歯の中の神経に対する処置や根の先に出来た病巣に対して行う治療を、「歯内療法」 と呼び、これにはレーザーや超音波など、いろいろな器材器具を用いますが、最も一般的に使われるのは下図のような針状の 「ファイル」 とか 「リーマー」 と呼ばれる器具です。

根管内にファイルを挿入したところ

 ところで、麻酔下における生活歯(生きている歯)の神経を抜く処置(抜髄)の場合はもちろん、失活歯(死んでいる歯)に対する治療(感染根管治療)の場合であっても、歯内療法に要する期間は基本的にそれほど長くはかかりません。

 もちろん、例外はありますが・・・通常、1回/週くらいのペースで、

抜髄ケースであれば ・・・ 1〜2回
感染根管治療でも ・・・ 4〜5回長くかかったとしても、10回以内)

程度だと思っていて頂いていいと、私は思います。

 歯内療法が必要なケ−スは、痛みや腫れといった急性症状を伴っているケースから自覚症状のまったくないケースまでいろいろですが、急性症状を伴っている場合であっても、1〜2回のうちに急性症状(自覚症状)が消退するのが通常であり、「何回も歯医者に通っているのに、なかなか痛みが退かない。」 というのは、よほどの特殊な場合を除けば考えづらく・・・また、歯内療法だけに4ヶ月も5ヶ月もかかるというのも、非常に稀なケースだといっていいと思います。

 ちなみに、根管処置がきちんとなされていない歯に 補綴処置 をした場合の結果は歴然としており、悲惨な結果が待ち受けていることを、わざわざここでご説明するまでもないでしょう。

 また、通常の歯内療法では対処しきれない場合のために、いくつかの外科的手段も残されています。

 名称だけではありますが、主な外科処置を以下に列挙しておきますので、最後の手段として参考にしていただければと思います。

1)

歯根端切除術

2)

歯牙再植術

3)

ヘミセクション

4)

etc