ノールカップ 〜Nordkapp〜


 雨。オスロからトロムソまでの飛行機が遅れ、トロムソからホニングスヴォーグ行きの飛行機への乗り継ぎが危うくなる。荷物を受け取った後、全力で出発ゲートまで走り、出発10分前、チェックインもせずにギリギリで乗せてもらう。ふぅ、間に合った。

 ぬお〜〜! プ・ロ・ペ・ラ・機! 生まれて初めて乗るぜい!


 そして、いよいよノールカップの先端にある施設に到着。言っときますが、これらの写真、全部夜中の11時以降に撮ってます。明るいでしょ? 施設の中は暖房が効いててポカポカ。お土産屋やカフェなども充実。右の写真は、ノルウェーの伝説の怪物・トロル。どこの街のお土産屋にも置いてあるノルウェーの定番。

注:ホニングスヴォーグの空港には夜に到着したけど、その時は既にノールカップ行きのバスはなく、空港職員の方に頼んで空港に電話でタクシーを呼んでもらい、30分かけて施設に着きました。写真のバスは、ノールカップからホニングスヴォーグ市街地へ帰るもの。


 ここがノールカップ最北端の地。北緯72度10分21秒。バリバリの北極圏。このとき、真夜中の0時。強風が吹き荒れており、小雨も降っていた。そのため、お目当てのミッドナイドサンは残念ながら見えず。気温4度。ぬお〜〜! 寒い〜〜〜!! 


 気温が4度とは言え、体感温度はどれくらいなんだろね? スペインから来たって言う若者達と一緒に記念撮影。ジンと鮭の刺身を貰った。ウィンドブレーカー、ホントに持ってきててよかった。大牟田の父ちゃん、母ちゃん! プレゼントは遙か北の地にて、こんなに役に立ってまっせ! ありがと〜〜〜! 右の写真は、海岸側から見た施設。


 残念ながら天候が悪くてミッドナイトサンは見れなかったけど、一応、あの場所に立てたってことでヨシとしよう。ここで困ったのが宿泊場所。その時の時刻が午前0時すぎ。この施設は午前1時で閉まるっていうし、徹夜でいすわろうと思っていた頼みの空港は閉まっちゃったし、ホテルは結構高いし、今から泊まるにしても、空港には朝の6時には到着してないといけないし・・・ よっしゃ! 野宿決行! バスの運転手さんに空港の近くで降ろしてもらい、午前6時に開門する空港玄関の前で、必死に時が過ぎるのを待つ我々。そのとき、無情にも雨が・・・

 大西夫妻は体調を維持するために、ホテルに宿泊することを選択。日本から長旅で来てる二人には、それが賢明であろう。我々だって、さすがに野宿は初めてだ。しかも気温4度の北極圏にて。


 午前1時過ぎ。雨に混じりながらも青空が見えてくる。こんなヨーロッパの北の果てにも、けなげに花をつける植物。午前4時くらいになると、やっとパラパラ雨になり、空には大きな虹が。でも、とにかく寒い! 眠い! お互いに「寝るな〜。寝たら死ぬぞ〜。」と励まし合いながら、徹夜を敢行する我々。あまりに寒いので、押しくらまんじゅうを、のべ1時間以上はやっただろうな。あと、眠気を覚ますために、アカペラカラオケを延々と2時間ほど2人で熱唱。ミスチルのシングルはほとんど歌ったね。メッチャ大声で。でも、辺りにはだ〜れもいない。明るいからまだ徹夜出来たんだろうな。これもまた、若いときでないと出来ない体験。いい思い出かもね。


 午前6時。ついに空港が開門。職員のおじさんが、「およ〜、君たち、早いね〜。」と感心。おっちゃん、それどこじゃねえよ。早く入れて。空港の中はあったかかった〜〜。生き返るような心地。ホント、「生きてれば、いつかはいいことあるな」ってカンジね。
 それにしても、ちっちゃな飛行機と飛行場でしょ? これでスカンジナビア半島を縦横無尽にバンバン飛ぶんだから、こっちでは飛行機はホントにバスみたいなもんなんだな。操縦もすごいよ! 滑走なんてすごく短くて、上がったと思ったらすぐに急旋回。あらよ!ってカンジで、アッという間に進路を転換しちゃうもんね。降りるときもそう。グワ〜ッってカンジで機体が横に傾いたかと思うと、急降下して、すぐに滑走路にすべりおりちゃうんだもん。もう、どんな荒い運転も慣れちゃったよ。

 再びトロムソを経由して、最終観光都市・オスロへと向かう。


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