|
|
中曽根派という派閥ができて、政治家としてもいろいろネットワークが |
できたのも、やはりこの3つを守ってきたお陰ではないかと思うんですね。 |
もうひとこと言いたいのですが、最近、科学の進歩というものをずっと考え |
てみて、「人生というものは無限への一過程である」と、英語で「イン・トラ |
ンジット・トゥ・エタニティー」といっています。 |
宇宙の構造がビッグバンというでしょう。これは宇宙が無限大に今、膨脹 |
しているということなんだね。 |
|
|
それから人間のDNAというものを見ると、生物が生まれて、動物と植物に |
|
分かれて、おサルさんから人間のほうへ転化してきた。そのDNAが祖先 |
|
から祖父、父母から私に伝わってきている。それが今度は倅から孫に、 |
|
また無限に伝わっていくわけです。 |
|
これも「イン・トランジット・トゥ・エタニティー」だと言うわけです、私の |
|
生命というものが。これは仏教の思想そのものなのですね。 |
|
諸行無常とか、要するに無常観というようなもの。「今」と言う問題を仏教は |
|
言っているわけです。 |
|
そういう意味において縁を大事にする。犬やおサルさんに生まれないで、 |
|
人間に生まれたこと。それは大宇宙の構造からきた一つの恩寵だろうと |
|
思っているわけです。その恩寵の過程、「イン・トランジット」というものを |
|
最大限に尊重して生き抜いていくという思想になっているわけだ。 |
|
だから「結縁、尊縁、隋縁」といった言葉が、最近の科学の発達と自分の |
|
思索で、ますます強められてきている。外国でもそういう演説をしている。 |
|
そういうことです。一種の結論だね。 |
|
|
|
(次頁へつづく) |
|
|