アマゾネスの宴会


 1

 中学三年の時だった。うちの下宿にきれいな女子大生のお姉さんが入居してきたのは。
 ちょっと紺野ミサ子に似た顔つきの彼女は、背が僕より5センチ以上高い170センチ前後のグラマラスな女性だった。顔つきの幼さに反して胸がかなり大きかったことを覚えている。

 最初の引越しの挨拶の時から、僕は蛇ににらまれたカエル状態だ。百合子さんに見下ろされながら心臓がときめいてしまった。
 百合子さんの姓は小松という。小松百合子が彼女のフルネームだった。
 下宿人は全部で4人になるが、全員近くの女子大の学生だった。
 男は一人もいなかった。当然といえば当然で、男女まぜこぜで下宿させるのはいろいろ問題があるから、入居者は女子大生に限定していたのだ。
 その4人のうちの一人が卒業して出て行き、代わりに入ってきたのが百合子さんだった。

 それまでの下宿人は女子大生といっても美人はいなかったので、僕はほとんど関心を持っていなかった。性に目覚める頃の中学生の男子にとって、女子大生は格好の興味の対象だろうけど、そうは言ってもやっぱり好みの問題がある。
 誰でもいいという訳ではないのだ。

 家には下宿人用と家族用の二つの玄関があり、廊下でつながっていた。
 僕は時折人目のないのを見計らって下宿人用の玄関に行き、百合子さんの靴を手に取り、その匂いをかいだりしていた。自分の靴の匂いとは明らかに異なる、甘いような汗の匂いにうっとりとなって、つい時間を忘れてしまう事もあった。
 我慢できずに夜中にこっそり百合子さんの革靴を持って二階の自分の部屋に上がり、人には言えない遊びに熱中する事もあった。

 部屋に鍵を掛けて僕は全裸になる。
 そして畳に寝転がって百合子さんの靴を自分の股間に押し当てる。
 百合子さんに踏まれてる事を想像すると、たちまちあそこは硬くなり、そこに靴底を押し当てると、冷たい感触といけないことをしている背徳感でものすごく気持ちよくなるのだ。
 靴底に付着した砂粒がじゃりじゃりちくちくと僕の棒を刺激する。
 そうやって興奮の極みの中で僕は熱い想いをティッシュのなかに発射していた。
 終わった後、靴を返しに行く時のうしろめたさに、こんな事はこれきりにしなければと、いつもそう思うのだけど普通三日もすればその誓いはあっさり破られる事になった。

 一度うっかり靴の中に射精してしまって、後始末で大変な目にあったこともあった。
 ティッシュで拭いただけでは落ちずに、夜中に風呂場でちょっとぬらした雑巾を使って何とか苦労してふき取った。
 その後、濡れた靴を乾かすためにまた自分の部屋に戻って深夜三時頃までドライヤーを使った。


 革靴の冷たい感触も好きだったし、ズック靴の汗に湿った肌合いも気に入っていた。下足箱などはなかったから、4人いる下宿人は皆、一足だけを残して他の靴などは自分の部屋に保管するようになっていた。だから、突っ掛けなんかを多用する夏場は、靴を拝借できなくて欲求不満になる時もあった。

 自分のしていることが変態的なことかもしれないと悩む事もあったけど、中学生は普通セックスは出来ないわけだからオナニーで処理するしかない。
 そして想いが満タンに溜まれば溜まるほど、欲望は別の方に向いてしまうのだ。
 セックスをしたい欲求が押さえつけられ、捩れて変質してしまうみたいだ。
 いつでもセックスできる環境にある人間には理解できないに違いない。
 多分僕も結婚したら、いや大学生くらいになって彼女でもできたらこんな趣味はなくなってしまうと思っていた。今だけのことだ。

 きっとそうだ。


 2


 ある日僕は母に言い付かって、百合子さんの部屋に5月分の部屋代を集金に行く事になった。憧れの百合子さんと話すきっかけが出来た事にうきうきしながら、下宿棟に向かって行った。
 みんな夕食も済ませた午後八時ごろだ。
 他の下宿人の部屋から流れ出してくる微かなテレビの音を聞きながら、百合子さんの部屋の前に来た。
 ノックをしようとした時、部屋の中から異様な声が漏れてくるのに気付いた。

 ――ふん。あ・・・あ、おう。あん。なんだか甘い声が漏れてくる。
 その頃の僕はやっとオナニーすることの快感を知ったばかりで、女性も同じようにすることがあるなんて知らなかった。
 でも、なんとなくノックする事がためらわれて、こっそり鍵穴からのぞいてみた。
 畳の上に投げ出されている肌色の太い棒が、憧れの百合子さんの裸の太腿だというのに気付くまでたっぷり5秒ほど掛かった。六畳一間の狭い部屋のなかで、百合子さんはティーシャツ一枚。下半身は裸になっていた。
 右手は股間で動き、左手はティーシャツの中で、胸を触ってるようだった。
 声を上げそうになって、思わず強く唇をかみ締めた。その頃はまだビデオなんかでも見たことのない女性のオナニー姿だった。僕は集金の事も忘れて、百合子さんの恥ずかしい行為に見入った。

 横から見る形になるから一番見てみたい肝心の部分は隠れていたが、手の動きは横から見るほうがよく見ることが出来た。右手の動きが速くなり、背中が少し反り返る。つま先の指が開き、そして閉じる。そんな事を何度か繰り返した。
 百合子さんは今、いきそうになってるんだと僕が理解した時、後ろから声がした。

「ちょっと、何覗いてるのよ」
 驚いて振り向く時、おでこをドアのノブに強く打ち付けてしまった。
 痛みも感じる暇もなく僕は必死に言い訳する。

 今月分の部屋代をもらいに来たら中から変な声がしたので・・・・・・。
 声をかけてきたのは、隣の部屋の高田和子さんだった。
 百合子さんと同じ女子大の三年生だ。がっしりした体格で、お世辞にも美女とはいえない風貌。柔道でもやってるような雰囲気の人だった。太い腕に大根足だ。

「変な声がしたから鍵穴から覗いたって言うわけ。それにしては随分長く覗いてたようだけど?」
 和子さんは胡散臭そうに僕の全身を視線を移しながらじろじろ見た。そしてある一点で視線が止まった。

「ここ固くなってるじゃないの、ませガキが」
 そう言いながら伸びてきた太い手に僕の股間の物が握られ、ひねられた。
 うう。痛い
 僕が声も出せずに前かがみになってると、百合子さんの部屋の扉が開いた。
 僕のおでこがドアに当たったから気付いたんだろう。

「どうしたんですか」
 前かがみになった僕と、その僕の股間に手を伸ばしている高田和子さんを交互に見やり、百合子さんは先輩に当たる和子さんに聞いた。百合子さんの上気した頬は赤みが残っていた。
 額には汗の粒が光っている。

「こいつがあんたの部屋を覗いてたんだよ。どうせオナニーしてたんでしょ」
 和子さんの露骨な言い方に、百合子さんはちょっとうつむき、そして僕をにらんだ。
「見てたのね」
 唇をかんだ百合子さんの大きな切れ長の目がつり上がる。
「ちょっと入って」
 僕は部屋に引っ張り込まれた。
 入って右側に窓があり、その壁に向かって机が置かれている。左側の壁は押入れになっている。部屋の隅に剣道の防具らしき物が置かれていた。それと、たぶん竹刀がなのだろう布製のカバーのついた細長い棒状のもの。
 百合子さんは剣道部員だったのか。部屋には僕のあとから和子さんも入ってきた。

