好男の災難
1 二次会の部屋で
田畑好男はその部屋に入ったとき、すでに後悔していた。
職員旅行の夜だった。周人会病院の新人看護士として彼はその旅行に参加していた。一泊の温泉旅行。職場は看護婦がほとんどだから、男は自分を含めて4人しかいなかった。
夕食の宴会が終わった二次会に、看護婦達の部屋に呼ばれたのだ。
女の匂いがした。
ほら、恥ずかしがらなくていいわよ、おいでよ、と手を引っ張る先輩看護婦の唇が妙に赤かった。
そこは六人部屋だったが、自分を入れて10人くらいが所狭しと居座っていた。
「好男君、ここに座りなさい」
背の高い主任看護婦の岡田佐江子がそう言った。
「でも、片桐先輩達も呼ばなくていいんですか」
好男は上目遣いに彼女を見る。片桐先輩は好男にとっての直接の上司で、同じ看護士だった。
「男一人じゃ不安なの?怖くなった?子供じゃないんでしょ」
横から豊満な胸をはち切らさんばかりに突き出してる山本智子が言った。
馬鹿にされるのは心外だ。
好男は虚勢を張って答える。
「まさか、僕はこう見えても力は強いんですよ。仮に皆さんに襲われても跳ね返せますって」
言った後、やばいかなと思ったが、口から出た以上仕方ない。
「まあいいじゃん。飲み足りないわ。とにかく飲もうよ」
ここでは一番上役になる岡田主任がそう言って再び飲み会が始まった。
好男はあまり酒が強くない。
一次会でも結構飲まされていたので、ここでさらに水割りを飲んでかなり酔ってきた。飲みながら医者の悪口などを話していたが、しだいにそれだけじゃ場が持たなくなってくる。
「なんかつまんないね。面白いこと無いかな」
山本智子が言った。
「さっき言ったよね。好男君って力は自信があるって。どのくらい強いか見せてもらおうよ」
好男の右隣に座っていた近藤ユカが言った。
彼女はグラビアクイーンの佐藤江里子に少し似た感じで背が高く、胸が大きく、好男の好みのタイプだった。
「それいいね。腕相撲大会やろうよ。好男君対女子で」
岡田主任がすぐに飛びついた。
「でもなにか罰ゲームが無いと面白くないよ。負けたらどうする?」
年齢では一番上になる30歳の佐伯理香子が言った。
30歳にしては童顔で、ぽっちゃりした体型だが、妙に男心を誘う体つきをしてる、と好男は思っていた。
「負けた人はパンツを脱ぐってことにしようよ、浴衣は着ていてもいいから」
そんな過激な提案をしたのは、グラビアアイドル・サトエリ似のユカだった。
普段おとなしくてあまり口数も多い方ではないのに、酒が入ってるせいか胸元の乱れも気にせず、そんなことを言っている。巨乳の乳首が見えそうになって好男は思わず目を見張る。
そんな好男を目ざとく気づいたのは岡田主任だった。
「好男君。あそこもう立ってるでしょ」
岡田主任はテーブルの下で足を伸ばして胡座をかいている好男の股間を刺激した。
うぅっ、思わず好男はうめいた。
ほのかに片思いの感情を抱いているユカの今にも乳首が見えそうな姿を見て、立たないわけが無い。
好男の硬直した棒状のものを岡田主任は足の裏ですりすりとなでた。
「やめてください。冗談が過ぎますよ」
本当は嬉しくて、もっと続けてもらいたかった。しかし二人きりならいざ知らず、
職場の同僚がほとんど集まってる状態でやられても拒否する以外に選択肢は無い。
「じゃあ最初は誰が挑戦する?腕に自信のある人はいない?」
岡田主任は足を離すとそう言った。
みんなが注目する中、ユカが真っ先に手を上げた。
「はーい!あたし挑戦しまーす。私こう見えても結構強いんですよ。好男君の生パンゲットしまーす」
ユカが名乗りをあげたことに他の娘達はヤンヤヤンヤの大声援だ。
「あなたほんとに大丈夫?みすみす好男君にパンツ脱がされるだけのような気もするけど……」
岡田主任が横から心配そうに言った。
余計な事言うなよ!と好男は心の中で叫んだ。
大好きなユカの生パンがゲットできるチャンスなんだ。もし本当に彼女が目の前でパンツを脱いだりしたら、鼻血が出るかもしれない。
「じゃあ一回戦準備してください」
岡田主任の声で、好男とユカは座卓の前で向かい合った。
そしてお互いに腕を出し、腕相撲の体勢を整える。
「パンツ脱がし大会になったら俄然やる気を出しております。田畑好男、もうすぐ21歳です。対する近藤ユカはサトエリそっくりの美人ですが力はあまり無さそうです。ユカのパンツはあっさりと好男の手にわたるのでしょうか。さあ、レディがかかりました」
名物アナウンサーの要領で実況中継をやりだしたのは山本智子だ。
「ユカ。がんばってね。簡単にパンツ取られるな。好男君のあれをみんなで鑑賞するのよ」
「ユカが負けたら、あたしがやるから負けてもいいよ。でもその時はパンツ脱いだまま逆立ちさせるからね」
周りの女達から様々な声があがりだしていた。
2 ストリップ
GO!
主任の合図で、好男とユカはガシッと肩に力を入れた。
しかし、最初から満身の力を入れることはない。好男は余裕でユカの力を受け止める。
確かに女の子にしては強い。力自慢もあながちうぬぼれとばかりは言えない。
好男はちょっと意外に思ったが、懸命に好男の腕を押し倒そうとしているユカにいじらしさを感じだした。このまま負けてやろうかな。僕が負けたらユカは僕のパンツをやさしく脱がせてくれるんだろうか。
酔いもあるだろうが、好男は甘い妄想にうっとりしてしまった。
でも、まだまだ。やっぱりユカのパンツをいただくのが先だ。
「近藤ユカ、満身の力をこめています。なかなか強い。でも好男君はびくともしません。さすがに男の子は力が強い。見たところ、なよなよ美少年系の好男君ですが、力自慢の近藤ユカをまったく寄せ付けません。このままだとユカのパンツは風前の灯、買い手のついたマネキンのパンツです」
馬鹿な実況中継をしている山本智子の言葉に、思わず笑い出した好男の腕から力が抜けた。チャンスとばかりにユカが懸命に体重をかけてくる。
好男の手の甲が、あと五センチでテーブルにつくところまで倒れる。
「おおっと。好男君笑ってる場合じゃありません。もう少しで負けてしまいます。
ユカ選手の勝利か―」
好男は顔を真っ赤にして耐えた。
そして一段落してユカの力が少し衰えた時に反撃に出た。
好男のマジな反撃にはユカもたまらない。
あっさり逆転されて悔しそうにしていた。
「ちぇ。好男君のパンツの匂い嗅ぎたかったのにー」
ユカの言葉はただの冗談とも思えない。ひょっとしてユカは自分に気があるのかもしれない。やっぱりこの部屋について来て正解だったと、好男は思い直していた。
こんなに素敵な展開が待ってるなんて思ってもいなかった。
なんて幸運な夜だろう。
「それでは近藤選手のストリップいきましょう。好男君によく見せてやんなさいねー」
岡田主任が団扇でパタパタ拍手しだした。
周囲の女達も誰も止めようとしない。酒の上でのこととはいえ、ちょっと現実離れしてるような気が、好男はしていた。
「好男君、あんまり見つめないでね。やっぱり少し恥ずかしいな」
少しどころの騒ぎじゃないはずだが、ユカは立ち上がり後ろを向いた。
後ろ向きで、前を開いてパンティを下ろしているから、好男の方からは、色っぽく動くヒップが浴衣越しに見えるだけだ。少し期待はずれだった。
うふふふ。山本智子が笑うと、ほら。と言って後ろ向きのユカの浴衣のすそを捲り上げた。膝のあたりまでパンティを下ろしたユカの白くてむっちりしたお尻が丸出しになった。
きゃ。いやん。先輩駄目ー。
ユカがそう言って下手に暴れだしたから、好男の方にまで柔らかな陰唇の赤さが露出してしまった。
鼻血が出そうな刺激に思わず好男はうつむいた。
「好男君かわいい!真っ赤になってる。ユカより好男君のほうが恥ずかしそうだね」
山本智子がそんなことを言いながら、あぐらをかいている好男の背中に寄りかかってきた。ノーブラの胸が好男の肩に押し付けられる。
振り向くと、好男の目に襟元からのぞく智子のピンクの乳首が飛び込んできた。
「はい二番目の挑戦者は誰かな」
岡田主任の言葉に颯爽と手を上げたのは、その山本智子だった。
「山本さん大丈夫?まあ、ストリップがやりたいだけなんでしょうけど……」
後ろで見ていた村田ひとみが言った。
好男が顔を上げると、看護婦が10人いた部屋には6人しか残っていなかった。
4人の看護婦はあまりの成り行きに見ていられなくなって出て行ったのかもしれない。
智子は全然強敵とは思えない。好男は余裕で勝てると思った。
今度は智子のストリップか。少しぽっちゃりぎみな智子だが、豊満な胸は色気た
っぷりだ。尻もでかくて、先が楽しみだった。
再び岡田主任の掛け声で、腕相撲が始まった。
智子は最初から勝つ気が無いみたいであっさり負けてしまった。
「やっぱり、パンツ脱ぎたかっただけね。山本さんお酒が入るといつも脱ぎたがるもんね。良かったね。今日は口実ができて……」
村田ひとみの言葉は好男には随分いやみに聞こえたが、言われた智子は全く気にしてないようだ。
えへへ、と照れ笑いするだけだった。
智子が脱ぎ始めた。ユカのように後ろ向きになることもなく、好男の方を向いて、帯を解かずに後ろから手を入れて脱ぎだした。
後ろから手を入れていても、裾はまくれて太腿まで丸見えだ。
「ほら、智子は見られるのがすきなんだから、じっくり見てあげてね」
村田ひとみはうつむく好男の頭を後ろから抱えてしっかり見えるように向ける。
智子のぽっちゃりした太腿が目の前にあった。
白い肌にうっすらと血管が浮いて見える。
腰をくねらせるようにして智子は下着を下げる。
好男の見ている太腿に上のほうから黄色い布切れがずり落ちてきた。
膝を上げて下着を抜こうとした時、智子がバランスを崩した。
きゃっ、危ない。誰かが手を貸す間もなく智子は後ろに尻餅をついた。
裾はまくれ上がり、股を開いた智子の股間が皆の前に丸出しになった。
いやだあ。智子、ぱっくり赤身が丸出しじゃない。
毛もじゃもじゃだね。ちゃんと手入れしてる?
