【山行名】  :笈ヶ岳清水谷日帰りスキー
【日程】   :2008年3月22日 快晴
【山域】   :白山 北方
【メンバー】 :伊能さん、ごましお         
【行程】   :駐車地点 4:30 〜貯水池5:20 〜1000m 6:30 〜 山毛欅尾山 7:40、7:50 〜冬瓜山手前 9:40 〜 冬瓜平東端10:10、10:25 〜 1570m鞍部 11:40 〜 県界尾根直下 12:0、12:20 〜清水谷1226m 12:40、13:0 〜冬瓜平東端14:0,14:10 〜冬瓜山手前 1435、14:50 〜山毛欅尾山 16:45、17:0 〜貯水池 18:0 〜階段下18:20 〜駐車地点 18:55


この週末は、難関で知られる笈ヶ岳にスキーで挑戦してきました。
ルートは、白山一里野を起点に山毛欅山から稜線を辿り山頂を目指すというもの。地図を見れば、距離があり相当時間がかかりそうなのが分かる。
当日は快晴無風、これ以上は望めない天気になり、日帰りする最高の条件が整った。

前夜除雪地点に止め車中泊。今週は暖かい日が続いたが、流石にこちらは寒い。明日は長丁場、登れるところまでと確認し、いつもより軽めに飲んで明日に備えた。

3時45分
起床、へっ電を点け準備をする。3時間弱の睡眠ではやっぱり眠い。必要最低限の装備にして荷物を軽くした。

4時30分
暗闇の中出発。発電所までは軽い下り坂。橋手前でスキーをザックに結んでツボ足開始。月明かりで意外に明るい。

4時50分、階段下
これから登る階段は上を見ると愕然とするので、足下だけにちゅういを払って登っていく。ほぼ雪が溶け階段が現れていたのは幸いだった。

5時20分、貯水池
明るくなってくる。しっかりした踏み跡があり既に何人も登っていることが伺えた。標高640mでスキーに履き替え登高するが、予想以上の濃い藪と急登にもがきペースが上がらない。やむなく再度ツボ足にして標高950mまで登った。


6時40分、スキーに替え、やっと登高できるようになり標高1050mで一休み。一瞬濃い藪で山毛欅尾山で敗退かと思ったがもっと先まで行けそうだ。


7時15分、標高1210m
狭い尾根になったのでツボ足で登ることにした。左に朝日に輝く大笠山の端正な尾根を見ながら登ると気持ち良い。



7時40分、山毛欅尾山
北から眺める白山は初めてだ。真っ白な頂で豊富な雪量を物語っている。朝日に照らされとても美しい。ここまで3時間少々予定通りだ。10分程休み、スキーを履いて鞍部に向かう。
山頂近くの平坦部はテン場に良さそうだ。その奥に目指す笈ヶ岳が聳える。


8時2分、標高1220mの鞍部
ここからツボ足で稜線を歩く。前方には冬瓜山への稜線が長く続き何とも遠い。


9時15分
明瞭な足跡が続くが地図上に無い小さな凹凸が在り藪に板が引っかかり結構体力を消耗する。
一つ大きな尾根と交わる所まで来ると踏み跡が無くなった。きっとここで引き帰ったのだろう。ルートは
大きく左に折れる。
少し進むとテントが在りザックが置いてある。アイゼンの跡が冬瓜山方面に続いている、山頂を目指すのだろう。


9時45分、冬瓜平入り口
ジライ谷からのルートと合流する地点だ。ここまで5時間15分やっと着いた気持ちになる。テントを張れば快適に過ごせそうな場所なのだが、大きな窪みを避けるようにルートを取る。前方には大きくなった冬瓜山が待ちかまえている。
突然伊能さんの携帯が鳴り、仕事のメールが入ったようだ。


10時25分、冬瓜平東端
途中雪崩跡を超した地点を過ぎると、ネットの報告にあった核心部に行き当たる。朝から日が照り表面が柔らかくなって、ツボ足でもトラバース出来そうなのだが、安全のためアイゼン歩行に切り替える。
下り気味に横断して、対岸の尾根に乗り上げスキーに履き替えた。

