プラハ


 ポーランドでよく見かけた車がコレ、「ポーリッシュ・フィアット」(写真左)。コレを見かけるたびに自慢のトヨタ車に乗るダーリックは「ド〜〜ゼ、ド〜〜〜ゼ!」と笑っていた。ドーゼとはドイツ語で"缶"のこと。とにかくチッチャイ!
 「ドーゼには1人で乗っちゃダメ。最低2人は必要。なぜかって? 走ってる途中で、必ず壊れちゃうからさ。一人がハンドルを握って、一人が押すんだ。ワッハッハッ!」と大笑いするのであった。
 ポーランドからチェコ共和国へ。初の車での国境越え! 国境には車の行列が(写真中央)。いよいよ入国審査官の前に来た我々4人。ちょっとドキドキ。ところが、審査官は私たちの顔を見て「コンニチハ!」 え? こんなところでも日本語? よかったぁ〜優しい人で! パスポートはパラパラッと眺めただけで返されたので、「記念だからハンコ押して!」と頼んで、チェコの入国スタンプを押してもらった。
 チェコに入ると、だだっ広い大地。あちこちに竜巻が出現(写真右)。しかし、バーバラの計算はあまかった。行けども行けどもプラハは遠い先。結局、途中で日が暮れてしまい、この日は道中のペンションに泊まることになった。
 「I love チェコ!」そう、ダーリックに言わしめたこのペンションは、1泊1人7マルク(約420円)!という安さ。確かにトイレもシャワーも共同で、決して綺麗ではなかったけど、この安さなら喜んで泊まる。恐るべし、チェコ! 


 ようやく首都・プラハに到着! 国立博物館(写真左)前の大通り(写真右)に車を止め、観光案内所でホテルを予約した。とりあえず、無事にチェックイン。でも、さすがの運転好きのダーリックもバテバテ。だって、一人でずっと運転してくれたんだもん、何百キロも。ありがとう。本当に、お疲れさまでした。だけどね、でもね、私たちには時間がないの! 今日、プラハを見てしまわないと・・・ ということで、夜7:00に待ち合わせてご飯を食べることにした。


 地下鉄に乗って旧市街地へ。旧市街広場の東側に建つティーン教会。アダムとイブを象徴しているという高さ80mの尖塔が晴空に美しい。プラハと言えば、安くて美味しいビール! 私たちもこの広場でビールを飲んだけど、このあたりは観光地なので1杯5マルク(約300円)くらいした。噂の「1マルクビール」は、もっと別の場所に行かないとないのかな?


 旧市街広場(写真左)。ゴシック、ルネッサンス、バロックと各様式の建物に囲まれたこの広場は、市民の処刑や国の独立を要求するデモが行われるなど歴史的舞台になった場所。中央には宗教革命を行い、拷問によってここで殺されたヤン・フスの銅像がある。
 写真中央は広場内にある聖ミクラージュ教会。写真右は旧市庁舎。南側の壁にある仕掛け時計は、1年で1周する天文時計。


 さて、いよいよカレル橋へ。カレル橋はヴルタヴァ(モルダウ)川に架かる大きな橋。欄干には30体の聖者や歴史上の人物の彫像が並んでいる。全長515m、幅10mのゴシック様式で1402年に作られたプラハ最古の石橋である。


 橋の上から見えるプラハ城。さあ、今からあそこまで歩いて行くぞぉ〜〜!


 橋を渡り、お土産屋さんの並ぶ通りや狭い小路を歩いて、プラハ城にたどり着いた。お城の前の広場からは中世の街・プラハが一望できる。 


 場内を進むと、ドデ〜〜ンと聖ヴィート大聖堂がそびえ立っている。ミュシャ作品のステンドグラスなどがあるらしいが、残念ながらタイムアウト! 見ることが出来なかった。ゴシック様式の聖堂の国宝級の彫刻だけでも見応え十分。


 旧市街広場へ戻り、入り組んだ小路にあるお店屋さんを覗いて回った。そこでやはり目をひいたのがボヘミアングラス。「ステキィ〜〜〜! でも高〜〜〜い!」とキャ〜キャ〜言っているよしこの横で、ひろちゃんがポツリと「これに梨を入れて風呂上がりに出してくれ。」 妙に具体的すぎる。ま、あまりコレ欲しいなんて言わないひろちゃんが言うのだから・・・と買ってしまった。よしこが気に入った花瓶も一緒にね。
 そして約束の7時。バーバラ&すっかり元気になったダーリックと合流! 晩ごはんは、広場に面したプラハ料理のレストランにて。バイオリンとピアノの生演奏を聞かせてくれる素敵な雰囲気のお店。奏者のおじさん達が私たちのために「上を向いて歩こう」を演奏してウィンクしてくれた。ありがとう♪
 レストランを出ると、辺りはすっかり暗くなっていて、ライトアップされた広場がとてもキレイだった。
 食後はホテルでダーリックにチェスを習った。でも、将棋を知っているひろちゃんは、何と初戦で師・ダーリックに勝ってしまうという物凄い恩返し。すねて落ち込むダーリックに「ダーリックよ。運転、本当にお疲れさま。ありがとな〜。」とマッサージするひろちゃんの図(写真右)。



 翌朝。「ドレスデンまで一緒に行くって約束したのに、ごめんね・・・」と、バーバラが言ってくれる。「ダーリックは一生懸命運転してくれて疲れてるし、第一、プラハをまだ十分見てないじゃない。」と、よしこ。私たちは、ここプラハでお別れすることになった。写真右は、大粒の涙をボロボロこぼすよしこを慰めるバーバラ。

 また、会えるよね。きっと、また会える。また遊びに来るからね。

 その日まで、チュ〜〜〜〜〜〜〜ス!!


ヴロツワフのページへ
オシフィエンチムのページへ
クラクフのページへ
● プラハ ●
ドレスデンのページへ

1999年8月の旅(その3)・トップへ

旅の記録帳へ戻る

トップページへ戻る