濡れ光っていたよ。変態ー!
周囲からそんな野次が飛んだ。
先にノーパンになったユカもその様子を見て笑い転げている。
好男は、随分長く智子の股間を見つめていた気がした。
ほんの五秒くらいがすごく長く感じた。
好男は今までまともに女性の股間を見たことが無かった。
裏本とか、ノーカットビデオとかで見ることは何度かあったが、風俗店にいく金もない貧乏学生だった彼は、本物を間近に見たのは初めてだったのだ。
もちろん童貞だ。
めまいがするような光景に、ただただ呆然とするだけだった。
人生ってなんてすばらしいんだろう。太陽がイッパイだ。
好男は、ぼんやりする頭で古い映画のタイトルを思い描いていた。
3 顔面騎乗の闇
残りの四人も、次々と好男の腕力の前に薄い布キレを剥ぎ取られていった。
そのなかでも岡田主任が一番サービスがよかった。
彼女はなんと浴衣を捲り上げ、好男の方に尻を突き出して脱ぐという大胆さだった。ノーパンで浴衣姿の六人の看護婦に囲まれ、好男の股間は隠すのが難しいくらいに勃起状態だった。
「好男君、完全にあそこがたってるみたいね。あたし達もサービスしたんだから、好男君も見せてよ」
ユカが寄りかかって、好男の浴衣の裾を持ち上げた。
「駄目ですよ。恥ずかしいです。かっこわるいっすよ」
好男は必死で裾を押さえた。
「よーし、皆で好男君を解剖しちゃおうか」
そんな提案をしたのは岡田主任だ。
酒が入ってる性だろうが、いつになく奔放で、欲望に忠実だった。
そう言えばよく昔やったよね。男の子解剖するの。
いつもは強がり言ってる子が、おちんちんひん剥かれただけで泣き出して許してくださいなんていうのは、最高に面白かったな。
――あたし達は脱がせるだけじゃなくて、擦っていかせてたよ。
腰をビクンビクンさせて真っ白いミルクを勢いよく発射するのって見てて傑作だった。びっくりするくらい飛ぶんだよね。
いった後で放心状態の子の顔にネバネバのミルクをなすりつけてやるのが快感だったな。
岡田主任の解剖という言葉で、周囲は好男が驚くくらいに盛り上がっていた。
そういえば自分も小学生の時やられた事がある。
好男は一瞬嫌な過去を思い出した。
放課後の体育館。バレーボール部の女子達によってたかって押さえつけられた記憶だった。
「好男君は解剖された事ないの」
ユカが好男の右腕に胸を擦り付けながら聞いてきた。
「ないことはないけど……」
好男の返事に全員の注目が集まる。
好男の周りに全員が集まり続きを催促してきた。
「でも嫌な思い出なんですよ。やっぱり男は強くないといけないから……。女の子に泣かされた過去なんて、トラウマになるくらいですから」
好男はなかなか話したがらない。
そうなってくると女性陣はますます聞きたくなってくる。
「あたしのお尻見せたんだから話しなさい。嫌だなんていったら今度からきつい仕事全部まわすわよ」
そんな岡田主任の一言で、ついに好男は話すことにした。
「それほど変わったことでもないですよ。似たような経験持ってるやつって案外いたし……。小学生のころですけど、五年生だったかな、僕はバレー部の子が好きだったんだけど、素直に好きという感情を表せなくて、いつも小突いたり冷やかした
りしていじめてたんです。そういうのよくあるでしょ。それである日、放課後の体育館でバレー部の六人の女の子たちに囲まれて謝らせられたんです」
話し始めると好男ものってきた。酒の勢いもあって、スムーズに言葉が口から出てくる。
「ふざけるなって言って、謝らないでいるとあいつら実力行使だなんて言って、僕に抱きついてきたんです。足をかけて転ばそうとするから、僕が反対に三人くらい投げ飛ばしてやったら、一人が泣き出しちゃって。ちょっとやりすぎたかなと思って助け起こそうとしたら、手を引かれてこっちが転ばされてしまって。うそ泣きだったんですよ。女はずるいですよね本当。それで四人に両手と両足押さえられて、残りの二人が僕のズボンとパンツを無理やり剥ぎ取ったんです。その上まだ包茎だったちんこを剥かれて、先端を指ではじかれたり、玉を踏まれたりで、痛さと苦痛と恐怖感で、僕はたまらず泣き出しました。はい、おしまいです」
「なんだかすごく興奮するわね。その手の話……。もっと詳しく聞きたいくらい」
岡田主任はそう言って好男の太ももをさすってきた。
「小学生のころの体験の復習やってあげるわ。いやな記憶だなんて言ってるけど、本当はうれしかったんでしょ」
村田ひとみはそんなことを言いながら浴衣を脱ぎ捨てて、好男の前にウエストのくびれた素敵な裸体をさらした。へその左下に盲腸の手術の跡がかすかに残っている。ほとんど完璧な、モデルのような裸体にそんなわずかな欠点があるのは妙にリアリティがあると好男は思った。
縮れた陰毛が黒々と生えている股間を、座っている好男の顔の前に持っていく。
「ほら。ここをよく舐めて頂戴」
ひとみの割れ目からは透明な液体が太腿までたれていた。
ぷーんと女の匂いが鼻についた。
捲れあがったピンクの陰唇に好男は唇を近づける。
「おお、好男君の初めてのクンニよ。キャーエッチ」
「うわー卑猥だ。舌が割れ目に入り込んでるのが丸みえー」
「ずるいよひとみ。五分で交代だからね」
そんな周囲の声もまったく耳に入らないくらい好男は興奮していた。
あまりにも非現実的な光景だが、目を開けばそこには初めて間近に見る女性の秘部が生き生きと存在を主張している。こんなこと本当にいいんだろうか、そう思いながらも唇が引き寄せられるのを、好男はどうにも我慢できなかった。
すっぱい味とチーズの匂いを感じながら好男はねっとりした肉の中に舌を埋没させる。ひとみの縮れた陰毛が、じょりじょりと好男の鼻先をくすぐる。
好男はおもわず両手でひとみの腰をつかんだ。そして顔を思い切りひとみの股間にすりつけた。
舐めれば舐めるほど女の泉からは液体があふれ出てくる。
ひとみの手は好男の後頭部を押さえつけ、さらに舌は彼女の奥に入っていく。
オ○ンコって最高だ。今までは想像の中でだけだったけど、実際に味わうここは最高の宝物だ。男の夢でロマンで、生命の根源で欲望の源で、生きるってことの本質なのだ。好男は混乱しながら必死にひとみのものを味わった。
ひとみの股に押されて好男は仰向けに倒れこんだ。
好男の伸ばした足を誰かがつかんで広げる。
好男は抵抗することなくされるがままになっていた。
仰向けに寝転ぶ好男の顔の上には、ひとみがそのまま腰をスライドさせて、座り込んできた。
「きゃ、顔面騎乗ってやつね。見れば見るほど卑猥な格好よね」
岡田主任が面白そうに声を上げる。
好男の浴衣は大きく広げられ、トランクスもすぐにずり下げられた。
「きゃー立派だわ。もうびんびん」
「ほら、先っぽに汁が出てるよ。これが先走りって言うんでしょ」
ユカと智子の声だ。
ということは今自分の膨張した物を握ってるのはユカだろうか。
大好きなユカに握られ、擦り上げられるなんて……。
その想像で、好男の物はさらに硬直し、膨張の度合いを高める。
