今さらブルーハーツ
やっぱ「THE BLUE HEARTS」はいい!

とにかく「THE BLUE HEARTS」が好きなのだ。
始めて意識したのは就職してすぐの頃、コンビニでマンガ雑誌か何かを立ち読みしていた時だった。
コンビニの店内に音楽が流れているでしょ。
あれでかかったのだよ。「リンダ・リンダ」が。
その時、オレは胸を鷲掴みされたね。
コンビニの店内だと云う事も忘れて曲が終わるまで聞き入っていたよ。
そして、込み上げてくる感動。
握り締めた両コブシから両腕へと鳥肌が走る。
叫び声が上がりそうなのを必死に堪え、心の中で「うお! うおっ!」と打ち震えながらコンビニを飛び出していた。
それ以来「THE BLUE HEARTS」が好きなのだ。

そして現在、
「ブルハ」を聴くのは正直少し恥ずかしい。
何て云うか、あまりにも思い入れ込み過ぎたせいでその時の自分になってしまうのだ。「ブルハ」を聴くと。
「ブルハ」で名盤を挙げろと言えば1枚目と2枚目のアルバム「THE BLUE HEARTS」と「YOUNG AND PRETTY」だと多分ファンの大多数の人が言うと思う。
もちろん、オレもそう思う。
でもな、その2枚が一番恥ずかしくて聴けないのだよ。
「終わらない歌」……うわっ恥ずかしい。「少年の詩」……ああっ、ちょっとこう……「英雄にあこがれて」……お願い、勘弁して。
誤解しないで欲しい本当に好きなのだ。
今挙げた3曲なんて誰彼かまわずお勧めできるほど良い曲なのだよ。

「THE BLUE HEARTS」の凄い所は
「莫迦みたいな正直さ」と「危ないまでの純粋さ」にある。
基本的に「いい奴」なのだが
あまりに「自分に正直」過ぎて世間に迎合できず、はみだしてしまう。
「正気」と「狂気」の境目。
そんなキリギリのせつなさが「THE BLUE HEARTS」の最大の魅力でありオレが心酔したところでもある。
ところでもあるのだが、多分今はそれがとてつもなく恥ずかしいのだ。
何て言うか、オレ擦れた大人になっちゃったのね。という感じだ。

で、そんなオレがこの前、久しぶりに「ブルハ」を聴いた。
アルバム「DUG OUT」だ。
実はここの所ずっと「バージニアウルフのメノウのボタン/セロファンのバスのシートで揺れている」で始まるメロディが耳から離れずにいた。
せつなげな曲調でとても綺麗な曲。
曲名は「手紙」。
正直、泣けました。
いやー、やっぱいいわ「THE BLUE HEARTS」!
そうかー、「DUG OUT」なら恥ずかしくならずに聴けるんだー!
「トーチソング」もいいなー。名曲だぜ。
もうヒロトもマーシーも河ちゃんも梶くんも最高! 何で解散しちゃったんだよう! やっぱり河ちゃんが宗教走ったせい?

時代は巡ると云うが今改めて「THE BLUE HEARTS」を聴いてみるべし!
それだけの価値は絶対にある!
オレも早く「終わらない歌」や「英雄にあこがれて」を恥ずかしがらずに聴ける自分を取り戻すのだ!
やっぱ「THE BLUE HEARTS」はいい! のだから。

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ところで「↑THE HIGH-LOWS↓」も、もちろんいい! のだけれど
「せつなさ」や「ギリギリさ」に関しては少し物足りない気がする。(まあ、バンドの方向性が違うから当たり前といえば当たり前なのだが。)
そこでだ! 出してもらえませんかねぇ、真島昌利のソロアルバム。
オレ絶対買うんだけどなぁ。

2001年9月8日