[話しかけ1回目・[]内PCがパイロット時のみ追加]
「何の用ですか。用がないなら、話しかけないでください。
[まったく、パイロットというのは、みんな自分のことを主人公と考えているんですね。
私たちが整備しなければ、出撃することも出来ないくせに。]」
[話しかけ2回目]
「しつこい人は嫌いです。
あっちに行ってください。」
[話しかけ3回目]
「…しつこいんですね…本当に。
私と話しても…何もいいこと、ありませんよ。
…。
ええと、森 精華(もり せいか)です。
整備は、得意なほうです。
他は、何もありません。
…。」
森は、こちらを見た。
「挨拶を、したいんじゃないんですか。」
[選択1-1]
(よ、よろしく。)
「はい。
…。
…。
…ほら、もう話題がないじゃない…。」
森は、そう独り言を言うと、顔をそむけた。
[選択1-2]
(やっとまともにしゃべったね。)
「そういう言い方する人、軽薄そうで嫌いです。」
「…人より大きな人って、本来は食料の供給や移動の問題で、あんまり強くないんです。
私たちのオリジナルの、その祖先である原人達…そこで生存競争した種の中には、巨人がいました。
人類人科…ホモ・ギガンテス。
結局、私たちの祖先の方が勝って、彼らを絶滅させましたけどね。
今は、化石でしか巨人は見られません。
人間の力、その力の源泉は、脳。
その巨大な脳です。
でも哺乳類の産道は、その脳が通るには狭すぎる…。
我々のオリジナルの祖先は、子供を未熟児の状態にして産むことにより解決しました。
一方ホモ・ギガンテスは母体そのものを巨大化することで、大きな脳を持った赤ちゃんを産むことにしたんです。
…そして今。我々の脳は、我々のオリジナルの祖先が遠い昔に歴史の中で滅ぼした敵を、巨人達を復活させて戦わせています。
…人間って、怖い生き物ですよね。」
森は、こちらを見ている。
「…どうせ、面白い話じゃありませんよ…。」
[選択1-1]
(いや、面白いけど。)
「…嘘。」
[選択1-2]
(もう少し別の話が…。)
「…。」
「…士魂号を、熊本以外の県も欲しがっているそうです。
噂では、首都圏防衛軍や日本連合陸軍も。
…でも、出さないでしょうね。
この子は…鬼子ですから」
[選択1]
(鬼子?) / (士魂号って、地方装備なの?)
「はい。
あの一族が…無理矢理予算を動かしたと…。
そう、整備学校の先生が言ってました。
士魂号という名前が普通の戦車と同じなのは、予算を流用するためだったと…
そう、言ってました。
…その先生、数日中に行方不明になったんですけどね。
整備部隊の私達にも開けない部品もいくつかあります。
それも制御系に集中して。
…たぶん、どうしても秘密にする必要があるんだと、そう思います。
その、おそらく…。
…制御・神経系に人間のクローンを使っていると思います。自信はないけど…。
でも…なんでしょうね…。
戦車と比べれば、性能に劣る人型をあえて作り、それが本当に強いことを知っていた…。
芝村準竜師って…一体なんでしょうね。
…でも、どちらにしても医療目的以外の部分クローンの使用は国際法で禁止されているはずです。
…戦争に勝てれば、どんな戦い方でもいいってわけじゃないと、思います。
はい。私の探偵ごっこは、ここまで。
後は、誰か偉い人にこれ話すんだけど、難しいかなぁ。」
「…原先輩は…優秀な人だし、女性としても、尊敬出来ると思います。
その、時々すごく、子供っぽい所もあるけど。
それはそれで…許せないときはありますけど、他よりは欠点が少ないと思います。
…その、整備学校時代の先輩で。
あんな風に両方出来たらいいなって…。
…私は不器用ですから、片っ方しか、出来ないと思いますけど。
…その、原先輩、善行さんと…つきあっていたんでしょう?