「さっきよりますます大きくなってる」
その声で、握りしめてるのはユカだとはっきりした。
好男はひとみの体重をもろに顔に受けながら、暗闇の中で発射しそうなくらいに高まってきた。
「ねえ、五分たったわよ。交代ね」
岡田主任の声がして、好男の目の前が明るくなった。
周りを見てみると、全員が浴衣を脱ぎ捨て素っ裸になっていた。
むちむちした色気を発散している巨乳の山本智子。
色白のきめ細かい肌をした岡田主任。すらりと背の高いユカ。
むんむんと鼻につくくらいに女たちの色気を全員が発散している。
無意識に起きようとした好男を、智子が押さえた。
「今度はあたしが跨るから、一生懸命舐めるのよ」
命令する智子の毛深い股間が迫ってきた。
だらだらに濡れた亀裂が好男の口を塞ぐ。
口を開くと、たらりと口中に垂れてくるほどだった。
智子の尻はひとみと比べても巨大だった。
顔がすっぽり覆われて、息もできない。音も聞こえない。
空気のない宇宙空間に投げ出されて、もがき苦しむ光景を思い浮かべた。
ユカの手だろうか。好男の勃起したものが擦り上げられ始める。
先走りの液を丹念に塗りこんで、ぬるぬるにされた亀頭は柔らかな彼女の手でゆるゆると揉み、擦られる。快感が体の芯から湧きあがり、破裂寸前まで膨れ上がる。
しかし、呼吸が苦しくなってきてもう少しのところで足踏みしてしまう。
好男は顔に跨っている智子の太腿を叩いて合図した。
気づかないのか、どく様子がなかった。
好男は力任せに智子をどけようとするが、全体重を顔面に受けていると身動きできなかった。両手両足もそれぞれ女たちの体重をかけられて、押さえ込まれている。
一瞬パニックになった。このままでは窒息してしまう。
脳に酸素がいかないことが長引けば、脳死状態になってしまう。
好男は懸命に手足をばたつかせた。
押さえつけられている手足はうまく動かすこともできなかった。
ユカは相変わらず好男の物を擦り上げるだけだ。でもその物は苦しさの中で硬度を失いつつあった。
気が遠くなっていく。ひょっとして自分はこのまま死んでしまうのではないかと、好男はぼんやりとなっていく中で奇妙な安堵感を感じていた。
この現実世界に生れ落ちた場所から再び闇の中に帰っていくような、変な安心感を感じていた。
4 じらされる好男
「ごめんなさいね。息が苦しかったんだね」
光の無い世界から再び白い世界に好男の意識が戻ってきた。
明るい蛍光灯の世界では、智子が好男を見下ろしてそうやって詫びていた。
「好男君のここもちっこくなっちゃった」
ユカが残念そうにつぶやいた。
「しょうがないわね。好男君、かなりきつそうだし、すぐには回復しないかも……、
そうだ、気分転換に露天風呂いきましょう。こんな時間だもん誰も居ないわよ、好男君も一緒に女風呂に入りましょうよ」
岡田主任の一言で、全員で露天風呂に行くことになった。
こんな時間と言ってもまだ12時過ぎたところだ。本当に大丈夫だろうか。
好男は困惑しながらも、押しの強い皆に流され、逆らう暇も無く女湯に連れて行かれた。
「大丈夫みたい。誰も居ないよ」
入り口で待ってる好男たちに、偵察に行っていた智子とひとみが手招きした。
好男も恐る恐る脱衣所に入る。
確かに脱衣籠は全部空だった。
まあいいか。酔った勢いもあって、好男は大胆にも女湯に入っていった。
浴衣の下はノーパンノーブラだった女性陣は一枚脱ぐとさっさと屋根の無い温泉に浸かりに行く。ユカが好男の手を取って引っ張った。
「好男君、早く早く」
手を引くユカの胸が震えてプルプルしている。
揺れている濃いピンクの乳首に吸い付きたいのを我慢して、好男は全裸になると冷たい石を足の裏に感じながら野外の楽園に向かった。
屋外なので湯煙はすみやかに飛ばされていき、うす暗くはあったが見通せた。
お湯の中には岡田主任や智子たちの姿が見える。
木桶でお湯をすくって下半身を流すと、ユカと供に好男も少しぬるめのお湯に浸かった。
じんわりと体が温められる。ぬるりとした感じで体にまとわりつく湯はいかにも効力満点の温泉という感じだった。
うふふ、隣に座ったユカの手が好男の股間に下りてきた。
好男のふやけた玉が握られ、転がされる。
好男はユカがやりやすいように足を開き両手を頭の後ろで組んだ。
「あたしってエッチなのかなあ。好男君が好きって思っちゃったら、我慢できなくなるの、ここをぐんとあたしの中に突っ込まれたいな」
好男の耳元でユカの甘い声がささやく。
「あ、好男君を独り占めしてるな」
ひとみが気づいて寄ってきた。
他の皆も好男の周りに群がる。
「さっきはもう少しってところで、行くところ見られなかったからね。ココでやっちゃおうか」
もう、こうなったら恥も外聞もないと、岡田主任が後ろ向きで好男の顔の前に尻を突き出した。風呂のふちに手をついて腰を高く上げる。
「好男君、入れて。思いっきり突き刺していいよ」
「あ、主任ずるーい、あたしもお願い」
智子が並んで同じようにする。
「あたしもあたしも」
童顔の佐伯理香子も同じように前に手をついてお湯の上に尻を突き出した。
丸くて大きなお尻が三つ好男の目の前に突き出され、好男はあっという間に興奮状態になった。
立ち上がった好男のペニスはキンキンになって天を突いている。
ユカがそれを眺めうっとりした表情で、好男の玉に舌を這わせてきた。
「早く早く――」
目の前の三つの大きな桃が好男に突かれることを待ちきれずにぷるんぷるん動いていた。
三人の尻を好男は撫でてみた。
智子の尻は大きめで滑らかで弾力がある。主任の方は尻の割れ目が智子より浅めだ。肌はきれいだが、あまり弾力の無い尻だった。
理香子はというと、この尻が好男は一番気に入った。小ぶりだが色が抜けるように白く、手に吸い付くような感触でいかにも淫乱そうな尻の相だった。
好男はこんな状況で冷静さを保ってるのが不思議だった。
あまりに現実感がなく、夢でも見てる気分なのかもしれない。
一番気に入った左側の理香子の腰をつかみ、ペニスの先端をその中心に押し付けた。初めてだからどこに入れていいのかわからない。
先端で探るようにすると、ぷにぷにした肉の襞の間に、するりと入る場所があった。
ぬるぬるのその場所に、好男は腰を入れるようにして突っ込んだ。
ユカに真横で見つめられながら、好男の硬直したものは根元までずっぷりと理香子の主任の尻の間に埋没していった。
暖かい。
頭の中が真っ白でそれ以外何も感じきれなかった。ぎこちない動きで好男の腰が動き出す。口をぽっかりあけて見上げるユカを横目で見ながら、好男はあっという間にいきそうになっていた。
「今度はこっちにちょうだいよ」
智子の一回り大きな桃が好男を挑発するように突き出される。
智子のデカ尻を試したい気持ちも山々だったが、好男はそちらに行く余裕が無かった。
「おっと、中出しは駄目よ」
ひとみの声と同時に、玉を圧迫されるきつい一撃が好男を襲った。
思わず腰を引くと好男のペニスは理香子の尻から自動的に吐き出される。
