第17回 法匠セミナー

法政大学建築同窓会が教室と共催で毎年行うセミナーです。
日時:2004年10月30日(土)

13:00 開場
13:30 開演

        講師1 高村雅彦(法政大学助教授)
        題目:現代中国建築事情―伝統空間の再生へ

内容:近年の中国の急激な都市開発については新聞や雑誌でよく取り上げられ、実際にそのプロジェクトに関わっている日本の建築関係者も多い。
  一方で、現地を訪れた人からは、古い住宅街がいとも簡単に壊されて、伝統的な街が見られなくなってしまったと嘆く声も少なくない。 アジア、とりわけ中国の歴史都市を研究している私にとって、本当ならば、そうした彼らと一緒に嘆かなければならないのかもしれない。
  でも、いまアジアが面白くてたまらない。上海やクアラルンプール、シンガポールでは、近未来的な超高層ビル群と、その足元に広がる伝統的な建築群との間を、人々が時間の感覚を麻痺させながら自由に往来している。いずれの都市でも人と物がまちにあふれ熱気に包まれている。過去のイメージとはかけ離れた最新のアジアを満喫しながら、同時に懐古的な安堵感を求めて古き良きアジアに触れて回る。
  西欧近代にどっぷり漬かってしまった日本は、その近代化の過程で、生活の匂いを感じさせてしまう場所をことごとく排除してきた。汚くて臭いものこそ、近代にはそぐわない悪の温床と考えられた。いま、その匂いを求めてアジアに熱いまなざしが向けられているのである。
今回は、中国の天津、大連、北京、蘇州、上海などを取り上げながら、きわめて表層的と捉えられがちなその近未来的なデザインの現代建築や広場に、実は「清朝」と「1930年代モダン」が育んだ伝統的な空間づくり、つまり「中国の匂い」がしっかりと組み込まれていることを読み解いていきたい。

特別講演が決定!! 川口衞(法政大学名誉教授)「中国での仕事」。先生は中国に事務所を開設して精力的に仕事を進めておられます。ご自分の中国における体験に基づいてお話を聞かせていただくことになりました。

   15:15 講師2 佐々木睦朗(法政大学教授)
        題目:形態デザインによる建築と工学の融合
内容:理論と実践の境界上で、私がいま関心をもっている研究テーマのひとつに、普遍的な工学を背景にした安全性や経済性に関わる「構造合理」と、これからの環境創成に不可欠な快適性や造形性に関わる「建築美」との融合をめざした、現代的な新しい構造デザイン手法を構築するというテーマがある。
  そして、その手法を通してデザインと工学の融合する次世代の構造作品を創造することを、目下のところ実務における最大のテーマとしている。 勿論、これまでにも実務において豊富な経験と知識をもつ才能ある構造家たちは、自らの構造デザイン手法を駆使して理性と感性の融合した優れた構造作品を創造してきた。しかし、それはあくまでも経験主義的なデザイン手法によるものであった。
  一方、先端的な研究分野でも様々な理論的デザイン手法が提案されているが、理論の厳密性を重視するあまり実用的手法と呼べるような段階には至っていない。ここでは、実用的な理論的デザイン手法として私がいま取り組んでいる形態デザインを取り上げ、構造エンジニアの立場から建築デザインと工学の融合の可能性について論じてみたい。

左(形態デザインの応用例)
アイランドシティ中央公園中核施設(建築:伊東豊雄)

 

  
   

17:00 懇親会

場所:法政大学小金井校舎マルチメディアホール
   東京都小金井市梶野町3-7-2
   JR中央線 東小金井下車 徒歩10分

参加費:講演会:1,000円(学生は無料)
    懇親会:3,000円

実行委員長:永田八朗(68卒 岩下ゼミ)

 

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