誰しもいつまでも白く美しい歯でいたいものですが、私たちも生き物である以上、なかなかそうもいきません。
そこでまず、変色歯をその原因によって分類してみましょう。

@

乳幼児期のある種の投薬(抗生物質)による変色

A

歯の神経が知らぬうちに死んでしまったことによる変色

B

加齢的変色

C

歯の表面の付着物(タバコのヤニや茶渋のようなもの)による変色

D

その他

 これらの内、@ABは歯の色そのものが変わってしまっている(色素沈着)もので、Cは歯の表面に付着した汚れがその原因です。Cの場合は、歯面清掃(PMTC:Professional Mechanical Tooth Cleaning)により簡単に元通りの歯の色を取り戻すことができ、これにはジェット・スプレーや超音波を使う方法、その他のいろいろな器具を使った清掃法などがありますが、どれも歯をいためることはありません。

 そして、残念ながら@〜Bは表面をいくら清掃しても、その色は落ちません。そこでホワイトニングということになるのですが、これは付着ではなく歯自体が変色(沈着した色)したものを白い歯に戻すことをいいます。これは、以前ブリーチング(脱色)と呼ばれた(そのために歯の神経を抜いて、きつい薬品を使い脱色をしてきた)ものとは異なり、歯を傷めることなく歯の色を白くすることができるものです。

 このホワイトニングには、二つの方法があり、ひとつは診療室内にてレーザーを用いて行う方法でオフィス・ホワイトニング呼ばれます。そして、もうひとつは「ホワイトニング・キット」というものをご購入いただき、ご自宅で手軽にしていただくホーム・ホワイトニングと呼ばれる方法です。

 また、これらは状況に応じて選択していただけますが、併用する必要のある場合もありますので、このあたりのことに関しましては医師にご相談ください。そしてホワイトニングは、その状態によって白さを回復できる度合いに多少の差がありますし、また「後戻り」の可能性もありますので、この点も医師からの十分な説明をお受けください。