もう少しでいきそうだったのに、天国から地獄の変化だった。
「痛たた!ひどいですよ。ちょっと……」
痛くて好男はそこまでしかいえなかった。
湯舟から出て、小石の敷き詰められた地面に転がりでる。
「あ、ごめーん。ちょっと強すぎたかな。でもコンドームもつけてないんだからさ……」
ひとみは謝りながら好男の股間に顔を近づける。
そのままひとみは好男の萎えかけたペニスを口に含んだ。
舌を回すようにして好男の亀頭から裏の方をていねいに刺激してくる。
上体を起こした好男の股間に顔をうずめたひとみの尻が向こう向きになってうごめいてるのが見える。好男は手を伸ばしてひとみの尻を触った。
ん、んん。ひとみの口から漏れるかすかなあえぎを聞きながら好男はひとみの敏感な亀裂に指を差し込んだ。ぬるぬるの割れ目にすんなりと指は入っていく。
頭を誰かにつかまれたと思ったら、ユカが側に立っていた。
好男の顔を自分の股間に押し付けようとしていた。
濡れたユカの股間は真中の部分に残ったほんの少しの陰毛が濡れて張り付いていた。好男は鼻先でユカの突起をつんつん刺激して、すぐに舌を出して舐め始めた。
好男の興奮が絶頂を迎えそうになるが、その度にひとみはペニスへの愛撫を一休みして、好男をじらし始めた。
「ああ、もういかせてくださいよ。たまりませんよ」
好男に懇願されてもひとみは無視している。
「一回いってしまえば男はシラフに戻ってしまうからつまんなくなるよ、限界まで我慢して発射すれば今までと違った最高の発射ができるんだから、我慢しなさい」
岡田主任が好男を見下ろして言った。
いきたいのにいけない状態というのは、女にはわからないかもしれないが男にとってかなりの苦痛である。快感には違いないのに、じらされているうちにそれが苦痛になってくる。考えてみれば不思議な事だ。好男は女達を振り切って自分の右手で擦り上げたいのを懸命にこらえていた。
「さすがにこれ以上は無理かな。少しフェラはお休みね」
ひとみが顔を上げた。
「今度はオチンチン以外で気持ちよくしてあげる」
皆に押されるようにして好男は移動すると、なめらかな板の敷いてある場所に寝かされた。ペニスはまだギンギンで射精するためのほんの少しの刺激を待ちわびている。
好男の広げられた両手のうえに女達の尻が降りてきた。
無理やりうでを取られて、指をそれぞれの亀裂の中に入れさせられる。
「ほら。指であたしたちのもかわいがって」
右手には山本智子、左手にはひとみがいた。
ぬるぬるの亀裂の中で、好男の指はキュンキュンと締上げられる。
ユカは好男の胸に覆い被さってきて、好男の乳首を口に含んでる。
両膝の上にも座られて、好男はまったく身動きできなくなってしまった。
「ほら、最高にいい気持ちでしょ。今度はお尻も愛撫してあげる」
岡田主任は備え付けの液体石鹸をたっぷり指にたらして言った。
広げた好男の足の間に彼女は座り、片手で好男の玉を持ち上げた。
不安もあったが好男は黙ってされるままになっていた。
女達は皆ベテランの看護婦だ。下手な事はしないと自分に言い聞かせた。
肛門にぬるりとした感触があった。
岡田主任の指が好男の肛門を的確に捉え、ぬめる指をゆるりと入れてきた。
看護婦にとっては、患者の肛門をいじるのは慣れたものだ。座薬を入れたり、浣腸したり、大腸検査のファイバースコープを入れたりと、業務の基本といってもいい事だった。
好男の心配は一つだけ。浣腸もしてない直腸には絶対便がたまってるはずだから。
そんな事は主任も承知のはずなのに、彼女は平気で指を奥に入れてくる。
肛門が広げられ彼女の指は前立腺をまさぐり始める。
乳首はユカに舌で転がされくすぐったい快感をとろとろ寄越してくるし、両手の指はねとねとの女を感じている。その上主任の指は前立腺をつんつん刺激してくる。
ペニスははじけそうなくらいそそり立ってるのに、誰もそこは刺激してくれない。
皆の視線の集中を感じるだけだ。
「まだかなあ。早くいって見せてよ」
ユカが好男の乳首から顔を上げて、つぶやく。
そんなこと言ったって、いきたいのにいけない状態なのだ。好男はじれったくてうずうずしてくる。
「前立腺刺激すれば直接ペニスに触らなくてもいけるはずなんだけどね」
「まだ慣れてないから、やっぱりシコってやらないといけないのかなあ」
主任と智子が薄笑いで言い合っていた。
「お願いですから擦ってくださいよ。もういきたくてたまらないんです」
何度目かの好男の願いはやっと聞き入れられた。
「じゃあ好男君のを発射させてみたい人手を上げて」
主任の言葉に飛びつくようにユカが手を上げた。
「はーい!私やってみたいです」
「ユカちゃんひょっとして男の子擦っていかせるのは初めてなのかな?」
「まあ、そうです。なかなかそんな機会って無いですよね」
じゃあどうぞと岡田主任が体をどけて、ユカが好男の足の間に入った。
うふふ、と微笑みながらユカの両手が好男の屹立したものを握りしめる。
好男はすぐにでもいきそうだった。
ほんの少しカリの部分を擦られればあっという間にいってしまう。
でも、あんまり早いのもみっともない。少しはユカに男を擦り上げる醍醐味をあじあわせてやりたい。
「じゃあいくよ。思いっきり出していいよ」
ユカの手が動き出した。
ぎりぎりまで来ていた快感が、ロケット燃料に火が入ったごとく燃え上がり加速度的に宇宙まで打ちあがる。
懸命に抑制する好男だが、大好きなユカのやわらかい手にもみ上げられては、どうにもならなかった。
顔を寄せ合って見守る5人の若い女達の中で、好男は勢いよく発射した。
女に擦り上げられて発射するのは初めてだった。
大砲から発射された砲弾のように真上に飛び出た白い液体は、少しの間を置いて彼の首筋、胸元に落ちてきた。
熱い飛まつだった。
「すっごーい。たくさん出たよー。びっくり」
まだ擦る手を緩めずにユカが叫んだ。トクントクンと勢いの無くなった薄めの精液がユカの握る指先からあふれ出ていた。
「だいぶんたまってたみたいね。でも、散々じらされた後の発射ってすごく気持ちよさそうだわ」
「あたしも一度で良いから射精してみたいなあ。ドクンッて感じでいく快感。良いわあ」
岡田主任と佐伯理香子の声だ。
ずいぶんじらされた後だったから好男は立った一度の射精でも、すでに三回くらい連続でいかされたようなけだるさを感じていた。
起きようとしても一人で起きれない。
「じゃあ少し休んでなさいね」
智子がそう言う。薄目をあけると、5人の白い裸体が湯船の方に消えていくところだった。
好男はけだるさと湯船から来る湯気の暖かさでうとうとしだした。
酒の酔いもあって強烈な眠気が彼を襲う。
好男は満足感を全身に感じながら、浅い眠りの海の中にさまよいだした。
5 好男、婦警につかまる
何かうるさい声が聞こえて、好男の意識は緩やかに浮上しだした。
「変態がねてるよ!」
太い声だ。何なんだ変態って?
此処が女風呂だという記憶が、好男の意識を緩やかなそれから緊急浮上に切り替えた。どういうことだ?
