ぶらり日記 〜東京南国旅情編〜 その6

 

山攻め

新しい宿での初めての目覚め。

そういえば、この部屋には梯子が付いていて、その先には屋根裏部屋がある。関係ないけど。ちょっとオシャレだ。

今日は、昨日借りた電動自転車を使って山道を登ってみようと思う。

行き先に売店などはないため、まずは昼食用にパンとしうまいを買う。

島内で一番高い場所でも標高326メートルなので、それほど大変ではないと思われるかもしれないが、これが結構大変。

普通は車で行くような道を自転車で、しかも日差しの厳しい南国小笠原(東京都)。

休み休み、へろへろになりながらもなんとか登ること約2時間、島の東側にある初寝浦海岸の入り口に到着した。

海岸の入り口といってもここは標高300メートルに近い場所。

海岸に行くためには、ここから遊歩道を歩いていくしかない。

案内によると、距離は1キロ以上でかなり急な下りになっているということだったが、せっかくなので行ってみることにした。

案内通りの厳しい道を辿ってゆくこと約40分。ようやく初寝浦海岸へ到着した。

しばらく海岸を散策したあと、木陰で昼食をとることにした。

しかし、ここで事件が起こった。

 

奴らは、群れでやってくる

ここ初寝浦海岸では、天然記念物のオカヤドカリを見ることができる。

途中の遊歩道でも、何匹か見ることができた。普段海辺で見るヤドカリより、二回りも三回りも大きい。

その天然記念物が、大挙してやってきたのだ!

大きいものだと鶏の卵よりも大きい、その奴らが、森の中から続々と集まってくる。

最終的には20〜30匹ぐらい集まっていただろうか。一箇所に集まって、互いに小競り合いを繰り返している。

奴らの目的は何なのだ?

はじめは交尾かと思っていたが、目的は別のところにあるらしい。

奴らが集まってくる少し前、しうまいに付いている醤油を少しこぼしていたのだが、

どうやらこれを目当てに集まってきているようなのだ。

風が強かったため、余った醤油などのゴミを入れておいた袋が地面に落ちてしまったのだが、

なんとその直後、戻りかけていた連中までが、一斉にその袋に向かって突撃してきたのだ。

何とか袋は取り戻したが、連中はなかなかその場を去ろうとはしない。

そこで試しに、残った醤油を葉っぱの上などに垂らしてみると、やはり連中はそこに集まってきた。

塩分不足か?

塩が無いなら海に行けばいいのに。溺れちゃうのか。

 

隠れ日の入り

行きはきつい下りも、帰りはきつい上り。泣きそうになりながら、遊歩道を戻ってゆく。

元の道に戻り、さらにその先へ行こうとしたが、体力も気力も水も尽きたため宿へ戻ることにした。

帰りは下りが多いため、だいぶ楽に戻ることができた。宿についた時間は午後2時半。まだまだ日は高い。

とりあえず部屋に戻り、休息。

しばらく休み、体も回復したため、もう一度出かけることにした。

行き先だが、電動自転車もあることだし、今度は日の入りを見ようと、この前行った三日月山展望台へ向かうことにした。

昼間行った店で幕の内弁当を購入し、そのまま三日月山へ。

やはり山道なので楽にはいかなかったが、前回よりはだいぶ早く展望台に到着できた。

ちょっと時間が早く、日の入りまではまだ時間がありそうなので、海を眺めながらぼーっとしていた。

当初、人はほとんどいなかったが、時間が経つにつれて続々と集まってきた。

しかし、空を眺めてみると雲が多く、断続的に太陽が隠れてしまっていた。

そして日の入りの時刻になる前に、雲の中へ隠れてしまった。残念。

気合を入れて弁当まで持ってきたのに、ちょっと拍子抜け。

集まっていた人たちも続々と引き上げる中、薄暗い空を眺めながら弁当を食べた。

 

自転車のレンタルも明日の夕方まで。最後はどこに行きましょうか。

 

・・・でわでわ( ̄▽ ̄)ノシ

 

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