100億分の1の宇宙 〜宇宙の大きさを実感する〜

まず、100億分の1の大きさで、太陽系を考えてみよう

  公開:2010年2月1日〜
更新:2024年3月13日  *原稿を訂正しました。

  Astro Arts の website より引用 (Original: International Astronomical Union/Martin Kornmesser)

   宇宙は果てしなく大きく、大きさを捉えるのが大変難しい。そこで、まず太陽系を100億分の1にしてみた。惑星が感覚的に小さすぎる、という場合は、単純に10倍して考えれば良い。

 

直径(Km)

1/100億の直径

太陽からの距離(AU*)

1/100億の距離

備考

太陽 1392000 14cm 0 0  
水星 4879 0.5mm 0.39 5.8m  
金星 12104 1.2mm 0.72 10.8m  
地球 12756 1.3mm 1 15m  
国際宇宙ステーション     400Km 0.04mm  
3474 0.35mm 38万Km 3.8cm  
火星 6794 0.7mm 1.52 22.8m  
小惑星帯     2〜3 30〜45m  
木星 142984 1.4cm 5.2 78m  
土星 120536 1.2cm 9.55 143m  
天王星 51118 5.1mm 19.2 287m  
海王星 49244 5mm 30.1 451m  
冥王星 2304 0.2mm 39.4 600m  
カイパーベルト 天体     30〜48 450〜720m  
オールトの雲     1万〜10万 15万〜150万km  
光速     30万Km/秒 3cm/秒  
1光年     63241 948km  
銀河系 10.6万光年     約 1億km  

*AU: astronomical unit 天文単位。太陽 から地球までの平均距離、約 1.5億km。

100億分の1の太陽系では、地球はわずか1.3mmの大きさ。それでも1周するのに、時速300kmの新幹線で丸5日半かかる。太陽の大きさは14cm。地球は、太陽から15mも離れた所を回っている。新幹線では57年の距離。月は、地球から3.8cm離れた0.35mmの点。国際宇宙ステーションは、地球の表面の、わずか0.04mmの上空を回っている。木星は、地球から63m、土星は128mの所にある。我々が望遠鏡で土星の輪を見る、という事は、1.3mmの地球から、128m離れた1.2cmの土星の輪を見ている事になる。望遠鏡って、凄いと思いませんか?

太陽から準惑星の冥王星までは約600m。県立ぐんま天文台では、駐車場から天文台までの距離が、ちょうどこの位になっていて、実際に太陽系の大きさが実感できるようになっている。実際に歩いて体験すると、本当に感動してしまう。ちなみに、新幹線で冥王星まで行くのには、2249年かかる。

太陽系の主な惑星は数百mの範囲にある、というのに、銀河系の大きさは、太陽から金星までの実際の距離位まで広がっている。この広大な銀河系を92mにまで縮めると、宇宙は、ちょうど地球位の大きさ。もはや、ため息しか出ない。

こんな広大な宇宙だが、地球の自転速度は、赤道付近で、秒速473m( 時速1700km、マッハ1.4)。地球の公転速度は、秒速30km(東京から大阪まで、18秒)。太陽系の銀河の公転速度は、秒速220km(東京から大阪まで、2.4秒)。銀河系が、隣のアンドロメダ銀河へ近づいていく速度は、秒速100km。ちなみに、時速300km新幹線のぞみは、秒速83m。

100億分の1の宇宙では太陽は14cmだが、238mもの大きさの恒星もあり、何もかもが想像を絶するのが宇宙だ。

ご感想・問い合わせ等はこちらまで.

INDEX