リトル夫妻の次男として生まれたスチュアートは、背丈が5センチで見た目はハツカネズミでした。
体が小さいので便利で役に立つこともあり大活躍ですが、その反面、危険にも遭遇して危機一髪の連続です。
それでも、スチュアートは家族の愛に支えられて、強くたくましく成長していきます。
映画「スチュアート・リトル」の原作です。
娯楽作品としての映画とは異なり、全編詩的な雰囲気で満ち溢れています。
前半は、体が小さくて目立たないことから起こる数々のハプニングをユーモアたっぷりに描いています。
優しい家族に囲まれて、スチュアートが自立していく様子がうかがえます。
自立したスチュアートが、旅先でさまざまな出来事と遭遇する後半は、まさにロードムービーといった感じです。
スチュアートと車寅次郎が重なってしまいました。
ビム・ベンダースや山田洋次あたりが監督していたら、かなり違った印象の映画になっていたでしょうね。
あすなろ書房
158ページ 漢