【山日記】 池郷川下部ゴルジュ

【山域】   :池原
【日程】   :2007年8月7日(前夜発)
【山行形態】:日帰り沢登り
【食料】   :行動食
【メンバー】 :あいかわさん、亀さん、ごましお
【装備】   :ライフジャケット、登攀器具、アクアステルスソール(有れば)

去年の池郷川中部を終えた後、今年は下部ゴルジュやってみたいと思っていた。
今年は12クライマーの亀さんも加わり、登攀力を上げて挑むことにした。
前夜杉の湯に集合して、池原ダム湖畔で仮眠を取る。流石にこちらは涼しい、軽い食事と装備の点検を済ませ林道に向かった。

7:8 駐車地点
林道に入ると直ぐに分岐があり、右に入ると駐車地がある。
8月に入り天気も落ち着き、水量も多く無さそうなので安心した。
朝は曇り空、午後から崩れそうなので身支度を整えて直ぐに出発した。



7:23 ゴルジュ入り口
初めは河原歩きで暫く進む、今日は釣り人も居ないので、水の中をジャブジャブ進むとゴルジュの御出ましになる。いろんな報告でよく見る光景を実際に見ると、気持ちが引き締まってきた。


8:26 不動滝右岸側
水の中をヘツリながら右岸を進む、一つ乗り越えてリッジ下に上がると、前方に塞がる壁の奧に轟音が聴こえ、不動滝が待ち受けている。とても登れないので、リッジ沿いに懸垂支点のあるテラスまでピトンを打ち亀さんがロープを伸ばす。次ぎは私、ホルドはしっかりしているので慎重に登れば問題なかった。あいかわさんが回収しながら上がってくる。前方には威圧感十分な不動滝の全容が見られる。下を見れば強流があり、懸垂しても足場が悪そうだ。とても私の力量では歯が立たない。あいかわさん、亀さんも思案したが、今回は巻くことにした。しかし、この滝を左岸から攻めた先人には畏れを感じる。


10:10 不動滝上
ザレた斜面を2ピッチを切って懸垂できそうな所に上がった。降り口を探し、50mのロープを繋いで懸垂したが、降りた所は、ヒルが多いらしいトンネルの横で、少し巻き過ぎたようで、時間が掛かった。落ち口から轟音が伝わり、見てると吸い込まれそうになる。
前方には例の砂防ダムが聳えている、今日は水量が少ないので左岸に直下から取り付ける。階段状になったコンクリートが、かなり丸味を帯びて登り難いので慎重に越した、濡れてると怖いだろう。


10:17 砂防ダム上
土砂で埋まって河原になっている。写真を撮りながら歩くと、先頭を行く亀さんが見えなくなるので、慌てて付いて行くことが何度かあった。


10:30 3m滝
小滝の綺麗な淵を泳いでは乗り越えて、どんどん遡行すると3m滝が現れる。
今日は平流なので亀さん難なく滝の上まで登る。何とか私も登れた。


10:40 大岸壁下
亀さん、あいかわさん快調に飛ばす。私は遅れ気味。


10:45 逆くの字滝 
報告では、右岸を高巻きしたり、空身で右岸から左岸に渡り最後はフリーで抜ける所だ。
ここも亀さんの登場だ。荷物を持ってそのまま左岸に乗り上げる。流石に12クライマーの底力は違います。あいかわさんは苦戦中だ、だがアブミに乗ってそのまま登ってしまった。私はライフジャケットが有るので沈まないが、後から荷物に引き落とされて、なかなか最後の一手が出ない。とうとう荷物を引き上げてもらい。お助けヒモで何とかクリアー出来る有様だった。両腕がパンプしました。


11:5 エコ滝
直ぐにエコ滝に着く。見た限りでは登れそうにないので、あっさり右岸を巻くことになった。
この高巻きは手強くて、悪い足場と支点の少ないザレた斜面をトラバースして1ピッチ切る。
落ち口付近に横断バンドが見えるので、そこまで降りることになったが、下が良く分からないので、懸垂であいかわさんが降りて行くと、大丈夫の合図があった。慎重に降りてみると、取り付きから直ぐ上の地点で、これなら下から人工で登った方が早かったのではと皆思ったようだ。亀さんが3ピッチ目を取り無事落ち口に出る。
1時間40分も費やしてしまい、予想外の大高巻きになった。後日他の報告を読むと、左岸を直登したものがあり、もっと挑戦すべきだったと少し後悔した。



            あいかわさん                        亀さん

13:0 ネジレ滝 13:20
澄み切った長い淵を泳ぐと前方にネジレ滝が現れた。奧で左に折れていて滝の全容を見ることが出来ない。ここで休憩してお腹を満たす。昼前から雲行きが怪しくなり始め、今にも降りそうな気配だ。右岸沿いにあいかわさんが先頭で泳いで取り付き、奧の滝下に達したようだ。亀さんも続くと遂に降り始めた。カンテを越える辺りの水流が早くて私は乗越に苦労する。最後の一手を思いっ切り足で蹴って出すと滝下に届いた。3人がやっと立てる程度の足場だ。あいかわさんがピトン、カム、ナッツを使い水線左を徐々に登って行く。ステルスソールの威力で微妙なフリクションでも持ち堪えて上まで登ってしまった。コールが聴こえて私の番だ、足下を確認しながら中程まで登るがそこからの一歩が出ない、スラブになって適当なホルドが無いので、右足に乗り込んだ瞬間見事滑ってしまった。体制を立て直し再度挑んだが、またもや滑落してしまう。つま先で立って疲れてきたので、あいかわさんに引っ張り上げてもらい次ぎのホルドが掴めた。最後に亀さんが回収しながら登ってくる。良く効いたピトンを抜いた後、途中で一度滑ってしまった。亀さんクラスでも駄目なのかと納得してしまった。3人揃うと本降りになり雷鳴も聞こえてきた。



14:30 取水口
滝上には2mの滝があり、水流がそこからネジレて落ち口に向かっている。それを過ぎると取水口が見える。当初、午前中に取水口まで来たら、コンコン滝まで遡行する予定だったが、とても無理なので今日はここまでだ。
報告で良く見る壊れた赤い橋桁を確認して、そこから林道に向かうと小道に出て、15時に林道に上がれた。最後の登りは太股に良く効きました。雨の中駐車地に戻り今回も無事終了した。

あとがき
今は亡きMOGUさんの報告を読んで以来、全く遠い世界だと諦めていた池郷川を遡行でき満足している。中上部の登攀と泳ぎの繰り返しに対して、下部の大滝に挟まれた小滝の印象を持った。
私ごときの力量で遡行出来る程甘く無いこの渓谷に、滅多にない機会を与えてくれたあいかわさん、今回御一緒した亀さんに感謝したい。次回は不動滝を登り残りを繋げたいものだ。