ウィーン3日目 〜Wien #3〜


 いよいよウィーンも最終日。この日は朝から、かの有名なウィーン少年合唱団の歌声を聞くことが出来た。王宮礼拝堂で朝9時くらいから。これにはたくさんの観光客が集まるために、数日前に現地で売り出される前売券を買っておく必要がある。料金は数百円なのでコンサートに比べると安い。我々は金曜日という直前に買ったこともあり、礼拝堂内の指定された席に行ってみてビックリ。祭壇(左の写真)も合唱団も見えない2階の奥の方にある席。大きなモニターまであるんだから、完全に観光地化してるんだね。なんとか歌声だけは聞けたけど、お目当ての合唱団の姿はチラッと見える程度。と行っても、少年団はさらに上の3階席で歌っているので、まともに見ようと思ったら、モニターを眺めるしかない。
 ミサが終わって客がゾロゾロと外に出るんだが、ここでよしこがビキーン!とひらめいた。

「少年達が、いつか出口から現れるはず。それを逃す手はない!」

 来た、来た! 読み通りに例の制服を着た少年達が2人ほど、彼らの両親が迎えに来るはずの場所まで小走りで現れた。早速よしこが歩み寄る。「写真撮らせてぇ〜♪」
 というわけで、ちゃっかりと少年の肩に手まで乗っけて写真に収まるよしこであった。



 王宮礼拝堂のすぐ近くにある宝物博物館。ゴージャスやのう。



 王宮のまわりをぐるりと回ると、国立図書館の入り口に出くわす。入ってみると、中の天井はとてつもなく高く、背のたか〜〜〜い本棚に並んだ本もメチャメチャ古めかしいものばかり。ガイドブック曰く「世界一美しいと言われる大理石作りの建物」。ホントか?
 そこを出て、市立公園の方に歩いていくと、ヨハン・シュトラウス像にお目にかかった。綺麗な花に囲まれている像を見ていると、昨夜聞いた「美しき青きドナウ」の調べが蘇り・・・・


 マリア・テレジア広場にある美術史博物館で、2つの名作、「春(?)」(左)と「バベルの塔」(右)を見た。館内は写真撮影OK。特に、バベルの塔はさすがに圧倒されたね。


 そして、ついに!! いよいよ今回の旅・最大のクライマックスの時間となった。

マダムよしこ、ウィーン・オペラ座に颯爽とデビュー!

 これがあのオペラ座かぁ・・・ 大感激。世界三大オペラ座の一つだもんね。演奏がなんたってウィーンフィルハーモニーだもん。そして、見よ! 左の写真を! この晴れ舞台のために、よしこが揃えたマダムグッズの数々。黒のロングドレスにロンググローブ、ネックレスにイヤリングに・・・・ イヤリングなんか、街で買ったデザインがとても可愛いピアスを、ボクが半田ゴテ使ってイヤリングに改造したんだかんね。嫁のオペラ座デビューの裏には、夫のこんな涙ぐましい努力が。
 さて、今日の出し物(!?)は「カルメン」。インターネットを駆使して、何とかボックスの2階席中央最前列が取れた(中央の写真)。おそらく一生に一度のことだからね。オペラグラスも新しく買っちゃったしぃ〜。なるだけ良い思い出を残して帰りたいのが人情ってもんでさあね。
 第1幕と第2幕の間の休憩時間、館内でシャンペンを片手にくつろぐボク。いや〜、たまにはこんな優雅な時間ってのも、あっていいもんですな。


 しかしだね〜。ハノーファーで見たのと全然違うぞ? え? 何が? そりゃあ、演技者の技術も声も舞台の造りも。金のかけ方がハンパじゃないね。"ウィーンフィルハーモニー"の演奏は、さすがにド素人のボクが聞いても唸っちゃうくらいに、音に張りがあった。キビキビした音楽で気持ちよかった〜。

 というわけで、感動の渦に巻き込まれつつオペラは終わりへと向かい、それと同時に、僕たちのオーストリア旅行もハッピーエンディングを迎えることとなった。



△▲▽▼◇◆□■ ウィーンの総括 ■□◆◇▼▽▲△

 最初から最後まで音楽三昧で、音楽の都・ウィーンそのまんまを満喫できた。街並みは大きすぎず小さすぎず、情緒溢れる建物がたくさん残っており、こりゃあ、ヨーロッパの中では最高にオススメの街だと思う。いつでも一流の音楽に触れられるし、好きなときに一流の美術や芸術を目にすることができる。街のはずれにはウィーンの森が横たわり、いつでも人々を自然の中に導いてくれる。"6月"という、ヨーロッパでは一年で最高の季節に訪れることが出来たからかも知れないが、いままでの旅で一番の思い出が出来た。よしこなんか、帰りの電車に乗る前に、泣きだしちゃったもんね。夢のような旅が終わってしまうのが、無性に寂しかったんだとか。わかる気もする。

 ウィーンについては、間違いなくこう言える。「もう1度訪れたい街だ」と。


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