3.酸素透過性
「脱気装置を買う」のページで述べたとおりフードセーバーの指定バッグはポリ塩化ビニリデンを使用していないので酸素透過率が高くてカビが生えやすく脱酸素剤も使えないと書きました。ではどれほどの酸素透過率なら許容されるのか。
橘屋商事さんの
包装材料を選ぶには透過率20ml/m^2・atm・24Hr以下のものを選べと書いてあります(橘屋商事さんのHPはバッグのシール方法や脱酸素剤の使い方などが詳しく乗っていますので一読に値します)。
酸素透過率が低ければ例え脱酸素剤を使わなくとも保存には有利となります。これも「竜飛」シリーズ等で比較すると下記のようになります。
|
Nタイプ |
BNタイプ |
HNタイプ |
KNタイプ |
M211SX-A |
M211SX-B |
ml/m^2・atm・24Hr |
45 |
44 |
45 |
14 |
18.4 |
18.5 |
このように比較するとシールした後加熱殺菌を必要としない人はKNタイプ、加熱殺菌する人はM211SX-Bを使用します。私はM211SX-Bです。
4.価格
シロ産業さんのHPから各タイプの20×30の価格を比較した。それぞれ1000枚の税別の価格である(2005/12調べ)。
|
Nタイプ |
BNタイプ |
HNタイプ |
KNタイプ |
M211SX-A |
M211SX-B |
1000枚税別円 |
13,600 |
14,700 |
15,500 |
15,000 |
14,700 |
16,500 |
価格をベーコンに限定して比較します。
一番高価なM211SX-Bでは一枚16.5円かかります。KNタイプでは15円。
以前使用していたフードセーバーのバッグは幅30cmで長さが600cmで税抜き1,140円。このロールバッグを16cm使用すると30.4円となります。
1000枚も一度に購入しなければならないという不便はありますがM211SX-Bがお得です。おまけに酸素透過率が低いことを考え合わせると、コストダウンと保存性の向上の両方を満足させる選択となり、高い脱気装置を買ったことが無駄でなかったと安心しました。
5.脱酸素剤
脱酸素剤はいくつかのメーカーで製造しています。三菱ガス化学株式会社の
エージレスが一番有名でしょうか。
多種性でも優れています。また酸素検出のための「エージレスアイ」もあります。しかし脱酸素剤の使用方法についての情報量が少なく購入・使用にはいたっていません。
林ケミカルさんでは水分依存型も自力反応型も両方そろっているので便利と思います。
橘屋商事さんでも売っています。
エージレスと酸素透過度の低いバッグを組み合わせると特に強い脱気をせずとも燻製を酸化やカビ発生から守ることが可能になります。ただしシールには細心の注意が必要になります。
おねがい:脱酸素剤の使用方法等についてより詳しい情報をお持ちの方はメールください。