放送を語る会

43回放送フォーラム

番組制作者と語る 放射能汚染の向こうの未来 

~チェルノブイリから福島へ~

 ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」のディレクター・七沢潔氏を迎えて917日に開かれた放送フォーラムの参加者からのアンケートをまとめました。
参加者は、これまでの定例の放送フォーラムでは最も多い103名で広い会場も補助いすが必要でした。
 原発事故の放射能汚染に対する人々の関心の高さがうかがえました。
アンケートの回答も22通で、ゲストのお話も好評だったことが判ります。

          
                              七沢潔氏                

● この集会をどこでお知りになりましたか?

1.放送を語る会・協賛団体からの連絡  8
2.友人・知人からの紹介  7
3.インターネット・各種メーリングリストなどの情報  5
4.新聞・雑誌からの情報  1
5.その他(七沢さんから 1)

● 本日の集会の内容についてのご感想、ご意見

・ インターネットでこの集会のことを知り、大阪から来ました。貴重なお話をありがとうございました。大阪に帰って、今日聞かせていただいたお話を周りの人たちに伝えようと思います。

・ 兵庫県伊丹市と神戸市から聞きに来ました。来た甲斐がありました。兵庫県にもお話を聞かせに来てください。

・ 本当のことは簡単で判りやすく美しい―――を、お話を聞いて実感しました。励まされました。

・ とてもいい話だった。8月のJCJ賞授賞式で七沢氏のスピーチを聞いていましたが、今日も期待して来ましたが期待どおりでした。

・ 実際に現場に入り取材してらした方の迫力を感じました。何が問題の本質かを、いつも見ようとする姿勢を持ちたいと常に考えています。

・ 講演者(七沢潔氏)のお話の中に、「放送終了後多くの人から『ありがとう』という声があった」ということがありましたが、私も今、改めてありがとうを申し上げたいと思います。今後もお元気でご活躍ください。

・ 今日は大事なお話をありがとうございました。自分自身の責任であることを自覚したいと思います。私自身は飲食店で働く小さな存在ですが、これ以上大切なつながりを断ち切らぬよう丁寧に生活、仕事をしようと思います。

・ これまでいろいろの報道や情報に触れているにもかかわらず、自分が全く事実を掴みきれていない無知であることに改めて気づき恥ずかしく感じました。講演の中でおっしゃっていましたが、自分の責任を自覚すること、現実を正しく直視することを日々の生活の中で意識し行動していきたいと思いました。

・ 番組を見て制作者のお話を直に聞けるのは、とても素晴らしい集会だと思います。七沢さんの粘り強い取材と表現力には勇気付けられました。福島原発事故の問題にどうかかわっていくのか、自分としてもよく考えていきたいと思いました。有難うございます。

   感動したところ。①「どうして土地を捨てていかねばならぬのか。それを誰か教えて欲しい」――その、身に迫る言葉を引き出したこと ②NHK幹部とのあつれきの中、若手が取材志願してきたということ――光を感じる ③「国内の原発問題を取材・番組制作すると転勤になる」という事実の報告 ④事故以降に生まれるエネルギーを結集していこうという呼びかけ

・ 番組の込められた思いをうかがえただけでなく、番組を通じて未来への視点に踏み込んだ発言がうかがえて今後のヒントを得ることもできました。とくにエネルギーをよいものにしていく必要についてのお話が興味深かったです。こうしたエネルギーを伝わるように引き続き、広く力を合わせられますように。そして安心して暮らせる日本に。

・ 大変貴重な報告をありがとうございました。七沢さん、シリーズ頑張ってください!独の取材報道、早期に実現させていただきたいです。

・ 七沢潔氏の決死的取材報告に感動ひとしおです。NHK内部の批判勢力に堂々と立ち向かって、原発事故の真相と問題点を提起して下さり、実に勉強になりました。今後も、このような「ETV特集」制作を推進していただくようお願いします。(毎日新聞OB)

・ 「フクシマ」後の七沢さんの問題提起が至極もっともで良い方向だと思います。できればそのことをメディアが伝えてくれればと思います。七沢さん、あるいはNHKには今後、1年後、3年後、10年後などの節目に「その後のフクシマ」を記録し報道してほしいです。

・ 番組は見ていたが、バックグラウンドのエピソードなど興味深かった。あの番組による原発の真の恐ろしさがより実感できた。今後は、原発をつくったこと、事故の『責任論』を焦点にした番組を見たい。