「あの、僕は部屋代を集金に来ただけなんです」
 心臓が破裂しそうだ。声もうまく出てこない。かすれ声で何とかそれだけ言った。
「部屋代はあげるけど、その前にはっきりさせましょう」
 百合子さんは長い髪をかきあげ、強い口調で言った。
「私のオナニーを見たのね」
 露骨な言葉が言いよどむ事なくすんなり出てきた。
 百合子さんのことを僕はまるで知らなかったんだとやっとわかった。
 おとなしく可憐なイメージを持ってた百合子さんが僕の中でゆっくりと変化していく。

「はっきり答えなさいよ」
 僕が黙ってると後ろから和子さんが僕の頭を平手で叩いて言った。
 仕方なく小さく、僕は『はい』と答える。
 百合子さんは椅子に座って腕を組んだ。
 そして部屋の真中に突っ立ってる僕を無表情に眺めた。
 高田和子さんは、僕が逃げないようにかドアを背に立っている。困った事になった。
 早くしないと母が呼びに来るかもしれない。

「じゃあ、啓二君だっけ、あなたもここでオナニーして見せなさい。私のを見たんだから、あなたもしてみせる。これでオアイコでしょ」
 僕は竹刀ではたかれる事くらいは覚悟していたけど、思わぬ恥ずかしい展開に声も出せず首を振った。そんな事出来ませんときっぱり断りたかったけど言えなかった。

「嫌だとは言わせないわ。私の部屋を覗いていた事、おばさんに言いつけるわよ」
 百合子さんの言った事は僕が最も恐れる事だった。
 母に変態と思われるのは絶対嫌だ。それでも僕は唇を噛むだけで、何も出来なかった。
 憧れていた百合子さんにつらい事を言われる悔しさと無念さに胸が詰まって、涙が出てきた。好きなのに。好きだったのに・・・・・・。

「泣いても駄目よ。早くしなさい」
 冷たい声で百合子さんは言った。
「あたしが手伝ってあげようか」
 和子さんが僕のジャージに手をかけてきた。逃げる暇もなくジャージは下着と一緒に膝まで引き下げられた。僕の股間が百合子さんの前で丸見えになった。こんな場面だというのに、キンキンに屹立して腹に引っ付くようになっている僕の物を、百合子さんは笑いながら見ていた。

「なによ。随分元気がいいじゃない」
 和子さんが後ろから僕の物を握った。
 勃起したものを他人に握られるのは初めてだ。
 思わぬ快感に僕は腰を引いた。

「わかりました、自分でします」
 僕の声は涙声だった。それほど嫌で恥ずかしいのにどうしてこんなになってるのか。
 でも、僕は百合子さんの靴であそこを踏まれる事を想像しながらオナニーしていたんだ。
こんな風にいじめられるのは、願ってもないことだったんじゃないか?
 僕は自分にそう言い聞かせながら擦り始めた。

 大好きな百合子さんに一番恥ずかしい行為を見物されるのは、僕の中で複雑な感情を生み出していた。局部の快感と精神的な屈辱感は一体になり僕の興奮を高め、頂上へ続く大いなる道しるべとしてその存在を主張し始める。

「すっかりその気になったみたいね。肌色でかわいいチンポコだね」
 横から覗き込んでいる和子さんの声がした。
 僕は目をつぶり、その女の事は考えないようにして擦りつづけた。

「もういきそうなんですけど、ティッシュください」
 あと少しで発射しそうだ。もう30秒ももたない。
「ティッシュはあとでね。そのまま畳の上に出していいわよ。男の子の発射する瞬間が見たいんだから」
 百合子さんは冷静なままでそう言った。
 そのまま出せといわれても、畳を汚すのには抵抗がある。
 でも、もう駄目だ。我慢できない。百合子さんの目の前で発射してしまう。

 人に見られながらいくなんて・・・・・・。

 頭の中に閃光が走り、身体が伸び上がる。
 自動的にお尻の穴が閉まり、痙攣に似た動きをする。
 同時にペニスの先から固まりになった液体が勢いよく飛び出していく。
 二回、三回。弾になった白い粒々は弧を描いて百合子さんの足元まで飛んだ。
 僕は立っていられなくてひざまずいた。

「さすがに若いねえ。よく飛ぶわ」と、和子さん。
「足にかかっちゃったわ」
 百合子さんは組んだ足を見下ろしてそう言った。
 そしてティッシュの箱を僕の方に投げた。

「畳をきれいにしなさい」
 僕はティッシュの箱から数枚引き出すと、薄緑の畳に落ちた白い真珠のような粒を丁寧にふき取った。そのしゃがんだ僕の目の前に、百合子さんの足先が伸びてきた。ミニスカートから伸びた足の甲には、真珠が三粒光を放っていた。

「ここはふき取るんじゃなくて、舐めなさい」
 見上げると腕組みした百合子さんの厳しい目が僕を見つめていた。口元には少しだけ笑みがあった。
 僕は抵抗する気力もなく、その命令に従った。
 射精したばかりのけだるさの中で、百合子さんの足に顔を近づける。
 いつもかいでいた匂いだ。鼻をくすぐる汗臭さ。
 舌を出して足の甲を舐めた。真珠を3粒舐め取った。ほんの少しだったからか、味は感じなかった。不思議と精液を舐める嫌悪感も無かった。
 その時、階下から声がした。

「啓二、何してるの。まだなの?」母の声だ。
 集金に来ただけなのに、遅い僕を訝って呼んでるのだ。
「今日はこれで勘弁してやるわ。ほら部屋代」
 しゃがんでうつむく僕の目の前に部屋代の入った封筒がひらりと落ちてきた。


 3


 それから一週間ほどは何事もなくすんだ。
 百合子さんと顔を合わせる事もあまりなく、和子さんの姿を見ることも無かった。
 もし百合子さんと鉢合わせしたら、僕はどんな顔をしていいかわからない。
 とてもまともに顔を見る勇気は無いだろう。

 土曜の夜だった。
 僕は近づいてくる二学期の中間テストに向けて、机に向かい参考書を開いていた。
 午後十時を少し回ったところ。眠気覚ましのコーヒーを一口飲むと、窓に何かが当たる音がした。灯かりに誘われて蛾でも飛んできたのだろうか。
 カーテンを開いてみた。
 僕の部屋は母屋の二階。窓の向こうは約四メートル隔てて高田和子さんの部屋がある。
 その和子さんが、窓を開けてこっちを見ていた。多分小石か何かを僕の部屋の窓に当てたのだろう、和子さんが手招きしていた。

「啓二君、ちょっと遊びにおいでよ」
 にやけた和子さんの顔は少し赤くなってるみたいだ。酒でも飲んでるのかもしれない。
 無視して窓を閉めようとしたら、和子さんの横から百合子さんが顔を出した。
 僕は恥ずかしくて目をそむける。