皆はどこに居るんだ。
好男が起き上がる。
周りを見回すと、見知らぬ女達が大勢自分を取り囲んでいた。
全裸で仁王立ちしている女達は集団の強みなのか恥ずかしがって前を隠すものは一人も居なかった。
好男の方が慌てて前を隠す。
「すいません。眠ってしまって。――それじゃどうも……」
すばやく立ち上がり人だかりを分けて出ようとした瞬間だった。
それ!という声が聞こえて、風きり音と供に鈍い痛みが股間を襲った。
一瞬遅れてきつい睾丸通がドンと湧き上がる。
ぐえっとうめいて好男はその場に転がった。
強烈な腹痛と嘔吐感にめまいがしてくる。
苦痛にのたうつ好男の尻にさらにきつい蹴りが浴びせられる。
「それじゃあどうもって何よ。変態が!どうせ女湯覗いて気持ちよくオナニーしてたんだろ。簡単に許されると思ったら大間違いだよ」
肉感的な体と太い眉毛は、まさに女子プロレスラーを髣髴とさせる。
「変態男にはきついお仕置きをしてやらないとね」
その横でうで組みしてる女は、痩せ形だが背が高い。180近くあるようだった。
勘弁してくださいと言い訳しようにも、女達はあっという間に好男の両足をつかんで力任せに股裂き状態にもっていった。
陰部を押さえていた好男の両手も別々の女に捕まれて剥ぎ取られる。
結局仰向けで両足を広げて万歳した格好に固定され、腕はタオルできつく縛られてしまった。
「うわあ、人殺し!止めてください」
好男は叫んだが、口から出たのは最初の一言だけで、後は口にタオルを押し込まれて声にならなかった。
「よく見たらかわいい子じゃない。皆でいたぶりがいがありそうね。此処でやる?それとも部屋に連れて行く?」
女子プロレスラーのような女がリーダーのようだ。
「ここでやるってのも面白いけど、邪魔が入ったらつまんないから、部屋に連れて行きましょうよ。あっちに3人残ってるしね。彼女たちに黙ってこんな楽しい事してたなんてばれたら内部告発物だもんね」
茶色い髪の女は補佐役のナンバー2だろうか。
その意見にリーダーもうなずくと、数人に命令した。
その女達に、まだ苦痛の中にいる好男は軽々と抱え上げられる。
簡単に浴衣を巻きつけられ、深夜の旅館の廊下を大勢の女達に担がれていく。
まるで悪漢に誘拐されるお姫様のようだった。
でも、ユカたちはいったいどこにいったんだ。自分を残して帰ってしまうなんてなんて薄情なんだ。悪ふざけにしてもひどい。
混乱した頭で好男は脱出する方法を考えるが、思い浮かぶのはユカたちへの不信感ばかりだった。
真夜中の旅館の廊下を、誰ともすれ違うことなくほんの2〜3分で彼女らの大部屋に着いた。
一人がドアを開けようとしている。
入り口の横の看板が、誰かに押されて倒れていった。その看板には、松田警察署女子柔道部員御一行様と記されていた。
こいつら婦警なのか?どおりで強いはずだ。しかし婦警が誘拐なんてして良いのか?
いや、僕は変態だと思われてるんだった。逮捕のつもりなのか?
好男の頭の中はますます混乱していく。
「みんな!かわいい獲物を捕まえてきたよ。今夜は朝までパーティーだよ」
リーダーの女子プロレスラーが、部屋に残っていた三人の婦警に言う。
「ええ?どうしたんですか。高木先輩」
部屋にいた女達の一人が立ち上がりながら尋ねた。
女子プロレスラーのようなリーダーは高木というらしい。
「女風呂でオナニーしたあと眠りこけていた変態を捕まえてきたのさ」
そう言う高木の合図で好男は畳の上に乱暴におろされた。
好男が周りを見回してみると、15畳くらいの部屋の中には 12人の女達が居た。
「違うんです。これはほんの間違いで……」
好男はそう言いたかったが、口の中にタオルを突っ込まれているのでモガモガ言うだけで、言葉にならない。
「早速いただきましょ。佐恵子はコンドームを取ってきて、あなた今日はコンドーム係ね。和歌子と、幸子は足を押さえて。腕は小百合と静子お願いね」
てきぱきと高木が指示を出す。
仰向けで大の字にされた好男の手足に、彼女らのふくよかなヒップががっしりとおりてきた。
くそ、なんて重い尻なんだ。
力自慢の好男も両手両足に一人ずつ体重をかけられると、まったく身動きできなくなった。
好男の浴衣はすぐに剥ぎ取られた。
引き締まった腹筋と、対照的に緩んだ股間を大勢の女達に見下ろされている。
風呂場でも恥ずかしかったが、こんな風に自分だけ裸に剥かれた状態はさらに羞恥心が大きくなった。
余った八人のうちの一人が、やわらかい好男の股間の物を素足でいたぶり始めた。
「コンドームをつけるには一応勃起させないとね」
20代前半くらいに見えるその娘は、薄ら笑いを浮かべながら足で好男の玉を揉み始めた。
ぐりぐりと転がされるたびに好男は、屈辱と痛みを感じるが、背を丸めて逃げようにも力ずくで押さえ込まれていては逃げようがなかった。
その娘の浴衣の合わせ目からすらりと伸びる長い足。それが好男の玉をもむように動くたびに、合わせ目の置くの薄い布切れが少し顔を覗かせる。
普通なら興奮する場面だが、さっき大量に発射したばかりの好男には、それほど興味を引く光景とは思えなかった。
「なかなか立たないね。も少しという感じなんだけど」
高木が身を乗り出して覗き込んだ。
さらに手を出して、好男のペニスをつかんだ。男みたいなごつい手のひらだった。
「千賀子、ちょっと交代ね」
好男を足でいたぶっていた娘に、一言高木はそう言うと、乱暴に好男のものをこすり上げはじめる。
欲情してる時はすごく気持ちのいい接触も、射精していったんさめてしまうと、ちっとも気持ちよくないばかりか、苦痛になってくるものだ。
「痛い痛い。そんなに乱暴にしないでくれ」
好男は、声にならないとわかっていても言わずにおれなかった。
敏感になっている、ペニスのカリの部分を高木は皮も持たずに、直接刺激してるのだ。男の扱い方というものをまったく知らないのか、単に誤解しているのか?
「ちぇ、立たないじゃん。つまんないの」
高木は疲れたのか腕をとめた。
好男にとって、ほっと一息つける安息の瞬間だった。
「先輩。知らないんですか。男も乳首とかが感じるんですよ」
後ろの方に立っていた小柄な娘が言った。
目鼻立ちのくっきりした茶髪の彼女は、今風の美少女だった。
「あなた、結構男にもてそうだもんね。百合子さんだっけ?新人に花を持たせますかな」
高木はそう言って好男から体を離した。
代わりに百合子と呼ばれた新人婦警が好男の広げた両足の間に入ってきた。
ショートカットの似合う百合子の浴衣の胸元からは、大きめの乳房の谷間が暗く除いていた。
百合子は片手で好男の玉をも見上げながら、上体を好男にもたれかかるようにして、好男の左の乳首にキスしてきた。
軽く舐め、軽くかみ、強く吸ってくる。
手馴れたものだった。
うまいな、この娘。高木っていう男みたいな奴と違って、男の感じるつぼを心得てるようだ。
少しだけリラックスした好男のものが、徐々に固くなっていく。
百合子は更に自分の浴衣の帯を解くと、前を開いて、湯上りで湿っぽい体を好男に押し付けてきた。
じっとりと湿った肌触り。
時間をかけて好男の緊張をほぐすように愛撫している。
若い好男が回復するのにそれほどの時間はかからなかった。
6 逆レイプの宴
本当に立ってきてしまったよ。
まあいいや。こうなったらやれるだけやってやろうじゃないか。
好男が開き直ってしまう頃に、コンドーム係の佐恵子という娘が百合子と交代して好男のものにかぶせてきた。
「さあて、じゃあ最初はこの子を立たせた人がやることにしようか?」
高木が目を輝かせながら言った。
「大勢の前でやるのって恥ずかしくない?」
浴衣を脱ぎ捨て、薄布の下着に手をかける百合子に後ろのほうから声がかかった。
部屋には好男のほかに婦警の集団が12人もいるのだ。
「ぜんぜん平気ですよ。見られてほうが興奮が高まっていいんですよ」
百合子は全裸になると、巨乳の胸を自分で軽くもみながら、好男の腰に座った。
まだ挿入はしていない。
こんな風に無理やりやられるのも案外いいかも……。
好男はすっかり回復した自分の元気な股間を意識しながら、成り行きに期待感を膨らませ始めた。
同僚たちとのエッチでもうご馳走様だと思っていたけど、また違ったプレイにしだいにはまっていくようだった。
「じゃあ、いきまーす」
百合子が軽い調子でいう。
これからやる事と、その軽いのりのギャップで、なんだか調子が狂ってしまう。
好男のペニスの先端が百合子に握られる。
そして軽く腰をずらせながら、密着してくる百合子のぬるぬるになった場所に、それはすんなり入っていった。
暖かくて柔らかいヒダに好男の一番敏感な棒が包み込まれ、ゆるゆるとしごき上げられる。
すごくいい感じだ。同僚とのエッチでは興奮しすぎで頭が真っ白だったけど、今度は冷静に感触を楽しめる。
「腰の動かし方がうまいわね。あなた警察学校で何習ってきたのよ」
後ろで耳たぶまで赤く染めている中年の婦警が聞いた。
「もちろん勉強してましたよ。警察学校ではまじめなもんでしたから。男性経験は
高校のクラブで結構やりましたけど……」
腰をうごめかす百合子も、少しは快感に酔ってきたのだろうか。
言葉の語尾が微妙に震えだした。
「クラブでって?」
また中年女が聞いてくる。いいかげん黙ってくれないかな。気が散って気持ちよくなくなるじゃないか。好男は迷惑だったが、百合子も同じ気持ちだったのだろう。
その質問には答えずに、腰をひねり、更に好男の者を深くねじ込む。
「百合子は心ここにあらず状態だから、代わりに私が答えますけど、あ、私も同じテニス部だったんですけど、クラブのみんなで男を誘い込んで部室でエッチすることよくあったんです。男一人に部員の女20人くらいで」
百合子と同じく新人婦警なのだろう、年恰好の似た婦警がフォローしてきた。
「なにいってんのよ香山、男が一人で20人もの女を相手にできるわけないじゃない」
中年の婦警は眉を寄せて唇をゆがめた。
うすら笑いは、既婚者の自信のあらわれか?
