7日目

〜 12月21日 〜


 ニューヨークの地下鉄整備網は素晴らしく、たいていの場所には地下鉄で行ける。我々はこの旅中、7日間、バス・地下鉄に乗り放題のメトロカードを利用した。

 また、実は前日、あまりに駆け足かつじっくりと自然史博物館を見て回ったので、展示物に集中するあまり、ガイドブックをおっことしてきてしまったのだ。ガイドブックなくして、我々の旅が計画通り円滑に進むはずもない。行きたいところへのルートは全部それに載っているのだから。というわけで、朝イチで博物館まで取りに行きました。しっかり落とし物箱の中に入っとりましたわい。たはは。


 それでは気を取り直して、エンパイアステートビル。高さ381m、テレビ塔の先まで含めれば443mのこのビルは、ニューヨークの象徴のように扱われることも多い。この上の展望室へ行くには、まず、一階の内部深くにあるチケット売り場に並ぶ必要がある。朝早かったのに、20〜30分ほど並んだだろうか。その後、空港のような厳重な荷物チェックを受けてから、高速エレベータで102階の最上階展望台へ。


 この日は風もほとんどなく、寒さなどみじんも感じなかった。おおお! 見える、見える! TWCの向こうには、小さく自由の女神も見えるな〜。東のブルックリン側、西のニュージャージー側、全部見渡せる。右の写真の右の方に白くて鋭いビルがあるが、あれがクライスラービルだな。かっこいい。しっかし、すごい量の高層ビル群だ。


 再び地下鉄で北上。ここはニューヨーク州立劇場。ここでこの夜、クリスマスの恒例行事であるバレエ「クルミ割り人形」が上演される。我々はそのチケットを受け取りにやってきたのだ。前の年はハノーファーで見たけど、ニューヨークでも是非見てみたかった。チケットはインターネットで予約しておいたので、窓口でクレジットカードさえ見せれば、すぐにチケットをもらえる・・・・てはずになっていたのだが、向こうの手違いでチケットがまだ出来ておらず、夕方の開演前に受け取ることに。まあ、信用してるからいいけど。
 またもや地下鉄に乗り、南へ。それにしても、ニューヨークの地下鉄も安全できれいになったものだ。10年ほど前にテレビで見ていたニューヨーク地下鉄なんて、危なくて乗れない・・・みたいな話だったもんね。スリ対策などの基本的なことさえ心がけていれば、今やすっかり便利で安全な乗り物だ。


 州立劇場からやってきたのが、グランド・セントラル・ステーション。ここは駅なのに、観光名所の1つになっている。駅舎が趣があるんだね。大理石の床、優雅な大階段、外光のはいる巨大なアーチ窓が素晴らしいメインコンコースでは天井めがけてレーザーショーなんかも(中央の写真)。右の写真は、構内のショッピングコーナー。


 ランチはステーションの地下にある有名な海鮮レストランオイスター・バー。田村正和が昔、ドラマ「ニューヨーク恋物語2」の中で、ここでかっこよくランチを食べているのを見て、いつか自分もここへ来たかったのだ。
 観光シーズンということもあってか、入口付近は待っているお客でいっぱい。入口で予約をして待合いベンチに20分ほど座っていたら、「ミスターひろQ〜」とフロアマネージャーに呼ばれて、中へ。こんな広いフロアなのに、ほんとに大繁盛だ。ここでカキ、魚料理、白ワインと洒落込んだ。おおお・・・ 味がいい! スープも! アメリカなのに! しかし、やはり魚料理には、我が民族独特の調味料が必要だった(右の写真)。わはは。こういうこともあろうかと、ハノーファーから持ってきていたのだ♪ 皿を下げるとき、お店の人、「なんだコレ」って思ったかな?


 ホテルに帰ってドレスアップし、夕方から州立劇場へ。輝くクリスマスツリーが美しい。今度こそチケットを受け取って、入場。


 中もきれいに飾り付けてある。そして、上演が始まると、さすがにニューヨークだけあって、踊り手の動きも洗練されている。プリマドンナはロシア人らしい。正統派の演出で、ハノーファーで見たユニークな解釈のものとは違った、別の(これが本道なんだが)クルミ割り人形を見ているようだった。
 ここで、残念なことがひとつ。それは、アメリカの子供達の野放しっぷりだ。上演中にベラベラしゃべる、足は手すりの上に投げ出す、さわぐ・・・ ほとんどの子が親と一緒に来ているというのにだ。つまり、全くしつけがされていない。ドイツでは考えられない光景だった。きちんとした子も当然いるが、ごく少数だ。ドイツでも今は昔ほどしつけが厳しくなくなったと言われているが、アメリカの場合はもはや荒廃していると言っていい。あの子供達があのまま大人になると、あんな、世界中のどこででもマナーの悪い人間達に育つのか。納得。

 ホテルへ戻ってきたが、まだ時間がある。体力もある。気力もある。こんなときは・・・・ あっ!? そういえば、まだあれやってなかったな・・・


 というわけで、やってきました、ロックフェラーセンター。スケートでんがな、スケート! やっぱせっかくここまで来てるんだから、ここでスケートしていかないでどうしますか! 入場の列に並ぶこと1時間ほど(あったかかったからこんなことも出来たんだけどね)。2時間に1回、約100人ずつ入れていくんだけど、閉館前の入場できる最後の組になんとか滑り込むことが出来た。並んでる途中で、客の入れ替えの時にやるリンクの手入れをやる機械が故障して、観光客みんなに笑われたりといったハプニングもあったものの、なんとかセ〜〜フ♪ いや〜、別にスケートなんて得意じゃないんだけど、これはまた別の趣だよね。屋外だし。クリスマスツリーはあるし。まわりに大勢のギャラリーはいるし。いい気分!


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