「試験勉強はお休みしてこっちにいらっしゃい。宴会やってるのよ、四人で。あなたも仲間に入れてあげるから、屋根伝いにおいで」
 胸が高鳴るのをこらえる事が出来ない。
 あんなことをされた百合子さんと、また……。
 これから何が起きるのか、想像するだけで血液が頭に上り血圧が高くなる。
 僕は迷うことなく窓枠に足をかけると、音を立てないように注意して屋根に下りた。
 そして右に迂回してその部屋に向かった。
 ひんやりとした瓦の硬い感触が足の裏に伝わってきた。

 和子さんの部屋に入ると、そこでは四人の女達が小さな座卓を囲んでいた。
 ビールや日本酒を持ち寄り、料理もいろいろそろえてあったようだが、すでにほとんどは彼女らの胃袋の中におさまった後のようだ。あまり残っていなかった。

「キミ、先週百合子たちにオナニーして見せたんだって。私たちにも見せてよ」
 大学三年の柏原翔子さんが上目使いに、突っ立ってる僕に言った。
 翔子さんはジャージ姿であぐらをかいていた。胸元が広いTシャツの隙間から胸の谷間がかなり奥まで見えていた。ブラジャーはしていないみたいだ。
 百合子さんや和子さんさん、それにもう一人の本多美稲子もTシャツに薄手のジャージ姿で、くだけた格好をしていた。みんなビールを飲んでご機嫌のようだ。
 僕が何も言えずにつっ立っていると、美稲子さんが僕の腕をつかんで引っ張った。

「ほらあ。そんなところに突っ立ってないで、こっちにおいでよ、一緒に飲もう」
 美稲子さんは僕にグラスを持たせると、あまり冷えていないビールを乱暴に注ぎ始めた。
泡が立って、グラスからこぼれる。
 反射的に口をつけて、僕は苦いビールを飲み込んだ。
 ビールを飲むのは初めてじゃないけど、僕はまだ中学生だ。そんなにたくさんは飲んだことが無かった。

「ほらぐっと一気に飲んでね」
 翔子さんさんが僕の肘を持ち上げた。
 こぼさないように僕はグラスの中のビールを半分むせながらも一息に飲み干してしまった。
気管の中に幾分入ったのだろうか、せきが止まらない。

「まだ酒飲んだこと無かったの? 中学生なんでしょ。遅いわね」
 美稲子さんはそう言って悪戯小僧のようにニカッと笑った。
 年上なのになんだかかわいく思えてしまった。
 ただでさえドキドキしているのに、ビールのアルコールでめまいがしそうな気分だ。

「ほら、もう一杯」
 今度は和子さんが僕のグラスにビールを注いだ。
「ちょっと待ってください。そんなに飲めません」
 グラスを引っ込めようとしたら、ビールがこぼれてしまった。
「何すんのよ。しょうがないわね」
 てっきり和子さんに怒られるかと思ったが、今日は上機嫌なせいか怒ることも無くティッシュを取り出した。

「何かご褒美がないとね。そうだ、もう一杯飲んだらあたしのおっぱい触らせてあげるわよ」
 美稲子さんは、ノーブラの胸をTシャツの上から持ち上げるようにして僕の目の前に持ってきた。僕の顔のすぐ前に、彼女のふくよかな二つのメロンが揺れていた。
 僕は注がれたビールに口をつけた。
 あまり冷えてないビールはおいしくないが思い切って一息に飲み干す。
 胃の中から空気の塊が下品な音を立てて飛び出してきた。

「さすがに男の子だね。性欲抜群の頃だもんね」
 和子さんがはやし立てた。百合子さんのほうを見ると、僕を優しい顔で見守ってくれていた。なんだか僕はこのあいだの恥ずかしい事件も忘れて幸福な気分になってきた。
 酔いが回ってきたせいだろうか。ここにいる女達を全員裸に剥いてよつんばいに這わせてやりたい、そんな妄想を抱き始めた。 

「ほら、触ってごらん。おっぱい触るの初めてかな?」
 美稲子さんの突き出された胸に手を伸ばす。柔らかい乳房を軽く触った。
「揉んでもいいよ。好きにしてごらん」
 お言葉に甘えて僕は少し力を入れて、弾力のある乳房を揉んでみた。
 なんて柔らかくて、コシがあって触りごこちがいいんだろう。
 はあはあ口で息をしながら、夢中で僕は美稲子さんの二つの乳房を揉んでいた。

「はいじゃあ、おしまい。あんまり揉まれると感じてきちゃうから」
 不意に美稲子さんは身体をよけたから、僕はバランスを崩してこけそうになった。
「もう一杯の飲みなよ。今度は百合子のお尻を触っていいよ」
 和子さんが面白そうにビールを注ぎ足した。

「なんであたしなんですか。……でもいいわ。ちょっとだけよ、なんてね」
 百合子さんは不服そうに声を上げたが、すぐに了解した。百合子さんも先日とは別人みたいに上機嫌だ。
 百合子さんのお尻が触れるなんて、こんなラッキーな事はない。
 僕は張り切りすぎてむせてしまった。またも咳が出て止まらない。

「やだなあ。百合子のお尻となったら急に張り切りだして。啓二君、百合子のこと好きなんじゃないの?」
 和子さんは疑い深い目で僕を覗き込む。でも、何を疑うんだ? 僕は百合子さんのこと好きじゃないなんて言った覚えはないのだ。うん、好きだ。百合子さんはスタイルもいいし、顔は細面ですっきりした鼻筋で眼は一重だけど切れ長できれいな目だ。嫌いな訳ないじゃないか。

「啓二君もう酔っ払ったんじゃないの? ぶつぶつ呟いたりして」
 百合子さんが僕の顔を覗き込んだ。
 そうだ。百合子さんのお尻を触れるんだった。

 僕は立ち上がろうとしてしりもちついてしまった。
 しりもちをついた僕の前に百合子さんが後ろ向きに立っていた。
「ほら触っていいよ」
 お尻を突き出してそう言った。
「やっぱりジャージの上からじゃ面白くないよ。百合子ジャージ脱いでサービスしなさいよ」
 翔子さんが横から百合子さんのジャージに手をかけた。てっきり嫌がると思った百合子さんは自分からジャージを膝まで下げた。

 今から思えば、このあたりからこの部屋にいる四人の女達の匂いが強くなり、目が血走ってきたみたいに思える。
 百合子さんは横じまの黄緑色のパンティ一枚になってお尻を突き出している。

「ほら、お尻の匂いもかいでごらん」
 和子さんが僕の後頭部を押さえた。百合子さんのパンティ一枚のお尻に僕の顔が押し付けられた。ちょうどお尻の谷間に僕の鼻がはまりこむ形になる。

 息を吸うとぷーんとなんともいない匂いが鼻に感じられた。
 うんちの匂いも混ざってるはずなのに、全然嫌じゃない。
 このままずっと百合子さんのお尻の匂いを嗅いでいたい。
 百合子さんの靴のにおいも好きだったが、その何倍も素敵だと思った。
 そのお尻を両手で触る。すべすべでちょっと硬いお尻だった。

「ほら、君のも見せてよ」
 和子さんは僕のジャージに手をかけた。いつもなら飛んで逃げてるだろうけど、この時はあまり恥ずかしいとは思わなかった。やはりビールが効いてるのだろう。

