ウィーン1日目 〜Wien #1〜


 ザルツブルクから電車で3時間半。オーストリア旅行も2日目を終えようとする宵の口、我々2人はいよいよ音楽の都・ウィーンへと到着した。
 到着したウィーン西駅の出口内側にある旅行代理店でウィーンカードを購入。このウィーンカード、市内の公共交通機関が72時間、全て乗り放題になる上、40以上の美術館や博物館の入場料割引が受けられるという、3泊4日滞在する我々にはうってつけのカード。値段は2000円弱。これでいちいちチケットを買わなくてもOK。早速地下鉄を使ってホテルへ直行。この日はぐっすり休んで、翌日からの観光に備えるひろちゃん&よしこであった。


 そしていよいよ、ウィーン観光の始まり始まりぃ〜。まずはホテルからさほど離れていないところにあるカール広場(Karlsplatz)へ。すると、美しい花壇の向こうにカール教会が見えてくる(左の写真)。ウィーンがペストに襲われたときの厄払いとして、1713年から25年もかかって建てられたというこの教会、近づいてみると、これがまた大きい、大きい(中央の写真)。思わず我々もお参り。「どうかペストにかかりませんよ〜に。」(かかるかっちゅうに)
 そこからさらに5分ほど歩くと、ソ連軍戦没兵士記念像がある(右の写真)。これは、第2時大戦後、この地域がソ連軍の占領地となった時に建てられたもの。これがウィーン市民には忌々しいことこの上なく、その前に高い噴水を上げているのは、この記念像の上にあるロシア兵の姿を隠すためだ!というのがウィーンっ子の主張。確かに、ちょっと近づくと、兵士像は完全に噴水に隠れてしまう。執念ですな。



 次に、Kaiserplatz駅から地下鉄4号線(Huetteldorf行き)に乗ってSchoenbrunn駅で下車し歩くこと数分。やってきましたシェーンブルン宮殿。はっきり言って、美しいの一言。この宮殿は、かつてヨーロッパの大部分を支配下に置いた名門ハプスブルク家の女王マリア・テレジアにより1749年に完成された。あくまで主観になるが、この宮殿、フランスのベルサイユ宮殿よりも遙かに美しいと思う。


 宮殿の裏側に広がる広大な庭。ここでマリア・テレジアの16人(!)の子供達が遊びまわっていたという。しかし、16人とはスゴイ。しかも、その16人を産み育てながら、しっかり政治もこなしていたってんだからね。ものすごい才女だわね。ちなみに、かのモーツァルトが幼い頃、このシェーンブルン宮殿内で御前演奏を行った。そのときに、つい廊下で転んでしまったのだが、それを助け起こしたのが、マリア・テレジアの16番目の末娘。モーツァルトはその少女が王女とも知らず、「きみ、優しいね。大きくなったらお嫁さんにしてあげるよ。」などと小生意気なセリフで口説いたらしい。それを見ていた周囲の大人達は、「まあ、この子ったら。おませさん。」などと微笑んだっていうお話です。ちなみに、その末娘の名前は、マリー・アントワネット。後にパリでその生涯を終える女性である。
 庭園をまわる我々をあたたかく包み込む森(中央の写真)。そして、時折顔を見せる小動物。茂みからリス(右の写真)が出てきて大騒ぎのよしこ。


 宮廷から再び街の中心に戻ってきて、よしこが是非!ということで行ってみたのが、ミヒャエル広場(Michaelerplatz)からKohlmarkt通り沿いに歩くと左側にあるデーメル(Demel)というケーキ屋さん。ここで食べたウィーン名物のザッハートルテ(Sachertorte)、美味かった〜(左の写真)。ちなみに、国立オペラ座からケルントナー通りへちょっと入った辺りにあるもう1つの老舗・ザッハー(Sacher)でも食べてみたけど、ひろQ軍配はデーメルということで。
 そこからミヒャエル門(Michaelertor)の方へ歩いていくと、ストリートミュージシャンが。しかもそこはさすが音楽の都・ウィーン。弦楽四重奏だもんね。すんごく上手だった。素人の僕でもわかったもん、そのテクニックの高度さが。
 そこから王宮(Hofburg)を抜けて、英雄広場(Helden Platz)へ出た。すると、左手にドデーンとあるのが新王宮(Neue Burg)。1938年、このテラスから、ヒトラーがオーストリア併合を宣言したそうな。この国にもそんな暗い過去が。


 英雄広場からブルク門(Burgtor)を抜けて(右の写真)電車通りを渡ると、マリア・テレジア広場に。この広場の両脇には、美術史博物館(左の写真)と自然史博物館という2大博物館がある。


 モーツァルト広場のト音記号花壇にて。ここでチケット売りの青年と出会った。通常ならマル無視だが、今回は音楽行脚ということで、つい買ってしまった。しかも一番高いヤツを。これが吉と出るか凶と出るか、それはあとのお楽しみに。
 街の中心にあるウィーンのシンボル的存在、ドーム。もう日も暮れつつあるウィーンの街にそびえる巨大な教会。改修中ってのが、ちょっと玉にキズかな。


 というわけで、ウィーンも無事に1日目が終了。天気が良かったのが幸いして、ウィーンの全てがきらびやかに見える。さて、明日はいよいよ「ウィーンの森」へと行きますぜい!


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