エイリアン編 2


氷の惑星 ホス

 

トーントーン
[Tauntaun]
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[解説]
 飼いならすことが容易な爬虫類に似た生物で、灰色がかった白い毛に覆われている。トーントーンはしばしば「雪トカゲ」と呼ばれる。野生のトーントーンは氷の惑星ホスの凍った荒地を歩き回り、地衣植物を食べる。しかし、トーントーンは元来強情な性格だが、鼻息の荒いトーントーンを飼いならして、乗用にすることができる。
 反乱軍がホスにエコー基地を設置していたときは、乗用あるいは荷物運搬用に利用されていた。その厚い毛皮はかなりの低温まで保護してくれるが、ホスの夜間の極寒には耐えられず、寒さをしのぐ場所を探さなくてはいけない。赤道付近のツンドラ地帯にでは多数の群が存在し、日中にトーントーンの群が氷と雪の原野を走り抜けるのを見ることができる。

[ストーリー]
『帝国の逆襲』 氷の惑星ホスをルーク・スカイウォーカーは、パトロールするが、その時に乗っていたのが、トーントーンである。
 しかし、ルークはホスの極寒の夜が迫っても、エコー基地に帰還しない。それを心配したハン・ソロは、やはりトーントーンに乗って、ルークの捜索に向かう。ワンパに教われ重傷を負ったルークを発見するハン・ソロ。寒さに強いトーントーンも、疲労と寒さのために、倒れてしまう。ハン・ソロはライトセーバーで、トーントーンの腹を裂く。ハン・ソロは言う。「なんて、臭いだ。」ハン・ソロがシェルターを組み立てる間、その猛烈な悪臭ただようトーントーンの体内にルークを押し込み寒さから保護するのだった。

[コラム]
 トーントーンの内臓は、かなりの悪臭を放つようである。その中にいた、ルークはさぞかし臭かったであろう。
 トーントーンの鼻の穴は四つあり、ユニークです。

 

ワンパ
[Wampa]

生息地 ホス


ルークを襲撃しようとするワンパ
二足歩行し、手で物をつかんでいます

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重傷を負ったトーントーンを
診察する2-1B
実際は、もっと小さくうつっています

[解説]
 氷の惑星ホスに棲む生物で、捕獲されことは珍しくほとんど伝説となりつつあるワンパは、身長2、3メートルの肉食動物で、一生のうちのほとんどを単独で生活する。強力な爪と鋭い牙をもつ二脚歩行の捕食者は、その毛皮はホスの氷ついた平原の保護色となり、その獲物は手遅れとなるまでワンパの接近に気付かない。
 ワンパは主にトーントーンを捕食するが、獲物を求めて不毛の大地を百キロメートル以上も移動することがある。捕えられた獲物、例えばたまたま出会ったヒューマノイドなどは、ワンパの洞窟に必要となるまで、生きたまま吊るされる。
 ホスの戦いに先駆けて、エコー基地周囲をパトロールしていたルーク・スカイウォーカーは、ワンパに遭遇した。

[解説]
『帝国の逆襲』 氷の惑星ホスをパトロール中のルーク・スカイウォーカーは、トーントーンに乗ったまま、ワンパの強烈な一撃をくらいます。ワンパの洞窟まで引きずられたルークは、ワンパの洞窟に逆さに吊るされた状態で、意識を取り戻します。ルークの重要な武器であるライトセイバーは、彼の手よりも数十センチ下に落ちて手が届きません。その時、ルークのもとにワンパが襲いかかろうとします。フォースの力でライトセイバーを手元に引き寄せたルークは、間一髪のところでワンパの腕を切断し、命からがらワンパ洞窟を脱出するのでした。

