半分だけ読むなぞの本とは?
小学校で2年生くらいに読み聞かせをする時に、わざと全部読まずに「図書室にあるから
良かったら読んでね」という使い方をする本があります。それがこれです。
「なぞなぞのすきな女の子」 松岡享子 作 学研
この本の良いところは、半分でいったんめでたしめでたしになる点です。
ですから、もし自分で読む気にならない子がいても、話が中途半端に終わって居心地が悪いという
事態に陥らせないですみます。
また、大社玲子さんの挿絵も子どもの心を捉えます。
なぞなぞの大好きな女の子が森でオオカミに出会い、なぞなぞ遊びをするのですが、オオカミは
ちっとも答えられません。オオカミは本当は女の子をお昼のご馳走にするつもりだったのですが、
考え込むオオカミを置いて、女の子はそっと帰ってきてしまいます。
オオカミの繰り出すとんちんかんな答えが面白く、また帰ってきてからのお母さんとのやり取りも
なぞなぞが上手く織り込ませてあって楽しめます。そして30、31ページの見開きに描かれている
美味しそうなお昼ごはんの風景に、読んでもらった子ども達はほっとするのです。
本を閉じてから、「実はこのお話には続きがあってね、オオカミは後で仕返しに来るんです。図書室に
ある本だから良かったら読んでみてね」と言い添えます。そうすると、何人かはすぐ読みたがりますし、
ずいぶんたって読み聞かせた本人も忘れた頃に、「あのなぞなぞの本ってどこにあるの」と聞きに来
る子もいます。お話の続きは読まないで、見返しに書いてある簡単ななぞなぞだけ楽しんで終わりに
する子もいます。
もちろん、初めから全部読んでやってもいいし、なぞなぞに凝っている子には、こんな本があるよと
さりげなく手渡してあげるのもいいかと思います。
以上、半分だけ読むなぞの本、ではなくて、半分だけ読むなぞなぞの本でした。