皆さんのお口は、単なる「食べ物の入り口」ではなく、とても大切な役割をもっているのです。そして、その口の主な役割は以下の3点だと言えるでしょう。

注 : 通常の場合、呼吸はあくまでも鼻の役割であり、口呼吸はよくありません。

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食べ物を小さく細かくし、唾液(だえき)とよく混ぜる

(口は、人体における第一番目の消化器官なのです)

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発 音 (言葉を話す)  

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姿勢やその他、身体の平衡性を保つ

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に関しては、歯がなければ十分に食べ物を噛んで細かくし胃以降での消化を助けることができないばかりか、これはとても大事なことなのですが、細かくすることで表面積を増した食べ物に唾液を十分に混ぜるという作業ができません。そう・・・牛乳でも「噛んで飲みなさい」というのは、唾液と混ぜて胃に送れという意味なのです。そして唾液に含まれている消化酵素は、ゴックンと飲み込んだその瞬間から、もうそこにはないのです。

ちなみに、噛むという運動が脳に与える刺激はとても重要だと言われています。

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に関しては、歯と関係ないように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、歯がないと、特に前歯がないと正しい発音ができません。歯は、発音とも密接に関係しているのです。それに、前歯が無いとどんなに賢い人でも少々間抜けな顔になってしまいますね。この事も関係して、欧米先進諸国では「口の状態は、その人の知的水準を推し測るバロメーター」にもなっているほどです。

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は、噛み合わせの問題です。
噛み合わせがくるっていると、姿勢までもがくるってきます。噛み合わせは、顎の関節や首と顎を取り巻く多くの筋肉、そして、頚椎から脊椎へと多大な影響力をもっています。また、成長発育期の子供においては、その脳の発育にすら影響を及ぼすといわれます。このように、不正な噛み合せは口の中だけにとどまらず、いろいろな全身的トラブルをも引き起こす原因になります。
このこともまた先進諸国では常識であり、そのために矯正治療に対する人々の関心度も高いのです。

- 参 照 -

乳歯、乳歯から永久歯への交換、不正咬合、矯正治療」

「わが子の口を、虫歯のないきれいな噛み合わせにするために」