・ 大変よかったです。有難うございました。市民の自覚が結局は自分を守ることになりますね。行政をチェックすることも学ばなければと思いました。原発事故については、裁判の責任も追求したのですが(最高裁へ要請文提出)、2011917毎日新聞朝刊では、裁判官が「つらい」と吐露しています。司法をチェックすることも重要ですね。七沢さまの健康をお祈りしています。

・ 大変興味深く聞いた。再処理施設を動かしたり、プルトニウム・・など経済的にも原発の方が高くつくことを追求してほしい気もするが、むしろ代替エネルギーの希望性ある話題の方が番組として潰されないでしょう。したたかに番組を作ってください。

・ ①「除染」ということが言われますが、この言葉には誤解を生む要素があるようです。放射性物質は今日の科学技術ではこれをなくすことはできない。唯一被害を少なくするには、できるだけ拡散を防ぎ、時間を待つしか方法はありません。これを通常の化学物質のように放射性自体がなくなると思っている人がかなりいるようです。②最も大きな責任があるのは東電、自民党、それに官僚、一部の学者にあると思うが、このような政府を選んだ国民自体にも責任があると考えます。この事故が起こった後の選挙結果をみると何も変わらないように思えます。これに対してジャーナリズムの責任は極めて大きいと思います。

・ この報道にどれだけのご苦労があったかと思い、NHKで放送するのは大変だったと思いますが、やはり真実を報道してほしいと思います。この間、震災・原発報道でウソとごまかしが多いと不信を持ってテレビを見ていました。今、メディアの力は影響力がとても大きい、その中で信用できない状況、危ない政府、住民のために政治は動いていないということで、一人ひとりの考えと行動が必要と考えます。今一番心配なのは口にする食品、野菜。子どもに食べさせるのでとても心配です。はっきりした事実と、それへの対策方針を信用できる人に教えて欲しいと思います。若い夫婦はペットボトルの水で麦茶を作っている。

・ 私はたまたまアカハタを20年ほど前より読んでいますが、アカハタでは他の商業新聞より情報を知ることができますが、NHKの映像で知ることは本当に貴重です。有難うございます。私は、土地・住宅・都市関係からエネルギー問題を考えています。ドイツと違い、(日本は)田中角栄氏の持ち家政策に乗り現在に至っております。世界中の森林資源、貴重な石油資源を使って景気対策等として(公共事業も同様)実行されるわけですが、中曽根の国有地払下げ以降、特に実態のない経済の数字が高くなりスクラップアンドビルドが相変わらず続いていますが、この日本の都市計画住宅政策がエネルギーを使い、環境を破壊しているということを確認したような番組を、NHKBSで「アインシュタインの眼」で熱帯夜が人為的に作られているというような都市計画です。(番組では強くは言っていませんが)品川・汐留・お台場の都市計画も専門家の方たちは開発前の当時から指摘していたのですが。風が入り、太陽が入り、良質の住宅政策や都市計画は次世代に残せます。ドイツでは百年前の建物に安価で入居できます。この税の主体になる『土地』問題を生存権、居住権に戻すことこそエネルギーの根本になると思うのですが。また車社会から地域の足になる鉄道に移行するのも重要と思います。何れも中曽根・田中が深くかかわっているのも重大です。(原文のまま)

● 今後の「放送を語る会」の企画や運営についてのご要望・ご提案

・ メディアリテラシーの強化

・ 番組制作の実情を知りたいし、どこかで支えたい。今後も続けてほしい。

・ お久しぶりです。有意義な活動を持続されていることに敬意を表しております。放送を語る会の活躍、ご発展を祈ります。またよろしくお願いします。

・ NHKは集会(原発、農業等の問題)を報道しないので、公平に報道できるよう頑張ってほしい。簡易測定器どこにでも置いてほしい。特にお店、公共施設、震災が教えるもの(過去から学ぶ、地震、津波)

・ 授賞番組は再放送で見ました。最初の放送は見逃しました。非常に多くの番組がある中でよい番組を見落とさぬよう選び出すのは難しい。番組選択のガイドがどうしても必要になると思います。そのために放送を語る会の立場から何かできないだろうか。

・ 講師の話は大変興味深くユーモアを交えた満足できるものであった。問題は質疑応答の二人の女性。(一番目と三番目)一人は自分の考えをしっかりまとめておらず漠然とした質問ともいえない質問。3番目の女性は、全く質問ではなく自分の意見発表。ダラダラと貴重な時間が無駄にされた思いがする。質問者には厳しく質問時間を制限して(せいぜい20秒程度)意見発表は厳禁。質問はまとめるように徹底してほしい