虫歯が深かったときなど、歯そのものの削除量が多かったような場合に起こります。
歯の神経はかなりデリケートで、ストレスをためこむという性質を持っています。
その神経の状態には、いくつかの分類の仕方がありますが、ここでは最も皆さんにわかりやすい分類の仕方を書いておきます。
@Healthy
Pulp
(健康な歯髄)
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パルプとは歯の神経のことで、ヘルシーとは、健康な状態のことです。
つまり、健康な状態にある歯の神経のことです。
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AStressed
Pulp
(ダメージを受けた歯髄)
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ストレスを受けた状態の神経です。この状態は健康な状態に戻ってくれる場合も多いのですが、時間の経過と共にBに移行するケースもあります。
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BDeseased
Pulp
(病気になった歯髄)
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生きてはいますが病的な状態で、元に戻る可能性はなく、自然にCに移行してゆくか激しい痛みを出します。
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CNecrotic
Pulp
(死んでしまった歯髄)
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死んでしまった状態です。放置していると、根っこの先に病気をつくってゆきます。
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さて、虫歯になるとその神経はまず虫歯の原因となる細菌が出す酸によって化学的刺激を受け、次にその歯は、我々歯医者の手により削られます。削っている時に痛みを感じなかったとしても、それは麻酔がかかっているせいであり、実際には歯の神経に「削られる」という物理的刺激は伝わっているのです。
余談ですが、私たちが歯を削っているときには、必ず注水をしていますね。あれには、確かに削りカスを洗い流すというような目的もあるのですが、第一の目的は削るときに出る摩擦熱を冷やすということ・・・あれは冷却水なのです。
そして、使用する薬剤などによる化学的刺激・・・など、歯の神経は多くの刺激を、虫歯になり、そしてその治療を受ける段階で受けます。その上、金属をつめたりかぶせたりした場合、それは天然歯質よりもはるかに熱の伝導率(熱の伝え方)が高いため、急激に温度刺激を伝えます。以上のような理由が絡み合って、虫食いの深かった場合に治療後「しみる」という症状が出ることがあるのですが、そのような症状は、症例に応じて数日から3ヶ月未満で元にもどりますので、基本的に心配はいりません。Aの状態から@にもどるということです。
しかし、まれにAからB、Cへと移行していく場合もあります。この場合にはたいてい自発痛 (何もしていないのにでる痛み) がでてきますし、このような可能性のある歯の場合には、私は必ず患者さんにそのことをあらかじめお話しした上で、一定の経過観察期間を設けるようにしています。
できる限りの処置を施した後の神経の状態の経過は、その神経のバイタリティーの問題だということも言えるのです。
この点、まさに「人事を尽くして、天命を待つ」・・・なのです。
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