●●●指輪物語ネタ in Paris●●●
行ってまいりましたよおパリ10日間の旅! いろいろ楽しいことがありましたが、まずは指輪物語関係のお話をご紹介であります。別送品にした荷物がまだ未到着なので、写真がぜんぜん無くてすみません・・・。
●●●「指輪物語」のフランス語題
インターネットサイトを見れば何もかもわかるこのご時世ですが、あえてフランス語の指輪物語サイトを巡る機会は、あんまり無いかと思われます。のでちょっぴりご紹介。
フランス語で『指輪物語』は“SEIGNEUR DES ANNEAUX”であります。“SEIGNEUR”は、「領主・貴族」の意味で、キリスト教圏での神の呼び名「主」の意味でもあります。英語の“Lord”にそのまま呼応してますな。“DES”は“of
the” のことで、“ANNEAUX”は「輪・環状のもの・指輪」の“Anneau”の複数形です。「指輪」には“Bague”という単語もありますが、どうも石がついていないのが前者で石がついているのが後者らしい。そして、精神的・宗教的な意味を持つ場合は“Anneau”を使っているような気がします。結婚指輪はAnneau
de mariageだし、『ニーベルングの指環』も、L'anneau des Nibelungenであります。実際のところどうなのでしょう?
なお、3部作の題は下のとおり。意味は原題をそのままフランス語にしてます。フランス語がわからなくても、なんとなくわかりますね。
【La Communaute de l'Anneau】/Communauteは共同体の意味。EU(ヨーロッパ連合)の前身、EC(ヨーロッパ共同体)はフランス語でCommunautes Europeennesでした。
【Les Deux Tours】/これが一番わかりやすいな。
【Le Retour du Roi】/Roiは王のこと。これもわかりやすい。
●●●「pour Frodon!!!!」(for Frodo!!!!)の謎
フランス語で不思議(というかほび助が無知なだけ)なのは、フロド“Frodo”が、フランス語では“Frodon”になることです。私たちは、パリ版「ぴあ」とも言うべき“Lofficiel des spectacle”という情報雑誌を購入したのですが、そこで紹介されていた“SEIGNEUR
DES ANNEAUX”のあらすじ文中に“Frodon”が出てきておやと思いました。フランス版LOTRオフィシャルページでも、キャラクター紹介で、フロドはきっちり“Frodon”になっています。・・・と思ったら、ビルボも“Bilbon”になってる!
発音自体は“フロド”だと思われますが、フロドンと読むと恐竜みたいでおかしい。小さくてよわそーな後ろ足でちょこちょこ二足歩行する、草食性の恐竜が思い浮かびます。・・・などというあほな話は置いといて、フランス語の法則で最後が“O”だと、自動的に“N”がつくとかなんとかそういうのがあるのでしょうか。NHKフランス語ラジオ講座を1年なんちゃって聞きした程度のうすーい知識ではようわかりません。ご存知の方、よろしければお教えください。
パリではこの三部作を上映している館がありました。行ってもよかったのですが、“パリでしかできないこと”ではないので却下してしもうた。それよりも、ケーブルテレビでやってたらしい「フランス語吹き替えのROTK」が楽しそうだったです。「ケーブルテレビで吹き替えのROTKやるから、みんな、早く加入して見てちょ!」という予告宣伝を系列局の地上波テレビが流していたのですが、そこで本編の映像が出てきてました。おフランス語を話すアラゴルンはちょっち笑えました。
●●●おフランスにも生息していた指輪オタク
世界に広がる指輪の輪ですが、おフランスにももちろん指輪ファンがわんさかいます。ほび助は、おパリで「生おフランス指輪オタクに」遭遇するという幸運に恵まれました。
場所は、なんとかいう(名前失念)パリ版アニメイトみたいなお店です。フランスでは、マンガは高く評価されており、“お子様むけの娯楽”的な見方をを卒業して、“大人が楽しむ新しい芸術である”、との捉え方もできているように思えます。ただし、日本でもそうであるように、マンガやアニメを楽しむ大人は、あまりおおっぴらに言えないというか、世間一般からはみると多少なりともオタク的人種である(そう見られてしまう)という部分は否めません。あはは。
さて、店内に入る前にショー・ウインドウをチエック。するとあるある指輪物語フィギュアが! スター・ウォーズフィギュアのすぐ隣であることにやっぱり・・・と思いつつ(何を)、よくできているフィギュアに感心。内容は日本でも紹介されているTOY BIZ社のものが多かったであります。日本のお店でも売られているのかな。すごかったのは、実物大の各種の剣。スティングやアラゴルンがガラドリエルからもらったナイフのような比較的小さいものには、まああるかなと思いましたが、エレンディルがあったのにはちょっち感動。実物大で鞘つきであります。いやー貫禄たっぷりであった。
しかし最大のヒットはギムリの兜(実物大)であります! 人がかぶるにはちょっと小さいように思えたのは、正しく“実物大”(ドワーフサイズ)だからか?!