「百合子、反対向きになって大股開きになりなさいよ。あそこの匂いも嗅がせてやりなさい」
 今度は翔子さんの声だ。
 百合子さんはゆっくりと反対向きになり、腰をおろした。そしてジャージを脱ぎ去ると、両足を大きく広げた。
 剣道をやってるからだろうか、引き締まった太腿だった。

 その格好のまま百合子さんは、少しだけ恥ずかしそうに僕を見つめる。
 僕は促されるままに頭を下げ、その股間の真中に顔を持っていった。
 布一枚で隠された股間に鼻をつける。
 じっとりと湿った布が鼻の頭に感じられた。
 女の匂いが強烈に僕の鼻腔を刺激する。汗臭さと尿の匂いと、また別の奇妙な匂い。一生懸命にその匂いをかぎまくる。頭が痛くなるくらいに血が上ってきた。
 頭を下げて腰をあげてる僕のジャージは和子さんの手でするりと脱がされた。
 そしてパンツも。さすがに丸出しにするのは抵抗があったけど、先日あった事を思い出したら、どうって事無いと思えてきた。

「あれ? おちんちんはどこだ」
 きんきんになって腹に密着してる僕のものが見えなかったのだろう。
 和子さんは覗き込むようにして僕の膝を広げてきた。
 僕は素直に膝を開く。ジャージとパンツは僕の足首をするりと抜けていった。
 すぐに僕のものを誰かが握った。
 玉も揉むようにして刺激される。
 自分でするよりも数段気持ちいい感覚に、僕はすぐにでもいきそうになった。

「中学生のおちんちんはかわいいよね。タマタマもプルンプルンしてて美味しそう」
 そんなことを言ってるのは翔子さんだった。
 食べた事でもあるんだろうか。変な言い方だ。
 
「それじゃあ、啓二君も発射しそうだし、アマゾネスの宴会を始めましょうか」
 美稲子さんが言った。
 アマゾネスの宴会? 宴会ならすでに始まって久しいというのに?

 でも、アマゾネスの宴会はただの宴会じゃなかった。
 アマゾネスの宴会のご馳走は男の身体そのものだったのだ。


 4


 僕は座卓の上に仰向けに寝かされていた。
 両手も両足も座卓の足に縛られて身動きが取れない。
 もちろん無理やりに縛り付けられたわけじゃない。大声出せば誰かがくるだろうし、懸命に暴れれば四人の女性を弾き飛ばすのはそれほど難しい事ではないから……。
 気持ちいい事してあげるからと言われて座卓に寝かされ、手足を縛られる時も、ちょっとSMっぽい事してみようねと言われて、僕は無抵抗のままこの状態になっていたってわけだ。

 僕は、このまま解剖されて彼女達に食べられる事を想像してした。
 肝臓を取り出されて、うーんプルプルしたフォアグラだこと、なんて言われながら、真っ赤な唇をした百合子さんの口にかぶりつかれ、咀嚼される。

 僕の肉が噛み砕かれ、汁を飛ばしながら彼女の胃の中に滑り込む。
 胃液でトロトロにされた肉は小腸から吸収される。
 そして僕は四人の体の一部になり、なりきれなかった部分はそれぞれのお尻の穴から茶色い塊となって排泄され、水洗水に流される。

 想像の中ではなんとも甘美な体験だった。
 もし苦痛が無かったとしたらそれもいいかもしれない。
 牛に食べられる草原の草、サルに食べられるバナナ。

 痛覚の無い植物は動物の栄養となることで調和というか、一体感というか、そんな快感を得てるのではないだろうか。
 自分というものが解けてなくなり、別の存在の一部として生きていく。
 俗な言い方をすれば限りなく他力本願な生き方だ。

「さて、誰からいただくかな。じゃんけんしようか」
 美稲子さんの声で僕は夢想からさめた。
 4人ともジャージとパンツを脱いで下半身裸になっていた。
 なんとも淫猥な風景だ。
 ひょっとして僕は今から童貞喪失するんじゃないだろうか。
 まさかこんな幸運が待ってるなんて思ってなかった。

 さっき百合子さんの股間に鼻をつけて匂いを嗅いだだけで、幸せに浸っていたというのに……、それ以上の事などあるわけないと思っていたのに……。

「ちょっと待って。いきなりだとあっという間に発射しちゃうよ。一回くらい抜いてからのほうがいいよ」
 和子さんは比較的冷静なようだ。
 あまり酔ってもいないようだった。この中では一番酒が強いのかもしれない。

「じゃあ、あたしにやらせて。若い子のチチ絞り好きなのよね」
 そう言って僕のものを握ったのは翔子さんだった。
 血液が溜まりに溜まってる僕のものを彼女は右手で握り締め、左手で玉を触りだした。
 皮を滑らせるようにして擦り、亀頭を刺激しだした。

 シコシコ、シコシコ。
 いつも自分でやってるけど、他人にされるのは全然違う感触だった。
 気持ちよすぎる。少しだけ性感をはずしぎみな所も、なんともまだるっこしい感じで、快感はさらにその圧力を増して湧きあがってくる。

「そろそろだよ。ワイングラス用意して」
 翔子さんの声。
 そして、僕のペニスに冷たい感触が感じられる。
 何のことかわからないまま、僕は絶頂を迎えた。膝を曲げた状態ではなんとなくいきにくかったけど、三回くらいに分けて溜まっていた欲望の源泉を噴き出した。
 
「じゃあじゃんけんね。負けた人が飲むんだよね、いつもどおりね」
 和子さんの声で、じゃんけんが始まった。
 じゃんけんに負けたのは美稲子さんというのが、脱力した僕の頭にぼんやり理解できた。

「美稲子これ大好きでしょう。罰ゲームにならないね。何で割る?」
 翔子さんはワイングラスを持ち上げていった。
 そのワイングラスにはミルクみたいな白い液体が少し入ってるのが見えた。
 僕がさっき発射した精液だった。アマゾネスの宴会、その言葉が僕の頭の中でグングン大きくなってきた。
 
「やっぱりジンでしょう。ブランデーなんかだとせっかくの味が分からなくなっちゃうのよね」
 美稲子さんがそう言いながらグラスを受け取り、透明なお酒を少し注ぎ込んだ。
 
「ほら。見てごらん、君の今出したばかりのミルクだよ。それをお酒で割ったんだよ」
 美稲子さんが僕の目の前にグラスを差し出し、ゆすった。
 グラスの中で白い液体と、透明な液体が混ざり合い渦を巻く。

 うふふ……、笑いながら美稲子さんはグラスを口元に持っていった。
 グラスを傾けると、中の液体は速やかに無くなり、美稲子さんの喉が動いた。
 彼女の眼がいっそう怪しく光ったように見えた。唇は薄く真っ赤で、今にも蛇に変身してしまうのではないかと思った。
 
「やっぱり若い子のは新鮮でおいしいわ。じゃあ。二回目いこうか」
 美稲子さんは一つ息を吐いてそう言った。
「今度はフェラでいかそうか。それとも跨る?」
 和子さんの声だ。うきうきしてとても楽しそうにしてる。
 跨ると言う事は、騎乗位でのセックスってことだろうか。
 やはり今日セックスできるんだ。なんてラッキーな日なんだろう。 

