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入れ歯は、常にご自身の身体の一部として安定した状態で使い続けていただけていなければなりません。

 ちなみに、人間の身体は経年変化をしますが、入れ歯はそれに合わせてうまい具合に変化をしていってくれたりはしません。 したがって、たとえ総入れ歯の方であっても定期検診が必要であり、状況に応じた適切な調整 (入れ歯に身体の変化を追いかけさせてやる事) が不可欠なのです。

 また、入れ歯のほうでも噛むことによる磨耗などの変化によって、噛み合わせがくるってきたりします。 これも、やはり早めに修正をしてやらなければなりません。

 言いかえれば、定期検診にて適切な処置さえさせていただけていれば、材質的な寿命がこない限り、入れ歯というのはしょっちゅう作りかえるものでは決してないということです。

 また、その材質的寿命がきたときも、定期的に管理されていることで正しい形態と機能が備わっている入れ歯であれば、それを新しい入れ歯に移行させてやればいいだけですので、お使いの入れ歯がガタガタになってしまってから新調するような場合に比べると処置がはるかにスムーズに行え、そのぶん患者さんご自身にとってもご負担が少なくてすむのです。

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 就寝時には、入れ歯は必ずはずしてお休み下さい。

 入れ歯を入れたまま寝ると・・・部分入れ歯の場合、バネのかかっている歯に負担をかけっぱなしになると共に、入れ歯の乗っかっている粘膜にも負担をかけっぱなしになり、粘膜の持つ弾力を失わせてゆくことになります。

 また、お口の中に不潔な状態をつくることから残存歯が虫歯になる可能性も高くなります。

 そして、はずした入れ歯はきれいに清掃していただき、必ず水 (義歯洗浄剤も有効です) に翌朝まで浸けておいてください。

 お口の中では唾液で、お口の外では水にぬれているという具合に、基本的に入れ歯は乾燥させないよう心がけていてください。