だから…その、今は色々あると思うんですけど、そんな感じゼンゼン出さないし。
すごいなぁ…って。
…今言ったこと、絶対、秘密ですからね。」
「…新井木さんが、ちゃんと仕事している所を見たことがありません。
…自分が仕事しないということが、どれだけ人の迷惑になるか、考えてないんでしょうね。
…ひょっとしたら、自分の仕事のせいで、戦死者なんて出たりしたら…。
…そんなこと考えたら、絶対にへらへら笑ったり出来ないでしょうに…。」
「いい天気に、なりましたね。
雨がやんで。
…晴れて。」
森は、何かにイライラして、ため息をついた。
「…何か、話して下さい。
楽しいお話が、いいです。
私が喜ぶような、そんな話を。
…それとも、私にはそんな話、出来ませんか。」
[選択1-1]
(なにか話す。)
森は、じっと話を聞いている。
- 2時間後-
「…………。
私には話題ないけど、あなたにはありそうですね。
…今度から、この手で行きます。
さようなら。」
[選択1-2]
(急に言われても…。)
「…いまいましい空。
大雨になって、嵐が来ればいいのに。」
「…。
…なにか、話してください。
…何でもいいから、なるべく、長く。
楽しそうに話してください。
[選択1-1]
(急に言われても…。)
※
「…。
私が嫌いなら、そう言えばいいじゃないですか…。
…もう、いいです。」[イベント終了]
[選択1-2]
(何か話す。)
理由はわかりませんが、下手なことを言うと機嫌が悪くなりそうだったので喋りました。
- 2時間後 -
「…………。
…。
………。
…まあまあでした。」
[選択2-1]
(…あのねえ。(怒))
(以下※に戻る)
[選択2-2]
(他にどんな話が聞きたいの?(笑))
「…何にも…、
…何にも分かってないんですね…。
…バカ。トーヘンボク。
ニブイうえにお人よしのバカバカバカ。
…。
…そったらこと言ったって…
うちは、話題が少ないもん。
…どうせ、田舎者やもん。
…。
…。
…専門用語一杯聞いて気絶したくなかったら、ずーっと、ずっと、なんか話してください。
うち、聞くだけでぇ楽しいす。…から…。」
「…どうしたんですか?」
[選択1-1]
(これ以上、調査はやめて。)
「え?」
森は、面食らっているようだ。
[選択1-1-1]
(頼むからやめて。)
「頼むからやめてって…。
いや、…そ、そんな迫らないでも…。
わ、分かりました。もう…。
…この、心配性。
分かりました。じゃあ、調査は一時中断します。
…そんなに必死な顔で言われたら、困るじゃないですか。
でも、あきらめたわけじゃありませんからね。」[イベント終了]
[選択1-1-2]
(嫌な予感がする。)
「予感なんて、私は信じてませんから。
…大丈夫ですよ。自分が荒事向きだなんて、これっぽっちも思ってませんから。
…この、心配性。
ちょっと調査して、報告して、それで終わりですよ。ふふっ。」[イベント終了、翌HR009]
[選択1-2]
(…なにか、手伝えないか?)
「…。
そう言うと思った。
じゃあ、来月の頭までに資料を集めますから、手伝ってくださいね。
真相に近い人達と仲良くして情報集めないと。図書館も調べないといけないし。
こき使いますからね。
とりあえず、明日から手分けして人と接触しましょう。本田先生なんか、どうですか。
…じゃあ、本田先生と仲良くしてこっそり情報を集めること。
おたがい、注意しましょうね。」[イベント終了、翌HR009]
本田「ええと、…その。
坂上先生、お願いします。」
坂上「…。」
本田「すみません…坂上先生。」
坂上「…みなさんに哀しいお知らせをしなければなりません。
昨日、森さんが交通事故で亡くなりました。
即死でした。」
クラスがどよめいた。
坂上「遺体は、とても皆さんに見せられる状態ではありませんでした。
家族の方々も、一緒に御不幸に…。
…。
葬儀は、私たちの方で済ませました。
あなた方の出席は必要ありません。
…戦死ならともかく、事故死とは、世の中は分からないものです。
皆さんも、注意してください。
…以上、解散。
森さんの墓、ですか。
…ああ、いえ。墓は…遠くにあるんで、たぶん、行けないと思いますよ。
…失礼。」
「芝村は無視した方がいいと思います。」
「…芝村は無視した方がいいと思います。
世界を征服するなんて、子供みたいな事を言っている人ですから。」
「あなたも芝村の仲間みたいですね。
私に話し掛けないでください。」
「…。」
「芳野先生でしょう?
お酒なんか呑んで…心が弱すぎます。
運動して辞めさせましょう。
…私たちを戦場に送り込んでいるのは自分たちの癖に!」
「なんで…。
いつも、こんな気持ちに…なるのかな。
あなたが出撃するたびに…。
いつも…。いつもうちが、おかしくなりそうになること知ってました…?」
[選択1]
(そう簡単に死なないよ。) / (戦争だから…。)
「…こんなことなら…、
こんな気持ちになるんなら…、
人を好きにならなきゃよかった…。」
「…一緒に逃げましょう。
どこかに、逃げて…。
戦争のないところに…二人きりで。
…。
分かってます。
逃げるとこなんて、この惑星のどこにもない。
それどころか、仲間に追われるだろうなんて。
そんなことに、意味がないくらいなんて…。
でも…もう、待っているのは嫌。
…嫌ゃもん…。
…だども…うち…嫌ゃもん。」
森は、小さな子供のように泣きじゃくった。
[選択1-1]
(…泣くなよ。)
「…。
…あんたにしがみついて泣くぐらいの自由も…
うちにないとぉ…?
ふぇぇんっ。」
(以下※に続く)
[選択1-2]
(じゃ、逃げる?)
「ほんとうに…?」
[選択2]
(本当に。) / (なんてね、そう出来たらいいけどね。)
「バカ…。
あんた、いつもそう言って逃げ遅れるんよ。
…いつもいつも。
ふぇぇんっ。」
(以下※に続く)
※
2時間ほど、泣かれました。
「…………。
…ちょっと、すっきりした。
…ぜったいに死んだら、いけませんからね。
…怪我もだめ。浮気は当然です。」
※昼休みに起こすと、2時間ほど泣かれなくて済む。時間も経過しない。
「…幻獣が、私の士魂号と、私のパイロットを殺す。
整備兵にとってもね…、
幻獣は敵です。」