「でも、跨るのは難しいよ。畳に寝かせればいいけど、このままじゃねえ。テーブルが壊れちゃうよ」
 翔子さんの言うのはもっともだ。
 テーブルの上に仰向けに縛られているのだ僕は。その上に跨るのは確かに難しい。

「啓二君もセックスしたいでしょ。おとなしくしてるよね」
 翔子さんに訊かれて、僕はもちろんと頷いた。

 手足を解かれた。肩と膝が少し痛かった。
 今度は畳の上に仰向けにされた。畳のざらついた感触が裸の背中に感じられてぞくりとした。テーブルは部屋の端の方に片付けられる。

 翔子さんが僕のペニスを握った。そしてコンドームをはめてくれた。
 一回出したばかりだけど、当たり前のようにギンギンだ。
 だって四人の女子大生の、黒々とした剥き出しの陰毛が目の前にあるんだもの。
 これじゃあ立つなと言うほうが無理というものだ。
 いよいよだ。誰が跨ってくれるんだろう。
 
 畳の上に万歳をして僕は寝転んでる。
 コンドームに包まれた僕のものはカチンコチンで腹に引っ付いてる。
 僕の腰に跨ったのは、コンドームを付けてくれた翔子さんだった。
 百合子さんじゃないのは残念だったけど、まだ、これで終わりになるとも思えない。きっと、順番で次々に跨ってくれるんだ。
 百合子さんの順番もきっとくるはずだ。

 僕の腰をまたいだ翔子さんは、僕の顔に向けて腰を突き出して見せた。
「ほら啓二君。女のあそこ初めて見るんじゃない? よく見せてあげるよ」
 翔子さんはそう言って立ったまま細い指で自分の割れ目を開いて見せてくれた。
 陰毛の中でピンクの襞や赤い裂け目が広がった。
 思い描いていたのよりも色が黒々としていた。鼻の奥がつーんとしてくる。
 鼻血が出そうだ。


 5


「じゃあいくよ。なるべく我慢するのよ。一分も持たなかったら罰ゲームだからね」
 いよいよだ。翔子さんは腰を落としてくる。
 後ろ向きになった翔子さんの、白くてむちむちしたお饅頭のようなお尻がすっと下りてきた。

 僕のものを片手で握って、狙いを定めるように腰を動かす。
 僕のものの先端がぬるぬるした肉の襞に触り、すべる。
 それだけでいきそうだった。さっき出したばかりというのに、僕の先端からは涎のように粘液が垂れている。
 ぐっとそのお尻が下りてきた。
 僕のものが熱い壁で包み込まれる。手で擦る感触よりもデリケートで柔らかい。
 もう駄目だ、いってしまう。

「翔子、啓二君もういきそうだよ。ちょっと一時停止させるね」
 和子さんの声がして、その直後僕の睾丸が握られ、圧迫された。

 ううぐ…きつい。痛い、苦しい。それまでが快楽の時だったから、一気にがけから突き落とされたような感じだ。
 結合の最中に一気にしぼんでしまいそうだった。

「ちょっと強かったかな。啓二君痛かった?」
 和子さんが僕の顔を覗き込んだ。
 翔子さんは変わらずお尻を擦りつけてフンフン言っている。
 いきそうだったところからいったんしぼんで、再び硬くなりだすのがわかった。

「ああ。いいわ。すごく感じちゃう。啓二君のチンポがあたしの中で大きくなるのがわかったわ」
 痛みは速やかにひいていった。
 再び気持ちよくなってくる。

「見てたらあたし達も我慢できなくなりそうだね。百合子、啓二君にあそこ舐めてもらったら?」
 美稲子さんの声だ。
 百合子さんが立ち上がって、僕の頭の方にやってきた。
 
 仰向けに寝た僕の顔をまたいで百合子さんは立った。
 ティーシャツの奥にふっくらした乳房の暗い溝がかすかに見えた。
「啓二君あたしのを味わってね」
 僕を見下ろしてそう言うと、百合子さんは、すっとしゃがんだ。
 頬が赤かったのは恥じらいのためか、それとも単に酒に酔ってきただけだろうか。

 Tシャツは捲り上げられ、百合子さんの股が僕の顔に密着する。
 百合子さんは僕の頭上を見る方向でしゃがんだから、あそこを僕の口に密着させたら、百合子さんの濃い目の陰毛が僕の鼻をくすぐった。

 顔面騎乗というプレイがあることも知らなかった僕は何がなんだかわからなくなった。
 すごくエッチな事をしてるという感覚だけだ。
 汚いという意識は起きなかった。僕は口をあけて、ぬるぬるした襞を味わってみる。
 トロトロのおつゆがツーと僕の舌に流れ込む。
 ちょっと鉄分の味がする、なんだか懐かしい味だ。
 頭の中は真っ白になったまま、僕は百合子さんの大事な溝を舐め上げる。
 舐めるというより、舌を突き出して突っ込んだ状態だ。その中で一生懸命舌を動かす。

 二度目の射精も秒読み段階に入った。もういきそうだ。我慢しろって言われたけど、もう無理だ。僕は下から思い切り腰を突き出して発射した。
 一回目の時と同じか、それ以上の快感が核爆発するように僕の脳内を駆け抜ける。

「もう少しがんばってくれたらあたしもいくところだったのにな。残念だわ」
 翔子さんが立ち上がる気配がして、緩んだ僕のペニスが蜜の穴から抜け出る感触がした。
まだ百合子さんが顔に跨ってるからその様子は僕には見えないのだ。

「今度は誰が飲むか、じゃんけんだよ」
 和子さんの声、ふっと目の前が明るくなった。
 百合子さんが立ち上がったからだ。
 四人がじゃんけんして、今度負けたのは和子さんだった。
 
「コンドームの味は好きじゃないからウイスキーで割ろうっと」
 コンドームから搾り出した白い液体の入ったワイングラスに、和子さんは四角い瓶のウイスキーをグラスに四分の一くらい注いだ。
「まだ二回目なのに、もうだいぶ薄い感じね。これじゃ皆で三回ずつ飲むのは無理かな」
 グラスを覗き込んだ美稲子さんはそう言った。
 四人で三回ずつなら全部で十二回だ。
 とてもそんなに出来るわけがない。せいぜい数時間の間になんだから。

「アマゾネスの宴会の意味がわかったでしょ」
 和子さんが仰向けのままの僕の顔を見下ろして言った。
「アマゾネスの宴会は男の精液を一滴残らず搾り出して、それを皆で味わう宴なの。
 啓二君、朝まではまだたっぷり時間あるから全部搾り出してあげるね。二度と女性の部屋をのぞこうなんて気が起きなくなるくらいにね」
 和子さんはそう言って顔を近づけてきた。

 あっと思うまもなく和子さんの唇は僕の唇に重なった。
 僕の口をこじ開けるようにしてザラリとした和子さんの舌が侵入する。
 そしてそれと同時に強烈なアルコールのウイスキー&ミルクが流れ込んできた。
 口移しだ。ウイスキーの味が強烈だから他の味はわからなかった。

「今度はどうする、百合子、やりたかったらどうぞ」
 翔子さんが言った。
 百合子さんとセックスできるのは嬉しいけど、二回出したばかりですぐには立ちそうになかった。

