『エピソード2』における騙し騙される構図 「ドゥークーはオビ=ワンを本気で仲間にしようとしていたか?」「カミーノアンは嘘つきだったのか? それとも、シスに操られていたのか?」「ジャンゴはザムの失敗を期待していたか?」「ヨーダが怪しげな出所のクローン兵を使うことを決めた理由は?」 |
影武者から逃れるパドメ |
暗殺者ザムを影武者によって騙し、パドメは暗殺から逃れることができた。 | ![]() |
ドゥークーを擁護する評議会 |
アミダラ暗殺のドゥークー黒幕説に反対するキ=アディ。結局、評議会はドゥークーの正体を見誤っていた。すなわち、騙されていた。 | ![]() |
パルとジェダイ評議会 |
パルの助言に疑いなく従うジェダイ評議会。 評議会はパルに、まんまと騙されている。 |
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パルとアナキン |
パルの本心も知らず、自分を誉めてくれるパルに敬意を抱くアナキン。 | ![]() |
ジャンゴとザム |
ジャンゴはザムの失敗を期待していた可能性がある。 | ![]() |
アナキンとパドメ | 二人の恋の駆け引きは、まさに騙し合い。 | ![]() |
ドゥークーと分離主義者 |
ドゥークーは分離主義者の資金と技術が目的であり、一緒に共和国を倒そうとは思っていなかった。 | ![]() |
カミーノアンとオビ=ワン | オビ=ワンはカミーノアンをうまく騙せたと思ったが、カミーノアンが騙されたふりをしたのではないのか? すなわち、騙し合い。 | ![]() |
オビ=ワンとジャンゴ | オビ=ワンを撃墜したと思ったジャンゴだが実際のオビ=ワンは隠れていただけ。オビ=ワンの戦術に騙されたジャンゴ。 | ![]() |
ドゥークーとオビ=ワン | シスの情報をオビ=ワンに教え、「仲間になれ」とオビ=ワンを誘うドゥークー。本音なのか、撹乱なのか? | ![]() |
パルとジャージャー | ジャージャーはパルの言葉に騙されて、議長の非常事大権の法案を提出する。 | ![]() |
ヨーダのクローン兵動員 |
発注者不明の怪しげなクローン兵。その危険性を承知しながらも、利用せざるを得ないヨーダ。 | ![]() |
ドゥークーとシディアス |
シディアスはドゥークーを捨て駒としか考えていない。一方、ドゥークーはシディアスに従順なように見えるが、あくまでもシディアスとダークサイドの力を利用しているにすぎない。 | ![]() |
アナキンとパドメの結婚 |
この結婚は、ジェダイ評議会には知られてはいけない禁断の結婚。すなわち、評議会を騙したと言える。 | ![]() |
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さてこのように、EP2では14以上の騙し騙され関係が出てくる。登場人物のほとんどが騙し騙され関係に含まれる。ちなみに、主要人物の中で騙しも騙されもしないのは、ラーズ家の三人、ワトー、デックスターくらいだろう。R2と3POも客観的な観察者らしく、騙し騙されの渦に巻き込まれない。 個々の騙し騙され関係が本当はどうなっているのか、という具体的問題にはっきりとした答えが用意されているとは言えず、またEP3で解決されない謎も多いであろう。しかし、その個々の謎の真偽よりも、全体が騙し騙されているという構図で成り立っているということの方が重要に思える。すなわち、迷路のように複雑な陰謀の中に、アナキン、オビ=ワン、そしてヨーダたちジェダイ評議会が足を踏み入れてしまったというのが、EP2なのだ。逆に言えば、個々の謎の真偽は観客の想像にまかせ、それによって物語をより奥深いものにし、決して解き明かせない迷路を作り上げてしまっていることだ。 (2002年10月11日更新) |