11時5分 シリタカ山直下
しばらく緩斜面を歩いたが、窪みを避けたりして時間がかかった。漸く鞍部に近づいたと思ったが、前方に大きな尾根が控えていた。


11時43分、1588m鞍部
7時間経過して疲れが出始める。しばらく進むと急斜面が現れた。日が当たり表面が割れてスキーでも進めそうなので、クトーを一番効かせながら足下の氷を一歩ずつ蹴散らして進む、雪庇が張り出しており、越すのに上がったり下りたりしていると時間がかかってしまう。
鞍部に出るまでの最後のトラバースが今回一番の核心だった。
時間は11時半過ぎ、近くなった山頂はまだまだ遠い。

12時5分、20分 県界尾根直下1687m地点
シリタカ山鞍部から稜線を登り、岸稜を前にして右か左が迷うが左に取ってトラバースした斜面が悪い。風を受けて表面が固くクトーも効き難い。途中から引き返せずそのままブッシュに逃げた。
上を見上げると稜線が見えている。しかし、急斜面がテカテカに輝き、緊張して一歩を出すのを躊躇する。アイゼンにするか迷っていると時間切れ。伊能さんの提案を受け、帰りの体力も温存し潔く撤退を決めた。
大きくなった山頂が眩しい。しかし、緊張のあまり撮影するのを忘れた。
引き返すのも怖いし、それより予定してた清水谷を滑って登り返す事にした。




12時40分、13時0分 1230m地点
下に物を落とさないように慎重に滑走準備をして、意を決して清水谷へ滑降する。何とも滑り難い雪で2人とも行きなり転倒したが幸い落ちずに済む。何度かターンを繰り返し、緩斜面に降りてやっと一息付けた。谷から見上げると山頂が聳えている。このアングル、写真を撮り忘れたのが悔やまれる。
谷下部の上に伸びる森林帯を目印に、トラバース気味に下りて大休止した。


14時5分、冬瓜平東端
再びシールを付け、登り返し地点を探しながらトラバースして尾根を一つ越すと、小さな尾根の末端に出た。何だか朝見たことが有りそうな谷だ。右の谷か左の谷か迷うが、GPSで確認すると、右を取れば往きのルートに合流しそうなのが分かった。
午後になってシールが良く効き登り易い、谷上部にトラバースした跡を発見!
どうやら後続があったようで足跡が深くなっていた。朝アイゼンを履いた地点に難なく戻れ一安心出来た。

14時35分、14時50分 冬瓜平入り口先
テントまで戻ると主が帰っていた。地元の2人組で昨日登って明日帰るそうでなんとも羨ましい。乏しくなり始めた水は、作っていた水を分けて頂き帰りの水を心配しないで済んだ。感謝です。
あと何時間掛かるのだろう、暗闇の下山は間違い無さそうだ。


16時40分、17時0分 山毛欅尾山
前方に見える山毛欅尾山が遙か先にあり気が滅入る。帰りもシール歩行、急斜面は板を担ぎながら帰る。
鞍部から登り返しの山毛欅山までが遠く感じる。夕焼けに染まる白山を眺めながら歩くのが唯一の慰めになる、往きと同様ほぼ2時間かかった。
ここまでシールを履いたまま、やっとスキーで滑られる。

17時20分 900m地点
最初は粗目で快適、直ぐに悪雪に変わり、楽しめなくなったのでツボ足で降りることにした。眼下の一里野スキー場のライトが点き始めた。
18時0分
貯水池に降りると日没寸前


18時20分
薄暗い中無事に階段を下りれ、もう遭難することはないと二人して一安心。

18時55分
登り返しが辛い、辺りはすっかり暗くなり、へっ電が欲しいがそのまま歩き駐車地点まで戻って長い1日が終わった。



14時間半の行動で、往復歩くスキーでの累積標高差3000mの登りは、やはり堪えました。
1年前の飛騨沢敗退して日帰りしたスキー次ぐ今回の撤退。山頂に届かなかったものの、清水谷の滑降が出来たので納得できました。
時間的にはほぼ同じですが、帰りもほとんど歩くので体力的にはこのルートの方が辛いです。
撤退覚悟で挑んだ今回のルート、二度と行くことは無いでしょう。