[コメント]
 ワンパに関連して興味深いエピソードがあります。『帝国の逆襲』の本編ではカットされましたが、反乱軍のエコー基地を一匹のワンパが襲撃するシーンが撮影されていました。その名残として、ホス基地の滑走路近くで、医療用ロボット2-1Bが、重傷を負ったトーントーンを診察しているカットが残っています(写真参照)。ハン・ソロが、基地に戻らないルークを捜索にでかけようとするところで、ハンが倒れているトーントーンをちらっと見るカットも本編に残っています。
 カットされたシーンで、トーン・トーンの犠牲は出したものの、反乱軍はワンパを生け捕りすることに成功します。そして、基地内の一室にワンパを閉じ込めておくことにします。そして、その部屋の扉を間違って開けないように、扉に危険を意味する黄色地に赤いマークを貼り付けておきました。その後、帝国軍の強襲にあい、反乱軍は壊滅的な打撃を受けます。エコー基地から撤退する反乱軍。ハンとレーア、そしてC3POも、脱出しようミレニアム・ファルコンへと向かいますが、その途中3POは危険を意味するマークを剥がしてしまいます。エコー基地を制圧した帝国軍。ワンパが閉じ込められていることを知らないストーム・トルーパーは、その扉をあけてしまい、ワンパを放してしまい大変なめにあいます。いかにも3POらしいウィットの効いた行動です。

 時間的な都合でカットされたと考えられますが、非常におもしろいシーンなだけに残念です。しかし、重傷を負ったトーントーンという、ワンパが襲撃したという証拠が、映画内に残っている以上、スター・ウォーズの世界の中で実際に起こった事件と考えていいでしょう。
 このエコー基地内に捕獲されていたワンパは、うれしいことにセガ・エンタープライゼスのアーケードゲーム「スター・ウォーズ・トリロジー・アーケード」で再現されています。

 

宇宙空間 その他の場所

 

ダイアノーガ
[Dianoga]


生息地:デス・スター

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ダイアノーガの
潜望鏡のような眼

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突然触手に襲われるルーク

[解説] デス・スターのゴミ処理区画に棲む生物。潜望鏡のような大きな眼とタコのような吸盤のついた7本の触手を持つ。
 
[ストーリー]
 
 『新しき希望』 デス・スター内で、ストームトルーパーの追撃を受けたルークとレーアたちは、ゴミ処理区画に逃げ込みます。そこで、ルークは突然、巨大なタコの触手のようなものに巻きつかれ、汚水の中に引き込まれそうになります。その触手の持ち主が、ダイアノーガです。しかし、ダイアノーガは突然退散してしまいます。その理由は・・・・。

[コラム]
 
ダイアノーガの顔(といっても目だけですが)は、一瞬しか登場しません。あとは、触手だけです。では、ダイアノーガはどんな全体像なのでしょうか。昔、リトル・ファルコン内で、ダイアノーガはどんな姿をしているのかということが、議論になったことがあります。現在では、ダイアノーガのフィギュアが発売されて、巨大なイカの頭に一つ目の顔がついてような全体像が提示されていますが、これが正しいのか分かりません。観客にイメージ(想像)させる余地を残しているというのは、スター・ウォーズの魅力の一つでしょう。
 

 

スペース・スラッグ
[Sapce slug]
通称 宇宙なめくじ)

生息地 アステロイド(小惑星)
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[解説]
 体長は最大900メートルまで成長する長虫様生物。惑星ホス周辺の巨大なアステロイドの深い洞窟内に棲息する。ある宇宙海賊は、これらの巨大なスラッグを、自分たちの基地や隠した宝を守らせるために増殖させていると、長い間噂になっている。
 スラッグは硬く、実際大気のない状態で生存することができる。シリコン生命体であるスラッグは、岩を砕き、鉱物成分を摂取することで、長期間生存できる。
 スペース・スラッグはマイノックとして知られる寄生虫に寄生されているが、時にはマイノックを捕食することもある。スペーススラッグの身体は、商用に取引きされる場合がある。スラッグは身体を二つに分け、分裂によって増殖する。