乱交の経験はなくても、男の生態についてはあんたより知ってる、と言いたげだ。
「そうよ。そんなにできるわけないよ。あたしの彼氏だって2時間に3回がいいとこなんだから」
別の婦警がいった。長身であごの長い女だった。お世辞にも美人とはいえない。
「もちろん20回は無理ですけど、10回くらいはいってましたよ。最後は泣いてる子が多かったですけどね」
好男は周囲でわき上がるそんな会話を快感のうねりの中で聞くともなしに聞いていた。でも、10回も無理やりいかされたとしたら、自分でも本当に泣いてしまうかもしれない。もっとも、そんなに連続して勃起するはずがないが。
「10回って、射精する回数のこと? まさか、そんなの無理に決まってるよ、だいたい勃起しないものをどうやって射精させるのよ」
好男の疑問をかわりに聞いてくれたのは高木だった。
「男も高校生くらいの頃はやりたい盛りだから、平気で連続5回くらいはできるもんですよ。6回目くらいから弱音吐き出しますけどね」
「それで、弱音はいてきたらどうすんのよ」
他の女たちも二人の会話に興味深深で聞き耳を立てていた。
「普通は男の子のお尻の穴を刺激したり、顔に座ってあそこをこすりつけたり、玉をもんだりしてました。そうそう、男の子って案外女の臭いに敏感だから、あそこをあまり洗ってない娘に座られる方が勃起指数高かったですよ。だからそれやると
きはあまりお風呂で洗わないようにしてました。もうにおいぷんぷんふりまく感じで」
「顔に座るって、顔面騎乗ってやつ? 高校生でそこまでやるんだ。あきれた」
高木はため息つきながらも、血走った目で他の婦警たちをみた。
「いい機会だからやってみますか?」
高木の意をくんだのか香山が言った。
好男にはその言葉が先輩たちを挑発する言葉に聞こえた。
先輩たちにしてみれば、なおさらだったろう。
「そこまで言われたらここでやってやろうじゃないの。この子を今から10回発射させるわよ」
高木の言葉に中年婦警が身を乗り出した。
「じゃああたしが先にやるわよ。いいでしょ」
浴衣を脱ぎ捨てると、彼女の少したれ気味の胸が好男の目に飛び込んできた。
腹も少しだぶついている。
顔はまあまあぶすではないが、中年おばさんに顔に跨られるのはあまり気が進まない。でも、今の好男は文句をいえるような立場ではないのだ。
徐々に快感が高ぶってきて、発射寸前というときに、その中年婦警が顔に跨ってきた。
黒々としてるのは陰毛のせいではなく、色素沈着によるものだった。
ユカたちの初々しい清潔感あふれる割れ目とは雲泥の差だった。
すでに子供も何人か生んでるらしいその場所は、めくれ上がり黒い中身が少しのぞいている。
とっぷりと濡れた縦長の割れ目が好男の口に覆い被さってきた。
「ほら。ベロをいれてなめなさい」
その女の尻は鼻がつぶれるかと思うくらいに重かった。
口を少し開けると、どろりとしたぬるい液体が独特の臭いを発しながら舌の上にたれてきた。
幸い温泉に入ったばかりなので臭いはきつくはなかった。
好男は仕方なく、言われたとおりに舌を差し出してみた。
ぬるい穴の中にずるりと好男の舌が入る。
顔の上に座った女の尻がブルンと震えて、感じてるのがわかった。
目いっぱい舌を差し込むと、ゆるいながらも締め付けてきた。
女はその状態で尻を好男の顔に擦り付ける。
鼻がもがれそうな苦痛を感じた好男は両手でそのでかい尻をどけようとするが、すぐに誰かの腕で押さえつけられて、身動き取れなくなってしまった。
息も当然できない。
さっきユカたちにやられた時と同じだが、ユカたちは看護婦だからある程度好男の身を案じてくれていた。でもこの女達がそんな細かい気配りをできるとは思えない。その思いに、好男は一気に不安になった。
大きく息を吸えば二分くらいは何とか持たせる事ができるが、普通に息をしていた状態から、無呼吸状態にされた場合は一分ももたないものだ。
それで彼女が満足して立ち上がってくれれば問題ないが、とてもその程度で終わりにする気はないだろう。
それまで抵抗しながらも、力はこめていなかった好男が、不安感から全力で暴れ始めた。
「うう……気持ち良いねこれ。暴れればそれだけ動くから気持ちよくなるみたい」
好男の顔に尻を擦りつけている中年女の声。
「でも、息が苦しいとちんこの立ちが悪くなるんですよ、なんだかゆるくなってきた」
百合子は不満の口調だった。
「なんか暴れ方がひどくなってきましたよ。息が出来なくなってるんじゃないですか?」
「本当だ。押さえてるのも疲れるからちょっと腰をあげて息させてあげてください」
両足を押さえつけている女達も油断をすると跳ね飛ばされそうだった。
呼吸困難で朦朧となったのは今日二回目だ。
煌煌と灯る部屋の明かりを目にする好男の顔は女の液体で濡れ光っていた。
「山田さん今度はあたしに代わってくださいよ。あたしも座ってみたくなった」
太目の中年女の代わりに好男の顔に跨ってきたのはまだ若い女だった。
浴衣をするりと脱いだ女はウエストがくびれて、なかなかスレンダーな体つきだ。
少し濃い目の陰毛もきちんと手入れをしてあった。
好男の腰に跨っていた百合子は、ゆるくなった好男のペニスを抜いた立ち上がった。
「こっちも交代していいですよ」
百合子は先輩達を振り向いて言う。
「ごめんね、あたしが気が利かないもんだから……」
山田という中年女はティッシュペーパーで股間をぬぐいながら苦笑いしていた。
7 バッククラッシュ(前編)
ここからは好男の顔をおもちゃにした顔面騎乗大会の様相を呈してきた。
好男の、ペニスと顔に女たちが次々に跨ってくる。
「ほら、もっと舌を回しなさい」
「鼻にクリトリス擦りつけたら気持ち良いわよ」
「でも、こいつほんとに好きなんだね。一生懸命舐めてるよ」
いろいろな言葉が部屋の中で生まれ、順番に女達が滑らかな襞に包まれた濡れた
割れ目を好男の口に押し付ける。
何度目かの射精をはたす。その度に、コンドームが付け替えられる。
過剰なセックスは男にとって苦痛でしかない。好男のペニスはこすられすぎて赤くはれ上がり、亀頭のカリの部分には薄く血がにじみ出していた。
「もう許してください。痛いし腰ががくがくなんです」
何度もそう言って許しを請うが、女達は平然と笑って好男を攻め立てた。
「ちょっと、泣くの早過ぎだよ。まだ6回しかやってないんだから」
山田が、やわらくなった好男のペニスを握ってしごきあげる。
すでにこの部屋に拉致されてから2時間が経過しようとしていた。
ユカ達も心配してるはずだ。きっと今ごろあちらこちら探し回ってるのではないか。いや、2時間も捜しつづけることはないかもしれない。せいぜい30分探して見つからないと、自分の部屋に戻ったと思ってあきらめてしまうだろう。
自分を助け出せるのはユカしかいない。そのユカがあきらめてしまえば、自分を助け出せる人間は誰もいなくなる。好男は、絶望的な想像に追いやられるばかりだった。
「そろそろ立ちが悪くなってきたわね。何かお尻に突っ込むものないかな」
高木が周囲を見回す。
「あ、あのお面使えるんじゃないですか」
百合子が壁にかかっている天狗の面を指差した。柱の上にかかったそれは、隆々とした鼻が突き出すように空間を犯している立派な天狗の面だ。
「本当だ。あのお鼻まるでデカチンだよね」
笑いながらつま先だって、高木はその天狗の面をはずした。
そしてその鼻先にコンドームをかぶせる。
「ちょうどいいところに紐もついてるから、これを腰にまわして、と」
口に出しながら高木はその面を自分の股間に装着した。
「うわー本当にうまくつくもんだね。本物のチンコが生えてるみたい」
「知らないの? 天狗の面って昔はこんな風に使うことが前提だったんだよ。女同士とか、立ちの悪い男と女の間でね」
若い婦警に山田が中年女の博識を披露して見せた。
好男の顔にまたがっていた女がどいたので、好男にも高木のその雄姿を見ることができた。
実際巨根といっていい股間だった。いつか見たビデオの黒人並だ。
