしていた。
 太助は指でそっと開いてみた。
 きれいなピンクが広がり、中心に膣口が顔を覗かせていた。
「ルーアン・・・・・綺麗だよ・・・・」
「あん!・・・たー様・・・」
 太助は指を伸ばしてみた。
「いっ!・・・・・」
「ご、ごめん!・・・・・ルーアン大丈夫?」
「たー様、そこは優しく丁寧にして・・・・・」
「う、うん・・・・・」
 太助は指で触ると、またルーアンが痛がると思い舌を伸ばした。
 顔を近づけると、香い立つ女性特有の甘い香りがしてきた。
 軽く舌先を触れさせてみた。
「あん!・・・」
 ルーアンの声に安心した太助は、何度も舌を伸ばした。
「んぅ・・・あぁ・・・たー様・・・いぃ」
 ルーアンの声に後押しされるように、太助は大胆に舌を動かし始めた。
 何度も、秘裂をなぞり吸いついてルーアン自身を堪能していた。
「うぅん・・・はぁ・・・」
 あらためて見る秘裂は、太助の涎液とルーアン自身の液で、テラテラ光っていた。
 艶やかに光る秘裂の上にある突起に太助は気が付いた。
 それは見る間に大きくなってきていた。
 その突起を軽く口に含んでみた。
「ひゃっん!」
 突然ルーアンが体を硬直させた。
「ル、ルーアン!大丈夫」
「はぁ、はぁ・・・いいの・・・たー様・・・もっと・・・」
 ルーアンの言葉に従い、太助は舌で軽く触れてみた。
「ふぁっ・・・・んぅ・・・・・」
 ルーアンの体が跳ねたり、硬直するのを確かめるように太助はしつこく舐めつづけた。
「あぁ・・・た、たー様・・・もう・・・」
「だめだよルーアン、我慢しなくちゃもっと気持ちよくならないよ」
「あぁん・・・た、たー様の意地悪・・・・はぅ・・・・」
 秘裂の中心にある窒口を太助は責め始めた。
 舌に力を入れて、ゆっくりと進入していった。
「ふあぁぁぁぁ・・・・・」
 太助の舌の進入を感じ取りルーアンは声を上げた。
 太助は自分の舌を、男根に見立てて激しく前後に動き始めた。
「あぁ、あぁ、あぁ、た、たー様!」
 ルーアンは体を反らし、太股で太助の頭を強く挟み込んだ。
「あぁーーー!」
 太助は舌が千切れるかと思う締め付けにビックリしたが、慌てる心を押さえつけて落ち着くのを待った。
 ルーアンの力が抜けるのに合せて太助は顔を上げた。
 まだ、時々体がピクッと跳ねるルーアンは荒い呼吸を繰り返していた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・・」
「ルーアン・・・・」
「たー様・・・・」
 太助はすっかり復活している自分のものに気が付いていた。
 体を起こして、ルーアンの中に入ろうとした。
「あっ・・・たー様、ちょっと待って・・・」
「でも・・・ルーアン、俺・・・」
「分かっているわ・・・・」
 ルーアンは気だるげに起き上がると、太助に横になるように促がした。
 横になった太助の下半身は、重力に逆らうように隆々と天に向かって力強く起っていた。
「すてき・・・たー様って・・・」
 膝立ちで太助を跨ると、太助のものの上まで移動した。
 ルーアンは自分自身を軽く広げると太助に声をかけた。
「たー様・・・見える?」
「う、うん・・・」
 太助の上に位置する、ルーアンのものはすっかり濡れていた。
 太股の内側には、流れた液の筋が付いていた。
 時たま秘裂から滴れる雫が太助のものに当たるたび、太助のものは大きく震えていた。
「これから此処に、たー様のものが入るの・・・よく見ていて」
 期待する気持ちが大きく、太助は声が出ず頷く事しか出来なかった。
 ルーアンは太助によく見えるように気を付けながら、ゆっくりと腰を下ろしていった。
「うっ!」
「あぁっ!」
 太助とルーアンのものが触れ合った時、二人は同時に声を上げた。
 更にルーアンが腰を下ろし、少しずつ、少しずつ、太助のものは包まれていった。
「うぅぅぅ・・・・・」
「あぁぁぁ・・・・」
 すっかり太助のものを飲み込んだルーアンは、時たまピクッと震える太助のものを感じていた。
 全体が包み込まれた太助は、膣全体で締め付けられる気持ちよさに酔いしれていた。
「あぁ・・・たー様、ルーアンの中はいかが?」
「とっても気持ちいいよ!」
 ルーアンはゆっくり動き始めた。
「あぁぁ・・・うぅうぅん」
「くぅ・・・・」
 ゆっくりと腰を上げ、太助のものを味わうように腰を下ろした。
 ルーアンの下から現れ、そしてまた消えていく自分自身を太助は見ていた。
 そして、目の前に揺れている、胸に手を伸ばし揉み始めた。
「あぁ・・・うぅ・・・・はぁん・・・・」
「はぁ、はぁ、はぁ」
 ルーアンの中は柔らかく、とても熱かった。
 それが太助のもの全体を包んでいたかと思うと、先の方だけになり、また全体が包まれる。
 太助はその動きの気持ちよさに翻弄されていた。
 ルーアンが動くたびに襲ってくる、快感に我を忘れそうになった。
 自分の上で胸を揉まれながら動くルーアンを見ると、全身をほのかに染めながら動きを早めていた。
「あぁ・・・あぁ・・・あぁ・・・たー様、たー様」
「ぐぅ・・・・ル、ルーアン」
 自分で動きたい衝動に刈られた太助は、体勢を入れ替える為に体を起こした。
「あん・・・たー様・・・」
 ルーアンは寂しそうに呟きながら、
 ルーアンの足を抱え上げ、股を大きく開かせると太助はがむしゃらに突き始めた。
「ふぁん・・・あ、あ、あ、あ」
 ルーアンの嬌声も大きくなり、太助は全身に力を込めて突いた。
 ぬぷっ、じゅっ・・・部屋はルーアンの嬌声と、互いのものが擦れ合う音で満ちていた。
「ふぁ、あ、あ、た、たー様!」
 太助のものは限界が近づきつつあった。
 まだ我慢したいが、今の気持ちよさが腰の動きを緩める事を許さなかった。
 奥へ、更に奥へ、ルーアンの奥へと太助は激しく突いていた。
 ルーアンも、体の奥を何度も激しく突き上げられ、急速に最後に向かって昇っていった。
「ぐおぉ・・・・ルーアン!」
「たー様!、たー様!」
 太助はルーアンの一番奥で動きを止め、ルーアンを強く抱きしめながら白濁の液を放った。
 自分の全てが、いつまでも出て行く感じが太助はした。
 ルーアンも太助を強く抱きしめ、体の奥に現れた熱さを受け止めていた。
 体の奥で、何度もピクッと跳ねるたびに熱いものが現れた。
 その熱さが現れるたび、ルーアンは幸せを感じていた。
 ルーアンの中に全て出し切った太助は体を起こそうとした。
 しかし、ルーアンは離さず太助の耳元に囁いた。
「はぁ、はぁ、たー様が望めば・・・・はぁ、はぁ、いつでも今回のように・・・・・」
 太助は、その言葉に口付けで応えた。
「ルーアン・・・・」
「たー様・・・・」
 ルーアンの瞳は潤み、ただ黙って太助にしがみついていた。

