ぶらり旅日記2001 その3
真夜中の恐怖
その事件は真夜中に起きた。
前日の疲れもあり、この日はいつになく熟睡していた。
しかし、その眠りはいとも簡単に破られてしまった。
突然、部屋の扉を小刻みに叩く音が、部屋中に鳴り響いた。
そしてその音と同時に、年配の女性の声で
「いとうさーん だいひょうでーす」
との言葉。起きたばかりなのではっきりとは聞き取れなかったが、だいたいこんな感じだったと思う。
当然、身に覚えの無いことだし、時間も時間なので、とても恐ろしかった。
その後しばらくして、音と声は止まった。
これで完全に目が覚めてしまい、しばらく寝付けなかった。
声の主は、単に部屋を間違えただけだったのだろうか。
それとも・・・
流されて 新潟
そんなわけで、寝覚めはあまりよくなかった。眠い・・・
まずは、ホテルのレストランで朝ご飯を食べる。
例によって、行き先をまだ決めていないので、部屋に戻り検討する。
とりあえず、海(日本海)が見たいということなので、新潟へ向かうことにした。
一度郡山まで戻り、そこから会津若松へと向かう。
会津若松に着いた頃には、時間はもう昼過ぎだった。
ここから喜多方に向かい、ラーメンを食べようかと思っていたのだが、電車の乗り継ぎに失敗し、この計画も断念。
仕方なく、ここでお昼を済ませることにした。
さて、いよいよ新潟へ出発。
新潟方面へ向かうということだけは決まっていたが、具体的に降りる駅は決めていない。
近くの駅まで切符を買い、電車の行くに任せて、移動を開始する。
電車に揺られて行くこと約3時間。ここは新潟・・・のちょっと先の関屋という所。
さて、海を見に行くかな。
海、そして・・・
関屋で降り、海岸へ向かって歩き始める。
しばらく歩いているうちに、海風が吹き始める。
そして、ついに海へ。
海。
うーん、広いなぁ。
ここでしばらくのんびりしようとは思ったが、もう日は傾き始めている。泊まる場所も決まっていない。
とういわけで、感動もそこそこに、宿を探して歩き始めた。
海沿いに、しばらく歩いていたが・・・無い。
というか、この辺って住宅地じゃん
日が暮れるまで歩きつづけたが、泊まれるような場所は無かった。
・・・うーむ、野宿かなぁ。
歩いても歩いても、宿らしき建物は見当たらない。
覚悟はしていたが、本当に野宿する羽目になるとは。
近くのコンビニで食料を買い込み、今度は野宿のできそうな場所を探すことにした。
しかし・・・無い。
野宿ができるような場所すらない。
海の方は真っ暗で何も見えない。公園のような場所も無い。
もう完全に日は暮れてしまっている。うーん。
しばらくブラブラと歩きつづけているうちに、内野という駅にとたどり着いた。
このまま歩きつづけてもラチがあかないので、電車に乗って移動することにした。
たどり着いた駅は吉田。そして、また歩きつづける。
眠れるような場所、または一晩過ごせるような店を探して歩くが・・・無い。
あっちへフラフラ。
こっちへフラフラ。
そうしているうちに、空が明るくなってきた。ああ、朝か・・・
し、しんどい。
どこかで休みたい。
うーん、これからどうするかなぁ。
まぁいいか。てきとーで・・・ってわけにもいかないよなぁ。
・・・でわでわ( ̄▽ ̄)ノシ