「その前にフニャチンくんを元気にしてあげようね」
 後ろのほうで見物に回っていた美稲子さんが、前に出てきて僕のペニスを握った。
「二回くらいで降参したら情けないよ。男は最低二時間に六回はできないと、彼女できない
わよ。ラブホテルでやるときはそのくらいが相場なんだから」
 くすくす笑いながら美稲子さんは、ぬるぬるの僕のペニスはしごき始めた。

 本当は気持ちいい事なのに、できればもうやめて欲しかった。
 二時間で六回なんて本当だろうか。
 僕にはとてもできそうにない。僕は精力が弱いほうなんだろうか。
 ゆるゆるとしごかれても、腰がだるくてペニスもひりひりするだけだった。
  
「なかなか元気にならないね。前立腺マッサージしようか」
 美稲子さんの口からまた理解不能な言葉が飛び出した。
「でも浣腸しとかないとそれは無理でしょ」
 と、和子さん。
「風呂場でシャワー浣腸してやればいいよ」
 そんな美稲子さんの意見にみんな賛成の声を上げる。

「少し休憩の意味でもいいかもね。じゃあ啓二君お腹の中をきれいにしてあげるね」
 美稲子さんはそう言って僕のふにゃふにゃになった物の先端に軽く唇を当てた。


 6


 風呂場は母屋と下宿棟にひとつずつある。
 和子さんに連れられて、僕は彼女たちがいつも使ってる下宿棟の風呂場に下りて行った。
 母屋の風呂場は古いつくりのタイル張りだが、下宿棟の風呂場はプラスティックで囲まれたユニットバスというやつだった。
 広さも、母屋に比べて下宿棟の風呂は狭い。
 1.5メートル四方という感じかな。ねっころがることも不可能だ。
 
 和子さんは洗い場の排水溝にかぶさった蓋を外した。
 僕は洗い場に這ってお尻を突き出すように言われた。
 少し体がだるい気がしたけど、まだ充分元気はあった。これから何が起こるのか、怖さ半分期待半分だった。
 
「そのまま動かないのよ」
 和子さんの手が僕のお尻を広げる。
 翔子さんがノズルを外したシャワーを近づけてきた。
 生ぬるいお湯が僕のお尻の中心にかかってきた。そしてすぐに肛門にノズルの先端が押し付けられた。
 うわ、お湯がお尻から逆流して入ってくる。なんとも変な感じだ。腸が膨れ上がって下腹が圧迫される。
 駄目だ。苦しくなってきた。

「まだ逃げないで。大丈夫。お腹の中をきれいにしてあげるからね」
 和子さんは僕の腰をしっかり支えて逃がしてくれない。
「よし、もういいかな。そのまま力を抜いて排水口に全部出していいわよ」
 翔子さんがノズルを離した。
 我慢しようにもできなかった。お腹の圧力が一点に集中して、噴出する。

 見ないでください、と叫ぶ余裕もなかった。
 最も恥ずかしい場面を四人の異性の目の前に晒してしまった。
 臭いにおいが周囲に湧き上がる。ファンを回しても全然効いてないみたいだった。
 別に便秘気味でもなかったのにびっくりするくらいたくさん出たみたいだ。
 排水溝が詰まるのではないかと心配したけど、管の太さが十分あるからか、すんなり流れていった。

「臭いわねこりゃ、まいったな。いつもこれやってるとほとんど匂わなくなるんだけどね。啓二君、明日から毎日自分でやりなさいね。この風呂場使っていいから」
 強烈な臭いに閉口した翔子さんがいう。
 僕は別に考えもなしに、はいと返事をした。
 自分の排泄物の臭いを嗅がれていろいろ言われるのは全身の毛穴から汗が噴き出すくらいに恥ずかしかった。
 オムツをした赤ん坊の様だと思った。
 
 その後繰り返しお湯を注入されては排出し、透明な水しか出なくなるまで何度も僕は浣腸された。度重なる浣腸排泄で、僕の肛門はふにゃふにゃの閉まりのない肛門になってしまった。びろーんと開いてしまって、手で戻さないとうまく戻らない。

「あはは、本当に赤いバラの花みたい。バラ族ってここからきてるんだよね」
 百合子さんがそんな僕のお尻を眺めて楽しそうに言った。

 シャワー浣腸も無事にすんで、再び和子さんの部屋に戻った時、時計を見ると午後11時30分を少し過ぎたあたりだった。

 再び畳の上に仰向けに寝かされた。
 身体を曲げて両足を頭の方まで曲げさせられる。
 なんとなく前立腺マッサージの意味がわかってくる。
 前立腺がどこにあるかは知らないけど、お尻を責められるのは間違いなさそうだ。
 二回発射してあまり欲望はなくなったけど、まだ好奇心は枯れていない。
 きつい責めなのかもしれないけど、まだがんばれると思う。

「ほら、また舐めさせてあげる」
 僕の両足首を握った和子さんが、でかいお尻を僕の顔に下ろしてきた。
 百合子さんのあそこと比べて、その割れ目は縦に随分長く見えた。
 太くて濃い毛が邪魔で飛騨襞はよく見えなかった。すぐに眼がふさがれて、口には熱い汁が滴り落ちてきた。
 百合子さんに跨られるのは大歓迎だったけど、和子さんのはあまり良くない。
 早く終わって欲しかったけど、怒られると思って無理して舌をねじ入れる。

「うん、いいよ。そこのところ。もう少し奥まで入れて」
 和子さんのリクエストに出来るだけ答えようと、僕は思い切り舌を伸ばしてでこぼこの穴を舐めまわす。
 ああ、気持ちいい。いきそう……
 和子さんのつぶやきに混じって、翔子さんの声がした。
「じゃあ、啓二君、お尻の力を抜いてね」
 そして、何かぬるぬるの棒が僕の肛門を押し広げる。
 最初は浅く、少しずつ深く、その棒は侵略してくる。
 痛くはなかった。滑りが良かった性か、それともさっきの浣腸で肛門が緩んでいた性だろうか。
 ずるずると奥まで入ってきた。なんとも不思議な感じだった。
 強い快感あるわけでもないけど、なんだか興奮する。
 女になって犯されている感覚。ああ、許してください、なんて叫びながら無理やり入れられる、そんな事を想像してしまう。
 
「じゃあスイッチ入れるよ」
 翔子さんの言葉の後、カチッと機械音がしてお尻が震えだした。
 僕のお尻に深く侵入している棒が振動を始めたのだ。
 今までは単に異物が入ってる感覚だけで、精神的な興奮を与えるだけだったものが、いきなり変貌した。
 ちょうどペニスの裏側に当たる部分にそれを押し付けられると、何かがこみ上げる感じで思い切り気持ちいい。
 それまでだらんとしていた僕のペニスがグングン元気になるのが分かった。
 はちきれそうなくらいに血液が集まり、ギンギンになった僕のものは破裂しそうだ。
「いいねえ。さすがに若い子にこの刺激は抜群に効くよね」
 美稲子さんが面白そうに覗き込んでくる。
「じゃあ、百合子どうぞ、準備できたよ」
 翔子さんは僕のお尻に入れた棒をゆるゆると出し入れしている。


