The Hook says..


【2003/10/2】 テレパシー

夕方、修理に出しているバイクを取りにいくことにした。
玄関を出た瞬間、何かが猛スピードで目の前を通りすぎた。
小学生くらいの女の子が泣きそうな顔で、それを追いかけようとしている。
ハハン。散歩中に犬が逃げたか。
そこは、小学生のころリレーのアンカーを務めたことがある俺だ。(町内運動会)

俊足「おにいちゃんに任せな。」
少女「あ、いや、でも・・」

心配するな。礼はいらないよ。ニッコリ笑ってくれればいいさ。

俺は走り出した。しかし、なかなか追いつけない。さすが犬。
じゃあ、そろそろ俺も本気だすか。
・・と加速しかけた瞬間、足下にファミマの袋が!!

掌とヒザを擦りいて血がにじんでる。
ああ、あの少女の笑顔を取り戻すことはできないのか。
でも俺は最後の力を振り絞って心に念じた。
「そこの犬、戻ってこい!俺を男にしてくれ!」
すると、どうしたことか。犬がトボトボと戻ってくるじゃないか。
犬は少女の元に戻り、少女の笑顔も戻った。

いわゆる超能力を信じたことはないが、今回ばかりはその存在を認めざるを得ない。

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3秒後、その道が行き止まりであることに気づく。


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