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3. ハードウェア要件

3.1 GNU Hurd はどのアーキテクチャやシステムの上で動きますか?

Debian GNU/Hurd の現在の目標は、 i386 アーキテクチャ向けのバイナリ・ディストリビューションを作ることです。 これは、 Intel 80386、 80486、 Pentium、 Pentium Pro、 および、 AMD、 Cyrix、 その他の企業から出されている互換プロセッサを含む、 Intel 互換プロセッサをベースとする PC が対象となっています。

3.2 将来 Hurd はどのようなマシン上で動くようになりますか?

Hurd を実行するようになると期待されるマシンに第1に必要となるものは、 Mach 3.0 の移植です。 最新の "comp.os.mach" FAQ (これは 1994 年 2 月以降更新されていません) によると、 以下のチップには、 再配布可能な Mach マイクロカーネルとデバイス・ドライバがあります。

IBM は、 PowerPC チップ (RS/6000 と緊密な関係があります) において Mach 3.0 上で (OS/2 の後継である) WorkplaceOS を実行させる計画を持っています。 したがって、 まもなくこのリストに PowerPC が追加されることでしょう。 ユタ大学(University of Utah)が HP700 に Mach 4.0 を移植しましたが、 これはまだ安定していません。

Sun の Sparc マシンにも再配布可能な Mach マイクロカーネルがありますが、 そのデバイス・ドライバは SunOS 4.1.1 のソース・ライセンスを必要とします。

第2に、 Hurd を実行するようになると期待されるマシンでは、 GNU C ライブラリの移植が必要になります。 このライブラリのバージョン 1.07.4 は、 以下のチップを処理することができます。

したがって、 次の Hurd スナップショットが自立的(self-hosting)なものになれば、 (理論上は) Intel 80x86、 Motorola 68000、 MIPS R4000、 DEC Alpha の上でそれを動かすことができるようになります。

Mach マイクロカーネルを新しいアーキテクチャに移植することができる人は、 是非そのような移植作業を行ってください。 GNU C ライブラリを新しいチップ(より大きなグループ)へ移植することができる人も、 是非そのような移植作業を行ってください。 この分野では、 Mach について何も知らなくても、 また、 特殊なマシンを持っていなくても、 貢献することができます。 新しいチップ用の GNU C ライブラリがひとたび完成すれば、 それがどの OS 用のものであれ、 後に Hurd を移植するのが簡単になる (さらに、 他のチップへの移植もまたより簡単になる。 すなわち、 その効果は蓄積されていく) ということを心に留めておいてください。

現在の状況からすると、 その他のハードウェア要件 (RAM、 ディスク容量など) は、 BSD 4.4 に対するハードウェア要件とほぼ同じになるでしょう。


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