一般に 「入れ歯」 と呼ばれているもののことで、これは取り外しが可能 (取り外して清掃を行うことが前提) です。

 この有床義歯には、大別して2種類あります。

 総義歯

    (総入れ歯)

1本も歯のない方のための入れ歯です。

もちろん症例によりますが、上あごは意外と安定させやすいのですが、一般的に下あごは上あごに比べて安定させるのが難しとされています。

 局部床義歯

    (部分入れ歯)

1本分だけの入れ歯から13本分 (1本だけ自分の歯が残っている状態)までの入れ歯のことです。

言い換えれば、総義歯以外の入れ歯はすべてこれに属します。総義歯と違い、局部床義歯の場合は何らかの維持装置、例えば残存歯(残っている自分の歯)にかけるバネのような装置がついているのが特徴です。

また、局部床義歯の場合はひとつの症例にいくつかの設計が成り立つというのが、総義歯と大きく違うところです。

保険適用外診療(自由診療・自費診療)で製作するのであれば・・・

 まず、保険のものと比べて適合性(いかにぴったりとしたものができ上がるか)にかなりの差があるでしょう。そして、保険診療ではプラスティックで作ることしか許されていない部分を、自費診療なら金属にする事ができ、そのことによってその部分を非常に薄くする事ができますので、かなり違和感を取り除けるとか、温度感覚や味覚を取り戻しやすいというような利点があります。

 また、特殊な維持装置(入れ歯を安定させるための装置)を使う事により、装置が外から見えないようにできたり、より安定度を増したり・・・と、いろいろな事が可能です。不安定な総義歯を、インプラントを使ってやることで安定させるようなことも可能なのです。もちろん、耐久性にも差がありますし、口元に、より自然観をもたせてやることも、いろいろな技術を投入することで、可能になってきます。

※総義歯に限り、費用の一部に対して健康保険の補助を受けることができます。