そして店内に入ると、おお、あるぞあるぞ指輪物語コーナーが! フィギュアはもちろん、ポストカードやカレンダー、本、などなどがあります。各種グッズを見るのはもちろん、そのグッズにたかるフランス人オタクを見るのが最高に楽しかったであります。フィギュアコーナーは、キャラクター別に整理して並べてあるのですが、ボロミアとアラゴルンとファラミアのコーナーだけ妙に減っていたりとか、“ファラミアとイシリエンレンジャー2人のフィギュア3体セット”を見て、「きゃー! 見て見て! ファラミア様よおおお!!(←当然仏語だが推測できてしまう)」と叫びながらそれをひったくるようにとり、胸に抱きしめる女の子3人づれとか、“旅の仲間9人セット”440ユーロ(日本円にして約6万円弱)を無造作に“大人買い”していくお兄さんとか、んもうトレビヤンな光景でイッパイ!
しかし、もっともウケたのは、フィギュアコーナーで、延々30分くらい何を買うか議論したあげく、“メリーとピピン付・14インチ(約40センチ)木の髭フィギュア”を買っていった若者2人連れでした。通すぎるよチョイスが!ぎゃははは!
ほび助は、30ユーロくらい(約4500円)で各種あった、“フィギュア3人組みセット(ボロミアとメリピピとか、エオメルとセオデンとエオウィンなど、関係のありそうな3人をセットにしてある)”のうち、前述のマドモワゼル3人組みが悲鳴をあげてたファラミアとイシリエンレンジャー3人組みセットを買おうか、なああああ〜と思ったのですが、ほび助の殿に「そんなのどこに置くのそのうち無くすんじゃないの飽きるんじゃないの」などなどと意地悪を言われてやめました。とほほ。
●●●今宵のディナーは、エルブ・エ・ラグー・ド・ラパン でございます♪
herbes et ragout de lapin、つまりは香草入りウサギ肉シチューを作りましたぞよぞよ! まずは市場でウサギの肉を購入であります。肉屋の軒先に頭を下にして毛皮つきで吊り下げられたウサギたち。顔をアルミやビニール袋で覆ってあるのがなんともはや…。さらに日本人にとって心臓に悪いのが、皮をひんむかれたまるのままのウサギ、および胴のところでまっぷたつに切られたウサギがごろごろと並べられている光景であります。文化の違いをひしひしと感じます。
ほび助の殿が「ウサギちゃんを食べるなんて忍びないっス(涙)」とのたまうので、「日ごろ豚ちゃんや牛ちゃんや鶏ちゃんをもりもり食べているではないか! 欺瞞的なことを言うでない!」と一蹴。
全身が11ユーロなのに、上半身はキロあたり3ユーロもしない。ということは上半身は食べるところが少ないのでしょう。と考え、下半身…は逆に量が多そうなので腿肉だけ200gくれと言う。ほび助は、ひき肉やスライス肉などと違い、腿肉は多分グラム買いではなく、“何個”でしか買えないのではないか、とも思えたのですが、どうなんでしょう。肉屋のおじさん(大変なナイスガイだった)は、親切にちゃんと200gに近い腿肉を持ってきてくれました。なお、「それをブツ切りにしてくれい」と伝えたかったのですが、もちろんそんなフランス語は知らないので断念。
アパルトマン(←ほび助たちは、キッチン付き貸しアパルトマンに滞在し、自炊しながら過ごしていた)に帰り、エシャロットと人参、芽キャベツを炒め、別に炒めておいたブツぎりの腿肉(自分で無理やりブツ切りにした)と塩をあわせて、ひたひたの水で煮ること30分。もちろん月桂樹やタイムなどの香草も入れましたよん。
サムの作ったウサギ肉とハーブしか入ってないものに比べると、かなり豪華(?!)なシチューが完成であります。欧米では、煮込めばなんでもシチュー(仏語で ragout)ですが、シチューというと、ホワイトシチューやブランシチュー、トマトシチューなどを思い浮かべる日本人の感覚で言うと、“具沢山のスープ”的仕上がりです。
ほび助の旦那、おら旦那にちょっぴり(実はかなり大量に。あはは)シチューをおつくりしましただ♪ …ということでさっそくいただきマンモス!
レンバスならぬバゲットをかじりながら食べました。お味のほうは、まあこんなものでしょうという味。ウサギは、よく言われるように食感は鶏肉に似ています。もうちょっと固くしまった感じにして、油を抜いた感じでしょうか。味も鶏肉をもっとあっさりさせた感じ。ただ、できたスープの味が鶏肉のものとはあきらかに違っていました。どういう味か表現が難しいのですが、より牛肉に近い感じがしました。
あっさりしておいしかったのですが、正直ぜひもう一度食べたい! というほどではなかったでござる。もちろん、調理法がシンプルすぎるというのがあると思うので、ウサギ肉ならではのおいしい料理を一度食べてみたいですねえ。
しかしながら、本の中でしか知らなかった憧れの(?)料理が食べられて大満足! とってもうれちかったでーす。
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と、いうことでした。今回は指輪物語関連のお話のみでしたが、そのうち、ほび助夫妻の一族郎党および友人知人向けご報告サイトを作らねばならばいので、それをこちらのサイト用にアレンジしたものをアップする予定であります。指輪物語とはあまり関係ない内容ですがよろしければぜひごらんください!