[ストーリー] 
『帝国の逆襲』 ミレニアム・ファルコン号に乗ったハン・ソロとレイアの一行は、帝国軍の追撃を振り切るために、アステロイド(小惑星)・ベルトに突入する。そこで巨大なアステロイドにあった洞窟の中に、ミレニアム・ファルコンを留める。
 発射したブラスターが壁に当たった瞬間に振動が起きたのを見て、ハン・ソロはピンときた。そこは洞窟ではなく、スペース・スラッグの体内であった。あわてて、ミレニアム・ファルコンを発進させるハン・ソロ。スペース・スラッグの口が閉まる、間一髪のところで、彼らは脱出に成功する。

[コラム]
マイノック

生息地 スペース・スラッグの体内
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[解説]
 
黒い皮状の飛行生物。宇宙空間にただようシリコン質のプラスチックを捕食してエネルギーとしている。群れで移動する場合の典型的な方法は、吸盤を用いて通過する宇宙船にはりつく。その場合すみやかにマイノックを排除しなくては、宇宙船に大きなダメージを与える。マイノックは星間放射線によって栄養を得て、シリコンと他の鉱物を小惑星やその他の宇宙空間の岩石の破片から吸収する。マイノックが十分に吸収した時、二つに分裂する。マイノックは全宇宙に広がっており、宇宙船パイロットから疎まれている。

[ストーリー] 
『帝国の逆襲』 ミレニアム・ファルコン号に乗ったハン・ソロとレイアの一行は、帝国軍の追撃を振り切るために、アステロイド(小惑星)・ベルトに突入する。そこで巨大なアステロイドにあった洞窟の中に、ミレニアム・ファルコンを留める。
 発射したブラスターが壁に当たった瞬間に振動が起きたのを見て、ハン・ソロはピンときた。そこは洞窟ではなく、スペース・スラッグの体内であった。あわてて、ミレニアム・ファルコンを発進させるハン・ソロ。スペース・スラッグの口が閉まる、間一髪のところで、彼らは脱出に成功する。

[コラム] 
アグノート
[Ugnaught]

生息地 ベスピン、クラウド・シティ
[解説]
 働き者で主人に忠実な、ブタに似た外見の小型ヒューマノイド。ティバナ・ガス精製プラントなどの過酷な環境にもよく順応している。。惑星ベスピンのクラウド・シティーで、雑役に従事している。クラウド・シティの滅多に見ることができない工業区画には、いくつかのアグノート居住区画がある。疲れきった年老いたアグノートたちは、人生の大部分を奴隷として過ごした。クラウドシティでの比較的自由な生活を勝ち取るまでは、人間たちにこき使われていた。

[ストーリー] 
『帝国の逆襲』 クラウド・シティー内のいたるところで見かけることができます。
 ゴミ処理区画で、バラバラになったC-3POの頭を、チューバッカに渡さないで、お互いに投げあい、チューバッカをからかいます。
 また、ハン・ソロがカーボン・フリージングされるシーンでは、フリーズする機械の操作をしていたのは、アグノートのリーダーであるアグロスト(Ugloste)です。

[コラム]
 アグノートとは、「ugly(醜い)」と「naught」を合体させた言葉です。「cosmonaut(宇宙飛行士)」などで使われる「naut」は、人という意味である。「naught」と「naut」は、同じく「ノート」と発音します。「ugnaut」では、見たまんまの「醜い人」の意味です。しかし、「naught」は「ゼロ、無し」という意味ですから、「ug
naught」と綴ることで「醜さ無し」という意味になります。これだけ醜いのに何という皮肉でしょう。
 おまけに、アグノートのリーダーは、アグロスト(ugloste)は、「ug」「lost」ですから、「醜さを失う」という意味になります。
 スター・ウォーズでは、このように英語の綴りを数文字変えることにより、微妙なニュアンスを演出することがしばしばあります。

[裏話]
 アグロステを演じている、ジャック・パービスは『新しき希望』ではジャワのチーフを、『ジェダイの復讐』ではイウォークの一人ティーボを演じていました。