 太陽がすっかり昇りきり、いつもなら学校へ向かう時間。
 ルーアンの部屋から、時々声が聞こえてくる。
「たー様・・・望めば・・・応えます・・・・・ムニャムニャ」
 部屋の中には、激しい寝姿のルーアンが一人いた。
 布団はベッドからズリ落ち、寝間着はあちこち捲れ上がっていた。
 腕の中には、太助が描かれた抱き枕があった。
 中身が出てしまうかと思われるほど強く抱きしめられていた。
 そのルーアンの寝顔は、満たされたような表情だった。
 物凄く、いい夢を見ているらしい。

 その頃、太助とシャオはダイニングで向かい合っていた。
 二人とも、顔を赤く染めて俯いている。
 昨夜も太助とシャオは激しく何度も求め合った。
 しかし、翌朝に顔を合わせると、まだ恥ずかしさが強い二人だった。
 テーブルに並んでいる朝食の内容も、二人の恥ずかしさを増やす一因だった。
 スッポンやまむしなど、世界中の精力料理が並んでいる感じがした。
 料理から視線を上げてシャオを見ると、彼女はさらに顔を赤くして身を縮めた。
 しかし瞳は、しっかりと太助を見詰めていた。
 太助は、シャオの気持ちを嬉しく思いながら箸を伸ばした。
「シャオ、おいしいよ」
「あの・・・太助様。まだまだ、有りますから沢山食べてくださいね。」
 シャオは赤い顔をしながら、力強く伝えた。
 そして太助も、食べる事で答えるように、次々に腹の中へ納めていった。
 今夜の事を考え始めた時、太助の下半身はテーブルを持ち上げようと力を込めていた。




 おしまい