 7


「あたしはバックでやりたいな」
 百合子さんはそう言って裸のお尻を僕の方に向けた。
 仰向けになっていた僕はコンドームをつけられた後、他の女の手で起こされた。
 でもまだ棒をお尻に入れられたままだ。
 百合子さんの裸のお尻が僕の方に突き出されている。
 手足は日に焼けて薄い小麦色だけど、お尻は白い。
 プルンとしたフルーツのような二つの楕円が艶やかに僕の眼を捕らえて釘付けにする。
 両手でなでまわす。ちょっと硬いけどすべすべした裸のお尻は、そのままずっとなでていたい、ずっと舐めまわしていたい、そんな気にさせられる 。
 百合子さんとセックスできるなんて……でも、バックでやるのってどんな風にすればいいのだろう。
 迷っている僕を翔子さんが指導してくれた。
 ほら、百合子の後ろに来て、腰に手をやって……もう少し腰を前にずらして。
 彼女の言うとおりに僕は百合子さんのお尻に腰を密着させた。
 翔子さんにペニスをつかまれた。
「ほら入れるよ」
 翔子さんは僕と百合子さんの両方にそう言った。
 ぬるりとした感触があって、ずるずると奥に入っていく。
 ちょっと角度が合わなくて、下向きにねじられるようだった。
「ほら、腰を百合子のお尻にぶつけるように動かすのよ」
 僕の腰を後ろから翔子さんが押さえる。
 百合子さんの中に僕の固くなった物がおさまると、僕のお尻の棒はゆっくりと引き抜かれた。
 僕は百合子さんの中に入ったものをさらに奥にぶつけるように動かした。二回いった後なのに、痛いほどに快感が膨れ上がる。
 何度も擦られる事で快感よりも痛みが勝りつつあるけど、やっぱりどうしても止められない。まだまだだ。欲望の泉はまだ枯れない。
 腰を動かすやり方が自分でもぎこちない。思うように動かせない。
 だから快感も上ったり下ったりで、かえって長続きしてるみたいだ。

 うん。ああ。いいよ。下手だけど感じる。そこもっと強くぶつけて。
 お尻を叩きつけるの。前に思い切り突き出して――。
 あー。きもちいい……。中学生に犯されてるって感じ。ああ、いや、許して。
 いやあ。堪忍してください。ひどい!ああ、気持ちいい……。

 百合子さんが僕の下で喘ぎながら呟いてる。なんか変な妄想をしているみたいだ。
 僕もつい調子に乗って、この女、犯してやるなんて言いながら強く腰をぶつけてみた。

「なんだかこんな風に手を添えて手伝ってやってると獣姦してるみたいね」
 翔子さんの面白がる声がする。
「あんた犬とやったことあるの?」
 和子さんは興味津々で尋ねる。
「無いけど、インターネットで画像はよく見るわよ。外人さんはすごいよね、犬のあれを平気でしゃぶったりするんだから」
 翔子さんはインターネットやってるんだな。僕もやりたいけど、まだ親の許可が下りない。
セックスしながらそんなことを考える余裕が僕にはできて来た。
 バックでセックスしてる僕たちの横で、三人の女達が獣姦談義を始めた。

「あたし少しならやったことあるわ。いや、やってみようとしたんだけどうまくいかなかったのよね」
 美稲子さんの告白に他の二人が先を促した。

「小学六年くらいだったかな。ちょうどセックスに興味を持ち出した頃で、飼い犬の散歩で山に行ったとき、なんだかむらむらしちゃって、枯草の上でね……」
 あっけらかんとそんなことを話す美稲子さんもだいぶ酔ってきたんだろう。

「ラッキーも、これ飼い犬の事だけど――盛りがついてたのか、しょっちゅうあたしの足にしがみついて腰振り回してたな。それで、誰も居ない山の中、枯草の上で、あたしはパンツを脱いだのです。
夕陽がお尻に当たってきれいだって我ながら思ったわ。ラッキーは何がはじまるのかわからずにきょっとんとしてたな。でも、あそこは赤くなってにょっきって出てたから握ってしごいてみたのよ。
ハアハアいいながらラッキーは勃起状態で、あたしも興奮しちゃって四つん這いになってお尻を突き出したの。ラッキーをあたしの腰に抱きつくようにさせて、ちょうど今の百合子みたいにね。毛むくじゃらの犬の腕に腰を抱かれるのがすごくいやらしくて……ラッキーは初めてだったからうまくいかなかったけど、腰を一生懸命突き出してきた。
 ラッキーのチンポが私の太腿にすれて、それからあたしの割れ目に押し付けてきた。擦りつけて――それでも長さがたりないのか、あたしのお尻の厚みがあったからか、届かないのよ。
それで、何度かちょっと接触するだけでラッキーはビュッビュッて感じでいってしまったのでした。あたしの太腿にたくさん薄緑のべたべたしたものを発射してくれたわ。
しかもそれをぺろぺろ舐めだして、もろにあそこをなめられた時に腰が抜けるくらい快感を味わったの。あれが初めてだったかな、いったって思ったのは」

 思わず美稲子さんの告白に僕まで聞き入ってしまった。
 でも、そんなあきれた告白ですごく興奮してしまってこっちもいきそうになってきた。

「おっと、啓二君がいきそうだよ。そろそろグラスの用意ね」
 そう言う和子さんに引っ張られて、僕は百合子さんから離れた。
 百合子さんの突き出したお尻の中心の溝は僕が抜け出てもしばらくぱっくり開いたままだった。そこからは白く濁った百合子さんの愛液が湧き出るように溢れていた。

 僕も、もういきそうだ。
 百合子さんの中から引っ張り出された僕のペニスはふんわりと湯気が立っていた。
 コンドームをすばやく和子さんが外す。
 そしてワイングラスをあてがいながら和子さんは僕のものをしごき上げた。
 たまらない。いってしまう。
 三回目の射精は快感はあったけど、発射と同時にペニスの付け根のあたりにズキンとした痛みが伴った。
 和子さんはひりひりする僕のものを絞るようにして一滴残らずグラスに落とした。

「だいぶ薄くなっちゃったね。でも夜はまだ長いよ。がんばろうね」
 和子さんは優しく僕に笑いかけるが、僕はもうやめて欲しくなった。
 三回いかされて、欲望は全然感じなくなった。
 四人の女達に囲まれて、朝まで搾り取られるなんて御免こうむりたい。
 どうやって逃げ出そうか。
 大声上げればさすがに止めてくれるだろう。
 思い切り暴れれば、いくら四人がかりといえども、女の手では押さえつけるのは難しいだろう。本当に嫌になったら暴れてやればいい。でも、それまでに縛られないように気をつけないと。
 そんな事を考えているうちにさっきの僕のものを飲むじゃんけんが行われた。
 今度負けたのは百合子さんだった。
 まだ飲んでない二人がじゃんけんしていたから、結局全員飲むつもりなのだ。
 ただその順番を決めているだけなのだ。
 その順番であれの濃さや量が違ってくる事もある。
 濃いのがいいのかそれとも薄くて少ないほうがいいんだろうか。

