美瑛と十勝岳方面の秋の風景をご紹介します。
国道237号線、美瑛町付近を走るとまず目に付くのが国道沿いのぜるぶの丘です。この丘では、夏にポピーやラベンダーが咲き誇ります。国道237号線からカルビーの倉庫が目印に西の丘へ行くとパッチワークの路になります。こちらにはジャガイモ畑や小麦畑の丘陵地帯が広がっています。TV-CMやポスターなどで良く知られたセブンスターの木、ケンとメリーの木、親子の木や畑の風景が広がります。北西の丘展望台からは美瑛の丘陵地帯と十勝岳連峰を一望できます。パッチワークの路のハイライトはマイルドセブンの丘です。畑が広がる丘陵地に防風林、この風景は美瑛を代表する風景となっています。1999年には美瑛開基100周年の記念行事の一つとして、しばらく栽培されていなかった赤麦をこの丘に復活させました。この赤麦の風景は故前田真三氏の写真集でご存じの方も多いかと思います。赤麦は7月にはいると色づき始めて、7月20日前後に見頃になります。
パッチワークの路と国道237号線、JRを挟んで東側にも丘陵地帯が広がっています。こちらの丘陵地帯からは大雪山連峰、十勝岳連峰を望むことができ、パノラマロードと呼ばれています。パノラマロードにある展望台の一つ新栄の丘展望台からは丘陵地帯の彼方に大雪山連峰、十勝岳連峰を望むことができます。三愛の丘展望台からは十勝岳連峰のほか、とんがり屋根で有名な美馬牛小学校も望むこともできます。下の写真は福美沢付近から見た美馬牛小学校と新栄の丘展望台からの丘陵地帯の秋の風景です。
美瑛町中心部から道道十勝岳温泉美瑛線を十勝岳、白金温泉方面に向かいます。白金温泉までの距離は結構あります(美瑛駅前から20kmくらい)。時間に余裕があるようでしたら、ぜひ行ってみて下さい。途中の両脇に白樺林が広がる白樺街道や白金模範牧場の放牧風景は北海道ならではの風景です。また、白金温泉から十勝岳中腹の望岳台までは車で登ることができます。望岳台からは、十勝岳連峰を間近に望むことができます。十勝岳付近の紅葉は9月下旬頃から始まり、10月になると紅葉の見頃となります。下の写真は1993年10月10日望岳台にて、紅葉した木々に雪が降り積もった風景です。数年前にも噴煙を上げて今も活発な活動を見せている火口は望岳台側の昭和噴火口(62-II)です。
十勝岳温泉は美瑛町ではなくて上富良野町に属しますが、望岳台から約2kmと距離的には近く、簡単に行けるのでここで紹介します。下の写真は1994年、秋分の日の頃に、十勝岳温泉から紅葉が始まった十勝岳を撮影した写真です。この後、一週間もすると紅葉の見頃を迎えるでしょう。十勝岳温泉近辺は内陸部に位置し、標高も1,300m程度ですから、大雪山連峰、知床半島と共に北海道でも早くから紅葉する地域です。北海道の山岳地帯の紅葉は、ななかまどの赤色がたいへん鮮やかです。
下の写真は望岳台、吹上温泉方面から十勝岳温泉へ行く途中、十勝岳麓の紅葉風景です。1993年10月9日の積雪前の紅葉風景と、翌10日の雪が積もった紅葉の写真です。望岳台、十勝岳温泉から十勝岳連峰を挟んで反対側の谷が新得町トムラウシ温泉となります。
以上、十勝岳方面を中心に美瑛町、上富良野町の風景を有名な丘陵地帯の風景とは違った視点で紹介してみました。丘陵地帯だけではなくて、今度はぜひ山の方へも足をのばしてみてはいかがでしょうか。ご意見、ご質問、ご感想は掲示板の方に書き込まれるか、筆者までメールにてお願いします。