露出シンドローム

 7 満員電車




 仕事帰りのサラリーマンの汗臭い匂いが周囲に充満していました。
 真弓さんに命令された私は、押しくらまんじゅう状態の夜の満員電車に、ノース
リーブのワンピース一枚という格好で、乗り込みました。
 もちろんノーパンノーブラです。
 周りの中年男達は私を見とめると嬉しそうに鼻の下を伸ばしながら身体を押し付
けてきます。
 私はつり革につかまることもできずにそれらの人の波に揉まれています。
 私の後ろに立った男性の股間の物がすでに硬直してるのが私のお尻の感覚でわか
りました。黒渕めがねをかけた銀行員風の彼は、右手に持っていた黒いかばんを左
手に持ち替えて背をかがめ、あたしの髪の匂いをかぎだしました。
 次に背筋を伸ばすと、まっすぐ上を向いてる彼の棒はすっぽりと私のお尻の谷間
に納まってきます。
 薄手のワンピース一枚だから、下着を着けていない事に気付かれるのは時間の問
題です。彼は電車の揺れるのに合わせて、お尻の谷間に納まったその棒を上下にゆ
すり始めました。
 私の左横に立ってる男も、後ろの黒渕めがねの動きに気付いたみたいで、ロレッ
クス風の重そうな時計をはめた左手をゆっくりあたしの方に伸ばしてきました。
 その手はあたしの胸元に上がってくると、あたしのおっぱいを触り始めました。
 一瞬彼の動きが止まったのはあたしがノーブラだった事に対する驚きのためでし
ょうか、彼はすぐに気を取り直して嬉しそうに揉み始めました。
 あたしの右横に立ってるサングラスの若い男も、その様子に気付いたみたいです。
 彼はあたしの腰に左手を回すように伸ばして、あたしの短いスカートの裾をじわ
じわ持ち上げました。あたしの太腿がさらけ出され、汗に湿ったお尻にも冷たい空
気がじかに当たり始めます。
 周囲の誰かが、ひゅうと言う声をあげました。
 ノーパンのあたしの下半身がおへその辺りまで晒され、大勢の乗客の前で全く無
防備の股間がむき出されたんです。
 ぎちぎちの満員状態なのに、あたしの周りだけ少し隙間が開いたのは、そんなあ
たしの裸の下半身をじっくり観察できるように、あたしの周囲が少しだけ引いたん
だと思います。
 見ず知らずの男の好奇な視線に裸を晒すのは、羞恥心を感じるというレベルでは
考えられないくらいの興奮をあたしの中に生み出します。
 自分は犬や猫などの動物並みなんだ。奴隷なんだ。
 奴隷だから普通の人たちの前で服を着てるなんて違法なんだと、自分を貶める想
像が次から次に頭を占拠し始めます。
 じっくり見ていた黒渕めがねが、急に右手をあたしの前に伸ばして、あそこに触
ってきました。右横の男があたしの耳元でささやきます。


「ほら、足を閉じてないでもっと広げろ」
 その言葉に従ってあたしが両足を広げると、黒渕めがねの指が二本もあたしの中
にねじ込まれてきました。
 内股から膝辺りまでぬるぬるになっていたあたしのそこは、そんな彼の乱暴な挿
入にも全く痛みを覚えませんでした。
 それどころか、その指から電気が走るほどにブルブルした快感が湧きあがります。
「両手を上げろ」
 無表情なサングラスの命令に素直に従うと、彼はつり革の上の横棒のまたぐ形で
あたしの手首をガムテープでぐるぐる巻きに固定しました。
 強力なガムテープが何重にも巻かれて、あたしはほとんど宙吊り状態でした。
 かろうじて両足のつま先が突きますが、電車が大きくカーブした時なんか、足が
滑って完全にぶらぶらになってしまいます。
 ヌチャヌチャいう音が電車の振動音に負けないくらいに聞こえ出しました。

「うう、もう駄目。気持ちいいです。入れてください」
 小さな声であたしは言いました。
 薄目をあけると、赤く見開いた目の男の後ろの方で、数人の女子高生達が侮蔑の
表情をしてあたしを見、何か言い合ってるのが見えました。
「露出狂の変態だよ。あのぶっ飛んだ目つきはシャブでもうたれてるんじゃないの」
 その一言だけかすかに聞こえてきました。
 振り向くとあたしの後ろで指を挿入させていた男が、手を引いて少し迷ってまし
たが、結局下がっていってしまいました。
 てっきりズボンを下げてじかに貫いてくれるのかと思っていたのに、触るだけで
そこまでの度胸はないみたいです。
 他の人はいないのかしら。
 あたしは周囲のいやらしい視線の中で、お尻をくねらせながら見渡しました。
 おっぱいを触っていた男も、今は引いてしまいました。
 やっぱり大勢の視線にさらされながら女を犯すのは、男にとってもそれなりに勇
気のいることなのでしょう。
 右横の男が、ふんと一つつぶやくと、持っていた週刊プレイ○−イをくるくるっ
と丸めました。太さ5センチになるくらいにきつく丸めると、それにビニール袋を
かぶせたものをあたしの目の前にささげます。
 そしてゆっくりそれが下に下りていきました。
「ほら、入れやすいように尻を突き出してみろ」
 サングラスの男はあたしの後ろに立ちました。
 あたしはできるだけ足を広げてお尻を差し出すようにします。
 周囲の息を飲む雰囲気がこの車両全体に行き渡った頃、その太くて硬いプレイボー
イはあたしの亀裂を割って押し入ってきました。
 濡れ濡れのそこは大きく押し広げられ、あたしはあっという間に周囲のことなど
消し飛んでしまって、頭の中には快楽の花火が大きな大輪の閃光となって渦巻きま
した。
 いくいくいくー。
 腰が自動的にひくひく動き、なんとおしっこまで漏らしてしまいました。
 うす黄色いしぶきがシャーとあふれ出て、あたしの前に立っていた数人の中年男
性のズボンにかかりました。でも彼らはあっけに取られるばかりで逃げようともし
ませんでした。
 そのときちょうど電車が次の駅に到着し、ガムテープをナイフで切断されたあた
しはサングラスの男とともに電車から降りました。
 人ごみにまぎれながらホームから改札口を通って駅の外に。
 夕暮れの駅前広場は裸の少年がおしっこをする噴水が、小さな水流を風の中にゆ
れさせていました。
「最高だったかい」
 サングラスの彼が、それを外しながら言いました。
「うん。とってもよかった。今度はどこでやる?」
 あたしは香取君の優しいまなざしを受けながら、まだ汗のひかない、熱をもった
身体を、彼の腕に押し付けました。





 露出シンドローム   おわり




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