ヴロツワフ

 バーバラの待つブロツワフはポーランドで3番目という大きな都市。ベルリンから列車で約5時間半で着くはずだったのに、到着は2時間遅れ。その理由は・・・

 ベルリンの駅で日本人バックパッカー二人組と、ひょんなことから一緒になった。それまでシベリア鉄道やロシアの街の話をいろいろしてくれていた彼等だったが、さあいよいよ国境でのパスポートチェックという時になってA君が突然言い出した。

「あれ・・ パスポートが・・・ ない・・・・」

 え!? ホント!? しかも、国境警備隊の人は英語が話せない! とりあえず、よしこが通訳。でも、結局、パスポートは出てこず、国境で降ろされちゃって・・・・ もう一人の日本人バックパッカーB君によると、たぶん、ユースホステルで取られたんじゃないかということだったけど・・・

 後日、B君からの連絡によると、A君はパスポートを再発行して、旅を続けているらしい。とにかく今回の旅は始まりからヒヤヒヤスタートとなった。

 ワイワイ楽しく話していたそれまでとはまるで違い、くら〜い雰囲気になったB君とひろちゃん&よしこ。そんな私たちを見て、隣に座っていたポーランド人の男性がバッグから缶ビールを取り出して、私たちとポーランド人の女性に1本ずつくれた。みんなで乾杯して、いろんな言葉でお話し。そうそう! 元気出して行こう!

 そして、やっとブロツワフへ到着。「バーバラ、待ってるかなぁ?」と思いながらホームに降り立つと、ダーリックの姿が! そして、ずっと向こうからバーバラが!

「ヨシィ〜〜コォ〜〜〜〜〜〜!」
「バァ〜〜〜バラァ〜〜〜〜〜!」

 二人はお互い猛突進! まるでハイジとクララだ。プラットホーム上でワーワーキャーキャー。ひろちゃんとダーリックもガッシリ抱擁。

 午前5時。こうして私たちは感動の再会を果たした。


 日本の公団を思わせるような団地の一室がバーバラとダーリックのスイートホーム。のんびりくつろいでいるひろちゃん(写真左)。ブランチを作るバーバラをキッチンで手伝うダーリック(写真中央)。すると、窓の外が騒がしくなってきた。どうやら、結婚式のようだ。ポーランドでは、教会で結婚式を行う前に、新郎が新婦のお家に「お嫁さんにください」と挨拶にいくのが習わし。親戚や友達、楽隊が駆けつけてみんなで祝福していた。


 お腹も満杯になって、散歩がてらに買い物に行くことにした。スーパーは「まだまだ品揃えが悪いなぁ」と思ったけど、バーバラが言うにはこれでもだいぶん物が手にはいるようになったとのこと。そして、八百屋さんでは天秤を使って重さを量っていた。なんだかタイムスリップしたような風景だった。ひろちゃんはダーリックにポーランドのビールを買ってもらい、上機嫌。家に着くなり乾杯。調子に乗っていい気分のひろちゃん&ダーリック。


 ダーリックの大親友・ラーファオがバーベキューパーティーを開いてくれた。広い庭にはリンゴやブドウなどがなっていて、自然そのもの。「日本ではリンゴ一個1マルク(約60円)するよ。2マルクするのだってある。」というと、「ええっ!? ここでは、大きな袋にいっぱい詰めて1マルクだよ! 好きなだけ持って帰んなよ!」と、メチャメチャビックリしていた。右の写真は、ドイツから持ってきたバーバラとのデジカメ写真をみんなでギャアギャア言いながら見てるところ。


 緑いっばいの中でのバーベキューパーティ。すごく良かった〜〜!


 「ねぇ、ヨシコォ、あれ歌って!」とバーバラが言うので、二人で「夏の思い出」を歌った。バーバラはこの歌がとても気に入っている。そして、お返しに皆で歌ってくれた歌が・・・ 「ポーランドの歌?」と聞くと、「戦争の時、皆、この歌を歌って戦ったんだ。」と言うのだ! びっくりした。戦争を知らない世代の若者が軍歌を歌っているなんて・・・・ 本当にビックリしました。


 「じゃ、散歩に行こうか!」とみんな立ち上がった。ひろちゃんは「え? 散歩? マジで? お腹いっぱいなのに?」という顔をしていた。ドイツと一緒で「食後の散歩」というのは、ポーランドでもポピュラーなようだ。


 散歩の後、ブロツワフの中心部へと繰り出した。夜でも若者達で賑わっていて、活気のある楽しい街だな〜。
 あ・・・ ブ、ブタが・・・・


 写真左は、ヴロツワフの旧市庁舎。写真中央は、旧市場広場。夜なのにお花屋さんのマーケットが出ていて、ロマンティックな男性は、ここで花を買って女性にプレゼントを・・・・ 幸せそうなカップルがいっぱいいた。一回でいいから、ひろちゃんにもやって欲しい。
 遊び終わって家に戻る途中、突然のビリヤード対決! バーバラとの初対戦は、よしこの勝利! バーバラ、悔しそうだった。


 ライトアップされた聖ジョン・バプチスト教会。今まで見た中で、よしこはこの教会が一番好きだ。


 「ヒロとヨシコを是非連れていきたい店があるんだ。」とみんなが連れていってくれてたのが、このパブ。ここの定番は、地ビールと、パンにラードを塗ったおつまみの組み合わせ(写真右)。2つの味がすごくマッチしていて美味しかった。
 みんな、初めて会ったひろちゃん&よしこにとてもよくしてくれた。きっとダーリックやバーバラがいい人だから、いい仲間達が集まるんだろうな〜。みんな、ありがとう!


● ヴロツワフ ●
オシフィエンチムのページへ
クラクフのページへ
プラハのページへ
ドレスデンのページへ

1999年8月の旅(その3)・トップへ

旅の記録帳へ戻る

トップページへ戻る