あんなもの入れられたら、肛門は破裂して血の海だ。
好男は必死に腕に力をいれ、女たちをどけようとした。
「おっと、あんたは静かにしてなさいね。これから気持ち良い事してあげるんだから」
山田が右手を、もう一人の名前を知らない女が左手を、それどれ体重をかけるようにして押さえ込んでいる。さっきは同僚相手に力自慢した好男だったが、肉体を鍛え上げた婦警たち相手では、一対一でもかなわないかもしれない。
そんな婦警が10人もいるのだ。誰かに助けられない限り、この拷問から逃げ出すことは不可能だった。
「でも押さえつけてるのも疲れるね。ちょっと、浴衣の紐取ってくれない」
山田が若い婦警からそれを受け取る。
好男の右腕が右膝とひとつにくくられた。
左腕は左ひざに固定される。そうなると、うつ伏せになった場合、いやでも尻を突き出したポーズになってしまう。
いまさら羞恥の感情は沸き起こることもないが、まったく無防備に肛門をさらした格好は好男の被虐心をしだいに暖めだした。
これまで自分がホモだと思ったことがないように、マゾだとも考えたことはない。
それなのにこうして縛られてみると、さんざん射精させられたあとだというのにじわじわと興奮してくるのだ。
「いい格好だね。このまま後ろから蹴り上げて、玉潰ししてみたいね」
高木がつま先で好男のぶらぶらした物をいじりながら言う。
「そうだ、男って金玉つぶされたらショック死してしまうって聞いたけど本当かしら。あたしはそのくらいで死んだりはしないと思うけど」
山田がしゃがんで横から好男の玉を握って、軽く力を入れた。
うぐう!好男の苦痛の声が部屋に響いた。
だんだん怖くなってきた。まさか本気とは思えないが、集団になった女たちの無軌道な行動は、自分の想像を絶している。それは好男が今日はじめて知ったことだった。女は弱いものという観念が、好男の中には当然のものとして存在していたが、
それはたった一人の女に対してしか、当てはまらないものだったのだ。
女も二人になり、そして数人になってくると、男とは違った残酷な本性をあらわし始めるのだ。卑猥で隠微でそして残酷な本性を。
「玉潰しは後回しね。とにかく一回バックを犯してあげましょう」
リーダーシップを取って高木が言った。
「何か塗らないとすべりが悪くて入らないんじゃない?」
「みんな、十分ぬれてるでしょ、自分のをこいつに塗りこめてやって」
山田の言葉に、高木が答えた。
クスクス笑いが広がる。
その場にいた全員が、自分の股間の液体を指に取り、一人ずつ好男の肛門に塗っていく。
ネチョネチョした指先に、好男の肛門は刺激される。
中には指をぐっと奥に挿入する女もいた。
一人一人交代でするうちに、自然と好男の肛門は時間をかけたマッサージを施されることになる。肛門も緩み、指一本くらいは難なくくわえ込むほどになっていた。
8 バッククラッシュ(後編)
尻を高く上げて腹ばいになったいる好男の腰を、後ろににじり寄った高木は太い腕で捕らえた。骨盤をがっちり捕まえられて、好男は身動きもできない。
「勘弁してください。許してください。僕はのぞきじゃありません」
好男は必死の思いで逃れようとするが、ほかの大勢の女たちにも押さえられては、どうにもならなかった。
「もうゆるゆるになってるじゃない。そんなに痛くはないと思うよ」
さっき逆レイプ体験談を語っていた香山という若い女が、横から天狗の鼻をつかんで、好男の濡れた肛門にあわせた。
「じゃあ行くよ。お尻の力抜いておいたほうがいいわよ、下手に力入ってると、括約筋が切れて、一生肛門が閉じなくなることもあるそうだから」
言い終わると、高木の腰がぐいっと突き入れられてきた。
うげえ!好男の腹の底から悲鳴が沸きあがる。
無意識のうちに上がる悲鳴だった。
直径4センチはある天狗の鼻が、好男の肛門を押し広げ、ぬるぬる挿入される。
「痛い、いたたたた ・・・。やっぱり無理だ、抜いてくれ」
だめだ。裂けてしまう。きつ過ぎる。めちゃくちゃだよ。
「あーあ、白目むいてる。涎までたらして、おっかしいの」
「変態にはちょうどいい罰だよね」
「血まみれになるところが見たいな、高木先輩、思いっきり突っ込んでみてくださいよ」
周囲であがる興味本位の声は好男の耳には届かなかった。
肛門痛と戦うことだけでせいっぱいなのだ。
20センチはある鼻が半分入っていた。
きりきり裂けるような痛みにくわえて、腹部を圧迫する感覚が、深く犯されつつあることを好男に教える。
しかし、ある時点で、好男の肛門痛は嘘のようにあっけなく消えていった。
何故かわからない。体が慣れてきたのだろうか。
「痛みが消えてきたみたいね。今度は気持ちよくなる番だよ」
高木は半分入った物を、さらにひねりを加えてねじ込んだ。
ほとんど抵抗感なくそれは根元まで突き刺さった。
「高木先輩、男を犯すの慣れてるみたいですね。以前にもやったことあるんですか」
香山が高木を見上げて訊いた。
高木はいったん奥まで入れたものを、ゆっくり出し入れしながら答えた。
「あることはあるけど、男子部の男たちにいろいろ聞いたんだよ。彼らは男を犯すのなんてしょっちゅうだからいろいろ面白いこと教えてくれるんだよね」
「ええ、男子部の人たちってホモが多いんですか。あたしの彼、そこにいるんですけど」
心配そうな香山の声に数人が笑った。
「あいつらほとんど経験者だよ。同性愛のね。でも、だからって女が嫌いなわけじゃないから大丈夫なんじゃない」
山田が香山に言う。
「どういうことですか」
肛門の感触が、しだいに快感に変わりつつある好男のそばで、二人は好男そっちのけで、その話題に入っていった。
「つまり、男同士で遊ぶのと、女とのセックスは両立するって事よ。女とセックスできないホモの男って、ホモ経験者の中でもほんの一部らしいよ」
「でも、自分の彼氏が別の男のお尻抱いていたなんて考えるのは、あまり気持ちのいいもんじゃないですよ。ちょっとショックだなあ」
「逆かもしれないよ。あんたの彼氏が受身専門かもしれないし。男に対しては女で、女に対しては男って奴、案外多いらしいよ」
「うえーそれもっといやだなあ。あたしの知らない女の一面を隠し持ってるなんて、許せないですよ。どうかして確かめられればいいんですけど」
「そんなの簡単よ」
それまで好男の肛門を丹念に犯していた高木が、横から口をはさんだ。
いったん腰の動きが止まるから、好男にとってはほっと一息つける瞬間だった。
「どうするんですか」
香山が訊く。
「これよこれ。こんな風に張りがたつけて、一回だけ私にも犯させてって言ってみるのよ。その気のない男は簡単にやらせないけど、そっち方面の男は喜んでパンツ脱ぐよ」
「あ、それ。あたしもやってみようかな。面白そうだ」
中年女の山田がふっと、こぼれるように言う。
香山は納得したのか、ふーんと考え込んでいた。自分が男役になって、自分の彼氏のお尻を、ごつい張り型で犯すことを想像したのだろうか、口に笑みが浮かび、頬が赤くなった。
逆レイプの経験者である香山も、自分の彼氏を犯すことまでは、今まで想像していなかったらしい。
いったん止まっていた高木の腰が再び抽送をはじめた。
好男の直腸の中をいきり立った巨根が根元まで入り込み、内臓を引きずり出しそうな勢いで出て行く。それの繰り返しが、20分続いた。
好男の頭はぼんやり霧がかかったようになっていた。
快感なのか苦痛なのかすら意識できなかった。少なくとも死ぬほどの苦痛ではない、射精しそうな快感でもない。
ぼんやりとした凪いだぬるい海をたゆたっているような感じだった。
ふわふわとして、手元、足元もおぼつかない。
半失神状態だったのだ。
半失神状態から目覚めると周囲の様子が一変する、そんな体験は今日二回めだった。
縛られているのは変わらないが、周囲の話し声が変わっていた。
男の声がしている。ボソボソと低い声、そしてクスクスと笑い声。
凝った首を回して、好男は目を開けた。
ごつい婦警達もいたが、それまでいなかった人間が5人増えていた。