「あたしはそのままいただくわ。量も少ないし、啓二君をたっぷり味わいたいから」
 百合子さんはワイングラスを傾けてその中に溜まった白く泡だった液体をすすった。
 彼女の怪しい眼が僕をじっと見ている。
 僕はだるい腰を我慢して座り、その様子を見つめた。
 自分の出したものが、自分の大好きな女性に飲み込まれるのはなんとも変な感じだった。
 僕を愛してくれているようにも思えるけど、逆に物のように思われてる気もする。おいしいジュースを作るジューサー。
 材料をそろえてスイッチを入れれば、美容にもいい栄養満点のジュースを提供してくれる、ただの機械だ。

 その後、射精する機械はお尻に振動するおもちゃを咥えさせられ、二回勃起し発射した。
声が出せないように僕は顔の上に跨られ、一時間以上も女の割れ目を舐めさせられた。今までずっと僕はこんな状況を想像して、一人妄想の中自慰を繰り返してきたけど、その妄想が現実になると、嬉しいよりも怖くなってきた。
 このまま最初に彼女らが言っていたように12回発射するまで許して貰えないのではないか。ペニスはこすれて赤くなり 、 快感よりも痛みが強くなってきているというのに。亀頭の縁には血がにじんで、ちょっと触るだけで 、 ズキンとくるのに……。
 必死になればなんとでも逃げられると思っていた考えが、すごく甘かったように思えてくる。
 大声を上げようにも顔の上に跨られては息をするのがやっとで、声を上げることなんて出来ない。力いっぱい暴れようとしても、さんざん搾り取られている今では腰に力が入らないし、腕力でも鍛え上げた女子大生には敵わない。
 彼女らのお尻の穴は僕の鼻に押し付けられ、必死で吸う空気に、かすかなウンチの匂いがいつも混じっている。

「7回目の発射も近づいてきたかな、でもちょっと痛々しくなってきたね。血がにじんでるよ」
 和子さんの声が聞こえる。
「そろそろお開きにする? 三時過ぎちゃったし……」
 僕の顔に跨ってる翔子さんが、僕の待ち望んでいた一言を口にしてくれた。
 やっと開放されるかもしれない。
「そうだね。一回目であんまりやりすぎたら懲りてしまって、もう嫌だなんて泣き出すかもしれないしね」
 そう言うのは美稲子さんの声だった。
 僕の顔に乗っていた重いお尻がいきなり持ち上がった。
 赤黒い亀裂は、僕の唾液と白くにごった愛液でべとべとだった。
 女の欲望。女の本音。女の全存在がそこに集結して男を吸い込んでしまうのだ。
 男をとりこにして噛み砕くその魅惑の場所を、僕はうっとりと眺めた。
 
「痛い!もう許してください」
 口がきけるようになって、やっと僕はそう訴えることが出来た。
 哀願してるうちに自然と涙がこみ上げてきて、声が震えた。

「暴れても大声上げても、押さえつけられて逃げられない。そのまま何度もこすられていかされる。立たなくなっても立つまでしごき上げられる。その怖さがわかってきたみたいね。
今日のところはこれで勘弁してあげるわ。今度までに体力つけておいてね」 百合子さんが僕の顔を真上から見下ろしながらいった。
 そして口を少し開くと、彼女の唇の間から糸を引いた唾液がつうっと落ちてきた。
 僕の半開きにしていた口に熱い百合子さんの唾液は本当にゆっくり入ってきた。


 そんなアマゾネスの宴会から三年が過ぎた。
 初めてアマゾネスの宴会に招待されたのが中学二年生の時だった。そして今は高校二年生。
優しくも厳しく僕を被虐のとりこにしてくれた四人の女子大生達は卒業してこの下宿屋を出て行った。今はどこでどうしてるのか知る由もない。
 僕の方は相変わらずだ。
 次々に入れ替わりで入ってくる女子大生達のセックス奴隷として楽しい奴隷ライフを送ってるところ。

 アマゾネスの宴会は先輩から後輩へ順繰りに受け継がれていった。
 和子さんの変わりに入った一年生の常盤睦美さんの初めての時は愉快だった。
 百合子さんと翔子さんが押さえ込んで、嫌がる睦美さんに無理やりジンで割った僕の精液を飲ませたのだ。手が足りなかったから口に流し込む役は僕がやった。

「いやあ、止めてください、そんなもの飲めません」
 全裸にされた睦美さんは必死に暴れようとした。でも三人の先輩達に押さえ込まれて身動きできずにいた。百合子さんが羽交い絞めにして、翔子さんは彼女の伸ばした両足を体重かけて押さえつけていた。
 普段はきれいに整っている睦美さんの顔がゆがんでいた。
 眉をひそめ、顔は真っ赤になっていた。
 グラスに溜まった白い泡立つミルクを、僕は睦さんの顔の前にかざした。
「ほら、口を開かせるから、一気に流し込みなさい」
 美稲子さんが睦美さんの鼻をつまみ、顎を割って口を開かせた。
 ビクンビクンと時折ふるえるように動く睦美さんの身体。
 それを押さえ込んでいる屈強の女戦士たち。
 僕はうっとりとした気分で、睦美さんの口の中に、グラスに入った液体を流し込む。射精する快感にも似たすごく気持ちのいい瞬間だった。
 征服感を味わったと言うのかな。普段責められるばかりで、それが快感になりつつあった僕だけど、嫌がる相手を力ずくで屈服させるサディスティックな気持ちよさを味わった夜だった。

 でもそんなサディスティックな快感を味わったのは最初の一度目だけだった。
 二度目は睦美さんもすっかり慣れてしまって、何回も僕のをお代わりしだしたのだ。10回発射して打ち止めになり、その後たまらなくなって泣いて謝った。
「何よ、もう終わりなの。だらしないわね。今度はもっとたくさん飲ませてもらうから、精力つけてきなさいよ」
 そう言う睦美さんの勝ち誇った表情に、今度は僕がすっかり打ちのめされた。
 そうやってほんの数週の間に、新人は一人前のアマゾネスの仲間入りを果たすのだ。

 今日あたりまた宴会のお誘いがかかる頃だ。生卵を三個飲んで準備もOK。
 僕が試験勉強してる午後10時、窓に小石の当たる音がして、アマゾネスの宴会はひそやかに始まるのだ。
 もう結構。勘弁してくださいと毎回心底思わされるけど、三日もしたら再びいじめて欲しくなる。多分彼女らもその辺の事はわかっていて、その程度に責めてくれてるんだろう。
 でも、本当言うともっとハードにやられてみたいと思う事もある。

 睾丸を蹴り上げられたりするくらいの、めちゃくちゃハードな責めを受けてみたい。そんな風に思うという事は、僕は完全なマゾ男に調教されたということかもしれないが、それでもいい。どうせ人生なんて一度しかないんだ。

 それなら好きな事をやって真っ白になるまで燃え尽きたいと誰もが思うはずだ。
 真っ白な灰すら残らず、アマゾネス達の胃袋の中で完全に消化される。

 そんな人生も素敵かもしれない。

 アマゾネスの宴会。
 多分今日開かれるはずだ。そこで提案してみよう。
 もっともっとハードに僕をいじめてくださいと。
 精神の自由も肉体の自由も、僕の持つすべてをあなた達に捧げますからと……。
 
 

                  
               アマゾネスの宴会 おわり