婦警達以上に体つきは巨大で、すでに全裸になった者はさっきの天狗の鼻並みの物をその股間に屹立させている。警察官に間違いないその連中は、今から婦警達の見ている前で、串刺しショーを始めようとしているのだった。
9 串刺しショー
「おや、やっとお目覚めだね。お尻の快感もわかってきたみたいだから。今度は本物をあじあわせて上げようと思って、男子部員の部屋から呼んで来たんだよ」
高木が好男をのぞきこんで言った。
好男はあまりの事に絶句してしまって返す言葉も無い。
目の前の勃起したペニスをあきれた目つきで見守るだけだった。
実際、男は他人の勃起したペニスを見る機会は少ない。
体育会系のクラブなどで体験する事でもない限り、まったく経験の無い男がほとんどなのだ。
「かわいい顔してるな。こいつは朝まで楽しめそうだ」
最初に好男の尻を抱く予定の男は、ひげを生やして角刈りにしたやくざのような男だった。
ひょいっと軽い手付きで横になっていた好男の腰を抱き、まっすぐに尻を突き出すようにさせる。
逃げようが無かった。両手は手首と膝を括られているのだ。
「ケツマンコはまだ開いてるから、痛くは無いと思うぜ」
ぬるりとその男の指が好男の肛門に滑り込んできた。
ひねりを加えて、奥まで蹂躙してくる。
入り込んだ指が、ちょうど好男のペニスの裏側あたりを刺激してきた。
ぴくんと好男のものが反応した。
散々搾り取られて、すでに痛みしか感じなくなった好男のペニスにじわじわ血液がたまり始める。
それは快感なんてものではなくて、苦痛、それも激痛だった。
血のにじんだカリの周囲も充血し、ジンジンと心臓の鼓動にあわせて痛みがやってくる。
その痛むペニスを、後ろの男はぐいっと握ってきた。
「はあ!痛い。放してください!」
好男の叫び声など誰も聞いてなかった。
後ろの男は、ゆっくりと好男のものを擦り上げ始める。
痛いのに、前立腺を刺激され、さらに擦り上げられるとどうしても勃起の度合いが上がってしまう。好男は男に生まれた事を後悔しはじめた。
男の指が好男の肛門から出て行った。
誰かが濡れタオルを彼に渡す。
「ふふ、臭いなちょっと」
彼は指をタオルで拭いて、その手を自分の怒張したものに持っていった。
直径5センチくらいありそうな、彼の亀頭は紫色になり、てらてら光っていた。
「じゃあ行くぜ。大口開けておいたほうがいいぜ、その方が尻も開きやすいからな」
突き出した好男の尻に男の亀頭が押し付けられた。
男が腰をいれて、そのままねじ込む。
さっき天狗の鼻で犯された時も激痛だったが、今度もそれに負けない痛みを伴った。一回開いてるからそれほど痛くないなどと男は言ったが、それは同じ大きさのものをねじ込む場合の事だったのだ。
痛さで声が出ない。必死でずり上がって逃げようとする好男を、女達は笑って押さえ込んでいた。
「半分入ったよ。もう少しで全部はいるからがんばりなさい」
高木が面白そうに言った。
気を失いそうなくらい痛かったが、今度もしばらくするとうそのように痛みが消えていった。
「暴れなくなったな。そろそろ動いて大丈夫かな」
男はそう言うと出し入れを始めた。
太い亀頭が好男の直腸を無理やり擦るように入り、出て行く。
好男のペニスはそうされる内にこれまで以上にキチキチに張り詰めていた。
男の手のひらに包み込まれて、そのキチキチの物がゆっくり擦られる。
痛みと快感がゆっくり重なって、快感の方が徐々に大きくなっていった。
ハアハアと荒く息をする好男。それを見下ろす十人以上の男女。
部屋の中は熱気で悶々としていた。
男の動きが少しずつ速くなった。
尻の中を出入りするスピードが速まり、好男の快感も加速度的に上昇し始める。
「そろそろいくぞ。おまえも一緒にいくんだ」
男の腰の動きと、好男の擦られる動きは微妙に連動して、二人の快感が絡まりあうように合わさっていく。
おう!おお。
後ろの男が叫んで、好男の尻の奥深くに瞬間的に突き刺す。それと同時に好男の直腸に熱い液が勢いよく噴射される。
尻の中が熱くなる感じを受けながら、好男も何度目かの絶頂を迎えた。
熱い尻の感触と合わさって、今までの内でも最も強い快感だった。
頭の中が真っ白になるというより、頭の中に煮えたぎる溶岩を流し込まれるような感触だった。一瞬呼吸が止まる。死ぬほどの快感だったのだ。
二人目の男が入ってきた時は、好男の腕は開放されていた。
腕を解かれても、暴れたり逃げたりする気力は好男にはもう残っていないと思われたのだ。事実そうだった。
二人目の男は最初の男ほど大きくなかったからか、それとも肛門が慣れてしまったのか、まったく痛みはなかった。
異物感と、小さな快感を感じただけだ。
尻よりも好男の関心は眼前にあった。
3人目になる男が好男の目の前に勃起した股間をさらしていた。
そして好男はそれをしゃぶる事を強制されていたのだった。
今まで考えた事もない状況だった。
3人目のその痩せ型の男も、あまり気乗りしていないみたいだった。
こいつに万一噛み付かれたら、そう思って躊躇する気持ちがあったのだろう。
「ほら、中村のをしゃぶれって言ってるだろ。しなかったら玉潰すからね。痴漢が侵入してきたから撃退したって言えば、あたし達のことを疑う人間はいないんだから」
高木の言うとおりだろう。好男はどうにでもなれと自棄的に口を開いた。
ぬるりとした亀頭が好男の口に入ってきた。
滑らかな亀頭の舌ざわりに好男はおぞ気をふるった。
吐きそうな気がしたが、舌を絡めて、男を気持ちよくさせているうちに自分も嫌悪感が薄れてきた。
いったん嫌悪感が薄れた好男は、自分の手で彼のものを握り、懸命に奉仕をし始める。尻を犯されながら男のものをしゃぶるのは、究極の男のマゾヒズムかもしれないと好男は思っていた。
自分にはもともとマゾヒスティックな所があった。ユカたちに顔面騎乗されて興奮するのもそのせいだった筈だ。
マゾならマゾらしく、自分の限界を超えるくらいの責めをされるべきなんだ。
好男の混乱した思考の中では、自分の今日の運命を当然のこととして肯定し始めていた。
好男は手足を一緒くたに括られた。
そのまま、和室と奥の洋間の間の梁に吊るされていた。
何人目かわからない男に尻を犯されながら、さかさまになった顔を両手でもたれてペニスを咥えさせられた。
もう許してと何度も言ったが、男達は聞かなかった。
まだ朝は来ないぜ、と返事するだけだった。
尻に熱いものを何度も注入された。
口からも何回か飲まされた。青臭い液体は生暖かく、喉の奥に絡まるようにしてなかなかの見下す事が出来なかった。
窓の外の街灯の明かりが消える頃、あたりは少しずつ光を取り戻し始める。
気を失っていた好男は、水音でゆっくり目がさめた。
硬い岩の上に寝ていた。湯気が体を取り巻いている。
起きようとして、肛門が激痛を放ち、再び倒れこんだ。
「あ、好男君じゃない。どこいってたのよ」
懐かしい声が聞こえた。ユカの声だ。
「大丈夫?」
全裸のユカは好男を抱き起こして頭を抱いてくれた。
どうやらここは昨夜の露天風呂のようだ。
「昨夜ずいぶん探したんだよ。男子の部屋にも帰ってないって言われたから。好男君がここでまどろんでるうちに帰ってしまおうって意地悪な事しなけりゃよかったんだよね。あたしはすぐに戻ってきてみたんだけど、好男君はもういなかったんだ。
でもよかった。好男君が無事で」
言い訳がましいユカの言葉も好男にはどうでもよかった。
「どこにいってたのよ。心配したんだから」
ユカの声は微妙に震えている。本心のようだった。
「どこかなあ。地獄、いや天国かもしれないな」
好男は自分の声がまるで他人の声のように聞こえていた。
早く起き上がってここを出なければ、また一悶着あるかもしれない。
そんな現実的な心配事がまったく気にならなかった。
一度天国にいった人間は、二度と現実世界にリアリティを持つことが出来ないのかもしれない。
薄笑いする好男をユカは心配そうにいつまでも見下ろしていた。
好男の災難 おわり